- 142
- 11
- 55
課金の何が楽しいの? 課金総額400万円以上の保育士に話を聞いた
1990年兵庫県生まれ。Webを中心におもしろい記事を書こうと日々奮闘しているフリーのライター。女性が脱ぐとなぜ面白くならないのかいつも悩んでいる。
こんにちは!株式会社人間の社領です。
あなたは、課金をしていますか?
2000年代、スマホの普及と共に爆発的に広まったソーシャルゲームによって、一気に私たちの身近なものとなった『課金』というシステム。
私は、ソーシャルゲームに課金をすることがあまりありません。
あったとしても月に数百円程度で十分満足できてしまう……のですが、世の中には月に10万近くソーシャルゲームに課金する方もいると、たまに耳にすることがあります。
実のところ、私にはその価値観が全くわかりません!
10万かけたら何が手に入るの?
お金に余裕があるの?
後悔しないの?
ぶっちゃけ、10万もあるなら海外旅行に行った方が楽しいんじゃ……?
いろいろ気になるので、実際にたくさん課金している人に聞いてみることにしました!
今回お話を伺うのは、パズドラに超ハマっているAさん。
放っておいたら昼夜問わずパズドラをしているというAさんに、課金の価値観について聞いてみます。
「主に、ガチャを引いてキャラを手にいれるためですね。一度引くのに300円かかるんですが、僕が欲しいのは1%以下の確率で出るレアキャラなんです。なので、単純計算でキャラ一人につき平均3万をガチャに使います」
「でも、僕なんて軽いほうですよ。全部のキャラを集めようとする『コンプ勢』とかはもっとすごいです」
*コンプ勢 … 特定のモノを全種類揃える(コンプリートする)人たちのこと。ここでは、『全キャラクターを揃える人たち』を指します
▲Aさんがパズルをしている様子。わけのわからないうちにどんどんパズルが揃っていく
「はい。もっと言うと、僕にパズドラがなかったら400万貯金してたかと言うと、できてなかったと思うんです。貯金できるやつが課金するわけないじゃないですか! 400万は、どちらしても無かったお金だと思ってますね」
「僕たちからすると、ソーシャルゲームもそうなんですよ。『20万かけてキャラを出した』っていうのは、むしろ称賛の対象なんです。
普通は1万や2万で心が折れて止めてしまう。20万かけてまでゲットするっていうのは、ソーシャルゲームにそこまで使えるお金がある『贅沢なこと』という認識なんですよ。普通の人が『高級車に乗ってる』と言うのと似てますね」
「ソーシャルゲームはどうしてもお金の使い道の価値として下に見られるんですが、僕の中では違うんです。『旅行しろ』とか言われるけど、僕だって旅行くらい全然しますよ。でも、パズドラが一番面白いからお金を使ってるだけなんです」
「うーん、私にとって『旅行>ソシャゲ』なのは、ソシャゲによって良いことが起こるのを想像し辛いからなのかな。
Aさんにとって『旅行しなよ! 課金なんてもったいないよ!』と言われるのは、漫画読む人が『文学読め! 漫画なんか読んだらアホになるぞ!』と言われるのに近い?」
「近いですね。どうしてソーシャルゲームだけ、よく知りもしない人にあれこれ言われるんですかね。僕は正直旅行なんて無駄だと思ってるけど、旅行行く人に『ドイツなんか行くのもったいないじゃん』とか絶対言わないですよ、感じ悪いじゃないですか。ちゃんと『いいじゃん』って褒めてますよ。
なのに、どうして僕の趣味だけ否定されるのか……!? 僕、誰にも迷惑かけてないですし十分満足した生活送ってますよ!」
必ずしも幸せな人ばかりではない
そんなわけで、パズドラに課金するAさんのお話でした!
しかし、Aさんの意見が課金ユーザー全ての気持ちとはいえません。ということで、私のTwitterで募集をかけて133名の課金ユーザーさんにもアンケートを実施しました。
Twitterでの告知のため偏りが出た可能性もありますが、そのアンケートによると課金ユーザーの平均課金額は1万7400円。驚くことに、7割超が女性でした。
また、Aさんのように全く後悔の気持ちなしに課金をしている人は全体の7割。残りの3割は、少なからず後悔の気持ちがあるようです。
課金をすることによって幸せだと感じているのは全体のおよそ半数でした。必ずしも、Aさんのように幸せな人ばかりというわけではないようです。
ではみなさんは、一体どういった思いで課金という行為をしているのでしょうか? 意見の一部をご紹介します。
課金はコンテンツへの愛の形 派
「好きなコンテンツがこれからも続いてほしいという気持ち、いつも楽しませてもらってる感謝の気持ち。」
男性 20代 大学院生
よくやるゲーム「Tokyo 7th sisters」 月平均課金額:1万円
「コンテンツを存続させるためのもの。課金していたサービスが終了した時、『なんで終わってしまったんだ』と怒る無課金ユーザーには憤りを覚える。」
女性 20代 学生
よくやるゲーム「夢色キャスト」 月平均課金額:2万円まで
もっとも多く、全体の半数を占めていたのがこちらの意見です。私たちが無課金で楽しんでいるそのゲームは、課金ユーザーの愛の形があってこそ成り立っていることがよくわかります……身につまされますね。あとで私もどうぶつの森に課金しようと思います!
推しに捧げるお布施 派
「推しの生活費」
●女性 20代
よくやるゲーム「A3!、うたの☆プリンスさまっ♪ Shining Live」 月平均課金額:2万円
「推しの養育費と投資」
●女性 20代
よくやるゲーム「あんさんぶるスターズ!」 月平均課金額:3万円
「推しの焼肉代」
●女性 20代
よくやるゲーム「刀剣乱舞、Fate/Grandorder、A3」 月平均課金額:3000円
「推しにちゃんとファンがいるということを運営に表明している。感覚的には、推しを人質に取られている気分」
●女性 20代
よくやるゲーム「Fate/Grandorder」 月平均課金額:5000円
アイドル系ソーシャルゲーム利用者の意見はほとんど「お布施派」でした。人質て!
そのほかにも、「時間を買っている、タクシーに乗るようなもの」などの時短目的な意見や、「ストレス解消」「ただの買い物」という意見も見られました。みなさん、いろんな理由で課金をしていらっしゃるんですね。
…
今回の取材の最中、何の気なしに「Aさん、パズドラ界ではほぼ頂点ですね!」と言ったところ、Aさんがぽつりと漏らした言葉があります。
「僕と同世代には、僕より稼いでてかわいい奥さんとお子さんがいるって人がざらにいる。僕はそのことに、かなり劣等感を感じていたんです。
でも、パズドラを始めたら変わった。パズドラにおいてはそいつらに僕は勝ててるんですよ。
冷静に考えたら小さい世界だし、しょうもないことなんだけど、自分を保つために課金を始めたというのは、結構大きかったかもしれませんね」
人の趣味には、その人にしかわからない「やる理由」や「楽しみ方」が絶対にあるはず。
誰が趣味にいくら使おうと、誰にも迷惑をかけず、心から楽しんでいる人に水を差す理由って、一体なんなんでしょう?
すべてをわかったつもりで他人の趣味に自らの意見を押し付けるのは、おこがましいことなのかもしれませんね。
(おわり)
- 69
- 5
- 39
コンプ勢
( ᵅั ᴈ ᵅั;)~♬
最初は無料でも面白かったら対価(お金)を払いましょうって感じかな?
若いうちは良いのではないでしょうか( ̄σー ̄)