一途な君

夏の陽射しに恋して
天を仰ぎみていた
木槿の花
袂からどんなに声をかけても
ひたすら仰向け続けた
木槿の花
今とうとう私の声に
少しだけ気付いてくれたね
秋になったから。。。
でも木槿の君は
今も陽射しに
向かい咲きたいのだね
色褪せても
例え枯れゆく一途であろうと
陽射しに向かい
咲きたいのだよね
木槿の君
最後まで陽射し一途な君
どんな姿になっても
君は本当に綺麗だよ
だからさ
木槿の君が好きだよ
陽射しに向かえども
枯れゆく木槿の君なのに
天晴れだよ
君を見てると
御礼を言いたくなるよ
『ありがとう』
綺麗な君を夏の始まりに認め
今枯れゆく君もやっぱり綺麗
今日の君
強い陽射しに真剣
きっと明朝には
君は土の上に落花してる
其れを分かって見てるよ
君の真剣な咲きっぷり
一途な君を
木の袂で
見てるよ