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【第2話】mineo物語【あなたがストーリーテラー】

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前の方たちのストーリーから各々が単語、短文をコメントして、ストーリーを繋げましょう♪

ストーリーは1つ。枝分かれしても、調整、合流させて下さい。

あきらかに流れを乱したり、皆さんで楽しめないコメントは、お控え下さい。

どんな展開になるかは、あなた次第です。

【現在の追加ルール】
コメントが被ったり、流れがバラける事や、色々な方からのストーリーコメントを頂きたいので、ひとまず、一度コメントしたら、大体、4~5コメント位、間を空けてからコメントしてください。
どなたかのストーリーコメントから24時間経過しても、誰もストーリーコメントがない場合、5コメント程度空けてからの縛りはリセットして、再びどなたでもコメントしていただいても構いません。よろしくお願いします。  
暇になったら適当に解除します。

※常識の範疇で、皆で楽しみましょう。
あくまでもお遊びなので、ヘビーな話題にはしないで下さいね♪

随時更新します

【前回のあらすじ】mineo物語【ストーリーまとめ】
 ↓
【第1話】mineo物語【あなたがストーリーテラー】
https://king.mineo.jp/my/8c4c43363d390c30/reports/15216


【主な登場人物】
・カンタ(鬼瓦勝造、mineo事務局) 緑のスマホを持った男性(若い感じがする)

・長い黒髪の少女 ベッツィ(サツキ) 双子の姉妹の姉

・緑色の髪の短髪の少女 クリス(メイ) 双子の姉妹の妹)

・中華屋のオヤジ(結城丈二)(口が悪い)

・眉毛の巡査長(タカ)

・黄色のの制服に身を包んだ巡査(トシ)

・ばあちゃん(夢の中で登場)

・中華屋の奥さん




【第2話】mineo物語【あなたがストーリーテラー】まとめ

 男は再び研究室の中へ連れ込まれた。

近くいた作業員が男を丸裸にしてタンクにぶち込んだ。男の衣類を調べるも何も出てこない。

 暫くして、タンクの中から男を引き上げ椅子に縛り付ける。
しかし、幾ら尋問しても男はビクともしないし、何も吐かない。ヘミングウェイの媚薬は予想以上に強力だったのだ。

「スマホがあったから、調べさせてもらったよ。名前は鬼瓦勝造、mineo事務局の人だね。それ以外は何も知らないのかい。全くこの劇薬でも効かないのか」 
 ベッツィは徐々に冷静さを失う。

「知らない事は知らない。それにパンツくらい履かせてくれ、もっと民主的なやり方でやろうよ。これじゃ全くの拷問じゃないか」 
 男は堪らず衣類を身につける。

「君達がサツキとメイである事くらいしか知らない。それに俺から秘密を聞き出しても、君らはいずれ消されちまう」
 ほっこりになるどころか、益々男の意識は冴え渡る。

「おね~、この人シロだよ。ほら隣家にいたカッチャンだよ」
 クリスはベッツィに耳打ちする。

姉はすぐさま、近くにいる作業員を外へ追い出し、分厚い扉を強引に閉める。
「あんた、私達の事知ってると言ったよね。あんたの言うとおり、私はサツキで妹はメイだよ」 
 姉のサツキは男に顔を寄せる。

「マイネ王の中毒薬にすっかり洗脳されてるね、悪い事言わない。ここから直ぐに逃げ出した方がいい」
 男は諭すようにサツキに言い寄る。

「全て話そうよ、この人味方だよ。アタイこんな仕事したくないよ、おね~」
 妹のメイは姉に懇願する。
「ああ、そうだね。お兄さんには勝てっこないね。実は、私達孤児なんだ。小さい頃、マンハッタンに捨てられ、ロックフェラー家の末裔に拾われたんだ。養子としてね」姉は俯き、白状する。
 その後、双子姉妹は、全てを曝け出した。白戸家がロックフェラー家から強引に彼女達を引き取り、難癖をつけて資産の一部をもぎ取った事。白戸家の一人娘の若菜に虐め抜かれ、隣家に逃げ込んで来た事。その白戸家がマイネ王を買取り、若菜がマイネ王を私物化し、わかな王として君臨してる事。
「随分と込み入った話だね。でも今は感傷に浸ってる暇はないよ、とにかく急いでここから脱出するんだ」
 絶体絶命の3人には、この時点で中華屋の親父が救世主になるとは予想だにしない。


直線道路.jpg

 

丈二は愛車のブルーサンダ―を走らせ、嫌な胸騒ぎがする。

秘密基地とは…
あの秘密結社が復活?

