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ABC予想を「証明」

 朝日新聞の記事ですが、京大数理研(RIMS)の望月新一教授がABC予想を証明したとする論文(2012年発表)が査読を終え、論文掲載されるそうです。
http://www.asahi.com/articles/ASKDD5Q6MKDDPLBJ007.html?jumpUrl=http%3A%2F%2Fdigital.asahi.com%2Farticles%2FASKDD5Q6MKDDPLBJ007.html%3F_requesturl%3Darticles%2FASKDD5Q6MKDDPLBJ007.html%26amp%3Brm%3D454

 記事の引用です。 2016年12月16日朝日新聞より
 「数学の超難問「ABC予想」が、日本人によって証明される見通しになった。数学史に残る偉業だ。論文筆者である京都大数理解析研究所の望月新一教授(48)は、自身のホームページ(HP)以外での社会に向けた発信は限られ、それが一層関心を集めてきた。
 数理研は米プリンストン高等研究所などと並び称される世界屈指の数学の研究機関。数学のノーベル賞と称されるフィールズ賞を受けた広中平祐氏や森重文氏ら著名な数学者が所長を務めた。
 望月さんは東京出身。父の仕事の関係で幼少期に渡米、名門・米プリンストン大大学院で博士号を取得したのを機に帰国した。2012年に今回の論文を発表すると、ニュースは世界を駆け巡り、英科学誌ネイチャーは「(証明が)真実なら驚くべき成果」などと報じた。従来の数学の解き方と異なる独自の理論に基づく論文は500ページを超え、その後の修正で現在は600ページに。その分量、学術誌に掲載される前に自身のHPで論文を出す珍しさでも注目された。独創性ゆえ当初は論文を理解できる数学者がほとんどおらず、勉強会が開かれるなど異例の経緯をたどった。メディアの関心も高かったが、望月さんは取材を受けてこなかった。
 数学の難問としては「フェルマーの最終定理」が有名だ。1995年に英国のアンドリュー・ワイルズが証明に成功するまで、350年以上も数学者の挑戦を退けてきた。ABC予想も数学の同じ分野だが、望月さんの成果を発展させると「最終定理」が簡単に証明できるほか、同じ分野の他の数々の難問を一気に解決に導く可能性がある。影響の大きさから、ネイチャー誌は12年の論文投稿直後、「フェルマーの定理を上回る意義がある」と評した。
 数学界の最高峰「フィールズ賞」は40歳以下が対象で、48歳の望月さんは対象にならない。ただ、40代で証明に成功したワイルズは、フィールズ賞は逃したが特別賞が贈られた。
 ほかの難問では、米クレイ数学研究所が00年に100万ドルの賞金をかけた「ミレニアム問題」(7問)がある。その一つ「ポアンカレ予想」は、証明に成功したロシアのグリゴリー・ペレルマンが06年、フィールズ賞を辞退して話題になった。一方、素数の不思議な性質に関する「リーマン予想」は160年間、未解決のままだ。(嘉幡久敬、阿部彰芳)」

 ABC予想とは、
 互いに素な、2つの自然数a,b、aとbの和をcとして、
 任意のεに対し、あるKが存在し、
 c<K・rad(abc)^(1+ε)
 が成立する。
 というものです。
 rad(a)はaの根基で、互いに異なる素因数の積。
 例えば、
 rad(8)=2 8=2^3
 rad(6)=6 6=2*3


9 件のコメント
1 - 9 / 9
有料会員になって読んでも私には理解できないかも^^;
そらむさん、さっそくの更新ありがとうございました。ちゃんと理解できました。(^^)
更新されましたが、
>ABC予想とは、
 互いに素な、2つの自然数a,b、aとbの和をcとして、
までしか分かりませんわ。^^;
そらむ
そらむさん・投稿者
SGマスタ
 互いに素な数、a=2、b=3で考えます。c=5ですね。
 rad(abc)=30で、cより大きくなります。
 たいていの数では、かけた方が大きくなります。
 しかし、a=1、b=8だと、c=9で
 rad(abc)=6で、9より小さくなります。
 しかし、6の2乗は36ですので、9より大きくなります。
 この場合は2乗すれば、cより大きくなりました。全ての組み合わせについて、n乗してK倍すればcより大きくすることができる、という予想です。
  
ほーーん 成る程!
(・о・)
 NHKで見たけど、グリゴリー・ペレルマン氏は、ポアンカレ予想をサイト上で公表し、証明したかな。その後、全く閉じ籠り、リーマン予想を研究してる所で番組が終わった。
 記憶は曖昧ですが、私達が送るデータはある素数に変換され、暗号化されてると聞いた事がある。

 リーマン予想とは、簡単に言えば、素数の並びがある直線上に存在するという事だけど。
 詳しく解りやすく説明しますかな。リーマンのゼータ関数とは、複素関数の一種で、ζ(s)=0で示されるのですが。これを満たす複素数の点群sが、Re(s)=1/2という直線上に並んでると言う事ですな。それに、このζ関数が素数の積に変形出来るそうな(オイラーの積表示ってか)。

 ただ、専門家に言わせると、リーマンが証明されても、この素因数を分解するのが難しいそうで、心配する事はないそうです。

 でも、こういった難題の賞金が僅かに100万ドルとは。数学者も舐められたもんですな(悲)。元々、数学は貧窮の学問と呼ばれてたし、でも数学がなかったら、機械語もネットもITもパソコンもスマホも存在しなかったんだから。 
 悲しい中年の愚痴です。
わたしはこの照明の話をWIREDの記事で(途中まで)読み、挫折しましたw
https://wired.jp/special/2016/shinichi-mochizuki/

一応理系ですが理解できませんでした。
そんな今日、本屋でこういう本を見つけました。面白そうです。

日本人の9割が答えられない 理系の大疑問100 (青春文庫)
https://www.amazon.co.jp/日本人の9割が答えられない-理系の大疑問100-青春文庫-話題の達人倶楽部/dp/4413096711/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1513423744&sr=8-1&keywords=理系 疑問
そらむ
そらむさん・投稿者
SGマスタ
 フィールズ賞の賞金もノーベル賞と比べると悲しいほどですね。アーベル賞ならほぼ同額ですし、年齢制限もありません。
 数学の公式が単純なほど、その証明は複雑怪奇だったりしますね。
おぉ!「ABC予想」の査読が終わったんですか。
査読に時間がかかるとは言われていましたが、5年もかかったのか・・・。
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