ELUGA power(P-07D)docomoのレビュー

docomoアプリさえなければ…

レビューする 端末

ELUGA power(P-07D)docomo
Panasonic
ELUGA power(P-07D)docomo

通信キャリア

mineo(docomo)

総合評価

3.0

既に十分に旧式の機種ですが、主にSDカード周りの仕様と電池交換可能な点とワンセグが無いという点において代替が無い機種です。
元々欧州向けの機種ベースとの触れ込みだけあり、同時期のP-04D/05D含め、当時のパナ機種は国内メーカ製品とは思えないくらい国内のトレンドを無視しまくった仕様が異彩を放っていましたが、本機も良くも悪くも過渡期の製品らしさが髄所に見られる癖だらけの変態機という側面も…

スペック自体は当時貴重だったMSM8960(Krait 1.5GHz*2)にRAM1GB、ストレージ8GB、5"HD LCD、Android4.0とここだけ見たら極ノーマルな機種に見えます
…が、実態はかなり異様で先ずOSからしてLinux部分が TOMOYO Linuxによるアクセス規制付でrootを取っても弄れる事が限られる状態、RAMはVRAM等で1/3も確保して実質容量640MB程度、ストレージはアプリ専用に/system/で3.5GB程度割ってデータ領域は別に1GBかつここは/sdcard/ではない(というかセキュリティ領域で普通は読み書き不可)、そのせいか/sdcard/を叩くとmicroSDにそのままアクセスという独自色溢れすぎる仕様。
さらにmicroSDはSDXCに対応、USBは水密キャップ方式なもののイヤホンは止水ジャック、電池パックは取り外し可能(但し1800mAh)、ストラップホールなし、カメラLEDなし、充電専用端子なし、無線は2.4GHzのみ、オサイフありという当時のラインナップの中でもかなり謎な組み合わせ故かかなり長期間売れ残っていた模様です(汗)
OSが4.0止まりなのが今となっては痛いところで、OS4.1に上がっていれば有難かった(そしてVRAMその他は200MBくらいで良かった…苦笑)
通信機能はLTEがband1のみ、W-CDMAがband1/6と当時の標準(テストモードは3G only設定あり)、無線LANは残念ながら2.4GHzのb/g/n、bluetoothは3.0(A2DPはSBCのみ、テザリングなし)で、やけに感度が宜しくないのは困りものです。おサイフケータイ側のレスポンスが妙に鋭いのも謎。

価格

3.0

2017年初頭では完全に捨て値です、中古であれば五千円以下で十分に入手できると思われます。
2017年6月ごろから遂にデッドストック品と思しき個体が四千円以下で投げ売りされ始めました、但しバッテリの状態は不明との事。
もっとも、2017年中旬段階でこの機種の性能は汎用スマホとしては些か厳しい。

デザイン・大きさ

4.0

当時の技術を考えると5"液晶を積んで幅70mmに収まったのはうれしい所です、強度や耐衝撃性は完全に無視されているようで、非常に薄いガラスパネルと非常に薄い防水パッキン厚(奥行)の華奢な背面カバーのせいで衝撃を受けると結構あっさりとバッテリと背面カバーが本体から分解してしまう事と、ストラップホールが無い上に本体側にネジが無く、穴あけ加工やシール等でストラップを追加できるようなスペースもほぼない(画面と背面カバー部分はこの手の加工に使えないので)為、落下には注意が必要です。
また、カメラにライトが用意されていないので懐中電灯用都には不向きで外部充電端子も無く、USB端子は水密カバー内(しかも水密カバーのパッキンは使っていると膨らんで切れてしまう、docomoの回線契約が一つでもあればドコモショップでカバー部分ごと入手できるものの2017年4月末までに既に5回交換しています)と、使い勝手の面では大いに問題がある構成ですが、見た目はすっきりしていて、サイズのわりに軽く背面の側面側が丸くなっているため意外なほど持ちやすい形状だったりします。正直ライトと充電端子とストラップホールは確保して欲しかったところですが(大事な事なのでry)

操作性・使いやすさ

3.0

端末レスポンスは正直なところ極端に悪いです、主な原因はOS周りよりも使用できるワークメモリが足りていないところにあるのですが、RAMを無駄喰いしているドコモのゴミアプリや、メモリリークしていると思われるエコナビ機能などのせいで1GBの実装メモリのうち、ワーク用に見えるメモリが起動時640MB、うち空きは大抵半分程度なのがみるみる減っていってしまいます。
一方でSDカードが/sdcard/でマウントされているというOS4以降のsnapdragon機には珍しい仕様のおかげでSDカードを大容量化することでデータ領域はほぼ無制限に拡大できるという非常に大きなメリットがあり、特に電子書籍やストレージを多用するアプリでは断トツの運用性を誇ります。しかもSDXCに標準で対応していて、128GBカードも使えてしまうのでデータの大量持ち出し運用に最適です。

バッテリー

2.0

非常に悪いです、容量がそもそも1800mAhな上に起動に結構な電力を喰うのでバッテリを交換しながらの運用が出来るものの結構バッテリ戸数が必要になると思います。CPUがかなり電気食いな上に大画面、RAMがいつも不足気味なこともあり、いつも何か処理をし続ける(大体メモリ関連)、さらにLTEがband1のみの対応のため、室内など3Gとの遷移やLTEの電波サーチでさらに電気を喰うという悪循環になっていると思われます。せめてband19に対応していれば少しは変わったと思うのですが…因みに現時点での最終版である09.0826版以外ではSMSなしのデータ用SIMでセルスタ問題が発生します、光の速さで電池を喰うので最終版に更新するかroot化したうえでセルスタ対策を手動で行わなければ実用になりません(通話/SMS対応SIMにすれば問題ありませんが)
なお、この機種のバッテリは僅かに膨らんだだけでも筐体が歪んで握った時にギシギシと鳴るようになってしまう為、このような症状が起きている場合は新しいバッテリの投入を考えた方が良いです。バッテリの劣化も(パナの機種はガラケー時代からそうでしたが)比較的早い印象があります。


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