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人はなぜポエムをSNSで披露してしまうのか?第1回「痛ポエム」選手権

人はなぜポエムをSNSで披露してしまうのか?第1回「痛ポエム」選手権

吉川ばんび
ライター: 吉川ばんび
1991年生まれのフリーライター。ジモコロ・SPOT・文春オンラインなど様々な媒体で取材記事・コラム等を執筆している。

突然ですが、あなたは「ポエム」をしたためたことはありますか?

……ありますよね? あるはずですよね?

人は誰しも、人生で1度はポエムを書いてしまう生き物。

しかしそれはいつしか黒歴史となり、数年後の私たちを苦しめる存在にもなりうるものです。

それでもなぜ人は、ポエムを書いてしまうのか。

そしてなぜ、わざわざSNSやブログでそのポエムを発表してしまうのか。

ネットにさえ上げなければ黒歴史化は免れたはずなのに。

後悔先に立たず。投稿してしまった痛ポエムは、インターネット空間から消せないのです。

そこであえて、過去に投稿してしまった「痛ポエム」と向き合ってみませんか?

長年ログインしていないmixiやブログなどの日記機能に眠る、日の目を見ないポエムに、光を当ててみませんか?

……ということで。

今回はそんな経験のある人たちに「痛ポエ」を提供してもらい、「第1回痛ポエム選手権」を開催したいと思います!!

応募ルールは「過去にネット・SNSに投稿したことがある痛ポエム」の一点!


集まれ、黒歴史!!!


プロにポエムを評価してもらおう

今回、審査員長としてポエムを評価していただくのは、詩人の辺口芳典(へんぐち よしのり)さん。

辺口さんは2000年から詩人として活動し、2014年にはアメリカ・シアトルの出版社より、詩集「Lizard Telepathy Fox Telepathy」を出版している、すごい人です。

▲「Lizard Telepathy Fox Telepathy」。

今回の会場は、辺口さんがディレクターとして関わる宿泊施設「The Blend Inn」さんをお借りしました。

辺口さん、本日はよろしくお願いします。

よろしくお願いします。

そもそもポエムを評価する際の基準というのは、どういったものなんでしょうか?

作品に触れたときに「WOW!」という感覚があったかどうか、ということがまずは大事ですね。あとは、簡潔であること。

わかりやすくて、なおかつ「感動」に出会えるかどうかが大事なんですね。

そうですね。あとは、「驚きや喜びや新しい風を感じさせてくれるもの」がよりいい詩だと思っています。

ちなみに、今回は「痛ポエム選手権」ということなんですが、「痛ポエム」の定義とはどういったものでしょうか?

「あ〜、俺も昔こういうこと思ったことあるわ……」と思わず共感してしまうけれど、同時に恥ずかしくなってしまうポエム、ですかね。読んだ瞬間に、自分の黒歴史までもが掘り出されてしまうような、そんな破壊力があるポエムが「痛ポエム」だと僕は思っています。

なるほど……。では、早速それらを踏まえた上で集まった「痛ポエム」を見ていきたいと思います。今回は9人からのエントリーがありましたが、事前に5人まで絞り、5つのポエムを紹介します。

エントリーNo.1 W.ユう也さん

トップバッターは、Twitter経由でポエムを提供してくれたW.ユう也さん。

【プロフィール】
W.ユう也さん

1992年兵庫県生まれ。普段は人材業界での営業をしながら、学生の時に留学をしていたドイツへの移住を目標に、日々勉強中。田端大学在学。

Twitterアカウント:@theyuyars

▼ポエム掲載元
Facebook

最近は雨や台風、そして秋ということで急に冷え込んできましたが、お身体は大丈夫でしょうか?

僕の周りでは早くも風邪をひいてしまったり、鼻水が…って子がちらほらと。

こんな秋に考えるのは、なつを想ったりはるを想ったりと過ぎてからその時の良さというのを考えてしまいます。そして、またいつの日か秋の事も考えるでしょう。


これを日々の生活にしてみると今は何でもない毎日が時間が経つにつれ何でもない毎日の良さに気付くと思います。

季節には"また"がありますが、この生活には"また"というのはありません。過ぎてからあの時はよかったなと思ってもあの時はもうありません。

そんな"また"がない”生活”を過ぎてから想うのではなく、今も想えるように過ごすため、いつもと少し違った行動や発見をして、良さを探してみるのはいかがですか。

例えばいつもと違う道を通ってみたり、今の季節だと街路樹などの葉っぱ具合いを見てみるのもいいかもしれませんね。

あと、余計かもしれないですが、そのいつもと違う行動の中に僕と一緒に過ごして、一つの変化にしてみるのはどうかな?



