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「あまりにも長すぎて読む気になれない」のが、いろいろなWebサービスの規約。
ほとんどの人が適当に飛ばし読み、あるいはまったく読まずに「YES」を押して先に進んでしまうのではないでしょうか。
株式会社Acompanyが300人に聞いたアンケートによると、利用規約を毎回必ず読む人はたったの6.3%に過ぎないとか。
しかし、そこには注目すべきことがこっそりと書かれています。
2023年9月に更新されたX(旧Twitter)の現行の規約には……
当社は安全およびセキュリティの確保や、身元確認を目的にユーザーの生体情報の収集や使用を行うことがあります。
(中略)
ユーザーの個人情報(職歴、学歴、仕事に関する希望、スキルおよび能力、求職活動および内定などに関する情報)を収集して使用することがあります。
Xプライバシーポリシーより引用
同じくXのプライバシーポリシーには、こんな記述もありました。
さらに、AIの代名詞「ChatGPT」を擁するOpenAIの利用規約では、AIモデルの使用を許可しない条件について延々と書かれています。
違法行為や児童虐待、性的興奮を引き起こす目的にAIモデルの使用を禁止する記述のほかに、以下のようなものもありました。
次のような状況でのモデルの使用は許可されていません。
(中略)
● 次のような身体的危害のリスクが高い活動:
○ 兵器開発
○ 軍事と戦争
○ エネルギー、交通、水の重要インフラの管理または運営
○ 自殺、切断、摂食障害などの自傷行為を促進、奨励、または描写するコンテンツ
● 経済的損害のリスクが高い次のような活動。
○ 連鎖販売取引
○ ギャンブル
○ 給料日融資
○ 単位、雇用、教育機関、または公的支援サービスを受ける資格の自動判定
● 以下による政治運動またはロビー活動:
○ 大量のキャンペーン資料の作成
○ 特定の層に合わせてパーソナライズされた、またはターゲットを絞ったキャンペーン資料の作成
○ キャンペーンに関する情報を提供したり、政治的擁護やロビー活動に参加したりするチャットボットなどの会話型または対話型システムの構築
○ 政治キャンペーンやロビー活動を目的とした製品の構築
OpenAI「Usage policies」より引用(Google翻訳を使用して翻訳)
AIのほかにも、各サービスの特色に応じた利用規約が提示されています。
例えば、画像に特化したSNSであるInstagramではこんな感じ。
写真や動画は、自分で撮ったか、共有する権利を得ているもののみをシェアしてください。
Instagramに投稿されたコンテンツは、投稿者の所有物です。偽りのないコンテンツを投稿することを心がけ、インターネットからコピーまたは入手した、あなた自身が投稿する権利のないものは投稿しないでください。
Instagramの利用規約とポリシーより引用
また、ヌード画像に関する記述もありました。
多様なオーディエンスに配慮した写真と動画を投稿してください。
芸術的・創造的なヌード画像をシェアしたい場合があることも理解していますが、Instagramではさまざまな理由からヌード画像を許可していません。これには、性行為や性器、衣服を着けていない臀部のアップの写真、動画、デジタル処理で作成されたコンテンツなどが含まれます。女性の乳首の写真も対象となりますが、授乳、出産時や出産後、医療関連の状況(乳房切除手術後、乳がんの認知喚起、性別適合手術など)、または抗議活動に関する写真は許可されます。ヌードの絵画や彫刻の写真も許可されています。
Instagramの利用規約とポリシーより引用
また、小説投稿サイトの小説家になろうでは、以下のようなポリシーが掲げられています。
小説家になろうでは、二次創作の投稿を原則禁止としております。
■例外について
下記の作品については、運営側の指定する投稿方法や条件が守られた状態であれば、例外的に二次創作の投稿を許可しております。
著作権の保護期間が終了している作品を原作とした小説
童話、古典文学等が対象となります。
歌詞をモチーフとしてオリジナルの文章で執筆した小説
ただし、モチーフとなっている楽曲が特定可能な場合は運営対応の対象となります。
歴史上の人物を題材とした小説
第二次世界大戦までの人物を目安とします。※第二次世界大戦を含む
ただし、現在存命中の人物を題材とした作品の投稿は禁止しております。
ガイドライン 二次創作の投稿に関してより引用
また、作品の投稿・閲覧が楽しめる「イラストコミュニケーションサービス」のpixiv(ピクシブ)には、このサイトならではのファンレターに関する規約もあります。
第27条の2 ファンレター等の取り扱い
(中略)ファンレター等は、送付対象のユーザー宛に直接お送りください。万一ファンレター等が当社に届いた場合、当社は当該ファンレター等を廃棄し、ファンレター等の送付者(以下「送付者」といいます。)に対して返却はしません。
当社にて受け取ったファンレター等は、原則として開封せずに破棄をします。但し、未開封の状態での破棄が困難な場合、やむを得ず開封して処理する場合もあります。
前2項で定める当社の対応により、ユーザー、送付者又は第三者に損害が生じた場合でも、当社はユーザー、送付者又は第三者に対して一切責任を負いません。
ピクシブ株式会社 サービス利用規約より引用
