サクラの話
上図は拙宅前の公園に咲いていた桜で本文とは関係ありません。
今は昔の話である。
桜を見ようと公園に行った。
たこ焼きや焼きそばの露店の間に小さなシートの上に20cm程の小汚い棒状のものを並べて売っている男がいた。
商品は汚れた万年筆であった。
男は万年筆工場に勤めていたが工場が火事で全焼し廃業することになったと言う。
辞めるに際し僅かな退職金と水や煤を被った万年筆を貰って帰ったらしい。
女房子供と婆さんを食べさせるため万年筆を売っていると言う。
男は一本の万年筆を手に取りタオルで拭いて客に見せる。
放水で水を被っただけで傷もなく問題なく普通に書けるよとペン先をインクに浸けてノートに文字や螺旋状の模様を書いてみせる。
デパートの陳列棚に飾っていた時は10000円で売っていたものである。
本当は5000円は頂きたいがお金が直ぐ欲しいので一本2000円で良い。
勿論手に取って試し書きをして納得いかなかったら買わなくて結構ですと言う。
客の一人が「試し書きをさせてくれ」と言うので男は客の指定した万年筆を奇麗に拭いて渡す。
客は横線を引いたり円形等書いていたが「今はスラスラと書けるが直ぐにペン先がへたるんじゃないの」と懐疑的である。
男は18金のペン先であるから10年でも20年でも使えると言いながら液体の入った小皿を持ち出す。
これは○○酸である10円硬貨を入れるとどうなるか見てごらんと液体に浸けると細かい泡が出てくる。
硬貨を取り出し今度はペン先を浸けるが変化はない。
どうです本物の金は酸には溶けないのですと説明すると客は納得して買って行った。
男は客を見渡しながらさっきも言ったように消防の水が掛かって汚れただけで直接火に当たった訳ではないと強調する。
と、そこへ先ほど購入した客が戻ってきて子供用にもう一本買うわと言い、又試し書きをして満足して買って行った。
客の一人が品物は本物らしいから買って損はないだろう安く買えるし人助けにもなるしで儂も一本貰おうかと好みらしい色の万年筆を選び買った。
これを機に数人の客も万年筆を買って帰った。
まぁ最初の二人はグルだと分かっていたので私は買わなかったのだがあの小皿に入っていた液体の正体は謎であった。
下層は酸で上層は水とか2層に分離する液体があるのなら10円硬貨は下層まで沈めペン先は上層に浸けることで合点がいくがそんな液体があるのか。
或いは小皿の真ん中を透明なガラス板みたいなもので仕切り其々に酸と水を入れていたのかいずれにしても謎である。
以上サクラの話でした。



いつ桜の部分が出てくるのか
読んでましたが
最後まで読んで(さくら)と気づきましたHi
・小皿の液は 適当な濃度の
硝酸か塩酸かも?
・ペン先から溶けて泡が出なかったのは
ごく薄い18金メッキとかしてあったとか
・読んだ後にそんなことを考えてみました
>> n98s@(玉子スープ同盟) さん
いろいろと御推理頂き参考になりました。金メッキしたペン先を低濃度の硝酸か塩酸に浸けたと考えるのが妥当のようですね。
コメントありがとうございました。
なんなら私も買ってました
なんか可哀想って思っちゃって。
でも持ってくる時に既に拭いておいてよって思いましたが。。。
詐欺?え?
>> ちゃこちゃこ。。。 さん
>なんか可哀想って思っちゃって。それが敵の狙いです。
万年筆も奇麗なものをわざと汚して如何にも火事場から持ってきたように見せかけているのです。
男の言うことは全て噓っぱちで客の同情を引くような文言を並べ、又客を装ったサクラが率先して買ったり他の客が買うように煽ったりして粗悪品を売りつける商売です。
「泣き売」という古典的な詐欺商法です。
>> hijiake さん
でも試し書きしたら、ちゃんと書ける!ってなって買って良かった~みたいなよく分からないですが、その書けるって言うのが書けない液体?と言う事ですか?
手が込んでますね、、、
そう言うのよく分からず物珍しさについ見ちゃう
>> ちゃこちゃこ。。。 さん
一応新品ですからペン先に丸みはありますが直ぐに擦り減って紙に食い込むようになる可能性が高いのです。それを否定するためペン先は18金であると言い塩酸とかの液体に浸けて本物であると証明?するのです。
実際は金メッキしたもので短時間なら酸に浸けても溶けませんからそれを見てサクラの客は他の客が買うように仕向ける訳です。