ひかり

朝
目覚めが叶った
この日
11月は大役を終える
雨が小康した雲間から
陽射しが溢れ出す
私は
小さな雨の雫
眩しい輝きを見つけた
どんなに小さな物にも
細やかな場所にも
ひかりは
届きたいと思うのだろう
其の意図を
感じ取る
嗚呼
葉っぱが落ちて
丸裸の南天の茎の先端に
滴った雨雫
其処に
ひかりが届いてる事を
私は見つけた
葉っぱが落ちてしまったよ…と
嘆いていた
南天の君だったね
でもね
葉っぱが無くても
君の茎に
ひかりが宿ってる
まるでね…
夜道を照らす
行燈の灯の様だよ
君の姿は
シャキーン
誇らしい
茎だけになっちゃった…
そう嘆かずとも
君は
誇らしい
今日という
ひと月の最終日
記憶と感謝
〝ひかり”に融け込ませて
バトンを継なごう
ひかりを渡そう
〜12月の君へ
　　　　　　
　　　　　　　　一ひかり一