【SIM道楽】4種の海外定番 Global Roaming eSIM に対して機種変更に挑戦してみた

　eSIMを使い始めて早2年、国内ではキャリアのeSIMラインアップも2年前に比べて大幅に拡充し、MVNOでも IIJmioを皮切りに、丸紅ソリューション、LinksMate そして日本通信が既に eSIM(docomo系)に対応したプランの提供を開始しています。
　その一方で、機種変更に伴う eSIMプランの移行手続きとして、すべてのケースに於いて「eSIM再発行」という操作が必要となり「従来の「入替るだけ～」のカードSIMより使い勝手が悪い…」とのネガティブ意見も散見されます。。。

2019年9月23日 (Web記事)
新しいiPhone 11に機種変更したが、やはりeSIMは移行されず
https://esimdb.com/ja/blog/new-iphone-esim-transfer-failed/

2022年1月18日 (Web記事)
eSIMの機種変更は面倒くさい？スマホ会社別eSIMの機種変更について解説
https://inest-inc.co.jp/mobile/esim-upgrade-guide/

　今回【SIM道楽】では、海外渡航時に利用され 海外Global Roaming eSIMとして汎用利用可能なアカウントを持つ、以下の4種類の eSIMについて iPhone SE2(旧)から iPhone SE3(新)に機種変更をしてみましたので、その体験レポとなります。

　注 ) 都度の使い捨てeSIM=都度　新たな eSIM購入が必要となるeSIM、即ち、プランの追加購入不可、別プランの購入不可、チャージ残高維持不可、アカウント維持不要である 一回限りの eSIMについては「機種変更不要」という理解です。

①Flexiroam,
https://travel.flexiroam.com/shop/?product-tags=plans
②MTX Connect,
https://www.mtxc.eu/en/
③DENT Wireless,
https://www.dentwireless.com/esim
④Ubigi
https://cellulardata.ubigi.com/

まず最初に…
　① Flexiroam-eSIM の機種変更 :

　既に Flexiroamを利用しているユーザーは eメール登録したアカウントで 「FlexiroamX App」を利用していることを前提とします。機種変更は下記の手順で行いました。
　結果としては、旧eSIMそのままの移行は不可でしたが、新eSIMとして別eSIMプラン(今回はテスト用として、最安有料プラン/US$1.40)を購入/インストール)することで既存のアカウントのままeSIMを【置換】することでアカウント利用を引き継ぐことが出来ました。

手順としては
　①-1 : iPhone SE3(新)に「FlexiroamX App」をインストール
　①-2 : iPhone SE2(旧)にインストールしている「FlexiroamX App」で使用中のメールアドレスで iPhone SE3(新)「FlexiroamX App」に重複ログイン(可)
　①-3 : 新eSIM (プラン+Free eSIM)ウェブサイトから購入 (例: 香港500MB/3日間/US$1.4https://travel.flexiroam.com/product/hong-kong-500mb/
　①-4 : 購入時入力の eメール宛にeSIM「アクティベーションコード」が届きます
　①-5 : eSIM「アクティベーションコード」をiPhone SE3(新)「FlexiroamX App」のコード入力欄に入力します
　①-6 : アカウント>「SIMカード管理」画面に(新)eSIMが表示され、有効化を待ちの状態
　①-7 : (旧)eSIMから(新)eSIMに有効化(置換)します。(旧)eSIMは「交換済み」と表示が変わります
　①-8 :iPhone SE3(新)でeSIM利用が可能となり、iPhone SE2(旧)では利用できなくなります。


つづいて、
　② MTX Connect の機種変更 :

　既に MTX Connectを利用しているユーザーは eメール登録したアカウントで 「MTX Connect App」を利用していることを前提とします。機種変更は下記の手順で行いました。
　結果として、旧eSIMそのままの移行は不可でしたが、新eSIM(有料　€1.00購入)を【追加】することで既存のアカウントのままeSIMを利用を継続することが出来ました。

