p40 liteで5G通信を試してみる

Huaweiのp40 liteは一応5G対応なので、実際どの程度使えるのか試してみました。

一応ドコモ契約の回線はあるのですが、月々サポートが残っているうちに5G契約にすると損するので、5Gの契約はしていません。したがって、MVNOで唯一ドコモ回線の5G対応を表明したLinksMateでデータsimのみの契約をしました。

ドコモの「5G通信利用可能施設・スポット一覧」
https://www.nttdocomo.co.jp/area/5g/index.html?
で検索すると、秋田県では今のところ利用可能な場所はまだ4つしかありません。全部秋田市内です。（画像参照）

そこで、この4カ所で本当に5Gの通信ができるか試してみることにしました。

p40 liteの優先ネットワークモードの選択画面です。5G/4G/3G/2G（自動）にチェックを入れます。

最初にアルバートホテル秋田に行って、ロビーのソファに座って電測アプリを使って調べてみたのですが、全く5Gの電波をつかむことができませんでした。

小さいホテルで、ロビーも大して広くありませんので、恐らく本当にピンポイントな感じで電波がアンテナから発射されているのだと思われます。

何しろ宿泊客でもないし、レストランを利用したわけでもなく、ロビーにある自動販売機で缶コーヒーを1本買っただけなので、フロントの方に5Gの基地局の話を聞くのはちょっとはばかられたので、早々に退散しました。

次は、JR秋田駅西口バス乗り場周辺へ行きました。

周りをぐるっと見回して基地局アンテナらしき物を探したら、秋田駅の隣のホテルメトロポリタン秋田のレストランの屋上付近に見つけました。四角いアンテナが3つとキノコ型のGPSアンテナがありますので、間違いなくこれだと思います。



※訂正　このアンテナはドコモではなくauのものだそうです。
ドコモのアンテナがどこにあるのか、後で再度探してみたいと思います。

電測アプリ2種類を起動させて見てみました。

画像の左側、eNBと書かれているのがLTEの基地局のことで、gNBと書かれているのが5Gの基地局のことです。

画像の右側、4G+5G・LTE2100という表示や、5G NSAという表示がありますので、間違いなく5Gの電波をつかんでいることがわかります。

あと、両方の画像とも、左上に5Gの表示が出ています。

スピードテストをやってみました。

左上に5Gと出ていても、実際にスピードテストをやったときに、5Gの電波をつかめなければ左下のところはLTEと表示されることになります。2回試したのですが、一応2回とも5Gの表示は出ていました。

ところが、スピードテストの結果は全く期待外れでした。下り11.0Mbpsと21.6Mbpsで、これなら4GLTEだけでも普通に出る速度です。

何だ、こんなものかというのが偽らざる感想です。MVNOでのテストなので、ドコモ本家の機種及びsimならもう少しましかもしれませんが、大して期待はできないと思います。

別の日に、ドコモショップ秋田東店に行ってみました。

今現在ドコモショップは予約しないと店舗の中に入れないので、店舗のガラス窓の外側に立って試してみました。

一応店舗の外側でも、ガラスは電波を通すので何とか5Gの電波の検出はできました。
左上に5Gの表示は出ますし、スピードテストをやると5Gという表示が出ます。速度は下り14.5Mbpsということで、秋田駅西口バス乗り場周辺で測ったときと似たようなものでした。

次は、ロックンボウル 駐車場周辺へ移動してみました。

一応電測アプリでは5Gの電波を掴めることが確認できたのですが、いざスピードテストをやってみると、ちょっと電波が不安定なようで、スピードテストの画面の左下は、5GとなったりLTEとなったりで、ふらついて表示されました。今回の画像ではLTEのままとなっています。

あたりを見回してもそれらしきアンテナが見つからなかったです。どうしてボウリング場の駐車場付近が5Gのエリアなのかよくわかりません。

以上、正直言ってがっかりするような結果となってしまいました。

こちらの画像は、ドコモホームページにあったものを縦に3つつないであります。

画像の一番上は、基地局の観点から説明した図となっています。今現在はノンスタンドアローンで、5Gのみの運用ではなく、4G＋5Gで運用しているということを表しています。

画像の真ん中は、一番上の図に、さらにスマホ端末も加えて表示してあります。ノンスタンドアローンの場合、スマホは4Gの基地局と5Gの基地局の両方と通信しているということを表しています。ということは、今現在4Gの基地局を利用してできるサービスしか実現できず、5Gならではのサービスというのは、図の右側のスタンドアローンの状態になって初めて実現できることになります。だから、今現在はせいぜい接続スピードの高速化くらいだと思われますが、実際やってみると、場所や機種に依存するとは思いますが、p40 liteとLinksMate契約のsimの場合には、大した速度は出ないという結果となりました。

画像の一番下、ドコモの設備計画の予定表です。今年2020年は5Gサービスがスタートしたばかりで、東名阪のような大都市と、地方の県庁所在地レベルのところにしか基地局が設置されません。2021年から大都市郊外や地方の市町にも基地局の設置が開始されるようですが、総務省から免許を取得しても実際に基地局が建設されるまでは結構かかりますから、2021年も状況は大して変わらないものと考えられます。

一番5Gの計画が進行しているドコモでもこの状態ですから、それ以外のauやソフトバンク、楽天で5Gが本格的に運用されるのは本当に4～5年先の話になると思われます。

結論として何が言いたいかというと、今スマホメーカーは5Gに対応した機種の発売を開始したことを盛んにアピールし始めていますが、せっかく5G対応機種を高い金出して購入しても実際にはほとんど使う機会がありませんので、慌てて5G対応の機種に手を出す必要はないということです。

毎年新型機種が発売されるわけですから、5G対応機種を購入するのは、実際に5Gの基地局が全国にできるようになってからでも遅くはありません。今年や来年は、むしろ5G対応機種の発売によって値下げされるであろう4G対応機種を購入したほうがよっぽど利口だと思います。

追伸

アルバートホテル秋田　正面入り口付近というのは、ホテルの中ではなく外ではないかというご意見がありましたので、今日、もう一度確認に行ってきました。

ホテル入り口の外側で電測アプリを起動してみたら、今度は確かに5Gの電波の受信が確認できました。

スピードテストの結果は下り24.9Mbpsと、大して速くもない数字です。

正直、アルバートホテル秋田の正面入り口付近はわざわざスマホを取りだして何かしたいと思うような場所ではないです。アルバートホテル秋田の斜め向かいがNTTドコモ秋田支店なのですが、1階にあったドコモショップは閉鎖してしまいましたので、アリバイ工作的に斜め向かいのアルバートホテル秋田正面入り口付近を5Gの利用できるスポットに作り上げたみたいです。