私のミトコンドリア DNA ハプログループ
私の母系祖先であるミトコンドリア DNA( mt DNA )ハプログループが、
どこで生まれ、どのように移動して今に至ったのか興味があったので調べてみた。
ミトコンドリア DNA( mt DNA )ハプログループ M9a1a1a
1 . 発祥の地
M9a1a1a は、東アジアの広範囲にわたる系統の一つですが、
特にその起源は中国南部から東南アジアにかけての地域にあるとされています。
具体的には、雲南省や広西チワン族自治区などの地域が、
その発祥地として考えられています。
これらの地域は、古代から多様な民族が混在し、
移動が頻繁に行われたため、遺伝的多様性が高い場所です。
2 . 成立年代
ミトコンドリア DNA ハプログループ M9 全体の成立は
約 50 , 000 〜 40 , 000 年前に遡ると考えられていますが、
M9a1a1a の具体的な成立年代は約 12 , 000 〜 15 , 000 年前に位置づけられます。
この年代は、最終氷期の終わり頃に相当し、
気候変動や人口の移動に伴ってハプログループの多様化が進んだ時期と一致します。
特に、この時期に東アジアでは、氷河の後退に伴って生息域が広がり、
南部から北部に向けての移動が活発化しました。
これが M9a1a1a の成立に寄与したと考えられています。
3 . 現代日本における割合
現代日本において、M9a1a1a は全体の約 3 % 程度の割合で見られるとされています。
この割合は、日本の人口の中で比較的少数派のハプログループに属しますが、
東アジア全体と比較すると、やや高い頻度で存在していることが特徴です。
M9a1a1a は、
日本列島における縄文人と弥生人の遺伝的混合に関連があると考えられており、
特に縄文人の遺伝的影響を色濃く残す集団で見られることが多いです。
日本列島におけるこのハプログループの存在は、
縄文時代から続く遺伝的系統の一部として重要な意味を持ちます。
4 . 歴史的背景と地理的分布
M9a1a1a は、
中国南部から東南アジアの広範囲にかけて存在するハプログループで、東アジア全体、
特に日本における古代集団の起源を理解する上で重要な役割を果たしています。
このハプログループの存在は、古代の人口移動や、
文化的・遺伝的な混合がどのように行われたかを示唆しています。
特に、日本における M9a1a1a の分布は、
縄文時代の人々が持っていた遺伝子の一部が現代まで受け継がれていることを示しており、
縄文時代の文化的特徴と密接に関連しています。
縄文人は、日本列島における最古の住民であり、
彼らの遺伝子は現代の日本人にも受け継がれています。
参考文献と最新の研究
1 . " The Genomic Formation of Human Populations in East Asia " by Q . Fu et al .( 2016 )
この研究は、東アジアにおける人口の形成と移動に関する包括的な解析を提供し、
M9a1a1a を含むミトコンドリア DNA ハプログループの
進化と分布に関する洞察を与えています。
2 . " Mitochondrial DNA Variation in East Asian Populations " by S . Oota et al .( 2002 )
この研究は、東アジアの人口集団におけるミトコンドリア DNA の多様性を調査し、
M9a1a1a を含む主要なハプログループの分布を詳細に解析しています。
これらの研究は、M9a1a1a の成立年代や発祥地、
そして現代日本における分布に関する理解を深めるための重要なデータを提供しています。
今後の研究により、さらに詳細な情報が得られる可能性があります。
なるほどね。
温暖化の過程で氷河が後退、
広西チワン族自治区辺りから北上する過程で DNA に変異を起こし M9a1a1a になった後、
東シナ海を渡って日本に辿り着き、縄文人となった。
その後、渡来人との混血が進み、現代においては 3 % 程ではあるが、
他のアジア地域よりは比較的多いようだ。
因みに遺伝子検査キットの結果によると、渡来人との混血が進み、
一般的なな日本人の平均より縄文人と一致する遺伝子型が少なく、
ネアンデルタール人と一致する遺伝子型の多いものの、
日本列島への到達時期からして、縄文人由来のハプログループであるようだ。
私の Y 染色体ハプログループ https://king.mineo.jp/reports/283807 (●´ω`●)