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投資信託取り崩しストラテジー【終了】

投資信託の短期取り崩し実証。終了です。
12月の受け渡しが終わった上旬に検証は終了していましたが、ハプニングもなくほぼ仮説どおりの着地をしてしまうと、振り返りもおざなりになってしまいがちです。

取り崩しストラテジーは、
 新NISA対象外となった予想分配金提示型投資信託の分配ノウハウを
 新NISA対象ファンドで実装してみよう
という試みです。予想分配金提示型投資信託は、月々の決算日に基準価額を下げて分配金を捻出していますが、取り崩しストラテジーは、月々の決算日=売却日を月初に定め、売却により口数を減らすことで分配金を捻出します。この一年間売却で実現益を確保(=利確)してきましたが、そこで得た知見は、、、
ポジションを持つことがとにかく大切。そもそもポジションがないと売れないし、売らないと持続可能に買えない。とにかく持つ。そして可能であれば、複数単位持つ。一単位しか持っていないと一単位を売る=全部売る、という選択しかありませんが、数十単位持っていれば小刻みに売ったり、買い戻したりできます。手数料がかかった時代は、トレードの都度手数料が掛かり手数料負けしました。しかし手数料無料なら、小さな利益をコツコツ積み重ねることができます。小さな利益、毎月の利益というのが地味に大切だなあ、というのが実感。
来年のNISA成長投資枠は何を買う?が界隈で賑やかです。単年で利確しない、実現益でなく含み益を楽しむというなら、何を買ってもほぼ同じです。長期で均すとマーケットは右肩上がりなので。もちろん経費の少ないもののほうが経費の高いものよりもよいですが、経費が高いもののほうが利回りがよいこともあるので、そこは意識しておく必要があります。結局のところ、nvidiaが何%とか、中国企業が何%とか、その商品の特徴をよく調べるということになります。
まあ講釈はほどほどにして、結果発表です。

🥇野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資)

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実現益39.3%
含み益18.6%(12月27日時点33.4%)
年初来リターン57.9%(12月27日時点72.7%)

今年の大バズりファンド。バズり要因はnvidia組入比率の高さ(30%)。年初は野村證券とSBI証券でしか買えませんでしたが、年途中から複数の金融機関で買えるようになりました。nvidiaに投資したいけど外国株は…為替が気になって…という方の多くがこれに乗ったのではないでしょうか。(短期的に)おめでとうございます!
注意しておきたいのは、このファンドを持ち続けていると、ポートフォリオに占める半導体比率が高くなってしまうこと。適度な取り崩し(=リバランス)をおススメします。

🥈<購入・換金手数料なし>ニッセイ・S米国株式500インデックスファンド

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実現益15.3%
含み益18.7%(12月27日時点25.0%)
年初来リターン34.0%(12月27日時点40.3%)

米国大型株指数。選挙イヤー、株価を下支えする民主党が負けるとどうなってしまうのか興味津々でしたが、トリプルレッドでも(大統領就任式までは)イーロンマスクがしっかり下支えしてくれているようでなによりです。
Solactive指数もS&P500指数にしっかり同期していました。長期ならSolactive指数でも十分に思えます。懸念は指数算出会社の破綻ですが、それを言い始めるとStandard&Poorsも潰れないとは言い切れないです。

🥉<購入・換金手数料なし>ニッセイNASDAQ100インデックスファンド

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実現益14.0%
含み益18.6%(12月27日時点28.7%)
年初来リターン32.6%(12月27日時点42.7%)

インデックスファンドが並びました。年中盤まではNASDAQ一弱の様相でしたが、米大統領選後盛り返してきました。12月中旬以降に限ってみればS&P500指数をアウトパフォームしています。teslaの組み入れ比率の差かなあ。NASDAQ100指数は銀行株を含んでいない、どちらかというとテクノロジー寄りの指数なので、ポートフォリオの偏りには気を付けておきたいです。

アライアンス・バーンスタイン米国成長株投信Bコース

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実現益13.4%
含み益18.8%(12月27日時点25.8%)
年初来リターン32.2%(12月27日時点39.2%)

純資産残高の大きさから期待していたアクティブファンドですが、僅かばかりとはいえベンチマークをアンダーパフォームしました。トランプ優勢の報があるたびベンチマークからの乖離が徐々に徐々に大きくなっていったように見えます。ファンドマネージャーの苦労がうかがえます。

<購入・換金手数料なし>ニッセイSOX指数インデックスファンド(米国半導体株)

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実現益19.6%
含み益11.3%(12月27日時点20.2%)
年初来リターン30.9%(12月27日時点39.8%)

ファンド名に「半導体」とありますが、野村世界半導体の半分程度のリターンでした。下落基調の銘柄もあらかじめ定められた比率で組み入れなければいけないインデックスファンドの悲哀です。インテルの下押し圧力かなあ。
長期投資ならボラティリティを吸収してくれるインデックスファンドが有力な選択肢になるでしょうが、一年限りと有期にしてしまうと、勢いのある企業がその勢いのままに乗り切ってしまうタイムスケールなので、アクティブファンドが圧倒的に強いです。

一年間の実証も終わり、検証報告もこれで終了です。8月5日の大きな下げはあったものの、現時点で日経平均は40,000円を復帰しました。基本上げ基調だったので、着地も予定調和でした。来年はどうなるかなあ。
最後に2025年の資産運用について。来年も240万円の非課税枠が口を開けて待っていますから、概ね今年と似たような相場になると予想します。とはいえトランプ大統領のアメリカが霧中なので(できるだけ)アメリカ以外への分散を意識したいと思います。個別の状況ですが、ポートフォリオに占める半導体関連産業比率がかなり高くなっているので、半導体以外への木目細かいリバランスをすすめます。アクティブファンドも悪くない(少なくとも自分よりはマシ)という確信が深まったので、来年の成長投資枠は、30本×5銘柄程度、すべてアクティブファンドで買い付ける予定です。