「ははは、まさかな。もう俺の時代じゃねーよ…」

ふと昔の事を思い出した。

「でもよぉ、カセットアームさえありゃー今でも…」


中華屋の親父こと結城丈二は若かりし頃、ある秘密結社のプルトンロケット計画を阻止するべく、自ら、ロケットに乗り込んで上空で軌道を変更してロケットを自爆させ、生死不明とされていた。

「いけねぇ、センチメンタルになってる場合じゃねぇよ!」

丈二は、迅速出前マシン「ブルーサンダ―」こと、ライダーマンマシーンのアクセルを回す

 

『活路』

「でも私達洗脳されちゃって、頭では解ってても身体が。こんな事しちゃダメって解ってても」
 サツキの表情に苦悶が宿る。

「心配ご無用。俺にはね秘密兵器があるんだ。メイちゃん、一寸付き合って」
 男こと鬼瓦勝造は、メイを連れ立ち、研究室の外へ出て、注意深くトイレに潜り込む。男はヘミングウェイの媚薬を手に研究室に戻ってきた。

「おに~、まさかそれって」
 メイは驚きを隠せない。

「まさかのまさかだよ、詳しい事は今は言えない。二人ともこれを飲んで」
 男は、先を急ぐ。双子は何の迷いもなくこの黄色い錠剤を飲み込んだ。

「私達、大丈夫なの。ここから無事に逃げ出せるの。おに~の事信じても大丈夫よね。裏切ったら承知しないよ」
 正気に戻ったサツキの瞳に真珠の様な涙が溢れる。

「マイネ王にもまともな研究所はあったわ。しかし、あの一人娘が"わかな王"として君臨して全てが変わったの。私達はここに幽閉され、家畜同然の扱いを受けた。絶対にあいつだけは許さない、だからここまで頑張って来れた。でももう」
 サツキの涙がどっと溢れ、頬を伝う。

「さ、早くここから逃げ出そう。そして失った人生を取り戻すんだ。わかな王に対する復讐はその後だ、わかったね」
 鬼瓦勝造は彷徨う子羊のようなサツキの、か細い身体を思い切り抱きしめた。

「でもどうやって脱出するの?ここは厳重に警護されてるのよ、裏門から逃げるにしてもそう簡単じゃないわ」 
 メイは心配そうに姉に寄り添う。

「大丈夫、全て俺に任せて。警察も直に追ってくる、急がないと。ああ僕のバッグは返してもらうね」
 男はバッグの中身を確認し、現金と原稿をポケットに入れ、スマホを手にすると姉妹に言い放つ。

「サツキは寮に戻り、必要最低限の貴重品や思い出のものを持ってくるんだ。荷物が嵩張ると勘ぐられるからね。メイはそこのPCから機密データを抜き出し、君達の個人情報を消し去るんだ、早く」
 男はもう一つのバッグも空にし、2つのバッグを姉に持たせる。

「おい、まだ終わんねーのか。俺と交代だ。さっさと吐かせね~か」 
 痺れを切らしたもう一人の研究員が扉を激しく叩く。

「おい。ちょっとこっちに来てくれ!」
研究員は苛立ち警備員を呼ぶ

「おに~」
メイが不安げな声で呼ぶ

「入り口のその横に隠れて!」
カンタが早口で叫ぶ

3人は入り口の物陰に隠れる




『突入』

「何故、あんな地図が落ちてたんだ」
 中華屋の結城丈二は気になって仕方がなかった。怖くもあるが好奇心の方が勝った。
 ブルーサンダー全開で一本道をぶっ飛ばす。約一時間後、トンネルの入り口についた。
「ここだーな」
 丈二は出前マシンを藪の影に隠し、背中に骨切り包丁を忍ばせ、トンネルの中に入った。「念には念だーな」
 トンネルを抜けると、秘密の基地の裏門にぶち当たった。
「ああ、これが無銭飲食男が逃げ込んだ秘密基地か。随分と荘厳な作りだー」 
 中華屋は無警戒になり、周りを見渡した。

