【SIM道楽】秋の新プランは「小容量データ通信+低価格な音声通話」が主戦場?
MNOは、主力プランを5Gの拡張と共に大容量データプランを充実させている一方で、迫り来る3G停波を見据えた、ガラケー乗り換え対応プランとしての 「小容量・データ通信+低価格・音声通話」の導入競争に舵を切り始めたように見えます。
今秋の流れを俯瞰すると…
【A】スマホ・デバイスの変化
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DSDSの流れが 「物理sim+物理sim」から「物理sim+eSIM」、そして最新のiPhone13では 「物理sim+eSIM」or「eSIM+eSIM」という、これまでにない組み合せにまで対応してきており、更なるeSIMを使ったユーザーの利便性拡充を目指す方向が見て取れます。
【B】キャリアプランの変化
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「他国に比して日本の通信費は高すぎる~」という政府号令のもと、低容量データ通信の利用ユーザー向け低価格プランの提供が求められてきました。
第一波のキャリア回答として LINEMO(SoftBank), povo1.0(au), そして ahamo(docomo)による 20GBプランが出揃うことになりましたが、さらに低容量のデータ通信を切望する多数のユーザーへの対応として第二波の登場ということで 3GB以下を利用するユーザーに向けて、低価格・音声通話を拡充した LINEMO-mini(SB), povo2.0(au)、そして エコノミーMVNO(Docomo/OCN)の提供開始となりました。
【C】サービスの変化に見られる特徴
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5Gサービスの導入に際し、「高速&大容量データ通信」の積極展開を標榜してきたキャリアではありましたが、現実環境では固定回線の充実もあって、スマホとしてはホドホドのデータ通信量で満足しているユーザーがマジョリティーであること。そして、やはり今からの2~3年を見渡して、3G停波によるガラケーユーザーをスマホデバイスに乗り換えてもらうには 音声通話の価格低下・拡充を無視するわけには行かなかったようです。
今回プランで出揃った 各社「完全カケホ(通話定額無制限)・最安プラン」は下記のようになりました。
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・ povo2.0 = 1,650円/月 (高速データなし、低速128Kbps)
・ エコノミーMVNO(OCN)= 1,980円/月 (高速500MB、低速200->128Kbps)
・ LINEMO-mini= 2,640円/月 (高速3GB、低速128Kbps)
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各社プランとも 既存のガラケー( ↑ )の完全カケホ料金より割安な料金での利用が可能になっています。
またLINEMOとpovo2.0については、
(エコノミーMVNO(OCN)については未確認)
・ 契約事務手数料が無料
・ sim発行手数料が無料
・ sim/eSIM交換手数料が無料
となっていることもユーザーとしては乗り換え易い流れとなっています。
特に3Gガラケーを多数抱えながら3G停波を見据えるドコモとしては、 SoftBankやauと異なり、MVNOとのコラボを採用することで「格安」を維持しながらも、一方でdocomoショップの利用を提供することで オンライン苦手層にも乗り換えを容易にする戦略を展開するものかと思われます。
【D】低価格な秋プランを支える要素
LINEMO-mini(SoftBank), povo2.0(au)については、
(エコノミーMVNO(OCN)については未確認)
・ 契約等は全てオンライン専用 (eKYC等)
・ サポートは 全てオンライン
・ eSIM導入による資材・物流・管理コスト低減
という固定費の大幅削減が中心のようです。
いずれのプランにしても これまではMVNOの主戦場となっていた 中小容量データ通信を中心とした格安プランを売り物としていた領域に 突然キャリアが低価格な新プランを投入/侵攻して来たわけなので、キャリア春の20GBプランの投入時とは全く様相が異なり、MVNOとして生き残るためには、正に今後の戦略が問われることとなるでしょう。
・ eSIMの導入の可否、
・ 専用アプリを介したプレフィックス通話からの脱却の可否
・ 混雑時の速度低下の克服
等々、MVNOならではの課題も残されているので、どうやって魅力的なプランを提供していくか、その成果次第に生き残りを掛けることになるはずです。
もはや多くのユーザーのスマホでは、2ndスロットや eSIMの中に LINEMO-mini や povo2.0、あるいは(今回は触れませんが…) Rakuten Un-Limit VIが 従来は MVNOであったはずの座を急速に侵食しているものと思います。。。
「接続品質や音声通話の使い勝手は少し落ちるが~その分、安い格安sim~!!」というだけでは もはや MVNOは生き残れないということでしょう。
<参考>
【SIM道楽】出揃ったMVNO春ぷらん、4社による新プランの実力を検証してみました
https://king.mineo.jp/reports/113372
物理SIMに y.u を入れています。
プロファイル不要の基本無料LINEMO-zeroとか出してくれると4社揃うのですが…
ただし、契約容量の1/2を超えるとさらに遅くなるとかならないとか…
>> セコビッチ さん
>プロファイル不要の基本無料LINEMO-zeroとか出してくれると…おおお、同感です>LINEMO-zero !!(笑)
高速データ通信を使わない 音声通話基本料金ゼロ円の流れは加速するように思います。音声(SMS)通話可能な電話番号の無料付与というのは海外のキャリアSIM(月次契約)では100%アタリマエのこと。
現地ローカルのプリペイドSIMでさえも基本的に音声(SMS)通話可能な電話番号の無料付与がフツーです。
