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【俳句紹介】梅一輪 一輪ほどの 暖かさ(服部嵐雪)

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 ある日、親父が一冊の古い児童書を買ってきました。
 それは「おぼえておきたい俳句100」という本で、元々文学が好きな親父が俳句を学び直しをしたいと考えて、近くの古書店で購入したそうです。
 かくいう私も、親父の影響を受けて子供の頃からよく本を読んでいました。
 しかし俳句については全く知識がなかったので、先週の土曜日に親父から本を借りて読んでみました。
 読み進めてみますとこれが中々面白く、土曜日丸一日かけて一冊分、つまり百首の俳句とその解説を一気に読み尽くしてしまいました。
 その中でも、特に「いいね!」と思った俳句を今回紹介したいと思います。


  梅一輪一輪ほどの暖かさ 服部嵐雪


 この俳句は「梅」を季語にした春の俳句です。
 長く寒い冬が通り過ぎて春の入り口に差し掛かった時、たくさんの蕾を付けている梅の木の中に一輪だけ花が咲いています。
 あぁ、梅の花が一輪だけ咲いた。一輪分の春の暖かさがやってきたんだな。
 一輪だけ咲いている梅の花の映像に加えて、まだまだ寒い中でもほんの僅か、梅の花一輪分の暖かさという温度を同時に感じられる俳句です。

 緊急事態宣言による外出自粛が続く中、インターネットを介することによって動画や写真で自然を愛でることが可能になりました。
 しかし、時には俳句のような短い文章に触れることで自然を感じるのも、また違った楽しさがあるかと思います。


2 件のコメント
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雨柳アトラさん
【俳句作り方の本の紹介】ありがとうございました。
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