手順としては
　②-1 : iPhone SE3(新)に「MTX Connect App」をインストール
　②-2 : iPhone SE2(旧)にインストールしている「MTX Connect App」で使用中のメールアドレスで iPhone SE3(新)「MTX Connect App」に重複ログイン(可)
　②-3 : iPhone SE3(新)「MTX Connect App」の「Dashboard」ページに現在有効のeSIMが表示されているので、右→スワイプすると「Add new SIM」画面になります。「+」クリックすると「Get a SIM」画面が表示されるので「Get a SIM, 1€」を選択して支払いを完了させます。
　②-4 : 支払完了と同時に登録してある eメール宛にeSIM「QRコード」が届きます。
　②-5 : iPhone SE3(新)「モバイル通信プランの追加」から eSIM(QR)インストールします
②-6 : iPhone SE3(新)でeSIM(新)の利用が可能となり、iPhone SE2(旧)でもeSIM(旧)の利用が可能です。


　③ DENT Wireless の機種変更 :

　既に DENT eSIMを利用しているユーザーは 登録したアカウントで 「DENT App」を利用していることを前提とします。機種変更は下記の手順で行いました。
　結果として eSIMの移行(無料)が可能で、簡単な操作だけで既存のアカウントのままeSIMを継続利用することが出来ました。
　(追記) 「パケットシェア」サービスの "DENT Teams Share"は eSIM機種変更後も手続き不要でそのまま継続利用できました。

手順としては
　③-1 : iPhone SE2(旧)の[設定]>[モバイル通信]に表示されている DENT-eSIMを削除します。
　③-2 : iPhone SE3(新)に「DENT App」をインストールします
　③-3 : iPhone SE3(新)にインストールされている「DENT App」を起動すると「Set Up DENT eSIM」が表示されるので、そのままクリックします。
　③-4 : [モバイル通信プランの追加]画面が表示/開始されるので、指示に従ってeSIMインストールを完了します。
③-5 : iPhone SE3(新)でeSIMの利用が可能となり、iPhone SE2(旧)ではeSIMの利用が出来なくなります。


　④ Ubigi の機種変更 :

　既に Ubigi eSIMを利用しているユーザーは 登録したアカウントで 「Ubigi App」を利用していることを前提とします。機種変更は下記の手順で行いました。
　結果として eSIMの移行(無料)が可能でした。簡単な操作だけで既存のアカウントのままeSIMを継続利用することが出来ました。

手順としては
　④-1 : iPhone SE2(旧)の[設定]>[モバイル通信]に表示されている Ubigi-eSIMを削除します。
　④-2 : iPhone SE3(新)に「Ubigi App」をインストールします
　④-3 : iPhone SE3(新)にインストールされている「Ubigi App」を起動し、右上部[三](3本バー)から[設定]を選択します
　④-4 : [設定]画面の最下段に「UBIGI eSIMの再インストール」ボタンが表示されるので、そのままクリックします。
④-5 : [設定]画面の最下段に「✔成功」と表示されますので、そのままクリックします。
　④-6 : [モバイル通信プランの追加]画面が開始されるので、指示に従ってeSIMインストールを完了します。
④-7 : iPhone SE3(新)でeSIMの利用が可能となり、iPhone SE2(旧)ではeSIMの利用が出来なくなります。

　尚、この Ubigi eSIMの機種変更に関しては、過去スレになりますが、既に↓ のように corgitanXさんが投稿されています。
2020年6月7日 : Ubigi eSIMの機種間移動(eSIM再発行？)
https://king.mineo.jp/reports/74836

***** まとめ *****

　今回試みた 海外Global-eSIMの4種類(①Flexiroam, ②MTX Connect, ③DENT Wireless, ④Ubigi )の機種変更について、

‣簡単、無料で eSIM(アカウント残高、利用中プラン)の【完全移行】可能だった eSIMは2つ (③DENT, ④Ubigi)
‣簡単、有料(最低US$1.40)で eSIM【置換】出来たeSIMは1つ(①Flexiroam)
‣簡単、有料(€1.00)で eSIM【追加】出来たeSIMは1つ(②MTX Connect)

　ということでした。
　上記の何れの場合にも、eSIM登録のアカウントを維持したままの「移行」「置換」「追加」「残高維持」が可能なことが確認されたので、海外利用を予定されているユーザーの場合は、機種変更に躊躇することなく、周期的に発表されるディスカウント･チャージ等のキャンペーンを利用した事前の料金節約対策等をしておくのも一考かと思います。


　以上、いつもながらのニッチな話題の【SIM道楽】な体験レポ、最後までお付き合い頂き有難うございました。