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【SIM道楽】なんと1枚のSIMで国内3大キャリアに対応・GlocalMe SIMカードを初体験

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 2023年7月初め、GlocalMe(uCloudLink)社から新発売された「GlocalMe SIMカード」 https://www.glocalme.com/
 海外10ヵ国限定(USA, Canada, AUS, Japan, Korea, Singapore, Thailand, Philippines, Malaysia, Vietnum) を対象とした(ローミングでない)グローバルSIMという説明だったので、さっそくゲット & iPhone-SE3を使って国内で初トライです。

<参考>2023.07.04【SIM道楽】GlocalMe(u-CloudLink)社から GlocalMe SIMカード新登場 https://king.mineo.jp/reports/242545

 これまでの経験で GlocalMe(クラウドSIMバンク)WiFi製品の場合、日本の国内でほぼ100%の確率で SoftBankネットワークに接続していましたが、今回のGlocal SIMカードでは まずSIMカードを挿入した途端、KDDIネットワーク接続という表示が出たのがサプライズでした。
 ということで、複数キャリア回線対応の可能性を確認するために、ネットワーク接続を「自動」から「手動」に切り替えて調べました。

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<<結果-1>>
 GlocalMe SIMカードは日本国内で、Docomo, KDDI(au), SoftBankの 何と3キャリア回線に接続が可能なことが分りました。Rakuten回線(44011)も接続トライしてみましたが、残念ながら接続は出来ず「圏外」表示されました。1枚の SIMで4キャリア回線に接続~ということにはなりませんでした。

 次に、各キャリア回線毎に接続した状態でのSIM情報「Field Testモード」と接続パフォーマンス(OoKla app使用, TGTサーバー: Tsukuba)を確認しました。

1. Docomo回線に接続した場合

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[ SIM情報と接続パフォーマンス ]
・SIMサービス管理元 : 45406 = Smartone Mobile HK
・ネットワーク管理元 : 46692 = Chunghwa Telecom(中華電信)
・ローカルネット接続 : 44010 = NTT Docomo
・ローミング状態 : オフ
・キャリアバンドル = 中華電信 54.0
・FDD-LTE : B1
・BW : 15MHz
・DN=約27Mbps
・UP=約4Mbps
・PING=178ms

2. KDDI(au)回線に接続した場合

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[ SIM情報と接続パフォーマンス ]
・SIMサービス管理元 : 45406 = Smartone Mobile HK
・ネットワーク管理元 : 46692 = Chunghwa Telecom(中華電信)
・ローカルネット接続 : 44051 = KDDI(au)
・ローミング状態 : オフ
・キャリアバンドル = 中華電信 54.0
・FDD-LTE : B3
・BW : 20MHz
・DN=約27Mbps
・UP=約4Mbps
・PING=180ms

3. SoftBank回線に接続した場合

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[ SIM情報と接続パフォーマンス ]
・SIMサービス管理元 : 45406 = Smartone Mobile HK
・ネットワーク管理元 : 46692 = Chunghwa Telecom(中華電信)
・ローカルネット接続 : 44020 = SoftBank
・ローミング状態 : オフ
・キャリアバンドル = 中華電信 54.0
・FDD-LTE : B8
・BW : 10MHz
・DN=約23Mbps
・UP=約8Mbps
・PING=146ms

 続いて、iPhone-SE3上での設定値の確認です。

[ APN設定 ] : 「APN構成プロファイル不要」で、手書き入力画面が提供されているものの記載内容は全て自動記入されていました。

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[ ローミング状態 ] : 「Field Testモード」で「roam_status = OFF」と表示されることを確認ましたが「モバイル通信」画面の「データローミング」項目ではスイッチ=オンに設定しないとデータ接続できませんでした。(スイッチ=オフの場合にはステータスバーに「4G」表示されず、通信も出来ません)

<<結果-2>>
  これまでの経験では、GlocalMe(クラウドSIMバンク)WiFi製品の場合、日本国内でほぼ100%の確率で SoftBankネットワークに接続し PING値= 約40~50msとなっていて、SoftBank系の国内SIMのPING値とほぼ変わらない値を示していましたが、今回のGlocalMe SIMカードでは PING値=約160msとなっているので、(ローミングの有無は別としても…) 通常の海外ローミングSIMと変わらず、香港または台湾からの接続によるPING値の増大になっているものと思われます。

 続いて、管理アプリ「GlocalMe」について

 今回の GlocalMe SIMカードの販売開始に合わせて、従来の GlocalMe APPに「GlocalMe SIMカード」を登録管理するための項目が追加されていました。

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↑の右画で「GlocalMe SIMカード」をタップすると

