寒い場所と暖かい場所でmineoスマホの電池の減りを調べる

温度で電池の減りが違う

気温により電池の減りは変わる。難しい話は清水の舞台から飛び降りるつもりで割愛するが、違うそうだ。電池内の化学反応がどうの、という話らしい。そのような専門的な話はおいといて、とりあえず寒い場所に出かけた。

雪国である。驚くほどに雪だった。視界に入る8割が白い。そんな場所にスマホを持ってやって来た。写真には写らないが、小雨も降っている。このスマホが防水でよかった。ただし寒くて、もう帰りたくなっている。

13時7分、実験開始だ。電池を早く消費するために、エコモードをゼロにして、常時電源を入れて、YouTubeで動画を見たり、写真を撮ったり、ネットで調べ物をしたり、電話をしたりする。

電話をする相手がいないので、延々と時報を聞いた。雪国での時報。時が過ぎるのがより遅く感じられた。

なかなか無くならない

一面雪という場所でスマホを使っていたが、なかなか電池は減らず、私の体温だけが削られていった。歩く度に股関節まで雪に埋まる。このスマホは防水だけれど、私は防水ではなく、どんどんと濡れて寒い。

じっとしていたら、かわいらしい天使が私を迎えにくる気配を感じたので、スマホの電源を入れてYouTubeを流したまま、街を歩くことにした（調べ物をする時は立ち止まります）。このスマホは動画もサクサク見れるが、私の身体は強ばり、カクカクだ。スマホが人を超えた。

普通の靴では歩きにくかったので、「かんじき」を買った。1,400円。mineoのSIMは月額850円で、安い！ というのが感覚的に分かるのだけれど、かんじきは買ったことがないので、これが安いのか高いのか、検討がつかない。

「驚くほど歩きやすい」みたいなことは一切ないのだけれど、初めての「かんじき」は楽しかった。あと、ここまでをざっくり書いているが、雪国に来てすでに「4時間半」ほど立っている。
電池はまだ無くならない。早くなくなれよ、と初めて思った瞬間だ。

早く電池をなくそうと、公衆電話からスマホに電話をしたりもした。スマホは防水なので、雪に刺している。世の中にはいろいろな無駄があるけれど、これはトップを争える無駄だと思う。

無くなりました！

日がどっぷり暮れたころになって、やっと電池が残り10％を切った。寒いと早く電池がなくなると聞いていたが、全然なくならない。このスマホ、そもそもの電池の持ちがいい。いいことだけれど、今回は困るのだ。ありがた迷惑とは、きっとこのようなことだ。

手を出していると寒いので、雪にスマホを刺して、YouTubeを見たりしているうちに、ついに電池の残量が1％のところまで来た。電池の減りが嬉しい。

そして、ついにその時はやってきた。強制的に電源が切れるのだ。

1％を切ったところで、時計があるところに戻ったら、ついに電池が切れた。長かった。長過ぎた。スマホより先に私の充電が切れている。次の日に風邪をひくことを、こんなにも明確に感じたことはない。

19時8分、電池が切れた。13時7分から始めたので、6時間1分も電池が持ったことになる。フルにスマホを使っていたので、かなり持っているのではないだろうか。高校生のバイト時間なら二日分くらいの時間だ。

暖かい場所でスマホを使う

寒い場所でスマホを使ったことで、すでに満足していたが、違った。暖かい場所と比べないとダメなのだ。ということで、暖かい場所にやってきた。

寒いところと比べると天国。私の笑顔が輝いている。もっとも寒い場所に行く段階で予算を全て使い果たしたので、ここは南国ではなく、年中暖かい熱帯園である。本当は南国に行きたかった。ここに来るまでが寒かった。

年中暖かい熱帯園で、スマホの電源を入れた。

13時7分、実験開始。開始時間を寒い場所と合わせたら99％スタートになったが、誤差の範囲だろう。ここで寒い場所と同じようにスマホを使う。ちなみにこの温室は30℃くらいある。

YouTubeを見たり、電話をしたり、写真を撮ったりした。

寒い場所と比べると、暖かい場所は優雅だ。スマホも私もサクサク動く。問題は電池が減らないことだ。寒い場所でもなかなか電池は減らなかったけれど、暖かいとさらに減らないようだ。

熱帯園の閉館時間が来たので、YouTubeを再生しながら、私のぬくもりを感じられる懐にスマホを入れて、家に帰ることにした。

家に帰るとエアコンを入れて、さらにスマホを持ってお布団の中にもぐった。暖かい。天国だ。もはや電池の持ちなんてどうでもいい気がしてくる。

布団の中でスマホを堪能していたら、ついに1％になった。寒い場所とは違い、残りわずかになることを惜しく感じた。もっと布団の中にいたいのだ。私は布団の中の住人なのだ。

21時48分、電池を使い切った。13時7分に始めたので、8時間41分も電池が持っている。今回もかなりヘビーに使ったので、持ち過ぎだ。

タイタニックは鑑賞できない

寒い場所と、暖かい場所では2時間40分の電池の差が生まれた。結構な差にも思えるが、映画「タイタニック」を見終わるには足りない時間だ。おそらく半分くらい沈んでいる時間だろう。というか、このスマホ、電池持ち過ぎだ。寒い場所では何度早くなくなれ、と雪の中にスマホを埋めたことか。南国で生きていきたいと思う。