【SIM道楽】~噛めば噛むほど味の出る~ 物理・eSIMカード5種類にカードリーダでアクセスしてみた
物理・eSIMカードは Androidスマホの 物理SIMスロットに挿入することで、そのスロットをeSIM化することが出来るという優れモノです。ただし、eSIMプロファイルのインストールや削除といったスマホの eSIM設定手順としては、スマホ標準操作とされている「設定」=>「モバイルネットワーク」=>「通信会社」=>「eSIMの追加」や「eSIMの切り替え」という一連の操作手順は利用できません。その代わりに、個々の物理・eSIMカードに対して其々に対応した 専用のeSIMプロファイル管理アプリ(LPAアプリ : Local Profile Assistant)というものが提供(Google Play または apkファイル) されていて、eSIMプロファイルの「インストール」/「削除」/「切り替え」といった基本操作は、その専用管理アプリから行うことになっています。
専用・eSIMプロファイル管理アプリ : (LPAアプリ : Local Profile Assistant アプリ ) の例としては ↓ のようなものがあります。
↑ 画、左上から順に以下の LPA管理アプリが対応しています。
・eSIM.me アプリ
・5ber.eSIM アプリ
・EIOTCLUB.esim アプリ
・9eSIM アプリ
・XeSIM アプリ
・Switch.eSIM アプリ
・eSTK.me アプリ
・EasyEUICC アプリ
尚、既に以前から閲覧されている方も多いかと思いますが、mineoユーザーの中にもこの USB接続の方法を使った体験をされた投稿やコメントがあります。↓
・PC(USBポート) + カードリーダー + 物理・eSIMカード + MiniLPA/EasyLPAC(PCソフト)を利用して物理・eSIMカードに eSIMプロファイルの「インストール」や「切り替え」を体験されている先陣もおられます。 2025.05.02 プリペイドSIMにpovoのeSIMをインストール (by ossi555さん) https://king.mineo.jp/reports/307689
・スマホ(USBポート) + カードリーダー + 物理・eSIMカード + LPA管理アプリを利用して物理・eSIMカードに eSIMプロファイルの「インストール」や「切り替え」を体験されている先陣もおられます。 https://king.mineo.jp/my/cc1ef6db0af34fa7/reports/304242/comments/6343758/reply#comment_section (by pd019Acさん)
いつもとても参考になって勉強になります。新しいことにトライするときの大きな助けになる mineo掲示板は有難いです~( ´∀` )/。
<< ここでチョット 事前の知っ得な豆知識 >>
通常、物理スロットに挿入されている 物理・eSIMカード上に格納された情報を LPA管理アプリからアクセスする時には、 LPA管理アプリ毎に固有の「ARA-M」値と言うものが設定されていて、アクセスされる eSIMに格納されている「ARA-M」値との合致が必須条件となっているのです。それゆえ 物理・eSIMカード毎に専用の管理アプリが提供されています。
一方、USBポートを介してスマホに接続されたUSBカードリーダーに挿入された eSIMカード内に格納された eSIMプロファイル情報を LPA管理アプリでアクセスする際には、何と~!! 一般的にはこの「ARA-M」値を参照しないというルールのようなので、LPA管理アプリがUSBカードリーダーへのアクセス機能を有していれば、どの LPA管理アプリであれ、それを活用することで専用アプリの代わりに各種の物理・eSIMeSIMカードに格納された情報へのアクセスが可能になる~ということなのです。。。
<< ここまで、事前の知っ得な豆知識でした >>
さてさて、今回は物理・eSIMカードに対して「スマホの物理SIMスロットを使用せず」また「専用のeSIMプロファイル管理アプリを使用せず」に、スマホのUSBポートに接続した「カードリーダー」から (適当なLPA管理アプリを起動して) 色々な 物理・eSIMカードに試行錯誤的にアクセスしてみたので、その体験レポです。
手持ち(使用中)物理・eSImカードを空台紙にはめ込んだ後、AndroidスマホにUSB接続したカードリーダーに順次挿入し、スマホに搭載してある各種 LPA管理アプリを試行錯誤的に(専用利用でなく)使って eSIMプロファイルの「インストール」/「削除」/「切り替え」をトライしてみました。機器の構成/接続は ↓ 画の通りです。
[ A ]手持ち(使用中)の物理・eSImカード
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・eSIM.me
・5ber.eSIM
・EIOTCLUB.esim
・EOITCLUBプリペイド
・9eSIM
[ B ]試してみた LPA管理アプリ(汎用とみなしてトライ)
----------------------------
・eSIM.me
・5ber.eSIM
・EIOTCLUB.esim
・9eSIM
・XeSIM
・Switch.eSIM
・eSTK.me
・EasyEUICC
[ C ]結果 : LPA管理アプリとしての利用可否
----------------------------
・eSIM.me : X不可(USB機器不認識)
・5ber.eSIM : X不可(USB機器不認識)
・EIOTCLUB.esim : X不可(USB機器不認識)
・9eSIM : ○利用可 => ①
・XeSIM : X不可(USB機器不認識)
・Switch.eSIM : X不可(USB機器不認識)