【作者コメント】
これを書いたのは、大学生の頃です。当時「綺麗だ」と思っていた人とたまたま同じゼミになって、一緒に過ごす内に好きになっていったんですが、その人にはお付き合いしている人がいた為、その恋は何事も無く終わってしまいました。このポエムを書いたのは、その人にお付き合いしている人がいるというのを知ったあたりです。そんな中の夜の京都、しかも鴨川、そして鴨川=カップルの溜まり場という場所、そして、その人が当日住んでいたのが出町柳周辺というので、衝動に駆られてポエムを書いたんだと思います。

ウワァ……これは……!

美しい……さっそく、「これぞ痛ポエム」というべきポエムが出ましたね……!

こちらを気遣うような内容から一変して、最後、突然のお誘いがあって「何!?」ってなりました。ポエムというより、ラブレターみたいですね。型にとらわれないというべきか、破天荒というべきか……

いやー、僕、今日来て良かったです。

審査員長的には、このポエムはどうですか?

気持ち悪くて非常に良いと思います。多分、W.ユう也さんは僕たちと感覚が少し違うんですよ。だからこその「気持ち悪さ」というか、むずがゆさを感じるのかもしれませんけど、人間味があっていいポエムですよね。


エントリーNo.2 蒼山螢さん

続いて、ウェブ作家の蒼山螢さん。

【プロフィール】
蒼山螢(ウェブ作家)

ウェブ作家として女性向け小説を執筆。作品は電子書籍化され、マカロン文庫から出版されている。代表作に、『隻眼金魚~きみがくれた祈りのキス~』「伯爵令嬢シュティーナの華麗なる輿入れ」などがある。
公式サイト:螢屋moon
Twitterアカウント:@ao_okei

▼ポエム掲載元
mixi

心の穴塞ぐように 4つの ピアス光る
耳たぶに 5番目を穿つ

見送るのが わたしの役目なら
淋しい気持ちとか 感じないようにしてください
神さま

傷ついて 自分が割れ物で
出来てるのかと思った
割れる音が わたしから聞こえる

夕暮れ 雨粒も 金木犀の 香り
クラクラと帰る


わたしの躯 苗床に あなたへ咲く
陽を受け 朽ちない華を

切手が 足りなくて 戻ってくる手紙みたいだ
あたしの 恋 

ずっとだなんて 言わないけれど
ともだちでいてください
休日に携帯 鳴らせるような  

金魚に 赤い理由を聞いた
「恋をして泣きました」
ゆらりと 言った気がした 

肩甲骨は 羽根の名残だと 背中を触る
その手はいつか わたしを離すのだろうか

ボタンが欲しいと
言えませんでした。
校門を抜けた
風 さくらを
粉々にする

心の穴塞ぐように 4つの
ピアス光る
耳たぶに5番目を穿つ



【作者コメント】
10年くらい前のものです。自ら「痛い」とは思っていないのですけれど、当時の自分はイッちゃってるなとは思います。もともと文章や詩を書くのが好きだったこともあり、過去の恋愛、当時交際していたひと、好きなバンドマンからプロレスラーまで幅広く思いの丈を書き殴っていました。ポエムはミクシィとブログに書きためていたので、誰かに送ったことはないです。

なるほどなるほど。これは片思いのポエムのようですが……。

「10代の青春」っぽい甘酸っぱさがいいですね。相手に気持ちを伝えたいけれど伝えないまま終わることで、ポエムに良い余韻が生まれています。

どころに散りばめられた季節感もアクセントになっていますよね。「金木犀」「金魚」「さくら」とか。

それも大きなポイントです。「傷ついて 自分が割れ物で」という部分が後半の「風 さくらを粉々にする」という部分にかかっているのも、細かい作り
込みが行われているのがわかりますよね。ただ、今回の趣旨である「痛ポエム」としては、少しパンチ力に欠けるかもしれません……。


