平凡に。
2年ほど前に、いわゆる「天才」という噂がある人とお友達になった。女性です。
この人は、誰にでも丁寧で 親切で 優しくて、何でも真剣に めいいっぱい人の役に立とうとしている様である。
間違いなく。
かえって「この人は大丈夫だろうか?疲れて病んでしまわないだろうか?」と心配になる。
「まぁまぁ、ちょっとご休憩なさってください。」と言った。
昨年の12月、機会があってこの人の子ども時代の話を聞いた。
これが冒頭の「天才」の話である。
小学校の時から成績はトップで、学業において何ひとつ心配する必要はなかった。
友達は皆「いいなぁ」とうらやんだ。
中学生になっても相変わらずである。
授業で先生が言ったことはその場で記憶してしまうので、勉強をする必要がほぼない。
友達からは、やっぱり「いいなぁ」と言われた。
3年生になると周りは受験戦争突入である。
1・2年生の頃は部活で一緒だった友達も、みんなそちらに舵を切った。
ひとりぼっになってしまったのである。
やがて高校に進学し、いろんな中学から集まっているので、新しい友達と楽しく過ごすことができた。
しかし、それでもやはり3年生になると大学受験がやってくる。
今度は「いいなぁ」とは言われなかったものの、結局中学時代とあまり変わらず、いつも一緒にいられる友達は少なかった。
難なく有名大学に進学した。
ここには自分と同じく「天才」が集まっている。
話題も合うし楽しい。
しかし、問題なのは近所の人や中学時代の友達からの「やっかみ」である。
一度「特別な人」と決まってしまったら、いつまで経っても消えてくれないのである。
これには精神的なストレスが重くのしかかり、何度もぽろぽろと涙が出たそうだ。
大学は卒業したが、どこにも就職はしなかった。
どこにも居場所が見つからない中、「結婚して知らない人たちばかりの場所で人生をやり直そう。」と思ったそうだ。
出会いのいきさつは知らないが、見た感じごく普通の方と結婚した。
そして今、ここで暮らしているのである。
そして子どもも生まれ、この子には、いわゆる平凡な人生を送らせてあげたいと強く思っているそうだ。
一度耳にしたことはすぐに記憶できるが、反面忘れることができない。
今でも過去のつらかったこと、悲しかったことが、あの時の感情を添えて頭の中に現れる。
特別な脳は、悲しい事を忘れさせてくれない。
やはり時々、涙がぽろぽろと出てくるそうだ。
「同じ思いを子どもにさせたくない。絶対にさせたくない。」
なので、誰にでも 丁寧で 親切で 優しくて、何でも真剣に めいいっぱい人の役に立ち、自分の家族が誰とでも仲良く過ごせるようにしたいのだそうだ。
そう話しながら、今の自分と、過去のつらかったこと、悲しかったことを思い出して ぽろぽろと涙が溢れていた。
こちらも ぽろぽろと涙が出てくる。
私はこの人とは、ごく平凡に接して行こうと思う。
それが友達だ。
実話である。


https://youtube.com/shorts/RscnsnwjSB4?si=9I8eUqJSzqzowABs
>> スパイシーニョ@旧しっかり八兵衛 さん
たぶん天才にも、普通の天才と普通じゃない天才の二種類があって、太田さんは完全に後者で突然変異型。両親はどちらも高卒だって話だし。言ってみれば、たった1枚だけ買ったジャンボ宝くじで◯億当たるような😇
田舎の学校だと、大したこともないのにすぐ宇宙人などと言われる。
私も、中学校の時、社会科のテストは教科書一回読んだだけで、
テストの時、教科書のページを頭のなかでまくるという芸当ができた。
でも、灯台行ったら、普通人でした。
そして今や鬱病になって、頭は退化しました。