歯医者復活戦・DAY2

続き物の第２回Death😰

第一話はコチラ
https://king.mineo.jp/reports/221610
相当面白おかしく話を持っているので、フィクション扱いです。



世の中は便利になったもんです。

お昼休みにスマフォをポチポチッとやるだけで、いとも簡単に初診の予約が取れた。
ていうか『河嶋のことだから何かしら理由付けて先延ばしにするやろ』って言われて、皆に囲まれた状態で予約せざるを得なくなったんだ。

終業後。
『で、なんで西さんがついてくるんだよぅ😨』
「河嶋さんが逃げるに決まっているからです！」
何も言い切らなくてもいいだろう。わたしもいいオトナなんだから、もう覚悟は出来ている。逃げたりしないってば…

「ほら、問診票書いて書いて。あ、この問診票チョー面白い！『私は痛いのか苦手です』とか『私は怖がりです』とかチェックする欄がありますよ！あ、そうだ！ええっと、『私は超ビビりで、診察中に逃げ出すかも知れません』、と😁」
『こらっ！人の問診票を勝手に書くんじゃないっ』

「か～しまさ～ん、診察室へドーゾ」
雨でずぶ濡れになった小動物のようにブルブル震えながら診察室に入る。
「は～い。じゃあ、お口の中を見せてくださいね」
『あぅあぅあぅ』
「まだ痛くないですから！う～ん」
何だよ、早く言え。
「ご想像のとおり、親知らずのせいで歯ぐきが炎症を起こしてますねぇ……で、抜歯をご希望と。超ビビりの割には、大胆な決断ですねぇ」
うるせぇ！こっちは覚悟して来てるんだよっ！やるならひと思いに……
「じゃあ、レントゲン取りましょう。歯ぐきの中を見ないと何とも言えないので」

「ふ～ん」
ふ～んって何だよ。さっさとやってくれ！
「まだちょっと奥にいるので、時間はかかりますが……」
やっと抜いてくれるんだ。
「まずは歯ぐきの炎症を抑えてから、後日抜歯しましょう」
『ふぇつ？今日抜くんじゃないんですか？』
「これだけ歯ぐきが腫れてる状況で抜歯するチャレンジャーな歯医者はいません！」
『ふえぇぇぇい😰』



「で、河嶋さん。歯医者のすぐ後に王将ですか😡」
『だってお腹空いたし、もう三十分経ったし……ぐすん😭』
「ベソかく位痛いんだったら、今日くらいゼリーとかにすればいいのに……で、ナニ注文します？」

『取り敢えず、餃子一人前と瓶ビール😰』
「えっ？今なんと仰いました？二つ目のオーダーがよく聞こえなかったんですが？？？」
『び、瓶ビールだよぅ』
「どうなっても知りませんよ……」

「では、お疲れさまでした。次はいよいよ抜歯ですね……今度はひとりで来れますか？」
人を子供扱いするんじゃない。今度こそ抜歯してこの痛みから解放されるんだ……
『まあ、取り敢えず乾杯だ』

ち～ん（グラスの鳴る音）🍻

痛えぇぇぇぇぇぇぇぇっ！
このお店、オリジナルメニューも少ないしイマイチな感じなんだけど……
ビールがバッキバキに冷えているのだけは評判なの😵