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限界の淵で踊る安心の幻想

LNGなどの中東への直接的な依存度が低いからといって、日本のような資源輸入国が安全だというのは、経済原理を理解していない人の誤解です。

エネルギー価格は、経済原理における限界価格決定原理という冷徹なメカニズムによって価格が決定するのです。

限界価格決定原理による連鎖の仕組みはこうです。
限界とは、経済原理では最後の一単位を意味します。

エネルギー市場における価格は、需要を満たすために最後に投入された、最もコストの高い供給源の価格によって、市場全体の価格が決定されるという性質を持っています。

たとえ日本の輸入の9割がオーストラリアや米国産であっても、世界の総供給の3割を占める中東産が市場から消えれば、世界中の買い手が残りの7割(日本が買っている分を含む)に殺到します。

中東という巨大な供給源が失われることで、世界の供給曲線が左側に大きくシフトし、結果として限界価格(最後に約定する価格)が大きく跳ね上がります。

日本が安く売ってくれる国と長期契約しているから大丈夫と考えても、その供給国にとって、世界市場(スポット市場)の価格が高騰すれば、日本に安く売るよりも他国に高く売る方が合理的になります。
あるいは、日本国内の価格も国際価格に連動せざるを得ません。

つまり、中東は世界のエネルギー価格を決定する限界的供給者であり、そこが揺らげば、物理的な流れとは無関係に、経済的な衝撃は一瞬で世界を駆け巡るのです。


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