世界で優位を占める産業の国

今年のノーベル経済学賞の授賞理由は「新しい技術がどのように持続的経済成長を引き起こすかを解明したこと」です。
その受賞者のアギヨン＝ホーウィットが構築したモデルでは、競争が激しい市場環境の下では利潤率低下の一方、企業間の製品開発競争が活発になり、技術革新が促進されるという結論が導かれます。
さらに、実証研究により、新規参入や退出による企業の入れ替わりの激しい業界ほど生産性上昇率が高いことが知られています。

この状況が忠実に再現されているのが中国経済です。例えばEv市場はまさに熾烈な競争にさらされており、新規参入、退出が盛んです。Bydといえども、利益率が低下しています。
しかし、世界市場では高い競争力を持っています。

中国の産業政策はこの観点からみると、極めて有効に作用しています。この産業政策が維持される限り、中国産業は世界で優位を占めることになりそうです。
米国投資への代替を考える際は、無視できないでしょう。