グローバルローミングSIMでも SIM2Flyのように 音声(SMS)通話可能な電話番号が最初から付与されているモノもありますよね。
あ、それから、LINEMOは当方は既にインストールしていますが、 iPhone仕様では既に apnプロファイル不要ですよね。デュアルsim iPhoneユーザーにとってみれば、この apn設定プロファイルの要/不要もサービス選定の大きな要素になりつつありますね。
>> Dark Side of the Moon さん
>エコノミーMVNO(OCN)の低速は200Kbpsだったはず…あらら、そうでした。
注意不足で恐縮です。
速攻、本文の修正をしておきました。
お知らせ、ありがとうございます。
比較的に安定経営のDoCoMo回線があれば古い楽天ミニを入手し、DoCoMo+楽天+Povo2.0を入れメインにするかもしれません(笑)
MVNOはwi-fiを引いていないヘビーユーザーの囲い込みか、
小容量通信ユーザー対象で通話プランの充実化か、
基本料金低め設定のオプションの自由選択システムを可能にした処が残るかと思います。
少ない売れ筋だけで細々と嵐をやり過ごし畳むかの見極めをする処もあるのかも。
にしてもPovo2.0のいつでもかかってこい臨戦態勢、そのプレッシャーは凄いので、MVNOどころか楽天も何らかの検討をしないと顧客の流出はありますね。
最近楽天は通信の混雑で日暮れ以降都内幹線沿いでRSRQが-16か、アンテナピクトが0本かが深夜にまで続き、かけがWi-Fiのみ利用になり番号非表示になって出てもらえない。
宣伝する度に失敗しない女に騙されプラチナバンドなしで大失敗(笑)と顧客は思いたくなる。
通常料金の電話も不通になるので、回転資金を得るにはPovo2.0対策よりもバンドの確保は喫緊の課題ですね。
もちろん同時に料金の階段の見直しと、小手先の10分かけ放題の見直しもあればありがたい。基本料金のかからないサブなのでそれでも使い続けますが。
>> 退会済みメンバー さん
今回は触れなかった Rakuten Un-Limit VIですが、モバイル利用としては未だデータ通信の不安定さがどうしても切り離せないので、いまのところAndroidに特化して、安定simとの組み合わせによる Rakuten-Linkの分離利用のもとで 無料通話とSMSの発着信に多用にしています。いつの日か、独り立ち出来るSIMサービスに育つまでは静かに 0円維持しつつ、ゆっくり見守り~という位置づけです。
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iPhone(一部の機種を除く)で apn設定プロファイル(mobileconfig)ファイルの追加インストールが不要な国内のモバイル・サービス(主要4キャリアのメイン・ブランドを除く)
・ IIJmio eSIM (D)(データ専用)
・ OCNモバイルone (D)(データ専用)
・ ahamo (D)
・ Biglobe (A)(データ、音声)
・ donedoneエントリープラン (A)(データ専用)
・ povo1.0/2.0 (A)
・ UQmobile (A)
・ LINEMO (S)
・ Y!mobile (S)
(A)は必要なんですかね?
>> Dark Side of the Moon さん
IIJmio-eSIM(D、データ専用)は PLMN=44003 の full-MVNO simなのでapn設定プロファイル(mobileconfig)ファイルの追加は不要で、StatusBar=IIJ 表示になります。ただしテザリング利用する場合には IIJ回線のモバイルデータ通信で表示される「インターネット共有」項目に「手書き込み」が必要です。eSIMの場合(ギガプラン・データプラン ゼロ共通)
https://www.iijmio.jp/service/manual/setting/apn_dual.html#iphone_esim_dual
>(A)は必要なんですかね?
IIJmio(D, 物理sim)や IIJmio-(A)はフツーのMVNO(full-MVNOではない) なので、apn設定プロファイル(mobileconfig)ファイルの追加インストールは以前と変わらず必要です。
>> kc_iOS9.2.1 さん
詳細な説明を有難うございます。かなりややこしいですが、一つ賢くなりました。
IIJmio-eSIM(D,データ専用)
では、iPhoneでは、汎用のキャリア設定が設定されるが、
「APN自動選択機能」
により、APNが自動的に設定されるようです。
-- てくろぐ
IIJmio モバイルサービス eSIMプラン (ベータ版) に関する諸情報
APN設定
Posted on 2019年7月18日 by doumae
-- より、以下引用。
IIJmioのeSIMには、利用者による設定不要でデータ通信が可能になる「APN自動選択機能」があります。この機能が正しく動作しない場合は手動でAPNを設定して下さい。
IIJmioのeSIMのAPNを設定する場合は、iOSの設定アプリからAPN設定画面を開くことができます。(APN構成プロファイルを使わずに設定することが可能です)
(7/18 12:40追記)手動設定する場合のAPNは次のものをご利用下さい。設定例でもご案内しています。
APN: iijmio.jp
ユーザー名: mio@iij
パスワード: iij
>> ひみつ77@👈👉ご安全に! さん
補足です。大手キャリアのサブブランドでの
APN設定やアンテナピクトでのブランド表示
は、親キャリアのキャリア設定の中で、SIMの中の情報(GID等)を元にサブブランドの種類を区別して、設定しているようです。
mineo(A)は auの大口MVNOなのでしょうから Biglobe(A)並みにキャリアバンドルへの組み込みを上手く交渉したら、full-MVNOなんて高い敷居(mineoには無理~)を跨ぐことなく apn設定プロファイル(mobileconfig)の追加インストール不要になるし、↑ のような StatusBar=mineo が出来ると思うわけです。。。
いつも繰り返し言っているように、ばら撒きグッズや、ウケない面白ネタなんかに経費掛けるより余程ユーザーマインドを引き付ける魅力があると思うのですけどね~
👏👏👏👏👏
こういう人に共創アンバサダーになってほしいものです。