薄氷の上の物流――フィルムの不足が日本を止める
物流2024年問題という荒波をやっと越えようとする日本に、今度は透明な壁が立ちはだかっています。
パレットに巻かれた、あの薄いプラスチックフィルムが、日本の経済を窒息させようとしているのです。
中東・ホルムズ海峡の封鎖。私たちの手元に届くはずの荷物を止めてしまう危険性が出てきました。
現代の物流は、パレット輸送という効率化の仕組みの上に成り立っており、その安全を支えているのが石油由来のストレッチフィルムだからです。
フィルム価格は3割跳ね上がり、出荷制限までかかっています。
これはもはや、単なる値上げのニュースではありません。物流の沈黙への前兆です。
私たちは今まで、安価な資材が無限に供給されることを前提に、あまりにJust in Timeな便利さを享受しすぎてきました。
フィルム一枚が手に入らないだけで、フォークリフトは止まり、トラックの積み下ろし作業は数倍の時間を要することになる事実はあまり知られていません。
しかし、そのしわ寄せは、最終的にECサイトの受注制限という形で私たちの生活を直撃します。
今回の危機は、石油依存、そして特定地域に依存したサプライチェーンの脆弱性を改めて突きつけているのです。
もし今日、あなたが注文した荷物が届かないとしたら、それはトラックが足りないからではありません。
荷物を固定するたった一枚のフィルムが、海を越えて来られなかったからかもしれないのです。
いくら高度な配送網があっても、土台となる資材が続かなければ、それは砂上の楼閣に過ぎないのです。
軽視すべきことではありません。今、私たちの生活は、苦い現実に直面しようとしています。
1 件のコメント
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経団連あたりから出てきた働き方改革などという脳内お花畑なことを進めた弊害だと。
他にも荷待ち二時間問題も、荷主側にも問題があるのに運送業者側の問題ととらえられて議論が進んでいるおかしな実態もある。
という話はおいといて、
おっしゃるようにストレッチフィルムの問題は深刻ですね。
家庭用のラップを大きく、かつ丈夫にしたような梱包部材。
現場ではこれを安全のため何重にも巻いて使用するから、その使用量も意外と多い。
また、パレットだけではなく同様の部材が製品の梱包用にも使われているから影響は大きい。
今のところ供給が途絶されている状況には至らず、既存の顧客向けには受注制限をかけている状況のようです。
また、物流関係者サイドでも使用量や代替となる方法を模索している動きもあります。
<カーゴニュースオンライン>
https://cargo-news.online/news/detail.php?id=10432
私たち一般消費者は今までのような安易なECサイトでの購入を今一度考え直すとか、可能であれば近隣での買い物や地場産品に注目するなどの対策によって、物流現場の負荷を少しでも軽減することも必要かと思います。
最悪の事態を回避する方法も見つかるかも知れません。
そのために今できることをすすめるべきかと。
注意喚起ありがとうございました。