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最近のMNO各社の5G拡大動向

1月にもMNO4社の5G整備の状況を記載していますが、だいぶ状況が変わってきたので、私の感想で恐縮ですが、いろいろ書いていきたいと思います。

https://king.mineo.jp/reports/97995

【docomo】
4G周波数転用5Gを準備しているという噂もあるものの、未だ5G新周波数のみで積極的にエリアを広げているdocomo 5G。
主に、人工衛星の電波干渉が比較的少ないn79(4.5GHz帯)を使い、全国にエリアを拡大しています。

しかし、住宅地や鉄道沿線から離れたところにある鉄塔局に5Gを追加している例が多いようで、面積の割に恩恵を受けられる人口は少なそうです。

また、新周波数のみでエリアを拡大しているのが仇になったのか、5Gの電波が非常に弱く、快適な通信ができないエリアでも、5G通信を続けてしまう、いわゆる「パケ詰まり」という現象も起きています。

【au】
auは新周波数では人工衛星の電波干渉がある周波数のみなので不利ではあるものの、都心では鉄道沿線で、3.7GHz帯(n78)・4.0GHz帯(n77)の新周波数に加え、4G周波数転用5Gではある物の、新周波数に近い周波数で速度が出やすい3.4GHz帯・3.5GHz帯(n78)も積極的に整備している印象があります。

また、周辺のエリアでも、プラチナバンドの一つである700MHz帯(n28)を活用し、4Gと5Gの頻繁な切り替わりを軽減して安定した通信ができる印象があります。

【SoftBank】
1月には、都心の新周波数のエリアが多いと絶賛していたSoftBankですが、最近は少し印象が変わってきました。

auと同様に、5G新周波数の4.0GHz帯(n77)と、4G周波数転用5Gの3.4/3.5GHz帯(n77)の組み合わせで、都心や鉄道沿線ではエリアを拡大していますが、
少し離れた住宅地(ベッドタウン)では、あまり速度の出ない1.7GHz帯(n3)や、700MHz帯(n28)で見かけの5Gを増やしている印象があります。

3GHzより低い周波数では、高速な周波数のエリアの周辺を穴埋めして5Gの安定性を高めたり、山岳地帯などの新周波数の整備が非常に難しい地域で利用するのは理解できますが、
あろうことか住宅地で積極的に3GHzより低い周波数のみの5Gを拡大しているのは、ただ単に5Gのエリアを広げて、知識の低い消費者に対して誤魔化す意図があるのではないかと疑わざるを得ません。

また、これはSoftBankだけでなく、auにも言えることではあるのですが、2社とも早期に700MHzを完全に5Gに転用し、4Gの利用を打ち切っています。
本来はDSS(Dynamic Spectrum Sharing)という、4Gと5Gで同一の周波数帯を共用する技術があるのですが、両社ともこれを行っていないようです。
これでは、5Gユーザーには高速通信のエリアを誤認させ、4Gユーザーにはサービスレベルを低下させる事が懸念されます。

【Rakuten】
楽天モバイルは、現在は4Gでは1.7GHz帯(B3)の一波のみ、5Gは4.0GHz帯(n77)と、ミリ波の28GHz帯(n257)しか利用していないため、既存の4G周波数を5Gに転用して運用できる、他3社と比べると非常に不利になっています。

また、楽天モバイルはMNOとしての本格参入から1年半ほどしか経っていない事もあり、5Gよりも4Gの整備に力を入れています。

5Gは、既に建設した4G基地局のうち、各市区町村に1〜3箇所程度、申し訳程度に設置しているという印象があります。

しかし、楽天モバイルは4Gでも電波が届くエリアなら今はしっかりと安定した速度が出るので、まずは4Gの電波密度を向上させて欲しいところです。

また、docomoが東名阪エリアで4Gで利用している1.7GHz帯(B3)を、東名阪以外のエリアでは、楽天モバイルが権利を獲得しています。
この周波数帯を楽天モバイルは、まずは4Gで利用し、今後は5Gとの共用(DSS)を行う計画のようです。
地方での安定した5Gには1.7GHz帯の使用もありだと思います。

以上MNO4社の5Gに対して、私が思うことを記載してみましたが、反論などあればコメント欄にお願いします。


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