回廊を解く香港旅の秘訣
何度香港を訪れても、目的地への到達はまるで迷宮を攻略するような苦労が伴います。目的地は目と鼻の先に見えているのに、なぜかたどり着けないというジレンマに陥るのです。地上の横断歩道は極端に少なく思えます。
目の前に目的地があるのに、巨大な歩道橋やビル内を蛇行し、遠回りを余儀なくされるあの感覚は、香港島やニューテリトリー特有の地形と構造が生む避けがたい現実なのでしょう。
さらに近年の変化として、かつては温かかった香港の人々の反応が、どこか冷ややかになったように感じます。
かつては道に迷えば快く教えてくれた人々も、今はスマホを片手に忙しなく行き交い、尋ねても足を止めない、あるいは無言で通り過ぎる場面が増えました。都市の効率化が過度に進んだ結果、異国人は迷う権利さえ奪われ、孤独なナビゲーションを強いられます。
この迷路のような街で目的地へ辿り着く秘訣は、地上に執着せず、ビル間の空中回廊を積極的に読み解くことにあるのだと香港人に教わりました。
地図アプリを頼りにしても、香港の立体的な空間構造には翻弄され続けます。街が洗練される一方で失われゆく人との触れ合いに一抹の寂しさを覚えます。今日も香港の複雑な回廊を彷徨っています。
4 件のコメント
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目的地にすぐに行けずに困る事も有れば、意外な発見が有って楽しみでも有る。
>> 熊猫大王 さん
大阪の地下街に初めて行ったときはまさに、迷路でした。これで地震があればと思いました。
>> 承認欲求 さん
そうなのでしょうね。子どものときに行った香港とはかなり雰囲気が違っています。空港に着いた時のあの調味料のにおいが、今は感じません。