エントリーNo.3 どてらいさん

【プロフィール】
どてらい(ライター/編集者)
1984年7月18日生まれ。東京都出身。 杉並区阿佐ヶ谷で10年間飲食店勤務を経験したのち、営業マンに転向。半年で挫折するが、フリーライターに転向し、今に至る。趣味は、ラジオにポエムやメッセージを投稿すること。

公式サイト:どてらい堂
Twitterアカウント:@doterai_kenken

▼ポエム掲載元
メール(当時好きだった女性宛てに送ったとのこと)

「サクラ、イチメン」

いつか住んでたあの町の
花満開の桜道

あなたと二人で歩いてた
あの日をふと思い出す
一面のピンクに囲まれて
繋いだ手は暖かで

あなたの手に今 包まれて
君は無邪気に笑ってる
小さな手をいっぱいに伸ばし
何度も何度も空を切る

花びらを掴んでみたいのか
未来がそこに見えたのか

そのときがきたら聞いてみよう
桜一面のこの道で



【作者コメント】
今見返してみると、「青くせえなあ」と思うばかりです……。ロマンチストな一面が恥ずかしいです。

ああ〜……これは、良い感じに「痛さ」を感じられるポエムですね。

なんか、J-POPの曲の歌詞とかにありそうですよね。

そうですね。表現が直接的なので「含み」を持たせるポエムではないなぁ、という印象です。それはそれでポエムとしては全然ありなんですけど。

これ、多分子どものことを読んだポエムですよね?

あなたの手に今 包まれて
君は無邪気に笑ってる
小さな手をいっぱいに伸ばし
何度も何度も空を切る


ここです。「あなた」がお母さんで、「君」が子どもなのかなと思いました。ちょっと考えてからようやく分かったんですけど……。

あ、本当ですね。これは意図的に分かりづらくしているのかな……?そうだとすれば、読み解く面白さもあっていいですね。単純に痛いポエムではなくて、謎解き要素も用意されているのは新しいです。


エントリーNo.4 黒田勇樹さん

続いてのエントリーは俳優・黒田勇樹さんです。

【プロフィール】

黒田勇樹(俳優/映画監督)

幼少時より俳優として舞台やドラマ、映画、CMなどで活躍。主な出演ドラマ作品に『人間・失格 たとえば僕が死んだら』『セカンド・チャンス』(TBS)、『ひとつ屋根の下2』(フジテレビ)など。2010年に俳優業を引退し、「ハイパーメディアフリーター」と名乗り、ネットを中心に活動。2014年に「俳優復帰」を宣言し、小劇場を中心に精力的に活動を再開し、現在は俳優としてだけではなく、演劇ワークショップの講師や映画監督、舞台の脚本演出など幅広く活動中。

公式サイト:黒田運送(株)
Twitterアカウント:@yuukikuroda23

▼ポエム掲載元 (JUGEMブログ)

「静かに暮らす」

貝になって海の底で静かに暮らしたい

はんぺんになってコンビニのおでん鍋の下の方で静かに暮らしたい

ピース又吉になってバラエティの雛壇で静かに暮らしたい

のび太は大人になったらしずかちゃんと暮らしたい

亀井静香の甥っ子になってぬくぬくと関連企業に勤めて暮らしたい

元気になりたい

優しくなりたい



【作者コメント】
離婚騒動でマスコミに追われたり思うように活動できなかったりしていた時期のポエムです。疲弊している中で、ギリギリの本音の叫びと、承認欲求と、可哀そうアピール、ファンサービスをして世論を味方につけようといういやらしさの入り混じった感じがとても恥ずかしいですが、忙しさに追われている現在の自分から見ると、この短い文章を全力でクリエイト出来ている自分を少しだけうらやましく思ったりもします。

突然のび太くんの願望が入ってきた……。でも前半部分、「しずか」でずっと韻を踏んでいますね。工夫されてる。

うーん、これはうまいですねぇ。俳優さんだからこそなのか、エンターテイメントとして成立していて、完成度が高いです。

ずっとポップなテイストなのに、最後に「元気になりたい 優しくなりたい」と締めくくられているのがギャップになっていて良いですよね。急にしんみりするというか、対比になっていてより効果的というか。