Amazonのページを見ていると、気になる記述がありました。
「一般用医薬品、動物用医薬品に関する表示」のページに、「塩浜二丁目薬店(東京都江東区)」「箕輪三丁目薬店(大阪府東大阪市)」という2店舗が。
Amazonによる実店舗の薬局? 調べてみると、インターネットで医薬品を売る際の法律に違反しないように、形式上存在する店舗があるようです。
第百四十七条の七 店舗販売業者は、特定販売を行う場合は、次に掲げるところにより行わなければならない。
一 当該店舗に貯蔵し、又は陳列している一般用医薬品を販売し、又は授与すること。
厚生労働省ホームページより引用
水辺とビルが目立つ近未来的な街並みを抜けて、工場などが増えてきた通りにそれはありました。
Amazonの物流を受け持つSBSロジコムの深川倉庫。その一角にぽつんと入り口がありました。
Amazonが営業する実店舗の薬店の一つ、塩浜二丁目薬店です。
中をのぞいたらどうやら人はおらず、カギがかかっていました。左のインターホンで店員さんを呼ぶ形式であるよう。ボタンを押して声で購入の意思を伝えると、しばらくして2人の薬剤師さんが現れました。
カードキーで扉を開けてもらい、店内に入ります。
てっきり右側に展示してある在庫から買うのかと思ったら、別で複数の薬が入った商品の箱を持ってきて、そちらから購入することになりました。
少し肩こりがあるので、サロンパスローション(久光製薬)の購入希望を伝えると、その説明は丁寧です。肩のこりが急性か慢性かなど、現在の症状にその薬が合うかを軽く問診してもらい、「数日経って改善が見られなければ病院へ行ってください」とアドバイスをもらえます。
支払いはVISAかマスターカードのみで、またカードキーで扉を開けてもらって退店。最後まで物腰は丁寧でした。
ちなみに、この薬店を利用するお客さんは、ほんの少しいるとのこと。レシートをもらって店を後にしました。
気になる価格は、Amazonの通販価格や市価より若干高い模様でしたが、すごく高いわけでもありません。サロンパスは愛用しようと思います。
今回、大手Webサービスの多くの利用規約に目を通しました。
「よく確認しておかないと致命的に危ない記述」がたくさんあるかと思いましたが、意外とそうでもなく、常識の範囲内の決まりごとがほとんどでした。
例えば、「何があっても一切の責任を負いません」などと、賠償責任のすべてを免除する規定だったり、「違反した場合、違約金を1億円払え」と利用料金と比べてあまりに高額な罰金を請求するだったりと、サービス提供者にとって法外なまでに有利な利用規約は、法的に無効とされるケースが多いのだとか。
ただしそうは言っても、「これってどういうこと?」という内容が書かれている例もあるので、油断は禁物。規約を読むことで、いざというときに慌てず、より有用にサービスを使えます。
ちなみに利用規約を見ていくと、共通して目立つのが「13歳未満の子どもはサービスを利用できません」というもの。
いったいなぜ13歳なのでしょうか? それは、アメリカで成立した「児童オンラインプライバシー保護法(COPPA)」が根拠なのだとか。
それにより、13歳未満の子どもの情報の収集や利用には厳しい制限が設けられているため、アメリカの各ネット企業は彼らへのサービス提供を行わず、他もそれにならっていることが多い模様です。
あと、よく暴力団、暴力団員、暴力団関係企業……などにサイトへの登録を許可しない旨もいろいろなサイトの規約に出てくるのですが、多くのページで同様に登録を拒む対象が、「暴力団員でなくなったときから5年を経過しない者」です。
なぜ5年なのかというと、各所が掲げる暴力団排除条項にはよく「元暴5年条項」なるものがあり、暴力団を離脱しても5年間は「銀行口座が作れない」「スマホの契約ができない」などと制限されるケースが多く、この一環と見られる模様です。
これは暴力団を辞めた方の社会復帰を阻んでいると問題にもなっていますが、Webサービス側のリスク回避の手段として用いられています。
最後に、Wikipediaを見てみましょう。利用規約に気になる記述がありました。
有償の寄稿の非開示
あなたは報酬を受け取る寄稿または受け取る予定の寄稿に関して、すべてのあなたの雇用主、顧客、意図する受益者、および提携団体を開示しなければなりません。かかる開示は、少なくとも以下のいずれかの方法で行わなければなりません。
● 利用者ページでの声明
● 有償の寄稿に付随する会話ページでの声明、または
● 有償の寄稿に付随する編集の要約での声明。
ウィキメディア財団利用規約より引用
Wikipediaといえば、無償で有志が編集するイメージが大きいものですが、これを見る限り、有償による寄稿も可能のようです。
しかし、雇用主、顧客、意図する受益者、および提携団体を開示しなければならないのは、ちょっとハードルが高そう。
例えば、東京大学の教授が、Wikipedia上に東大について執筆し、その報酬を東大から受け取る場合、その教授は、有償で執筆を行っていることを開示する必要があるのだとか。
なお、会社や製品、サービスを宣伝するために記事を有償で編集することは、ほとんどのプロジェクトで奨励されないか、または禁止されているそうです。
そして、このWikipediaの長い規約を読み終わったあと、他の規約にはなかなかない、読者をねぎらうような一文がありました。
ありがとうございます!
