無自覚の脳梗塞と言うものは中々怖いものです。#脳梗塞 #高齢者 #認知症
ひょっとしたら以前もこの話題に降れたかもしれませんが、今回は叔父についてです。叔父は私の記憶が正しければ一度は結婚と言う形で実家を出ましたが、すぐに離婚して実家に舞い戻ってきました。叔父の母つまり私の祖母は叔父の事を溺愛しており、事あるごとに私の母に自慢話をしていました。母にとってはそれは大きなストレスではありましたが、母も中々我慢強い人だったようで心を折られたこともあっただろうけど、逃げ出さずに今に至ります。
去年の今ぐらいに大病院にある「物忘れ外来」に叔父は受診したことがありました。その受診も家族(主に弟にあたる私の父)に指摘されて通院するようになりました。その頃は脳の写真を撮ったところ何の異常もなく、認知機能も
「年相応ですね」
と太鼓判を押されていました。その頃から奇怪な行動や被害妄想はありましたが、それは認知症のそれではなく精神疾患だったのでしょう。認知症と精神疾患は症状が共通している部分があるため、素人はもちろんのこと専門家でも誤診することがあるそうです。
そして一年後となった昨今では他の病院で脳の写真を撮影したところ、ごく軽微な脳梗塞の痕が認められ、脳自体が委縮しているとのことでした。
確かに言われてみればここ一年で一気に状態が悪くなりましたから・・・。一年前は介護認定で言うところの「非該当」だったのに、今は「要支援」ぐらいにはなっていましたし。
そもそも最近叔父は物忘れ外来には通院していなかったんです。本人曰く
「金が勿体ないから行かない」
と言う事でした。肺がんも患っているのでさすがに心配ではありましたが、本人がどうしても通院しないと言うのでどうしようもありませんでした。家族だけでなく役場の福祉課や地域包括センターの方も説得を試みましたが、上手くいきませんでした。
肺がんを放置しているので咳き込んだりしてきっと激痛が走っているのだろうけど、それを差し引いてもお金への執着をやめることはありませんでした。冷静に考えるとお金は墓場まで持っていけるわけないのにと思うところですが、人は自分の健康状態や体力に自信が無くなると頼れるのがお金だけになると聞いたことがあります。叔父はその思いが人一倍強かったのでしょう。
そんな叔父も今は老人ホームに何とか入所することが出来ました。連れて行く当日は本人にかなり抵抗されましたが、今は大人しくしていると聞いています。私もひきこもり生活をしていたことがあるので、今居る場所から連れ出されると言うのは大変なストレスなのは理解できます。きっと叔父も同じ気持ちだったのでしょう。とは言え老人ホームは部屋も通路も実家よりは暖房が効いていて暖かですし、そこに従事しているスタッフがあれこれと世話をしてくれるので、案外快適に過ごせているだろうとは思います。好きなテレビも一人でずっと見てられますし。これが相部屋だとしたらストレスたまりそうではあるけど・・・。
父はどう考えているか不明ですが、母としては祖父母と同居は計算の内だったのですが叔父の事は計算外で時々愚痴をこぼしておりました。でも望まぬ同居生活も終止符が打たれ、最近は今まで出来なかったことが出来ると言う事で母は何だか楽しそうに見えました。私も同居のストレスが無くなったので何だか身体が軽いです。
叔父を追い出したと言う方もひょっとしたらいらっしゃるかもしれません。しかしあのまま同居して死亡されたとしたら「適切な処置をしなかった」と言われかねないんですよね・・・。なので本人は望まなくても施設に入れる他無かったのでした。
最初だけストレスを感じさせたと思いますが、これが長い目で見てお互いにとって良い方向であることだと私は信じています。



当人もご家族も良かったですね。
脳梗塞にならないように気をつけます。
世の中が落ち着いたら、旅行にでも誘ってあげてくださいね。
叔父様の事もこれで良かったと思いますよ。