あの、どなたさんですか？

ある日、実家の自分の部屋、木漏れ日の夕方。
なんだかゆったり、のんびり時間が流れている。
父らしき人が、唐突に「そんな我がまま言うもんじゃない、世の中には食べたくても、食べられない人がたくさんいるんだ！」それに呼応するように、母らしき人が、「もうお前は、いっつも○○の腐ったのみたいなこと言って」（←母の言い癖なので、どうか大目に許してくださいませ。）とここまでは、子供のころに、良く聞かされていた両親の言い癖。なのに、この夢のなかの両親は、その後ただ黙って笑って私をみている。よ～くみると、両親ではない？誰？あなたは～。（どちらさんですか？）

私はただ、困惑してその父母らしい人？をみているというか、よく観察していると、まったく父母とは似ていない、他人でした。

その後気が付けば、どんどん彼らと距離が離れていって、しまいには跡形もないただの広間に一人。わけのわからない時間がすぎているような、止まっているような。そのときチラッと光ったものがあって、その方向へ自然とというか自動で移動させられてしまい、そこに小さな鏡があって・・・でもこういうときって、のぞくと、もう絶対忘れられないようなものが映っている？、どうしよう、のぞこうかな、やめようかな・・・でも、のぞいてみたい。ど、どうする？なんだか、どんどん意識が遠くなっていくような。

「次のニュースは、・・・」
うたたねで、つけっぱなしのテレビの音で、目が覚めた。