・eSTK.me : X不可(USB専用カードリーダ必要) => ③
・EasyEUICC : ○利用可 => ②
上記の結果から、USBカードリーダーを介しての「物理eSIMカード」へのアクセスに成功したのは ①と②でした。その2つのケースについて、各物理eSIMカードに対して確認した結果を下記します。
①のケース : 【 9eSIM管理アプリ 】○利用可
各物理eSIMカードに搭載されている eSIMプロファイル一覧リストを表示させた結果です。
②のケース : 【 EasyEUICC 管理アプリ 】○利用可
各物理eSIMカードに搭載されている eSIMプロファイル一覧リストを表示させた結果です。
③のケース : 【 eSTK.me 管理アプリ 】 X 利用不可
手持ちUSBカードリーダーの接続は認識したものの、「サポートされていないカードリーダー…」という理由で各物理・eSIMカードへの利用(アクセス)は不可となりました。
以上のトライアルから、現状、私の環境下でカードリーダーを使った物理・eSIMカードへのアクセスは「9eSIMアプリ」と「EasyEUICCアプリ」の2種類の LPA管理アプリが、全ての手持ちの 物理・eSIMカードにアクセス可能であることを確認できました。
物理・eSIMカードの利用/管理(=LPA管理)において、専用アプリでなくても利用可能になることが自分なりに確認できたのが一歩前進です(笑) ここまでお付き合い頂けたなら幸いです。
最後に…「そんなこと やんなくったって イイんじゃね~ ?! 」と(いつもながらの)囁く声が背中から聞こえそうですが、ニッチな興味本位にも惜しむことなく努力するのが【SIM道楽】の本心魂、真骨頂なのです! (笑)
<< 注意 & 重要事項 !! >>
=================
今回の体験レポ結果については一通りの再現性の確認はしているものの、あくまでも 「私の接続環境、私のデバイス、私の eSIMプロファイル…LPA管理アプリ」等々に基づいているので、他者の条件下でも同様な結果が得られることを保証するものではありません。
同様のトライを実施される場合には、いつもながらのお約束になりますが、自己責任ということでお願い致します。
EID番号(前8桁)、EID元社名、EID元国籍
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・eSIM.me : 8908-6030 Eastcompeace (CN)
・5ber-Premium : 8908-6030 Eastcompeace (CN)
・EIOTCLUB.eSIM : 8904-4045 Kigen (GB)
・EIOTCLUB-Prepaid : 8903-3023 Thales (FR)
・9eSIM-V3 : 8904-4045 Kigen (GB)
ドイツの会社って聞いた気がするんですが?私の記憶違いでしたか。
それか、EID元と製造国は別ってことですか?
わかりやすくお願いします。
>> dawnflower@no wither さん
ご理解されている通り、eSIM.me社 はドイツの会社の商品です。EID = 8908-6030とは、eSIM.meの物理・eSIMカードに使われているeSIMチップの識別番号のことで、この8桁の数字により、チップは中国の Eastcompeace Technology社という会社で製造/提供されているということを意味しています。
>> kc_iOS9.2.1 さん
ありがとうございます。>> dawnflower@no wither さん
余談ですが、eSIM.me-2は…EID = 8904-9032 となっていて、ドイツ(DE)の Giesecke+Devrient社のeSIMチップに変更されています。この変更により、ドコモの EID制限もクリアーされ、Docomo系 eSIMのダウンロードが出来るようになりました。
ドコモがeSIMプロファイルのダウンロードを許可している 5個のEID(上8桁)を覗いてみると、
--------------------------------------
8904-9032 Giesecke+Devrient (DE)
8903-3023 Thales/Gemalto (FR)
8903-3024 IDEMIA/Oberthur (FR)
8904-3051 NXP (AT)
8904-3052 NXP (AT)
-------------------------------------
偶然か否か分りませんが…全てが欧州系の製造元提供による eSIMチップになっていることが分ります。
欧州に限らず、EID番号の取得というのは GSMAの審査基準をクリアーしてリストアップされた製造元に対してのみ GSMAにより割り当て&使用許可されるものであって、たとえば管理/セキュリティー面に於いても区別すべき指標ではないハズ…と自分は理解しています。
こんな風に eSIMプロファイルのダウンロードに際して EID制限を設けているのは、自分の知る限り 世界中で ドコモ だけです。。。
ってことは、ドコモ以外のキャリアはセキュリティーホールだらけですよ!とでも言いたいってことなんでしょうか。
なんとも、独善的社風な会社だこと(笑衣)

> 手持ちUSBカードリーダーの接続は認識したものの、> 「サポートされていないカードリーダー…」という理由で各物理・eSIMカードへの
> 利用(アクセス)は不可となった。
こういう状況を見ると PC側の SmartCard Readerで採用されるもの LSIの採用製品とか、あとは
「まあ認識できないと困るよな」なカードリーダーなどとの兼ね合いも気になるところですが…。
※基本的には GemAlto(現:THALES Cloud Protection & Licensing)
IDBridge CT30使えば多分認識してくれるんじゃないのかなあ?