本利用規約をお読みいただいたことに感謝し、プロジェクトに貢献して当財団のサービスをご利用いただけることを大変嬉しく思います。あなたは寄稿することによって本当に大きなものの構築を支援することになります。
ウィキメディア財団利用規約より引用
また、日本語対応のサイトやアプリなのに規約は英文や中国語というのも多いですね。
(仮に日本語で利用規約があっても、有効なのは英文の規約と書かれたものもあります笑)
利用規約はサービス提供側でいかようにも作れるし改変もできます。改変を通知しないサービス提供元もあります。もうなんでもありです笑
利用規約は、“スーッと”読み飛ばしてしまう派です💦ややこしいことも書いてあるんだろうな・・・と思いながらも、合意しないわけにはいかないので、そんな感じが多いです。
意外とスゴイ内容のものが少ないことに安心しながらも、大丈夫かな?と、気になってしまいますね。
逆手にとってものすごく不利益な条件が課されてないことを確実にするには?とか、考えてしまいます。マイネオさんもプロファイルをダウンロードしたときに、すごく気になる文言が入っていたような・・・忘れてしまいましたが💦
この手のお話も、続編希望です。ありがとうございました😊
プライバシーポリシーねぇーー。
利用規約などの文面云々を作成された方のポリシーは⁇
ポリシーを全うされている所や文面の規約が多いです。が、
中には、、サービス提供側のサービスぅ⁇と、思う規約ありました。
サイトだと元のページは⁇どこでっしゃろかぁ⁇と、迷子ノラ〜
更に小さい文字(🐼語)にて、
利用規約が有効なのは英文規約と🐼語で書かれているモノもありました。
理解できないーー¿😹¿
吾輩でも理解出来る簡潔明瞭な短文で記載してね。お願いしますノラ🐱
同意しないと次進めないよね💦
ってなって
飛ばし読み 同意しちゃうよね~😅
ほんまは勝手に色々せんといて💦
って思ってるのに😞
しけし、各社の自己防衛のためですので、いろいろと細かいことまで規定されていますよね。読み込んでいくとなかなかきょうみぶかいです。
皆さんも約款すべてを読め、とは言いませんが、自分の学校の校則や、会社の就業規則はちゃんと読んでおきましょうね。
13歳での区分けが、児童オンラインプライバシー保護法(COPPA)とは知らなかったですね¿
>利用規約とプライバシーポリシーは、利用目的が異なるため、別々に作成する必要があります。
>利用規約は、サービスの利用に関する内容を記載した文章です。民法上の「定型約款」に該当するケースが多く、ユーザーと事業者との間の契約となります。
>プライバシーポリシーは、個人情報の取り扱いを明記した文章です。事業者側が遵守すべきルールを定めたものであり、ユーザーとの契約にはなりません。
そして、興味を引くところは本文まで読みます(^o^)/
ムズい、けど大事😅
やり直しだ
利用規約をしっかり読まずにYESを押すことはやっぱり少し怖い😱というのが正直なところですが、小〜さい文字を読んで理解する自信もありません…
このような視点の記事は大変ありがたい!
役立てて行きたいと思います。
記載されていている内容もわかりやすかったです。
感服しました。
Amazonの やり口
(というか 厚生労働省の やり口)
2020年に 民法が改正施行されたので
法的裏付けが(必要)ない規約も
約款と同様に見直され
(少しは)改善されたのでしょう
>> _カブ さん
民法の一部を改正する法律(債権法改正)についてhttps://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_001070000.html
変な実験とかする記事も面白いけどたまにはこういうのも読みたい
誰も、読破しないだろうと思いつつ、読みました。
いつしか、マニュアルが、インストールマニュアルだけになり、オンラインヘルプに代わっていきました。それに伴い、パソコンソフトのパッケージが軽くなりました。
古き昭和~平成ネタでした。
今後、参考にします。
本当はアカンと思いますが...ねぇ...。
本当に怖いのは、○○○ン○ー○ード、、、でしょう。
でも、そこが引っかかったのだろうかと・・・、でも結果的にわかりませんでした。
投稿の保留は解除されましたが、こういった表現の場、とっても繊細なんだなぁと改めて感じました。
規約はその会社が目指していく意図が隠れていますので、そういったうがった見方で規約を理解することも大切なのかもしれません。
でも途中で、文面が難しくなると疲れる😰
で、斜め読み~スクロール😲
同意するをポチっとで終了😔
アカンですね😩😩😩