深視力検査

50代後半の頃車の大型免許を取ろうと教習所に通ったことがある。

教習所で卒業検定に合格すると公安委員会の運転試験場で適性検査を受けることになる。
ここで新たに「三桿法奥行き知覚検査」という検査がある。
俗にいう深視力検査である。

深視力とは動的な立体感、奥行き、距離感を正確に判断する能力のことであり大型免許の他けん引免許第二種運転免許等でも義務付けられている。

具体的には上の動画の様に両端に固定された棒がありその中間を同じ太さの棒が前後に往復している。
この3本の棒が同一線上に並んだと思った時にボタンを押す。
これを連続して3回やりその平均誤差が2cm以内であれば合格である。

午前に検査を受け2回挑戦したが2回とも不合格で午後に再挑戦したがこちらも2回とも不合格で意気消沈して帰った。
一か月後又行って午前は2回とも失敗し午後に再挑戦した。
1回目失敗だったが検査官が「朝もそうだったが全体的にスィッチを押すのが遅いですな」とアドバイスしてくれたので2回目は意識して早めに押したら合格できた。

このように苦労して取得した大型免許であったが公道を走ったことはない。
専ら整地や掘削で余った土を積んで残土置き場まで運ぶなど工事現場内で完結する仕事に従事していた。