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債券投信などのリスクを簡単に調べるには

最近の株式相場の変動に備えて、債券を増やしている人が増えているようです。ただ、債券を増やせばリスクが抑えられると単純に考えている人が少なくありません。fp1級の人でもそう考えているのには驚きます。

もう少し、リスクを抑えた投資をするにはどうしたらよいかの判断のために、
債券を含んだ投信などへの投資の際に参考になる概念を説明します。

債券の投信やETFに投資する際はある程度価格変動リスクが予測できます。

重要なのが開示資料などでわかるデュレーションという数値です。

債券のデュレーションは、金利が変化したときに債券価格がどれくらい変動するかを示す重要な指標です。これは、債券の残存期間だけでなく、利息の支払い頻度や利回りも考慮に入れた加重平均残存期間とも言えます。

償還までの期間が長いほど大きく、デュレーションに金利変化を乗じると、簡易的、近似的に価格変動率になります。

債券価格の変動率(%)は、修正デュレーション(Macaulay Durationを修正したもの)を使って以下のように表されます。

ΔP/P≈−MD×Δy

ΔP:債券価格の変化額
P:現在の債券価格
ΔP/P:債券価格の変動率(%)
MD:修正デュレーション(Modified Duration)
Δy 利回りの変化率

この数式が言っていることを、簡単に言うと次のようになります。

金利が上がったり下がったりすると、債券の値段はデュレーションの分だけ逆方向に動くということです。

修正デュレーション(MD)の数値が大きいほど、金利の変化に対して債券価格が大きく変動しやすいことを意味します。逆に、デュレーションが小さい債券は、金利の変化による価格変動が比較的小さいと言えます。

例えばある債券ETFののデュレーションは15.8なので金利が1%下がれば、価格は15.8%程度上昇します。
デュレーションが大きい商品の方が同じ金利変化でも価格は上がりやすいのです。

デュレーションは、投資家が金利変動リスクを測るための非常に便利なツールです。デュレーションが長い債券ほど、金利変動による価格変動リスクは高まります。

自分の投資ポートフォリオに含まれる債券のデュレーションを理解することで、将来の金利動向に応じたリスク管理や投資戦略を立てるのに役立ちます。


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