そうですね。ポエムを読むことを恐れていないと言いますか、楽しんでいることが伝わってきます。自主規制が少ない分、読んでいて楽しいポエムに仕上がっていると思います。


エントリーNo.5 坂口ナオさん

「痛ポエム選手権」もいよいよ佳境に入ってきました。続いてのエントリーは、フリーのライター・編集者の坂口ナオさんです。

【プロフィール】

坂口ナオ(フリーライター/編集者)

東京都在住。2013年、別業種よりライターに転身。Webの取材記事をメインに活動を拡大し、2015年、編集者として株式会社LIGに入社。顧客のオウンドメディア運用(企画〜編集)、自社メディアの編集を担当する。2018年、再びフリーライターとして独立。現在はライティングに主軸を置きつつ、編集業で培ったマーケティングの視点を生かした記事の制作に力を入れる。

公式サイト:NAO SAKAGUCHI WORKLOG
Twitterアカウント:@skgc_n

▼ポエム掲載元
ブログ(非公開)

高校2年生だった頃、毎朝同じ電車の同じ車両に乗る、別のクラスの男の子に恋をしていたという坂口さん。こちらは当時、彼女が書いたポエムです。

いつもの時間
いつもの場所で
いつも君がよりかかっていた
いつもの駅のホームの壁に
僕は今よりかかっているんだ
僕のうしろにある壁は
ひんやりつめたかったけど
今の僕にはなんだか
君のぬくもりが残っているみたいに感じてる
君にはもう会えないって
会っちゃいけないって
わかっているけど
会いたいって願っている僕がいるんだ

だからこうして僕は待ってる
休日の昼間なんかに
君はここに来るわけないって知ってるけど
ここにいれば
いつもみたいに君がまた
少し離れた場所に立って
1分後に来る電車を一緒に
待てるんじゃないかって気がしてる
いつもの時間
いつもの朝の時間
いつも君がいること確認して
君のことなんて知らないフリしてた
もうもどれない
大切な時期



【作者コメント】
ポエムを書き始めた中学時代は、なかなか周りに馴染めなくて、授業中に小説を読んで「私は君たちとはレベルが違うんだぜ」と思うようにしたり、自分の存在をクラスに示すため、家でコツコツ透視の練習をして修学旅行で披露し「エスパー」とあだ名をつけられたりしていました。うまく書けたものは「特選集」みたいなのにまとめて、見返してはニヤニヤしていましたね。まあ、当時の自分を痛いと思ったときもありますが、今ではそういう、ポエムを書くような感性は自分の中から失われてしまったので、「自分が物語の主人公のように感じていた」あの頃の自分を羨ましく思います。

パチパチパチパチパチパチ(拍手)

来ましたね、審査員長……!

いや〜素晴らしい。これは真似しようと思っても書けないですよ……。読んでいて胸がザワザワする。なぜか自分の黒歴史までよみがえる。これこそが「痛ポエ」の真髄ですよ……!

当時片思いをしていたという坂口さんのエピソード、なんと続きがありまして……意中の彼を、屋上に呼び出して告白したそうなんですよ。

キャー!それでどうなったの!?

見事玉砕した、とのことです……。

うわー、なんてほろ苦いんや……でもその結果も含めて、ポエムが完成されているのかもしれんね……。これ、10代にしか書けないポエムだと思うんですよ。誰にでもある甘酸っぱい体験がまるで真空パックされていたかのような、そのときのままの感覚が残されている。これはすごいポエムですよ……。


エントリーNo.6 吉川ばんび

▲吉川ばんび

なんで?

いや、一応私が大学生の頃に書いたポエムも見てもらおうかと……

なるほど。では、せっかくなので、僕が音読しますね。

えっ?

▲立ち上がって大声で私の痛ポエを朗読する辺口さん。


つま先で 背伸びをして
ようやく息を 吸い込んで
ここは暗く ただ深く
抜け出せない 水の中

水面はただ 誰にとっても
同じ高さでしかなく
私だけが顔を出せずに
溺れて 誰かの背中を見ていた

(しにたい……)

▲身振り手振りを交えながら私の痛ポエを朗読する辺口さん。鬼かもしれない。

ああ朝日が射し
気づいたその瞬間次には
もう陽が落ちていった

通り過ぎていく
今ここにいた 誰かがずっと
遠くに消えるまで私は
見送ってそっとささやく
さよなら


どうでしょうか……?