みたいな淡い期待だけある、という個人的感想。
SIMカードも要はセキュリティデバイスの一部、と考えたら色々うるさくなるのは
仕方がないように思います。
追伸:
PC側 SmartCardの場合、対応カードを
挿入しないとそもそもデバイス情報自体出てこない
認識なので、「スマートカード読み取り装置」の
デバイス情報を出すにはマイナンバーカードとか
切り取り前のフルサイズ SIMカードを突っ込まないと
確認できないんですよねえ…。
>> kc_iOS9.2.1 さん
おそらくドコモは海外へのSIMスワップ被害を軽減する為にEID制限を行なっていると自分は推測します、以前eSIMの再発行にセキュリティの問題が発生し、長期間オンラインでのeSIM発行が出来ない時期がありました。https://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/2111/02/news176.html
現在のドコモのEID制限は日本国内のみで販売されている端末のeSIMに搭載されているチップのEIDに制限することで、海外へのSIMスワップの被害軽減しているのではないでしょうか?
>> pd019Ac さん
そうだとしてもそれならそれで、じゃぁ、ドコモ以外の世界中のキャリアではSIMスワップ被害が出まくってるんですか?って話になるわけですよ💦
カードリーダーで 物理・eSIMカードにアクセスする際に、サイズ合わせのために SIMカードの不要になった空台紙を使っています。しかし何度も 嵌め込み/取り外し を繰り返していると徐々に緩くなったり、時には 別の物理・eSIMカードによっては微妙にサイズがキツかったりすることがあって、継続的な使用には不安も出てきます… ということで、ガジェットの倉庫 AliExpressを覗いてみたら~あるあるぅ~(笑) 便利グッズ !! …まぁ、何かのついでの折に送料無料にしてゲットしておきたい一品です。

いつも有益な情報ありがとうございます。確定申告に使用している激安カードリーダーがあるのでOTGケーブル買わなきゃなと思っていたのですが、Windows用ソフトウエアを見つけたので試してみました。所持しているesimカードは2種類だけなのでに種類でのテストです。
〇 esim.me(V1)omni
〇 esim.me(V1)singleメーカーブロック中
〇 5ber(書込み回数なし版)
〇はプロファイルの一覧表示、書き込み、消去、切替可能でした。esim.meには謎のeSIM.meという隠しプロファイルがあります。
手持ちのesim.meSingleは海外からの輸送途中で追跡不可行方不明となりメーカーによりブラックに指定された個体でアプリからは一切の操作ができませんが、この方法でプロファイルを書き込みスマホに入れる事でSIMは認識されました。
>> dawnflower@no wither さん
元々SIMスワップの被害は海外から始まって、それが日本でも被害が広がったようです。https://eset-info.canon-its.jp/malware_info/special/detail/230706.html
楽天モバイルは本人確認を簡素化して契約しやすくした影響で例の事件も発生しましたし、最近の証券会社のログイン乗っ取りなど多要素認証はますます必須になると思います。
>> なおき☆ さん
>Windows用ソフトウエアを見つけたので>試してみました…
MiniLPA.exeですね。
PCを使った物理eSIMカード・アクセスについては、先日 自分は EasyLPAC.exe ↑ を使ってのアクセスを試してみました。
・PC+カードリーダ+MiniLPA/EasyLPAC
または、
・Androidスマホ+カードリーダ+LPAアプリ
どちらの方法も手軽に 物理・eSIMにアクセスできることが分かったので良かったです。
>> なおき☆ さん
>esim.meには謎のeSIM.meという>隠しプロファイルがあります…
そそそ、そうなのですよね。
これは何なんでしょうか? カードリーダを介してアクセスした時に初めて気付きました (汗)
↑ はカードリーダーを介して 9eSIM・LPAアプリから eSIM.meカードにアクセスしたものです。一番上の eSIM.meというファイルが、専用LPAアプリでは見えないようになってます。
eSIM.meプロファイルが隠しでインストールされている理由は全く不明です。ONにしたときにどうなるかもまだ試していません。回線解約済みSIMと同様に単純に使えないいわゆる魂が抜けた抜け殻プロファイルであれば何も実害は無いと思いますけど、どうなんでしょうね。やってみるしかないか?
