スマホではなぜか波及しないWi-Fi 6の低価格化…ルーターやノートPCはとっくに低価格化したのに
以前、僕は5GとWi-Fi6がいつ低価格スマホにも普及するか予想するスレッドを立てました。
https://king.mineo.jp/reports/71492
それから半年以上経ち、5Gについては、国内正規品でも4万円以下のモデルが出始めているようです。おそらく、2021年には3万円未満のモデルにも広がることでしょう。
HUAWEI P40 lite 5G → 32500円ほど
TCL 10 5G → 40000円ほど
また、2020年を振り返ると、Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)に対応するスマホ向けSoCが次々に出現していました。
(2019年12月)…Snapdragon 765(G) 5G
1月…Snapdragon 720G/662/460 [600・400シリーズ初のWi-Fi6対応]
5月…Snapdragon 768G 5G
6月…Snapdragon 690 5G [Wi-Fi6対応はもちろんのこと、600シリーズ初の5Gにも対応]
9月…Snapdragon 750G 5G
9月…Snapdragon 732G
ハイエンドの800シリーズでなくても、Wi-Fi6対応SoCはこんなに出ているんです。どれもQualcomm公式サイトに、しっかりと「802.11ax-ready(またはWi-Fi 6-ready)」と表記されています。
もちろんこれらのSoCを搭載したスマホも続々と登場しています。
765→ AQUOS zero5G basic
765G→ Pixel 4a (5G)、Pixel 5、Rakuten BIG、LG VELVET、TCL 10 5G など
720G→ AQUOS sense4シリーズ、Redmi Note 9S、Rakuten Hand
662→ moto g9 play、OPPO A73
460→ (国内予定なし)
768G→ (国内予定なし)
690→ AQUOS sense5G (予定)
750G→ (国内予定なし)
732G→ (国内予定なし)
しかし 残念なことに、上述したスマホは、どれも
W i - F i 6 に 対 応 し て い ま せ ん 。
すべてWi-Fi 5(802.11ac)止まりというわけです。
https://24wireless.info/list-of-11ax-smartphone-in-japan
この記事に国内スマホのWi-Fi6対応状況が記されていますが、iPhoneとSnapdragon 800シリーズ搭載Android機が占めており、700シリーズ以下の機種は1つもありません。
海外でもMediaTek Dimensity 1000シリーズを搭載したごく一部の機種でのみ対応しており、やはりSnapdragon 700シリーズ以下の機種でWi-Fi 6対応のものはありません。
つまり、SoCとしては「Wi-Fi 6対応」としつつも、どういうわけかスマホ側で無効化されているようです。
2020年に入り、無線LANルーターでは1万円未満の廉価モデルですらWi-Fi 6に対応し、
ノートPCでは、Athlon SilverやCeleronが載っているような、3~5万円の低価格品でもWi-Fi 6化が進んでいるというのに・・・
スマホのミドル帯にはWi-Fi 6を入れさせないという圧力がかかっているように見えます。
たとえ6万円を超えるようなスマホでも、5Gには対応しながら、Wi-Fi 6は無効化するなんて、傍から見れば意味がわかりません。
一体何がルーターやノートPCと違うのでしょうか?
余談になりますが、私の家のネット回線は20Mbps程度なのでWi-Fi 6の必要性が無かったりします…。(苦笑)
予想ですが、アンテナ等の部品の組み合わせや、バッテリーの持ちのさじ加減でグレードダウンしてしまっている?と勝手に解釈してます。
これに対して4GLTE程度の低速の通信をすることを基準に作られたスマホでは、通信だけ高速化してもあまり意味はない気がします。
5G対応のスマホでは話は違うと思いますけどね。
ちなみにiPhoneは昨年モデルのiPhone11シリーズからWiFi6に対応してます。
ルーターは中継器的な物
PCはあくまでも通信する為のもので無く作業する物
用途が違うものだと私は思います。
スマホは通信端末ですからわざわざwifi6を無理して入れないのでは。
でもハイスペック機入れてますね😀
あくまでも私の個人的な考えです、あしからず😀
https://iphone-mania.jp/news-335404/
Wi-Fi 6Eとは
https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/column/keyword/1230134.html
>> 所沢条司 さん
>安いスマホを利用してている層しかし、それだと7万円を超えるPixel 5ですらWi-Fi6が無効化される理屈を説明できません。
値段に関わらず、800シリーズではないという理由だけでWi-Fi6を無効化しているように感じます。
>> いいらり さん
Wi-Fi6では通信速度、特に実利用での実効速度が高速になっています。ただ、通信速度が速くなればなるほど、消費電力が増えてバッテリーの持ちが悪くなるとはよく聞きますね。
実際、2020年に入ってもなお、2万円台以下のロークラスモデルに目を向けると、Wi-Fi6はおろか、Wi-Fi5(5GHz帯)にすら対応しないものが散見されます。
バッテリー性能のせいで技術革新が阻害されようとは…悩ましい。
>> ダータンスヒルビリー さん
その5G対応のPixel 5、Pixel 4a (5G)やAQUOS zero5G basicなどの機種ですら、Wi-Fi6だけは頑なに無効化しているのが問題なんです。>> corgitan@人生は一度きり🤔 さん
iPhone 11どころか、廉価モデルのiPhone SEですら対応しているんですよ。iPhoneが羨ましいです。逆にいうと、iPhone SEにできて、Pixel 5にできないなんて、おかしいにも程があります。
個人的には、Pixel 5よりもWi-Fi6に対応していないことを疑問に感じている機種があります。
Snapdragon 662搭載のmoto g9 playです。
前作moto g8シリーズではSnapdragon 665が使われていました。
Wi-Fi6対応の有無を除くと、665と662で性能や機能に差はほとんどありません。
そこからわざわざg9シリーズで662に切り替えるくらいですから、Wi-Fi6対応を期待していました。
しかし、結果は見ての通り。
SoCの切り替えにはコストもかかるでしょうに、一体何の目的で662を導入したのか、さっぱりわかりません。
先日、Snapdragonの新モデルとして、778G+・695・480+・680が発表されました。
https://reameizu.com/qualcomm-announces-snapdragon-778g-plus-5g-and-695-5g-480-plus-5g-680-4g/
それぞれ778G・690・480・662(なぜか675じゃない)の後継SoCです。
変更点はマイナーチェンジ程度のものですが、注目すべきは公式サイトのスペック表です。
695→ https://www.qualcomm.com/products/snapdragon-695-5g-mobile-platform
480+→ https://www.qualcomm.com/products/snapdragon-480-plus-5g-mobile-platform
680→ https://www.qualcomm.com/products/snapdragon-680-4g-mobile-platform
Wi-Fi欄の「Standards」部を見るとわかるのですが、なんと「802.11ax-ready」の表記が消滅しています。
「802.11ax-ready」表記のSoC(765G・690など)を搭載した上で、Wi-Fi 6でちゃんと通信できるスマホが、一台も世に出回らなかったことから察するに、
「802.11ax-ready」と表記しておきながら、実際にはSoC内にWi-Fi 6の機能が実装されていなかったと思われます。
つまり、スマホメーカー各社がWi-Fi 6を意図的に無効化していたわけではありませんでした。
現状、Wi-Fi 6でちゃんと通信できるSnapdragonは、770番台以上のハイクラスモデルしかありません。
Wi-Fi 6が低価格スマホに普及していないのは、クアルコムの怠慢だったということなのでしょうか?