いや、良いですよ。痛くて良いです。でも、よく恥ずかしげもなくこれ出せましたね。

辺口さんって優しそうに見えて、意外と急所をメッタ刺しにしてきますよね。

でも、素直に書けていますし、ただただ痛いだけじゃなくて「センスがあるなー」と思いますよ。

本当ですか……?

本当本当。

通り過ぎていく
今ここにいた 誰かがずっと
遠くに消えるまで私は
見送ってそっとささやく
さよなら

最後のこの部分ですね。倒置法というか、文章の構成が独特で上手いです。ただ、痛ポエとしてはまだちょっと惜しいなー、というところです。

「友人に作詞を頼まれた」という理由で人生初めて書いたポエムでしたが、意外と悪くない評価をいただきました。ただ痛ポエとしてはまだまだということで、痛ポエの奥深さを思い知らされてしまうことに……。


結果発表

すべての痛ポエムが出揃い、いよいよ審査員長による結果発表が行われます。
今回は「最優秀賞」「特別賞」にふさわしいポエムを、それぞれ辺口さんに選んでいただきます。

果たして、プロの詩人によって選ばれる最も優れた「痛ポエマー」の称号は、一体誰の手に……?

ではまず、「特別賞」の発表からお願いします。

わかりました。特別賞に選ばれたのは……

W.ユう也さんです!!

▲W.ユう也さんの痛ポエ

W.ユう也さんの痛ポエに関しては、人間のパワーというか、勢いみたいなものが詰まっているなと思うんですよ。

確かに、文章の熱量がハンパではないですもんね。

そうそう。「W.ユう也さんって、好きな女性に対してこういうアプローチをするんだろうな」っていうのがポエムから伝わってくるというか、非常に想像しやすいんです。それがゾワゾワする原因なんですけど。でもそこも人間味があって、僕は好きでした。

では、いよいよ「最優秀賞」の発表です。よろしくお願いします。

はい。では発表します。「痛ポエム選手権」、最優秀賞に選ばれたのは……

坂口ナオさんです!!!

▲坂口ナオさんの痛ポエ

いやー、これは異論なしです。満場一致の見解ではないでしょうか。

圧倒的すぎますね。青春時代の気持ち悪さって誰でも持っていて、それが意思とは関係なく鮮明に蘇ってきてしまう。「痛ポエ」って、まさにこういうことだと思うんです。思わず「俺もこういうのあったぞ……」という気持ちになってしまいました。

私もこういうことあった気がします。10代の頃って、なんであんなに血迷ってしまうんでしょうね。

僕、学生時代に付き合っていた女の子に、元カレとの思い出を聞かされて大泣きしたことあるんですよ。坂口さんのポエムを読んだ瞬間になぜかそのときの記憶が鮮明に呼び起こされて、ちょっと落ち込みました。

審査員長……そんな過去があったんですか……


痛ポエムの魅力とは

本日はたくさんの痛ポエを見てきましたが、どうして人はネットに痛ポエを投稿してしまうんでしょう?

そうですねー。痛ポエって、僕にとっては「パブリック」と「プライベート」の間、という感じなんですよ。

どういうことですか?

人に見せるでも、見せないでもないというか……。今回はmixiだったりFacebook、ブログの日記機能なんかで公開していたものがほとんどなので、まさに「公」と「私」の中間ぽいポエムが多かったと思うんですね。

あー、人に見られることを前提としているけれども、決して不特定多数の誰かに向けて発信をしているわけではなくて、自分の内面を吐露している、ということですよね。

そうそう。あえて人に見られる環境に置くことで、「自分の内面を知ってほしい」という願望を無意識に満たそうとしているんじゃないかなぁ。だからこそ見ていて心が「ズキッ」とするポエムが多いし、そこが痛ポエの魅力なんじゃないかと。

確かに、見ていてむずがゆくなったり、その人の内面を垣間見てしまったような気がしてゾワゾワする感覚が病みつきになっているかもしれません。

でしょ。でも、今日こういう機会があったことで、痛ポエって決して「かっこ悪い」とか「ダサイ」というものではないということにも気付かされました。ポエムって、書けば書くほどいいものがたくさん出てくるんです。なので、今回エントリーしてくださったみなさんには、これからもポエムを書き続けてほしいなと思います。

いかがでしたか?