「おい、そこのバカ親父何してる。部外者は立入禁止だぞ、聞いてんのかコラ」
 背後にいた警備員がライフルの銃口を親父のこめかみに強引に押し付ける。

「ああ、冷し中華の注文があったんでな、わざわざ届けに来た所でよ」
 丈二はその場を何とか繕う。

「ええっ、冷し中華だと」
 警備員の注意が僅かに逸れた瞬間、中華屋のバックハンドブローが大男の眉間に突き刺さる。グラついた所にすかさず骨切り包丁を首根っこに突きつける。一瞬の早業だ。
「さ、無銭飲食男の所へ連れて行くんだ。大人しくしてね~と、このカセットアームが炸裂するぜ、いや中華包丁だったな。失敬、失敬」
 中華屋はニンマリと笑う。

「その無銭飲食男ってのは誰だ。まさか警察と一緒に来たあの男か」
 大男は少し慌てたように言い放つ。

「多分、その通りだ。嗚呼、あの刑事たちもグルだったのか。全くついてね~や。それでその男は何処にいるんだあ~」
 丈二は奪ったライフルを遠くへ放り投げる。

「第二研究室だ。今からオレが連れて行く。このパスカードがないと中に入れないんだ」
 警備員がポケットの中に手を突っ込もうとしたその瞬間、中華屋は持ってた中華包丁の柄の部分で大男の後頭部を一撃した。警備員はがくんと崩れ落ち、意識を亡くした。
「ナメた真似すんじゃねー」

 丈二は警備員の制服を頂戴し、パスカードを差込み裏門の分厚い扉を解錠すると、秘密の研究施設の中へ入った。


「おいおい、何だよここは…ヤヴぁいんじゃねーのこれは!」
薄暗い通路を丈二は足早に奥に進む




『冷やし中華』

ガラガラー

「はぁ~疲れた。おばさん。冷やし中華二つねー」

「いや~それにしても、あいつら参ったね。人使いが荒くて」

「本当っすねータカさん」

タカとトシが店に入るなり、冷やし中華を二人前注文をした。





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『合流』

おい、開けろ。交代だー。何手間取ってんだ。とにかくこのドアを開けろ」
 ゴッツい体格をした研究員が怒鳴りつける。
 しかし、3人は必死にドアを抑える。警備員に扮した中華屋の勇気丈二はゴツい研究員と共に力任せにドアをこじ開けようとする。
「やい、無銭飲食男。もう逃げられねーぞ。変なとこに逃げ込みやがって。トットとドアを開けろ〜」

 ゴリラ男の怪力は半端なかった。ドアの把手を肘鉄で強引に砕き落とす。ガラガラとドアが力なく開く。
 ドアの影に隠れてた3人は、仁王立ちしたゴリラ男を見上げると、その圧巻の迫力に怯え、立ちすくんだ。

「何やってんだ〜、オメーら。全くなんてザマだ。この役立たずの娘どもが」
 ゴリラ男は、双子姉妹の髪の毛を鷲掴みにすると部屋の分厚い壁に思い切り叩き付けた。間髪入れずに、怯え切った男を殴り飛ばす。3人は死んだ様に横たえ、泡を吹いた。



「あらら、無銭飲食3人組だべか。それにしてもアンタ、そこまでやるかーね。あんまリダべ」
 中華屋は力なく囁いた。

「オウ、何か文句あっか〜。男を椅子に縛り付けろ。娘二人はタンクにぶち込め。トットとしねーか、このクソ親父」
 ゴリラ男が不機嫌にタバコを取り出し、火を付けようとしたその瞬間。

