選民で構成されるコミュニティビジネスを主宰の外資系金融ママ
外資系金融ママがわが子に伝えたい 人生とお金の本質という本が話題だということで、著者を調べてみました。
自分の人生を自分で切り開いていくオーナーシップを持つことの大切さには共感を覚えたのです。Holland Village Members' Clubにも興味を持ちました。
河村真木子女史は、UCバークレー卒業後、外資系金融で20年のキャリアを積み、現在は会員数約2.3万人のオンラインコミュニティHolland Village Members' Clubを主宰する起業家です。
著書に『超フレキシブル人生論』『外資系金融ママがわが子に伝えたい 人生とお金の本質』があり、レールなき時代の生き方指南役としてメディア露出も多いようです。
彼女のビジネスモデルの本質は、金融知識や人脈へのアクセスを商品化する選別と包摂の装置にあります。
入会者には医師、弁護士、経営者など既に聡明でアクティブな女性たちが多く、彼女自身もメンバー限定カフェやラグジュアリースパを全国展開するなど、その対象は富裕層をターゲットとしています。
彼女の言説には、しばしば選ぶ者と選ばれる者の境界が曖昧なまま語られる問題があります。
環境を変えれば人生が変わると説きます。一方で、その環境への参入障壁は決して低くないのです。
アブダビへのちょっとした視察や、プール付き邸宅での無償ホームステイ提供の話は、彼女の世界が既に経済的余裕を持つ者同士の共謀関係であることを露呈しています。
さらに気になるのは、話が面白くてもぶさいくはだめという選別基準を公然と語る姿勢です。
多様性や受容を標榜するコミュニティ理念と、この種の清潔感という名の外見選別意識は、矛盾するように思えます。
彼女がAgree to disagreeを掲げながらも、批判者を課金アンチと片付ける姿勢にも、異質な意見を真正面から受け止める度量の狭さが垣間見えます。
河村氏の成功は、既存のコミュニティビジネスの到達点を示します。一方で、選ばれた者だけの楽園という閉塞感も同時に体現しているのです。
彼女が真に人生は変えられると信じられる場所を提供したいのであれば、その扉はもう少し開かれていてもいいのではないかとおもいました。