最後までお読みいただきありがとうございました。


(参考)
・取り崩しストラテジー
「投資信託の取り崩しストラテジーから買付銘柄を考える」
 https://king.mineo.jp/reports/257284
・相場下落時の買い増しルール
「投資信託の取り崩しストラテジーからNISA成長投資枠で買い付けるファンドを考える(updated)」
 https://king.mineo.jp/reports/258104
・【検証】投資信託取り崩しストラテジー【開始】
 https://king.mineo.jp/reports/260740
・【検証】投資信託取り崩しストラテジー【1月中間報告】
 https://king.mineo.jp/reports/262516
・投資信託取り崩しストラテジー【2月中間報告】
 https://king.mineo.jp/reports/265474
・グッドフライデー🤔投資信託取り崩しストラテジー【3月中間報告】
 https://king.mineo.jp/reports/268261
・大型連休🤔投資信託取り崩しストラテジー【4月中間報告】
 https://king.mineo.jp/reports/272268
・セルインメイ🤔投資信託取り崩しストラテジー【5月中間報告】
 https://king.mineo.jp/reports/275682
・折り返し🤔投資信託取り崩しストラテジー【6月中間報告】
 https://king.mineo.jp/reports/278757
・リークなき利上げ?あるいはリーカーデジタル相🤔投資信託取り崩しストラテジー【7月中間報告】
 https://king.mineo.jp/reports/281242
・円高どこまで🤔投資信託取り崩しストラテジー【8月中間報告】
 https://king.mineo.jp/reports/284817
・オルカンランキング🤔投資信託取り崩しストラテジー【9月中間報告】
 https://king.mineo.jp/reports/287226
・織り込みとは?衆院総選挙と米大統領選🤔投資信託取り崩しストラテジー【10月中間報告】
 https://king.mineo.jp/reports/289879


5 件のコメント
1 - 5 / 5
ご苦労様です。
この調子で頑張りましょう。

あれこれ実践するのは成功しても失敗しても頭の体操になり、能力低下の防止策になります。

>> 熊猫大王 さん

コメント、どうもありがとうございます。

世界同時暴落明けの8月6日に評価率が原価割れしたのはフィラデルフィア半導体指数ファンドのみ(99.0%)、それ以外のファンドは原価割れ直前で持ちこたえていました。基準価額にしても年初水準まで落ち込んでおらず、8~10ポイント高、野村世界半導体は22ポイント高の水準でした。米大型株やオルカンの年初一括組はその時点でまだ10%ほど利益が出ている計算で、まだまだ狼狽売りとは無縁の領域です。
当時を振り返ると、来月はいよいよ取り崩しから買い増しに転じるかなあという思いがよぎったものの、そのあたりで極めて強い割安感からの買いが入り、結果的に買い増しルールは発動しませんでした。実証実験はプラス側のストラテジーしか確認できなかったことになります。
どちらかというと想定外の意外な結果(狼狽売りならぬ狼狽買い)を心待ちにしていたところもあるので、半分しか確認できなかった物足りなさは残ります。能力低下防止(笑)にモニタリングは日々続けようと思います。
年初一括「系」(年初来10受渡日に分けドルコスト平均で買付)が損益マイナスです(評価率99.72%、99.70%、99.47%、99.41%)。買い増し発動の環境が整いつつあるので、ルールを確認。
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 80%~90%未満の場合、初期投資額10%を買付
 70%~80%未満の場合、初期投資額20%を買付
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評価率90%を割る個別株、わたしのポートフォリオでは一割程度ありますが、投資信託でそのレベルはブルベアファンドしかありません(←毎日売買を繰り返すと、過去の影響は日に日に薄まるので、遅かれ早かれ取得単価は現在価額に収束する、これは公理)。ルールをより現実的にするなら、煩雑にならない範囲で木目細かくする必要がありそうです。暫定ですが、以下に変更して評価します。
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・毎週第一営業日(ほぼ月曜日、ハッピーマンデーなら火曜日)の基準価額で評価する。
・評価率が99%を割っていたら、初期投資額1%を買い付け
・評価率が98%を割っていたら、初期投資額2%を買い付け
・評価率が97%を割っていたら、初期投資額3%を買い付け
・評価率が96%を割っていたら、初期投資額4%を買い付け
・評価率が95%を割っていたら、初期投資額5%を買い付け
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先日インド株ファンドがひどく下げましたが、週間騰落で-4.x%でしたから(もちろんこれ以上下げたファンドもあります)、この程度見ておけばよいでしょう。
ポートフォリオベースでなく、ファンドの週間騰落率による評価は汎用的に見えるのですが、評価率が1を割らない買い下がりは行わないルールにします。
#そこで買い下がりするなら最初に買っておけみたいな…

>> gavotte@新型NISAウイルス さん

債券利回り上昇により、国内成長株ファンドの評価率が99%を割りました。日銀総裁の衆院予算委員会での口先介入で一旦ブレーキがかかったので、後場どういう反応を示すかです。本日介入するのはさすがに浮足なので、予定通り連休明けの週初第一営業日にじっくり対応します。

>> gavotte@新型NISAウイルス さん

>・評価率が99%を割っていたら、初期投資額1%を買い付け
>・評価率が98%を割っていたら、初期投資額2%を買い付け

発動です。が、
・評価率が98%を割っていたら、初期投資額1%を【2営業日連続で】買い付け

に買い増しルールを変更します。以下同様に敷衍
#『そこは分散しない?』虫の知らせによるルール変更です。
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