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【第1話】mineo物語【ストーリーテラー】

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前の方たちのストーリーから各々が単語、短文をコメントして、ストーリーを繋げましょう♪

ストーリーは1つ。枝分かれしても、調整、合流させて下さい。

あきらかに流れを乱したり、皆さんで楽しめないコメントは、お控え下さい。

どんな展開になるかは、あなた次第です。

【ルール追加】2/28AM10:57訂正
コメントが被ったり、流れがバラけるので、
ひとまず、一度コメントしたら、大体、5コメント位、間を空けてからコメントしてください。暇になったら適当に解除します。

※常識の範疇で、皆で楽しみましょう。
あくまでもお遊びなので、ヘビーな話題にはしないで下さいね♪

随時更新します


【第1話】mineo物語【ストーリーテラー】ストーリーまとめ

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 あれは蒸し暑い土曜の真夏の昼下がりだった。

グリーンのスマホを握りしめた彼は出勤途中に近所の中華店で、冷やし中華を食べることにした。

「あ、カバンを忘れた!」…なんと言うことだ。

と、その時、長い黒髪の少女が目の前に現れた。「おじさん…」少女はつぶやいた。
その長い黒髪の少女は、彼のカバンらしき物を持っていた。


ふと振り返るとそこには緑色の短髪の少女もいた。

そして緑色の短髪の少女は… 
「おじさん、慌てもんだなぁ~」
中華料理店の前で見つめ合う2人

髪の色は違えど二人はまるでの姉妹だった...

黒髪の少女の髪が海からの風に靡(なび)き、少女の影を大きくした。

「こっち…を向いて」黒髪の少女は唸るようにつぶやいた。

「ありがとうところで僕のカバンはどちらかな?」

2人の少女はなぜか同じカバンを持っていた。

「どちらが私のネタが入ったカバンなのかな?」

「もし、本当におじさんの物なら見ただけでわかるはずだわ。」

「むぅ…」「うっ…。」汗が出てきた。冷やし中華がのびてしまう。

「ほら。わからないんでしょう?このカバンは私たちお揃いで買ったのよ。
文句があるなら、運営さんに 通報するわよ!!」

「?」 「僕には選べない。」

ピピピピィ!2つの鞄から携帯音が鳴り響いた。

「お願いだから、正直に教えてください。僕のカバンには3GBしか入ってません。」

おじさんはマイネ王の人ね…
そう言うと、二人は謎めいた笑みを浮かべるのだった。

「仕方ないわねー」「先ずは選んでみて?」
少女たちは自分の持つカバンを選んで欲しいのだろう。

ズルズル♫ ブホッ…!
男は伸びかけた冷やし中華を咳き込みながら平らげた。

早く決めて!

「少女たちは苛立ち始めている。早く決めねば。」
「自分は不器用ですから…」
男はそう言うと、両方のカバンを受け取り、歩き出すのだった。

中華屋の店長「お客さん、お代…」

「あっ、しまった!! 」財布には311円しか入ってなかった。
男は、聞く耳を持たず会社へ急ぐのであった。

「スマホがあれば大丈夫。」彼は足早に急ぐ。

「おい待てよ、ウチはツケは効かねーんだ。お財布携帯もデビットもゴメンだぜ」
中華屋の主人は血眼になって追いかける。

「じゃあ1,000MBで。1,620円相当ですよ。」といいながら
元陸上部の健脚を生かし、なんとか逃げきった。

逃げ切ったと安堵したのも束の間、パトカーが行く手を遮るように
静かに止まった。
パトカーからおりてきたのは、もじゃもじゃ眉毛の巡査長と、
黄色のの制服に身を包んだ巡査の二人だった…。

「無銭飲食で捕まるなんて、俺も情けねぇな」
男の頬に、一筋の涙が流れた。

そして男が思い出すのは田舎の母親のことだった。
母の冷やし中華はいつも茹ですぎで麺がのびていたことを思い出した。

かばんの中には、万が一のためのへそくりがあったはず。
プライベートのmineoと契約したスマホが入っているから、
電話をすれば良かったんだよなぁ…。(汗)

刑事さん、電話を貸していただけないでしょうか?
電話は後でかけなさい。今はそのカバンのことを・・・

てっきり無銭飲食で捕まえに来たのかと思いきや、
その刑事の口から出てきた言葉は、
「そのカバン、いま流行りのポーターのカバンじゃないか。
僕も同じの持っているんだよ。」と、刑事は自慢気に語りだした。

