千瓢再建
2024年5月9日、愛知県愛西市で江戸末期より地酒を造り続けてきた水谷酒造で火災が発生、酒蔵はもとより母屋に至るまで全焼という最悪の事態となってしまいました。
幸いにも人的被害はなく、近隣住民も含めて無事だったとのことですが、出荷を控えて保管していたお酒や、酒造りに欠かせない資材など含めほぼ全て焼失してしまったとのことです。
実は名古屋市栄で今年7月開催の「Sakae Sake Square」の出展ブース一覧に千瓢(せんぴょう)の名前がないなあと思いつつ、この8月に名古屋に行った際、行きつけの酒屋の店主に尋ねたところ、前述のような事態になっているということを教えてくれました。
火災発生当時、店主の携帯電話にも緊急の連絡があったそうで、その後の現場の片付けにも参加していたそうです。
当時現場入りした店主の印象では、再建は無理かも知れないと思うほどのひどい状況だったそうです。
千瓢(せんぴょう)といえば、純米吟醸酒「千実(ちさね)」。
この酒蔵の見習いとして修行中だった女性の杜氏、後藤美和さんが自ら酒質設計から原料選定、製造まで手がけて造ったデビュー作となるお酒です。
ようやくデビューを果たすことができた純米吟醸酒「千実」とその杜氏である後藤さんの未来を、この災害で失うわけにはいかないという思いもあったかも知れません。
水谷酒造の代表取締役である水谷さんは、「千瓢再建」という大いなる決断を行いました。
ほとんど何も残っていない現状からの再建。
言葉では言い尽くせないほどの様々な困難に立ち向かうことになるのは明らかですが、微力ながらも応援したいと思っています。
写真はその火災現場で奇跡的に残っていたお酒を、長珍をはじめとする近隣の酒蔵さんたちが協力して品質検査から瓶詰めまで行い、めでたく出荷にこぎつけることができた純米吟醸酒です。
(という話を行きつけの酒屋の店主から聞きました)
千瓢再建に関心がある方、地酒が好きな方、女性杜氏さんの未来に手を差し伸べようと思う方々のご協力、応援をぜひお願い致します。
一本だけでも手にとって味わってみてください。
<水谷酒造ホームページ>
https://www.mizutanishuzou.jp/
ラベル裏の写真です。
おそらく女性杜氏の後藤さんの手書きと思われるメッセージが書かれています。
以下文字起こし。
「火災翌日より、たくさんの方々のご協力によって火災跡から救出できたお酒たちです。再建に向けて、これからの千瓢に繋いでいくための1本を、ぜひお手にとって頂けたら嬉しいです。」
行きつけの酒屋の店主の情報によると、今後少量ながらも新たな商品の出荷が計画されているそうです。
>> kouglot さん
コメントありがとうございます。水谷酒造と長いお付き合いのある酒屋の店主の話によると、焼け跡の片付けをしていた際、母屋と思われるところから社長ご夫婦の結婚当時の記念写真だけが焼けずに残っているのを見つけて、大切に拾い上げて手渡したそうです。
心の支えとなるものがたった一つでも残っていたことに、何か運命的なものを感じます。
幸いにも愛知県尾張地区のこの周辺には長珍(ちょうちん)や義侠(ぎきょう)といった蔵元も多く、この事態に協力して支援しているそうです。
現在はまだ水谷酒造のホームページ上ではオンライン販売はできない状況ですが、前述の酒屋さんのように販売店を通じた購入は少量ながらもできるようです。
再建に向けて微力ながらも応援していきたいです。
<千瓢 水谷酒造 お取り扱い店リスト>
https://www.mizutanishuzou.jp/pdf-linklist/
リストでは都内で渋谷パルコの地下で扱ってるところがあるみたいなので「千瓢」あるといいな。
そんなことがあったんですね😣
私自身は日本酒は飲まないのですが、日本酒好きの親戚や友人達に話してみようと思います🍶
ラベルのメッセージも素敵ですね😌
1日も早い再建を願ってます✨
僕の住む街でも古い酒造が全焼になってしまい、貴重な地酒がなくなってしまいました。それ故遠い地の話には聞こえなかったです。