 中華屋の結城丈二は目に見えぬ早業で骨切包丁をゴリラ男の首根っこに食い込ませる。
「オイそこまでだ。オレは本気だぜ。両手を挙げ、背中を向けろ」




『ハルエ』

「アンタたち、ウチの主人見なかったかね。無銭飲食とか騒ぎ立てて出ていったんだけど。全く変な理由つけてすぐに遊び呆けちゃうんだからね。困った爺だ」
 結城丈二の妻ハルエは冷し中華をだるそうに運ぶ。

「オバサン。悪いんだが、何だか記憶が途切れ途切れなんだよ俺達。な~トシ」
 タカはこれまた怠そうに冷し中華をすする。

「アンタらも何だかボーっとしてんだね。変なクスリでも嗅がされたのかい。視点が虚ろだよ」
 中華屋の女主人は、刑事二人の横にドカンと腰を落ち着ける。そして、トロンとした眼で睨み付けた。

「持ってんだろ〜、ク・ス・リ。早く出しな。最初からわかってんだよ、さ~大人しく出しなって。誰にも言わないからさ」
 ハルエは、ドスの効いた低い声で呟く。

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ガラガラー

「こんにちはー、いやー暑くなってきたねー、私にも冷やし中華ちょーだい♪」
近所の飲み屋の大将が中華屋に来るなり冷やし中華を頼む



ガラガラー

「おう、母ちゃん、ただいまー。出前に手間取っちまって…おう、みんな、とりあえず入りなよ。」

中華屋のオヤジは店に帰るなりハルエにそう言うと、若い男性と、若い女性二人を中に招き入れた。

「アララ、今頃お出ましかね。それにお客さんまで、親切なこった」ハルエは呆れたように言い放ち、厨房へ戻る。

「悪いけど、冷やし中華3つ追加ね。怒んないでね、オカン。アラ、刑事さんたちお久し振りだ~ね」
 中華屋の親父はハルエと顔を合わせず、二人の刑事の方へ寄りかかる。


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ジリリリリリリー

「はっ!」

若い男は自分の部屋のベットから起きる。

あれは夢なのか…

to be continued…

※これはフィクションです。
(6/28AM5:33)


20 件のコメント
1 - 20 / 20
玄
さん・投稿者
SGマスタ
【前回のあらすじ】mineo物語【ストーリーまとめ】
 ↓
【第1話】mineo物語【あなたがストーリーテラー】
https://king.mineo.jp/my/8c4c43363d390c30/reports/15216
(シーズン2ですね。楽しみたいです)
玄
さん・投稿者
SGマスタ

images_(19).jpg

(ブルーサンダー号)
 男は再び研究室の中へ連れ込まれた。近くいた作業員が男を丸裸にしてタンクにぶち込んだ。男の衣類を調べるも何も出てこない。
 暫くして、タンクの中から男を引き上げ椅子に縛り付ける。しかし、幾ら尋問しても男はビクともしないし、何も吐かない。ヘミングウェイの媚薬は予想以上に強力だったのだ。
「スマホがあったから、調べさせてもらったよ。名前は鬼瓦勝造、mineo事務局の人だね。それ以外は何も知らないのかい。全くこの劇薬でも効かないのか」 
 ベッツィは徐々に冷静さを失う。
「知らない事は知らない。それにパンツくらい履かせてくれ、もっと民主的なやり方でやろうよ。これじゃ全くの拷問じゃないか」 
 男は堪らず衣類を身につける。
「君達がサツキとメイである事くらいしか知らない。それに俺から秘密を聞き出しても、君らはいずれ消されちまう」
 ほっこりになるどころか、益々男の意識は冴え渡る。
「おね~、この人シロだよ。ほら隣家にいたカッチャンだよ」
 クリスはベッツィに耳打ちする。姉はすぐさま、近くにいる作業員を外へ追い出し、分厚い扉を強引に閉める。
「あんた、私達の事知ってると言ったよね。あんたの言うとおり、私はサツキで妹はメイだよ」 
 姉のサツキは男に顔を寄せる。
「マイネ王の中毒薬にすっかり洗脳されてるね、悪い事言わない。ここから直ぐに逃げ出した方がいい」
 男は諭すようにサツキに言い寄る。
「全て話そうよ、この人味方だよ。アタイこんな仕事したくないよ、おね~」
 妹のメイは姉に懇願する。
「ああ、そうだね。お兄さんには勝てっこないね。実は、私達孤児なんだ。小さい頃、マンハッタンに捨てられ、ロックフェラー家の末裔に拾われたんだ。養子としてね」姉は俯き、白状する。
 その後、双子姉妹は、全てを曝け出した。白戸家がロックフェラー家から強引に彼女達を引き取り、難癖をつけて資産の一部をもぎ取った事。白戸家の一人娘の若菜に虐め抜かれ、隣家に逃げ込んで来た事。その白戸家がマイネ王を買取り、若菜がマイネ王を私物化し、わかな王として君臨してる事。
「随分と込み入った話だね。でも今は感傷に浸ってる暇はないよ、とにかく急いでここから脱出するんだ」
 絶体絶命の3人には、この時点で中華屋の親父が救世主になるとは予想だにしない。
玄
さん・投稿者
SGマスタ