「いやちょっと待てよ」巡査長は遮った。

「おめえ、そのカバンひょっとしたら"ヘミングウェイの
スーツケース"じゃねーのか」男は冷汗をかく。

「ち•ち•違いますよ、そんな大層なモノ入ってませんよ」

「ヘミングウェイの未完の作品なんかが入ってんじゃねーのか。冗談よ冗談」巡査長は急に表情を変え、笑い飛ばし、その場を去ろうとするが・・・。



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3日前…終電を逃した男は、朝まで過ごせるネカフェを探して路地を入った所で、鞄を抱えた大怪我の男と出会った。

大怪我の男は、とある機関で「サブリミナル効果により、見た者に強力な中毒症状を引き起こすWebサービス」の開発をさせられていた事、そして機関に秘密で中毒症状『急性マイネ王中毒』の治療薬を開発し、逃げてきた事、自分が“ヘミングウェイ”と呼ばれて居た事、を話し、鞄を“機関”から守って欲しいと言い残して頽れた。

「金になるかもしれない」という軽い気持ちで男が預かってきた
この鞄こそ、警察と機関が血眼になって探している“ヘミングウェイ”の遺作(薬)の入った鞄だったのだ。

そして、「自分と同じ鞄」というだけで声を掛けた
間抜けの二人の刑事(タカとトシ)は、偶然にも事件の核心に
迫っている事にまだ気づいていないのだった。

実は謎の美人姉妹も、同じ機関で「超強力な中毒性Webサービス:マイネ王」の開発に従事しており、これを使った人体実験を行うべく、適当な被験者を探していたところに、ちょうど同型のカバンを持ったこの男に出くわしたのだった。

そこで、カバンをすり替えることで「マイネ王」の入ったカバンを渡そうと考えたのだが、その男は何故か両方のカバンを持ち去ってしまった。

つまり、偶然にもこの男は、「超強力な中毒性Webサービス:マイネ王」と「その治療薬」の両方を手にしてしまったのであるが、このことに男はまだ気づいていない。

「あのぅ、急いでいるんですが」

男は気を取り直して語りかけ、その場を立ち去ろうとするが、刑事の二人はもの惜しそうに男を呼び止める。

「急いでるのは分かるがよ、そのカバンの中な〜にか勘ぐるな。なあトシ!」と、その時、中華屋の親父が怒鳴りつけ、物凄い形相で飛び込んで来た。

「ヤイてめえ、いい度胸してんじゃね~か、コラあ。お巡りさんね、コイツね無銭飲食なんですよ。それにコイツと一緒にいた双子の姉妹もタダ飯食って逃げやがった。コイツらグルだよ。全くよ~、いい歳しやがって、双子咥えてトンズラか。え~コラあ」

 「ま、ま、親父さん落ち着いて、今ね事情聴取しようとしてた所なのね。落ち着いてね、ここは俺達に任せて」巡査長はその場を仕切るかの様に振る舞う。

「トットと3人分払いやがれ、そのバッグの中にはタンマリと現金が入ってるだろうによ。なぁーそうだろ、ヒマワリ。失敬、お巡りさんよ〜」中華屋の親父はまだまだ興奮冷めやらずだ。
刑事は、男の持っていたカバンの片方を乱暴に取り上げると、その中をのぞき込み「なんじゃ?こりゃ」と、親父が取り出したのは異様なものだった。
それは薬瓶の容器一杯に詰まった…なんと言うか、こうチマチマとした…そうSIM。何枚ものSIMカードがビッチリと詰まっていた。
蓋には「ちゅ〜いをしてね」と書いてある。

ピカッ!  ボンッ!

「?!」

カバンの奥から閃光が飛び出すと同時に中から耳を裂くような破裂音

「シュロロローー」

突如、煙幕が辺りを覆う…

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「な、なんなんだ、これはっ!」

「うわぁっ…」

煙の中から出てきたのは、
何とあの、葵わかなマイネ大王ではないか!