>> なおき☆ さん
>…やってみるしかないか?あああっ、現時点で自分の eSIM.me-OMNIには既に12個の eSIMプロファイルが格納されていて、その多くはグローバルな「無期限・PAYG (Pay As You GO)」プランなので、万一eSIMが使えなくなったりすると困るので、今日のところは、eSIM.me(隠しファイル)には触らないまま静観したいと思います~(笑)
もし何か発見がありましたらシェア頂けると有り難いです。
https://www.9esim.com/ecosystem-software-download/
https://www.9esim.com/9esim-card-tool-selection-guide/
>> pd019Ac さん
9eSIMの LPA管理アプリは、アカウント登録(eメールなど)不要で簡単に利用できるのところが使いやすいですね。種々のLPA(管理)アプリを使ってみて、USBデバイス接続からのアクセス機能を提供(許容)しているアプリが意外に少ないことを知りました。9eSIMアプリと EasyEUICCアプリは貴重です。
>> Tanuchan さん
iPhoneでのeSIMプロファイル書換え利用の場合やAndroidでもドコモのEID制限回避が必要な場合は、対応度が高いestk.meの製品を新たに購入して利用するぐらいしか対処方法無いと思います。セキュリティが厳しい直接アプリからのeSIMの書換えはおそらくOSの制限でARA-MやSTKメニュー以外の方法では無理のようです、カードリーダーからの書換えはOSの影響が少なく一番互換性があるようです。
>> Tanuchan さん
OMAPIプロトコルに則って準備されているeSIM(物理eSIM=EIDを付与)デバイスは、セキュリティーを確保から通信時に使用される有効なARA-M値を設定しています。そして通常の専用LPAアプリではそのARA-M値と合致した場合のみアプレット内データの通信を許可します。この「ARA-M値の合致」を回避して通信を行うには、
・①USBデバイス(カードリーダ)経由+PCソフト(EasyLPACやMiniLPA)でアクセス(ARA-M値を無視)
・②USBデバイス(カードリーダ)経由+Androidスマホ+汎用LPAアプリ(USBデバイス認識機能付き=ARA-M値を無視)
・③Androidスマホ+汎用LPAアプリ(ARA-Mアクセスルール書き換え)
のどれかを使うことになります。
①、②のようにカードリーダーを使うアクセスはSIMダメージを起こす可能性が高く、それを避ける選択肢は ③になります。
通常の専用LPAアプリによるアクセスルールは「指定されたARA-M値以外はアクセス禁止」となっていますが、それを「全て許可」又は「除外指定されたARA-M値以外は全て許可」と書き換えることで汎用化が可能のようです。
アクセスルールの書き換えについては、
・③-1 「全て許可」または「除外指定されたARA-M値以外は全て許可」
または、
・③-2 デバイスに対応している指定された専用ARA-M値に 都度、書き換える
の二通りがありますが「③-2 都度 専用ARA-M値に書き換える」は、専用ARA-M値の入手や、その入力にも一手間掛かることから、あまり実践的ではなさそうです。
②の[汎用LPAアプリ(UBデバイス認識機能付き)]な LPAアプリとしては、現在 EasyEUICCアプリと 9eSIMアプリがあります。eSTKアプリも eSTK純正USBカードリーダーであれば、認識してくれるようです。
そして肝心の③の「アクセスルールの書き換え」については、ネット上で強者による対応プログラム・ガイドが提供されているようですが、残念ながら基礎知識の乏しい当方には理解が追いつきません…(汗) 何やら 「OpenEUICC」 なるアプリが有るやら無いやら~
まぁ、こんなところまでが現在シェアできるところです。
現時点ではスマホに内蔵した物理esimの管理は製品専用アプリの使用しか無いのですね。
OpenEUICCを探してみましたが、ビルドされたバイナリーはまだ無い様です。自分でビルドするスキルはありません。