【SIM道楽】フィリピン現地SIMに対して利用者登録義務がスタートしました-旅行者は要注意です!
フィリピン・マニラを拠点とした特殊詐欺事件が連日報道されていますが、収監施設内での多数の携帯電話が使用されていたことも大きな話題になっています。
フィリピンでは一般ユーザーとして携帯電話にプリペイドを利用するケースも多く、これまでも、通話番号付きSIMが空港ロビーはもとより、街角のコンビニやモール内の小店のガジェットショップなどで、しかも200円~300円程度という安さで簡単に購入できていました。もちろんこれまでは身分証明書の提示など全く必要有りませんでした。
今回のマニラを拠点とした特殊詐欺事件が契機というわけではありませんが、一年半前くらい前から「フィリピン国内におけるテキストメッセージ詐欺の急増を抑制するため、SIMカードの発売を規制」の目的で政府内で議論がなされていたものが、昨年10月に大統領署名され、2022年12月27日付で施行されました。フィリピンでの現地SIMの利用に利用者登録が義務付けられたことになりました。
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①新規購入SIMの場合:
利用開始前に個人情報の登録が必要になり、登録が完了しないとSIMのアクティベーションが出来ません。
②既存SIM(既に使用中)の場合:
2022年12月27日から180日以内に個人情報の登録が必要となります。
①または②の登録を行わなかった場合には、SIM番号と登録の無効化、および懲役や罰金などの罰則が科せられます。登録時に虚偽の情報を提供したり、虚偽のIDを使用した場合、6ヶ月以上2年以下の懲役および10万ペソから30万ペソ(日本円で24万円から72万円)の罰金に処されることが法律で定められています。
以上 ↓URL「【フィリピン滞在者必見】SIMカード登録義務化や登録方法について」PRIMER 記事より抜粋
(https://primer.ph/blog/genre/all/simcard-2023/)
( 参照元になっている "PRIMER" というのはメトロマニラを中心に発行されているタウン誌です)
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実は私も近年しばしばビジネス出張でマニラへ出かける機会があり、その際に現地スタッフとの連絡等に利用するSIMがあるので…この法律の発効でチョット頭の痛いことになってます~(汗)
携帯番号の登録手続きは全てオンラインでも可能、且つ Smart社のプリペイドSIMはSMS認証(海外受信)可能なので問題ないのですが、ビザ不要の短期旅行者(Tourist)扱いに関する提出資料の中に、出国用航空券のスクリーンショットの提示が義務付けられてしまいました。下記のような必要項目/資料となります。
・氏名
・国籍
・生年月日
・性別
・パスポート
・フィリピンでの住所を証明するもの
・往復航空券または出国航空券(短期旅行者(Tourist)扱いの場合)
また短期旅行者(Tourist)扱いで登録した場合には、これらの登録内容の有効期間が 登録から30日間に限定されていて、有効期限を過ぎるといきなり携帯番号が無効(再利用不可)になってしまうことから、これまでの私のように短期のビジネス出張の度に繰り返し利用することが出来なくなりました。さりとて短期のビジネス出張の都度に新規番号を取得/登録する作業は大した手間ではないものの、着信先相手方には毎回未知の携帯番号になってしまうのでメッチャ不便になってしまいます(泣)
とまれ、私の場合には IP電話(fusion-IP-smart: +81-50-xxxx)とIP電話(Dingtone: +44-xxxx)も併せて公用にしているので、それを使えば着信相手も理解してもらえるのですが、問題は相手先からの返信として これらの番号に掛けるにはローカルより割高な国際通話料(SMS料金)が課金されてしまうわけです。特に海外で日本(+81-50-xxxx)電話番号へ掛けることが嫌われる大きな理由は、日本の+81宛てにかける電話は、他国番号宛てに比べてかなり割高な国際通話料になってしまうのです。
話は逸れますが、EU圏ではもう何年(10年以上)も前から現地の携帯SIM(プリペイド含め)を購入する際には多くの国で身分証明書の提示が義務化されていました(購入時、または購入後のオンライン登録が必要)。最低限パスポートは必須で、滞在先住所証明や有効な航空チケットの提示が義務付けられている国もあります。購入後のオンライン登録というのも何度かやりましたが、ネットでよく知らないアドレスに「パスポート」のスクショを送るのって、初体験の時は少し躊躇しました。しかしそれをしないと…
・購入した携帯SIMがアクティベートされない
・所定の期間後(3~14日間程度?)に無効化されてしまう(国別に異なるルールがあるので要注意)等の制限があるわけです。
とまれ、携帯SIM利用については、かなり自由度が高く便利にSIMゲット出来たアジア圏ではありましたが、これからは EU圏並みにどちらの国でも携帯SIM利用者登録という利用者制限の波が続いていくのかもしれません。
さて~「②既存SIM:2022年12月27日から180日以内に個人情報の登録が必要です」ということなので、現在フィリピン現地SIMを持っているユーザーで携帯番号抹消を避けたい事情がある場合には、来たる 6月半端迄に「利用者登録」の完了が必要ということです。
参照記事
・2022年12月28日 PRIMER【フィリピン滞在者必見】SIMカード登録義務化や登録方法について
https://primer.ph/blog/genre/all/simcard-2023/
・ Smart社(フィリピン) FAQ : 観光客または外国人がSIMを登録するための要件は何ですか?
https://smart.com.ph/Pages/simreg-faqs
【SIM道楽】フィリピン・マニラ関連投稿
2018.03.06
マニラで見つけた大盤振る舞い Free SIM : Travel Smart【体験レポ】
https://king.mineo.jp/reports/32305
現在手持ちのフィリピンSmart SIM(+63-XXX-XXX-XXXX)は通話有効な電話番号付きで 基本料無料、Php100ペソ(約240円)のチャージをすることで1年間の有効期間延長が出来るという仕様です。
コロナ禍の渡航自粛していた期間中も、現地スタッフからのSMS着信は無料で受信できていたので何とも助かっていました。残念ながらもうそれも出来そうにありません。。。
そう云うのは駄目ですか
>> パルディン さん
コメント、ありがとうございます。フィリピンでよく利用されているのは…
・messenger(META)
・whatsApp
・Instagram
・Viber
・LINE
汎用SNSとしてはこんな感じ(私的体感)の利用者割合かと思いますが、いずれも親しい人達の間でID交換して利用するケースが多いようで、一般的なコミュニケーションとしては従来から通話やテキスト(SMS)が多用されています。
日本のように高機能なスマホを持っていないケースもあるので、オフィスの中でも 年代にもよりますがガラケーのような単純な携帯電話を常用しているケースも結構多く見掛けます。
日本国内でも同様だと思いますが、私の場合も (最大SNS?)LINE等でコミュニケーションを取るのは登録済み連絡先の内の、さらにほんの一部の限られた相手だけなのが現状です。しかし日本では 多くのユーザーでeメール利用が可能なことから便利に利用されていますが、フィリピンでは基本的に(日本とは異なって)日常のコミュニケーションでeメールを使うことが殆ど無いので、安定したテキスト(SMS)コミュニケーションが必須なわけです。
Smart社:https://simreg.smart.com.ph/
Globe社:https://new.globe.com.ph/simreg
DITO社:https://dito.ph/sim-registration