「呼ばれて、飛び出て、ジャジャジャ〜ン♪」


「…」


「じゃ、なかったワ…『新しいフツーである!!』」

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 このけったいな催眠ガスのお陰で、皆気絶しまったのだ。
 巡査長が何とか目を覚ます。「何だか変な夢見たな〜。マイネ大魔王だか、ハクション大魔王だか知らねーが。全く中華屋の親父は、余計なもの取り出しやがって。お陰で頭がクラクラだ〜」
 周りを見ると、皆気持ち良さそうに眠りこけてる。相棒のトシに至っては寝言言ってるじゃねーか。
「おい、トシ起きろってーの。寝言言ってる場合じゃねーぞ。中華屋の親父と男が起きる前に、早くバッグの中を確かめるんだ、おい早く起きろ」巡査長はトシを叩き起こす。
「夢の中でマイネオの宣伝やってませんでしたか、ね•ね•タカさん」トシはやっと目が覚めたみたいだ。 

トシは続ける。
「ああ、夢の中で会ったマイネ大王にもう一度会いたい、会いたくてたまらないよ〜」

…彼らは、超強力な中毒性ガスによる強制サブリミナル効果によって、葵わかなマイネ大王の姿が無意識下の脳裏に焼き付けられ、無性にマイネ王サイトにアクセスしたくなる中毒症状を発症しつつあった。
「ったく、サブリミナル効果っていつの時代の事ほざいてんだぁ。全くお前はホント暗示に弱いよな。よくそれで刑事になれたもんだなあー、トシおぼちゃまよ」巡査長は呆れる様に言い放つ。
「タカさんはどうもないんですか。鈍いのが取り柄だからな巡査長殿は。羨ましいですよ、鉄屑が詰まった脳ミソとワイヤーみたいな図太い神経が」トシは漸く目覚めたみたいだ。
「オイオイ、言ってくれんじゃね~の、若いの。俺はね、そういう超現象的な詐欺には慣れっこなの。自然科学で証明されたもの以外は全く信じる気にはなれねーな、それが刑事の鏡って奴だ。駄々こねてね~で、トットとバッグをかっさらって来い。怪しいのが絶体入ってる筈だ、これは俺の感だがな」
 トシは渋々立ち上がり、2つのバッグを拾いに行く。

2つのバックの片方のすぐ近くには、先ほどの閃光とともに飛び散った、緑色の小さな物体があった。その物体は、グニャグニャとしていて柔らかく、表面にはアルファベットが刻まれている。
「ん?なんだコレ?」
そう言って、トシはその物体を1つ摘み上げた。
「なんか、いい匂いがするー」
近くには、焼け焦げた袋があり、まいねおいし・・と書かれていた。
「おい、トシ、おまえ何をしてる!?」
・・・


トシが手に取った緑色の物体は、超強力な中毒を起こすあの物体だったのか、それとも、その治療薬だったのか?また、それは、誰によって何のために作られたのか?

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「あむあむ」

「おい!トシ!おまえ何やってるんだ!」

「あ?」

「ト… トシ?」

「あばばばーばばばばっ!ばばばっ、ん、がっ、ぐ、ぐ…」

「ひ、ヒィー」

トシは奇声をあげると、ポケットからスマホを取り出し、画面のロック解除ももどかしく、震える手でスマホを操作し始めた。

その様子に尋常じゃないモノを感じ取って、タカが叫ぶ

「お、おい。バカッ止めろ!トシッ!」

見るとトシはマイネ王のページを開き、焦点の合わない目で、物凄い勢いで更新ボタンを押し続けている。

その画面を覗き込んでいたタカは、急に脳に刺し込む様な痛みと眩暈を覚え頭を抱え込んだ。

「うっ!なんだっ これ・・・は・・」

薄れゆく意識の中で最後にタカが見たものは、奇妙にゆがんだトシの笑顔と、その後ろに立つ緑と黒の長い髪だった。

「貴様ら…なに……も…の…」

最後まで言い終えず、タカの意識は途切れた。



トシも笑いながら再び昏睡状態に陥る。背後にいた双子の姉妹は、横たわった二人を見下す。

「ちょっと強力過ぎたみたいね。二人共ノックアウトだわ」黒髪の姉のベッツィは呟く。

「でも、見つかって良かったわ。もう一つのカバンも見つかってラッキーだったね。さっさとずらかりましょう。全く警察の手に入ったら、豚箱行きだったね」妹クリスの緑の髪が誇らしげになびく。

