無理やりシングルはIPアドレス直打ちができない

無理やりシングルスタックのローカルネットワーク的な挙動は前回のこちら→ https://king.mineo.jp/reports/310573

無理やりシングルスタックの場合、IPv4自体への接続性は確保されるが、DNS利用無しがNG判定される。つまり、IPv4アドレスの直打ちができなくなる。

さらに、DNS設定を手動としてルーターのアドレス以外のものを指定すると、IPv4,v6ともに通じなくなる。例えば８.８.８.8が使えない。

出典:https://www.jp.ipv6forum.com/2022/timetable/program/20221216_1_IPv6Summit2022_docomo.pdf

iPhoneは最初は464XLATでカバーしようとしている、というのは前回記載の通り。そのため、IPアドレス直接入力でも通じる。（spモード直接接続でもDNS利用無しがNGになることはない）
しかし、SH-05LのDHCPメッセージが届いた時点で、iPhoneとしては接続先Wi-Fiの中身を単純なIPv4/IPv6両建てのネットワークとして扱ってしまい、変換が実行されない。

そして、SH-05Lは464XLAT非対応らしい。すなわち、DNS64での名前解決しか対応していないので、FQDN…URL指定とかじゃないと接続できない=v4アドレス直接指定は通じないし、そもそもDNSサーバーがv4アドレスで指定されているので外のDNSサーバーに到達できない。

ということが明らかになった。




ちなみに

SH-05LのDHCP機能が有効な場合でも、（少なくともiOS12以降の）iPhoneであれば、このアドレスを入力してあげることで464XLATを有効にすることができる。もちろん８.８.８.8も通るようになる。

手持ちのAndroid機とWindows PCはこういうシングルスタック挙動に対応していないなかった。
この設定はローカルネットワーク内の通信にも支障が出る（筆頭はiPhoneからのWEB設定アクセス不可）ので、普段はDHCPで受けて、もしサードパーティ製アプリにIPアドレスを直接叩きに行くものがあったら、このアドレスに切り替えて…ということになるだろう。

常時HTTPS化が叫ばれる現代で、裏でIPアドレス直叩きするようなクソアプリの炙り出しには使える。