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今度は SIMカードの ICCIDを読み込むページが現れ、GlocalMe APP内に登録されます。

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登録済みのICCDID場号をクリックすることで、更新用のプランが表示されるので、利用機会に応じてアプリ内で購入することが出来ます。また、SIMには有効期間(最終プラン完了後 180日間)が設定されているので、SIMの有効期間の延長を希望する場合には有料の期間延長プランの購入もできるようになっています (↑右画)

<<最後に…>>

 なかなかユニークで面白い GlocalMe SIMカードですが、従来のGlocalMe システム(クラウドSIMバンク)を利用することなく、単純な海外「マルチ・ローミングSIM」の様相を呈しているように見えました。楽天 Un-Limit SIMの 海外パートナー(Orange管理)部分のローミング方式とよく似ている管理方式だと感じました。

  GlocalMe SIMカードの仕組みとしては面白いものの、「アジア太平洋地域 10か国」をカバーしていて、
・5GB/3日 : USD9.90
・10GB/7日 : USD14.90
・15GB/15日 : USD19.90
となっているので、利用者としての購入コストの観点から他サービスとの比較でみる限り、あまり競争力はありそうに思えません。



 ということで、ここまで読んでいただけた方に感謝感謝~今回も超ニッチなGlocal SIMカードに関する内容の投稿でしたが、いつものことながら、やはり面白いSIMは海外から出て来るのを待つしかないようです。。。




15 件のコメント
1 - 15 / 15
kc_iOS9.2.1
kc_iOS9.2.1さん・投稿者
Gマスター

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米国では以下の条件付きでフリー・トライアル・プログラムが組まれてスタートしています。https://www.glocalme.com/glocalme-sim-card-free-trial/
参加ルール:
①フェイスブックやツイッター等を投稿し、@GlocalMe Moments 公式を共有することで、5GB/3 日間の GlocalMe SIM カードをゲット
②フェイスブックやツイッター等を投稿し、7 件の「いいね!」を集めると、10GB/7 日間のパッケージ GlocalMe SIM カードを入手できます。
③フェイスブックやツイッター等を投稿し、15 件の「いいね!」を集めると、15GB/15 日間のパッケージ GlocalMe SIM カードを入手できます。
うーん、面白い。チップ贈りたい🤣
1枚のSIMで国内3キャリア使えるのはたしかに面白いですね。もしかするとこれが本来あるべき姿かも・・・
海外SIMは国内と違って広い使い方ができますね。
SIMのICCIDの国コード(852)は香港ですね。ただ、その後が一部しか見えないので、j事業者は?ですが....
自分も事業者が気になりました。
kc_iOS9.2.1
kc_iOS9.2.1さん・投稿者
Gマスター

>> jyoro@人類最下位 さん

>1枚のSIMで国内3キャリア使える…

楽天も使えたら~と思って試してみたらダメでした(笑) 4キャリアだったらもっと面白かったですね。
kc_iOS9.2.1
kc_iOS9.2.1さん・投稿者
Gマスター

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>> ひみつ77@👈👉ご安全に! さん

>ICCIDの国コード(852)は香港…

 iPhoneに表示される ICCIDは 89-852-920-XXXXXXXXXXX
となっているので、通信会社Smartone(香港)かと思います。しかし一方で、SIMカード台紙(↑画)に記載されている ICCID=89-201-010-となっているのでチョット困惑。

 話は少し逸れますが、今回のGlocalMe SIMカードの場合は
・SIM管理元:45406=Smartone(香港)
・ネットワーク管理:46692=Chunghwa Telecom(中華電信)
・ローカルネット接続 : 440XX=Docomo, KDDI, SoftBank

先日フィリピン出張で使用した楽天Un-Limit VIIの場合は
・SIM管理元 : 44053=KDDI(楽天モバイル)
・ネットワーク管理 : 20801=Orange(仏)
・ローカルネット接続 : 515XX=Globe, Smart(フィリピン)

ということで、どちらも SIM管理(発行)元と、ネットワーク管理元が異なり、さらに現地でマルチ・キャリア接続という良く似たタイプのSIMということになっているように見えます。
kc_iOS9.2.1
kc_iOS9.2.1さん・投稿者
Gマスター

>> Parama000 さん

>事業者が…

 SIMの提供元は、香港の通信会社 Smartone だと思っています。https://www.smartone.com/en/home/
ただし、ネットワーク管理は台湾の中華電信が担当するようなチョット複雑な仕組みになっていると想像しています。

