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松島詩子記念館(山口県柳井市)

ちょうど一か月前に中国地方に行って宮島や錦帯橋等廻った(既出)が第一の目的は山口県柳井市にある松島詩子記念館を訪問することであった。

松島詩子資料館.PNG

記念館はJR柳井駅前の真っ直ぐに延びる道を10分ほど歩いた所にあるこじんまりとした洋館の2階にある。

この洋館は旧周防銀行本店で1階は町並み保存地区の模型等を展示する資料館となっている。

松島詩子についてご存じない方も多いと思うので略歴を紹介する。


明治38(1905)年山口県玖珂郡日積村(現柳井市)に生まれる
音楽教師として教壇に立つも作曲家の佐々木すぐるの誘いで歌手になるべく上京し声楽を学ぶ
※佐々木すぐるは唱歌「月の沙漠」の作曲者、この曲を松島詩子の前名「柳井はるみ」名義でレコード録音している
昭和7年 コロムビアから「ラッキーセブンの唄」でレコードデビュー
その後幾つかのレコード会社に所属
昭和12年 キングの専属となる、10数個名乗っていた芸名も松島詩子に統一
戦時色が濃くなり始めていた昭和15年以降は軍国歌謡を歌い外地への慰問も行う

戦後はNHK紅白歌合戦へ第1回(昭和26年)から第11回まで通算10回出場(第2回は会場へ向かう途中交通事故に会い欠場)
昭和30年「喫茶店の片隅で」がヒット
昭和53年 勲四等瑞宝章を授章
昭和60年 傘寿記念リサイタル
平成6年「米寿を祝う会」で歌ったのが最後の舞台となる
平成8年 心不全のため没91歳


私が松島詩子の存在を知ったのは近年になってからである。
コロナの外出自粛の頃偶々彼女の歌う「喫茶店の片隅で」を聴いて50年程前の思い出が甦り、他の曲も聴くようになり120曲入りの大全集も購入し今はPC作業中のBGMとして流している。
又彼女の生年が私の父と同じというのも興味を持った理由の一つであった。

恋や友情の歌を抒情的に甘く語り掛けるような歌い方が多いが曲調としてはシャンソン風のメロディー、タンゴ調のリズムを得意としているようだ。
他に中国、ヨーロッパ 、アジア太平洋 、ラテンアメリカ、中東等のご当地ソング?も多くレパートリーは多岐に渡り聴いていて飽きることがない。
これは彼女が多くのレコード会社を渡り歩いて多くの作詞家や作曲家と知り合いそれらの多彩な組み合わせで曲を作れたからであろう。
現今の作詞家作曲家歌手をセットにした金太郎飴みたいな曲はひとつも無い。
又ヨナ抜きや演歌系の曲がないのも好感が持てる。


以下は記念館の展示品の極一部である。

松島詩子資料館ブロマイド.PNG

各時代のブロマイド

松島詩子資料館ピアノ.PNG

デビュー時(昭和7年)に購入したピアノ
YouTubeに81歳の時のピアノ弾き語りで「マロニエの木陰」を歌う動画があるが演奏も歌唱も年齢を感じさせない力強さがある。

松島詩子資料館オペレッタ.PNG

歌謡曲だけでなくクラシック音楽での活動も多い。
上は彼女が昭和13年に主催したオペレッタ公演のポスター。
前年にはリサイタルで『蝶々夫人』の「ある晴れた日に」も歌っている。

松島詩子資料館ステージ衣装.PNG

ステージ衣装の一部

松島詩子資料館勲章.PNG

昭和53年勲四等瑞宝章を授章


雨が降れば水たまりのできる未舗装の裏道に面した所にいわゆる名曲喫茶ができ二人の合う場所となった。

♪ふたりだまって 向き合って
聞いたショパンの ノクターン♪

正にこのような情景で静かにスプーンを掻き回しお互いを見つめ合って聴いていた。
信じられないだろうがおじさんにもこのような時代があったのだよ。


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