「痛ポエム選手権」によって、ポエムの良さが少しでも伝わったでしょうか。
ついついSNSやネットにポエムを公開してしまうのは、もしかすると「自己表現」の欲求を満たすための手段なのかもしれません。

私は「誰しも一度はポエムをネットやSNSに投稿したことがあるんじゃないか」と思っているんですが、みなさんも、過去に書いたポエムがあれば目をそらさずに向き合ってみてはいかがでしょうか。

きっと、当時の淡い記憶が鮮明に蘇って吐き気をもよおすことだろうと思います。

そして、第2回「痛ポエム選手権」開催の際には、ぜひあなたのエントリーをお待ちしております。

企画・編集:人間編集部
撮影:ロマン
協力:辺口芳典



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68 件のコメント
1 - 18 / 68
退会済みメンバー
退会済みメンバーさん
ビギナー
ごめんなさい。

自分は、学校の国語の授業以外で、詩をしたためたことはありません。

そして、この今回の作品たちを読んでも、特に心が沸き立つようなことはありませんでした。

現実主義者は、救われないのかもしれませんね・・・痛♥
もっと素人臭くて痛いやつ期待しちゃった(´◉ ω ◉)
こういうの見るたびに、どんどんマイネオから離れたくなっていく。
マイネオと全く同等の料金&サービスで、乗り換えの事務手数料無料とかあれば乗り換えたい。
>>第2回「痛ポエム選手権」開催の際には、ぜひあなたのエントリーをお待ちしております。

そのときは、ぜひ運営事務局とコラボしてください!
あ、賞品はもちろん、リンゴの会社のアレで☆
どれも何とも思わないし何も感じない。
私の頭が悪いんやろか?

ただの作文でさえ書けなかったのに、詩なんて書こうとすら思ったことが無い。
すみませんが、今回の内容はなんとも感じませんでした。
これって、mineoの料金から記事を書いたライターにお金が支払われるのですよね。

なんだろう、このような内容ならやめてほしいなぁ。
赤字と言っているのなら、今回のネタは赤字から出してまでの内容かなぁと思う。
退会済みメンバー
退会済みメンバーさん
ビギナー
ライターが書いてもしょうがなんじゃ?
もっと普段から書かない人のほうが痛いの書いてそうだけど
何が痛いのか。
痛いと思うなら、曲もつけてしまえ。
さすれば歌となる。
世の中の歌なんて、
曲がなければ全て痛ポエム。
ゾワゾワして直視できません💧
「圧倒的ファンファースト」とか「ネットぢからのmineo」とかも、ある意味「痛ポエム」と思って良いのかしら。
そろそろ「面白ネタ」は廃止にしませんか?
黒髪は天の川
まゆ一文字キリリ
夏の黒シャツ
爪先にサンダルの黒帯
降り忘れて新宿

(〃ω〃)(//∇//)(〃ω〃)
この記事を
ボツにできない
GM哀し
思春期女子が一度は通る道、
それが「ポエム」。

まだPCもSNSもない時代だったので、
交換日記とか教科書の片隅に書いてました。
夜に書くと、“より”痛い度が増すんですよねーー(笑)

あの頃を思い出して、イタ懐かしかったです♡

ノートも教科書も残っていないから、
残念ながら、第2回には参戦できないなぁ・・
(*´ω`*)アーハン
企画者側の面白いやろ?ってのが透けて見えて全然面白くない。
やるならブルーボトルコーヒーレベルのポエムを集めてくれ。
こんなんに金使うなら本業にもっと力入れろや!って思う人のが多いんじゃないかな。


正直mineoトップの上田さんを変えた方がいい気がする。
変えないと今のmineoはもう変わんないよ。
ハナから読む気がしません。
こんなもの暇つぶしにもなりません。

と、だけ言っておきましょう。
痛ポエはよくわかりませんが…

あいだみつお さんの詩は好きですね(-_-)
うーん、個々のポエムを読んでもあまり痛い感じがしないですね。
読んでも書いた方がただ懐かしいと感じるくらいもものではないかなと
いうか…

坂口ナオさんのポエムはなんか昔の新海誠監督のアニメ作品にありそうな
イメージですし。

厳しい事を云うようで申し訳無いですが、ライターさんがこの文章で
多くの方の共感を得ようと思う気持ちが「痛い」気がします。(^^ゞ
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