>> kc_iOS9.2.1 さん

|ICCID=89-201-010-
(?_?)
アイルランドですかね? 89 201 01

また、このSIM、アジア圏とUS圏を対応してるので、もしかしたら、マルチIMSIになっているかも知れませんね。アジア圏でのIMSI上のPLMNは46692なのでしょうね。
kc_iOS9.2.1
kc_iOS9.2.1さん・投稿者
Gマスター

>> ひみつ77@👈👉ご安全に! さん

>もしかしたら、マルチIMSIに
>なっているかも…

おおお、なるほどぉ、マルチIMSI~ !
 確かに北米圏をカバーするには中華電信(台湾)からの管理より、欧米地域からの方が妥当に思えます。マルチIMSIが搭載されているとしたら、まさに楽天Un-Limit VIIと同じ構造のSIMということになりますね。
 ただし、こればかりはアメリカかカナダに行ってみて使ってみないと確認できません…(汗)
マイネオで欲しいですね。
3キャリア別である必要は、MNPぐらいで後は通信障害ぐらいですから。
kc_iOS9.2.1
kc_iOS9.2.1さん・投稿者
Gマスター

>> うりょちΣ(゚ロ゚ノ)ノ さん

 国内キャリア系SIMサービスでは災害不通時や通信障害への対応オプションとして「副回線サービス」を有料提供していますが、これって本来はキャリアが自前で対策すべきところ、上手いこと言ってARPU増加施策的要素の匂いプンプンです。キャリア間でお互いに少し工夫さえすれば、1枚のSIMでも簡単に回線切り替えが出来る仕組みは既にあるということなので、所詮、四の五の言いつつ「やれない」のでなくて「やりたくない」という国産キャリアの本音が見え隠れ~
kc_iOS9.2.1
kc_iOS9.2.1さん・投稿者
Gマスター

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未確認だった ICCID = 89-201-010-XXXXXXXXX について :

【 追加情報 #1 】
5GB/3日間のプランが使用完了したので、プラン有効期間終了後のSIMステータスを確認してみたところ、なんと、 ICCID = 89-201-010-が出現し表示されていました。([設定]>[一般]>[情報])

↑の左画
・ネットワーク : SoftBank
・キャリアバンドル : 1O1O/CSL 54.0
・ICCID : 89-201-010-XXXXXXXXX

O1O/CSLというのは、HK Telecom (香港)グループの会社となります。
接続ステータスに「SoftBank」表示はされるものの、プラン有効期間が終了しているので「4G」マーク等は表示されず、データ通信も出来ない状態です。

↑の中央画
・SIM管理 : 454-00 : HK Telecom(1O1O/CSL)
・ネット管理 : 454-00 : HK Telecom(1O1O/CSL)
・ローカル接続 : 450-20 : KDDI(au)
・ローミング状態 : オン

ということで、今回の購入プランでは選択されないものの、HK Telecom管理の通常のグローバル・ローミング・プランの一部が表示されたようです。元々のSIMカード記載のICCID=89-201-010-XXXXXXXXXとなっていることから、SIMカードの提供元は HK Tellecom(香港)ということと推察されます。
kc_iOS9.2.1
kc_iOS9.2.1さん・投稿者
Gマスター

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【 追加情報 #2 】↑の最右図

 [モバイル通信]>[モバイルデータ通信]のところの情報を見ると、当初の 中華電信(台湾)コントロールの際の「APN=internet」から HK Telecom(香港)コントロールでは「APN=mobile」に自動書き換えされていることが確認されました。このことから、 GlocalMe SIMカードは、中華電信(台湾)コントロールのIMSIと、HK Telecom(香港)コントロールのIMSIという二面性を携帯しているSIMサービスであることが確認されました。
 では北米で利用した場合に、上記2つのIMSIの他に追加される管理IMSIが存在するかどうか~については未確認です。現地へ行って使ってみるしかないですね(笑)
kc_iOS9.2.1
kc_iOS9.2.1さん・投稿者
Gマスター

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【 追加情報 #3 】
 プラン有効期間が終了しているのですが、HK Telecom(香港)コントロールのIMSIで国内マルチローミングが設定されているか(出来るか)どうか、確認してみました。

 ( ↑画 ) 結果として(どのケースも4Gは表示されないものの) SoftBank回線のみ電波の掴みが見られました。 Docomo, KDDI(au), Rakutenの各回線については電波の掴みはありませんでした。この傾向は、通常のHK Telecom(香港)コントロールによる海外ローミングSIMサービス(例: RedteaGo)が SoftBankにローミング接続するのと同じです。

 以上、ICCID=89-201-010-XXXXXXXXX という、GlocalMe SIMカードの2個目の ICCIDの謎についての確認でした。
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