直線道路.jpg

丈二は愛車のブルーサンダ―を走らせ、嫌な胸騒ぎがする。

秘密基地とは…
あの秘密結社が復活?

「ははは、まさかな。もう俺の時代じゃねーよ…」

ふと昔の事を思い出した。

「でもよぉ、カセットアームさえありゃー今でも…」


中華屋の親父こと結城丈二は若かりし頃、ある秘密結社のプルトンロケット計画を阻止するべく、自ら、ロケットに乗り込んで上空で軌道を変更してロケットを自爆させ、生死不明とされていた。

「いけねぇ、センチメンタルになってる場合じゃねぇよ!」

丈二は、迅速出前マシン「ブルーサンダ―」こと、ライダーマンマシーンのアクセルを回す
「でも私達洗脳されちゃって、頭では解ってても身体が。こんな事しちゃダメって解ってても」
 サツキの表情に苦悶が宿る。
「心配ご無用。俺にはね秘密兵器があるんだ。メイちゃん、一寸付き合って」
 男こと鬼瓦勝造は、メイを連れ立ち、研究室の外へ出て、注意深くトイレに潜り込む。男はヘミングウェイの媚薬を手に研究室に戻ってきた。
「おに~、まさかそれって」
 メイは驚きを隠せない。
「まさかのまさかだよ、詳しい事は今は言えない。二人ともこれを飲んで」
 男は、先を急ぐ。双子は何の迷いもなくこの黄色い錠剤を飲み込んだ。
「私達、大丈夫なの。ここから無事に逃げ出せるの。おに~の事信じても大丈夫よね。裏切ったら承知しないよ」
 正気に戻ったサツキの瞳に真珠の様な涙が溢れる。
「マイネ王にもまともな研究所はあったわ。しかし、あの一人娘が"わかな王"として君臨して全てが変わったの。私達はここに幽閉され、家畜同然の扱いを受けた。絶対にあいつだけは許さない、だからここまで頑張って来れた。でももう」
 サツキの涙がどっと溢れ、頬を伝う。
「さ、早くここから逃げ出そう。そして失った人生を取り戻すんだ。わかな王に対する復讐はその後だ、わかったね」
 鬼瓦勝造は彷徨う子羊のようなサツキの、か細い身体を思い切り抱きしめた。
「でもどうやって脱出するの?ここは厳重に警護されてるのよ、裏門から逃げるにしてもそう簡単じゃないわ」 
 メイは心配そうに姉に寄り添う。
「大丈夫、全て俺に任せて。警察も直に追ってくる、急がないと。ああ僕のバッグは返してもらうね」
 男はバッグの中身を確認し、現金と原稿をポケットに入れ、スマホを手にすると姉妹に言い放つ。
「サツキは寮に戻り、必要最低限の貴重品や思い出のものを持ってくるんだ。荷物が嵩張ると勘ぐられるからね。メイはそこのPCから機密データを抜き出し、君達の個人情報を消し去るんだ、早く」
 男はもう一つのバッグも空にし、2つのバッグを姉に持たせる。
「おい、まだ終わんねーのか。俺と交代だ。さっさと吐かせね~か」 
 痺れを切らしたもう一人の研究員が扉を激しく叩く。
玄
さん・投稿者
SGマスタ
(  >軽く老眼さん

