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サーバー冷却用オイル……ですか

先日、インテルのイベント「Intel Connection 2023」というのが初めて開催されまして、基調講演はいくつか記事になっていますが、分科会で面白かったのがKDDIの油冷サーバーの道です。

これまでにコンテナ型で実証実験をフェーズ1/2とやってきて、大規模展開前提のフェーズ3の結果が先日発表されており、それを受けての講演です。

データセンター内のサーバーを液体冷却、冷却電力の94%減を
https://news.kddi.com/kddi/corporate/newsrelease/2023/03/06/6597.html

油冷と言ってもいわゆる一次冷却でして、その油を冷やすのは水だったりします。ただ、サーバーラックでお漏らしすると下のサーバーが酷いことになるのでまとめて油にドボンというのはあり。
大昔(クレイ2の時代)はここにフロン系の冷媒を使っていたのですが、これの製造工場が地元を汚染している事もあり2025年で製造終了。これは使えません。

という事で本当に油のようです。でKDDIはENEOSと冷却油を開発したそうで、従来のPAO8(いわゆる100%化学合成オイル。8と書いてあるので100℃の動粘度が8cStでしょう)と比較して低粘度、高熱交換率と長寿命を実現したという説明でしたが「間違いなくシュリンクするエンジンオイルの技術をこっちに転用するんだ」と感じてます。

当然空気よりも粘性は高いので付け直すヒートシンクも粘度に合わせて最適化。メンテナンス時に油分が残るから専用の洗浄液も作っている力の入れようでした。

で、思い出したのが2013年に浸漬液冷を行っていた東工大のTsubame-KFC。資料をひっくり返してみるとSpectrasyn8 PAOを使っていると書かれていて……PAO8ですね。なので、PAO8はこの手の冷媒油として広く(?)使われていたもの、のようです。






4 件のコメント
1 - 4 / 4
浸漬液冷で思い出すのがPEZY Computingですね。
(会社は色々ありましたが…)
Green500の常連でしたね、あそこはフロリナートを使ってた記憶。
フロリナートって生産停止になるんですね~

これから摺動部が少なくなりそうな車業界、オイルメーカーも次なる一手としていろいろ模索してるのかなぁ
油にどぶ漬と言うと、電柱に乗っている柱上変圧器を思い出しました。
もちろん中身が変圧コイルと電子回路では油に必要な性能は別でしょうけど。

https://www.snyk.co.jp/pages/53/detail=1/b_id=368/r_id=29/

産業用変圧器(電気を使う工場や大きいビルに大抵ある)は一定期間(10年〜?)でこの絶縁油を定期交換するようですから、現状でも使用量は結構なものらしい。
https://japan.cnet.com/article/35159756/

マイクロソフト、海中データセンターを引き上げ--2年間の運用で故障率は地上の8分の1

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こんな試みもありましたねぇ。
pasorin
pasorinさん・投稿者
Gマスター
>>タクティさん
最近日本でもお騒がせのPFASなんで………
https://www.waterworks.metro.tokyo.lg.jp/suigen/pfcs.html

>>パルディンさん
これまた昔はPCB使っていて問題になりましたね

>>ヒィロさん
海水は漏れると即問題出ますけど……元々Azureデータセンターは「生きて外に出られない(by 澤)」で、ユニットが壊れても停止するだけでラックから出して交換とかせず、全体寿命が来たらDC内で粉砕して外に出すという説明を聞いていますので、同じ思想なら設計耐用年数まで漬けときゃいいだけ?
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