申し訳ありません。本文にも載せてありますが、色々な方からのストーリーコメントを頂きたいので、ひとまず、ご自身が一度コメントしたら、大体、4~5コメント位、間を空けてからコメントしてください。

どなたかのストーリーコメントから24時間経過しても、誰もストーリーコメントがない場合、5コメント程度空けてからの縛りはリセットして、再びどなたでもコメントしていただいても構いません。(今回は私がコメントしてから約8時間程度でコメントされています。)よろしくお願いします。
ルール無しで何でもありにしてしまいますと、管理できなくなります。また現状の数名のみでストーリーを進行させるのは極力避けたいのでご協力お願いします。)  
(玄さん。24時間縛りに慣れなくて、いつもいつも迷惑かけます。何かあったら遠慮なく言って下さい。暴走を止める為にも。笑、笑)
「何故、あんな地図が落ちてたんだ」
 中華屋の結城丈二は気になって仕方がなかった。怖くもあるが好奇心の方が勝った。
 ブルーサンダー全開で一本道をぶっ飛ばす。約一時間後、トンネルの入り口についた。
「ここだーな」
 丈二は出前マシンを藪の影に隠し、背中に骨切り包丁を忍ばせ、トンネルの中に入った。「念には念だーな」
 トンネルを抜けると、秘密の基地の裏門にぶち当たった。
「ああ、これが無銭飲食男が逃げ込んだ秘密基地か。随分と荘厳な作りだー」 
 中華屋は無警戒になり、周りを見渡した。
「おい、そこのバカ親父何してる。部外者は立入禁止だぞ、聞いてんのかコラ」
 背後にいた警備員がライフルの銃口を親父のこめかみに強引に押し付ける。
「ああ、冷し中華の注文があったんでな、わざわざ届けに来た所でよ」
 丈二はその場を何とか繕う。
「ええっ、冷し中華だと」
 警備員の注意が僅かに逸れた瞬間、中華屋のバックハンドブローが大男の眉間に突き刺さる。グラついた所にすかさず骨切り包丁を首根っこに突きつける。一瞬の早業だ。
「さ、無銭飲食男の所へ連れて行くんだ。大人しくしてね~と、このカセットアームが炸裂するぜ、いや中華包丁だったな。失敬、失敬」
 中華屋はニンマリと笑う。
「その無銭飲食男ってのは誰だ。まさか警察と一緒に来たあの男か」
 大男は少し慌てたように言い放つ。
「多分、その通りだ。嗚呼、あの刑事たちもグルだったのか。全くついてね~や。それでその男は何処にいるんだあ~」
 丈二は奪ったライフルを遠くへ放り投げる。
「第二研究室だ。今からオレが連れて行く。このパスカードがないと中に入れないんだ」
 警備員がポケットの中に手を突っ込もうとしたその瞬間、中華屋は持ってた中華包丁の柄の部分で大男の後頭部を一撃した。警備員はがくんと崩れ落ち、意識を亡くした。
「ナメた真似すんじゃねー」
 丈二は警備員の制服を頂戴し、パスカードを差込み裏門の分厚い扉を解錠すると、秘密の研究施設の中へ入った。
玄
さん・投稿者
SGマスタ
ガラガラー



「はぁ~疲れた。おばさん。冷やし中華二つねー」

「いや~それにしても、あいつら参ったね。人使いが荒くて」

「本当っすねータカさん」

タカとトシが店に入るなり、冷やし中華を二人前注文をした。
玄
さん・投稿者
SGマスタ

20170315_075151.jpg

『突入②』

「おいおい、何だよここは…ヤヴぁいんじゃねーのこれは!」
薄暗い通路を丈二は足早に奥に進む
玄
さん・投稿者
SGマスタ
『活路②』


「おい。ちょっとこっちに来てくれ!」
研究員は苛立ち警備員を呼ぶ

「おに~」
メイが不安げな声で呼ぶ

「入り口のその横に隠れて!」
カンタが早口で叫ぶ

3人は入り口の物陰に隠れる
「おい、開けろ。交代だー。何手間取ってんだ。とにかくこのドアを開けろ」
 ゴッツい体格をした研究員が怒鳴りつける。
 しかし、3人は必死にドアを抑える。警備員に扮した中華屋の勇気丈二はゴツい研究員と共に力任せにドアをこじ開けようとする。
「やい、無銭飲食男。もう逃げられねーぞ。変なとこに逃げ込みやがって。トットとドアを開けろ〜」

 ゴリラ男の怪力は半端なかった。ドアの把手を肘鉄で強引に砕き落とす。ガラガラとドアが力なく開く。
 ドアの影に隠れてた3人は、仁王立ちしたゴリラ男を見上げると、その圧巻の迫力に怯え、立ちすくんだ。

「何やってんだ〜、オメーら。全くなんてザマだ。この役立たずの娘どもが」
 ゴリラ男は、双子姉妹の髪の毛を鷲掴みにすると部屋の分厚い壁に思い切り叩き付けた。間髪入れずに、怯え切った男を殴り飛ばす。3人は死んだ様に横たえ、泡を吹いた。
「あらら、無銭飲食3人組だべか。それにしてもアンタ、そこまでやるかーね。あんまリダべ」
 中華屋は力なく囁いた。

「オウ、何か文句あっか〜。男を椅子に縛り付けろ。娘二人はタンクにぶち込め。トットとしねーか、このクソ親父」
 ゴリラ男が不機嫌にタバコを取り出し、火を付けようとしたその瞬間。

 中華屋の結城丈二は目に見えぬ早業で骨切包丁をゴリラ男の首根っこに食い込ませる。
「オイそこまでだ。オレは本気だぜ。両手を挙げ、背中を向けろ」
「アンタたち、ウチの主人見なかったかね。無銭飲食とか騒ぎ立てて出ていったんだけど。全く変な理由つけてすぐに遊び呆けちゃうんだからね。困った爺だ」
 結城丈二の妻ハルエは冷し中華をだるそうに運ぶ。

「オバサン。悪いんだが、何だか記憶が途切れ途切れなんだよ俺達。な~トシ」
 タカはこれまた怠そうに冷し中華をすする。

「アンタらも何だかボーっとしてんだね。変なクスリでも嗅がされたのかい。視点が虚ろだよ」
 中華屋の女主人は、刑事二人の横にドカンと腰を落ち着ける。そして、トロンとした眼で睨み付けた。

「持ってんだろ〜、ク・ス・リ。早く出しな。最初からわかってんだよ、さ~大人しく出しなって。誰にも言わないからさ」
 ハルエは、ドスの効いた低い声で呟く。
玄
さん・投稿者
SGマスタ
ガラガラー


「こんにちはー、いやー暑くなってきたねー、私にも冷やし中華ちょーだい♪」
近所の飲み屋の大将が中華屋に来るなり冷やし中華を頼む
玄
さん・投稿者
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ガラガラー

「おう、母ちゃん、ただいまー。出前に手間取っちまって…おう、みんな、とりあえず入りなよ。」

中華屋のオヤジは店に帰るなりハルエにそう言うと、若い男性と、若い女性二人を中に招き入れた。
「アララ、今頃お出ましかね。それにお客さんまで、親切なこった」ハルエは呆れたように言い放ち、厨房へ戻る。

「悪いけど、冷やし中華3つ追加ね。怒んないでね、オカン。アラ、刑事さんたちお久し振りだ~ね」
 中華屋の親父はハルエと顔を合わせず、二人の刑事の方へ寄りかかる。
玄
さん・投稿者
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ジリリリリリリー

「はっ!」

若い男は自分の部屋のベットから起きる。

あれは夢なのか…
玄
さん・投稿者
SGマスタ
(一旦、終了とさせていただきます。)