「そうでなくても、無銭飲食でお陀仏だものね」姉はケラケラと笑う。

「いい具合に実験体が手に入ったけど…警察ってのが厄介ね、姉さん」

「警察にも組織の人間はいるから、きっと巧くやってくれる筈」

「クリス、後は回収班に任せて私達は早く引き揚げましょう。あなたのその緑の髪はここでは目立ちすぎるのよ」

「いいじゃない、これは私のアイデンティティーなんだから!」

「はいはい、じゃ行くわよ、長居は無用だわ」
そういうと姉妹は2つの鞄と散らかった薬を回収して足早に立ち去った。

「う...うん...いったい何が…」男が目を覚ました。

辺りを見回すと、中華屋のおやじと二人の刑事が倒れている。
「うわっ」男は慌てて跳びあがり盛大に尻もちをつく。

「っつ...そうだ、鞄!鞄は?」慌てて周囲を見回すが、倒れている3人の男の他には何も見当たらない。
「あれ、そうか会社…あ、スマホも無いのか...とりあえずここに居たらやばそうだ…これ以上厄介ごとに巻き込まれない内に...」
男はフラフラと立ち上がると、足早にその場を離れた。


やっとの思いでバスに乗り、中吊り広告を見上げると、先ほど爆煙の中から現れたように見えたかわいらしい女王の写真と、かすかに耳に残る「新しいフツーである!!」という不思議な言葉がそこに書かれているではないか!

「あれは…夢だけど、夢じゃなかったんだ」

と男がつぶやいた時、バスが「ニャオ〜〜」と鳴いた気がした…


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しばらくすると、冷房の効いた車内で男の体にまとわりついていた汗がひいていく。
ふと気付くと、バスの中は男以外の乗客は見当たらない。

「いつもなら市民プールへ行く子ども達でうるさいくらいなのに。」

座席に倒れるように座り込んだ男は、車内の冷気と静寂の中、いつの間にか眠り込んでしまった………。  


………



「これ、カンタ、カンタでねえか?」

懐かしいばあちゃんの声に驚いて起きると、なんと田舎に住むばあちゃんが偶然にもバスに乗り込んで来ていた。

「どうしたんだ、ばあちゃん、何しに来たんだ?」
男が尋ねるとその老婆は、

「じっつはな、隣のサツキとメイちゃん覚えてっか?、あの二人が大阪のマイネなんとかっていう電話会社に就職してから行方が分かんなくなってな〜、みんなで探してるんだよ〜。カンタは何か知らねえか?」

男は首を振りながら答える。
「いや〜、もう10年以上会ってないからなあ、街で会っても全然分かんないと思うよ。」

老婆は深く頷きながら…
「そうだよなあ〜、メイちゃんなんて髪の毛緑色に染めちゃったからなあ、ますますわかんねえだろうなあ…」

「え、髪の毛が緑色?…」

「嗚呼、実家の隣のサツキちゃんとメイちゃんは、中華屋で出会ったあの双子の姉妹だったのか。結構なお転婆娘だったのに、10年も経つと判んないもんだ。しかし、あの老婆は誰だ・・・」

と男は夢うつつに小言を言う。



「お客さん、終点ですよ、終点。サツキとかメイとか、mineoがどうだとか。この暑さに頭おかしくなったんじゃないの」
運転手は男を揺り起こす。


 男は再び夢から覚めた

「はい降りて、終点ですよ終点。料金は1100円になります。さっさと降りて、後が忙しいんだから」運転手は急くように言い放つ。

「ちょっと待って下さい。えーと、財布がないんだ、盗まれちゃって。それにスマホもないし。嗚呼、どうしよう運転手さん」
男は縋るように懇願する。

「ちょっと、お客さん。無賃乗車は困りますよ。オタクもいい年してんだから。近くのコンビニで下ろしてくるとかさ。色々と工面できるしょ」

「全てが入ったバッグを盗まれたんですよ、だからどうしようもないんです」

「会社にでも電話して工面してもらえれば」

「そんな事出来る訳無いでしょう。社内でも社外でも金銭の貸し借りは厳しく禁じられてんですから。それに独りもんだし色々問題抱えてるし、半日以上も無断遅刻してんだから」

「だったら、警察に云うしかねーな」

「そ・そ・そんな」

「もしもし警察ですか、ここに無賃乗車犯がいます。逮捕して下さい」

「嗚呼、最悪だ。オレの人生終わっちまう」

この絶望に瀕した男が、再びあの二人の刑事に会うとは、この時点では思いもよらなかったのだが。しかし、これから起こりうる再会が思いがけない展開を生むのだ。

バス会社の事務所に連れて行かれ、たっぷり2時間は過ぎ頃、漸く警察の車がやって来た。

車から降りて来た2人組を見て男は頭を抱えた。車から降りて来たのは、組織に連れ去られたタカとトシだったのだ。

男を見たトシが、「無賃乗車なんてケチな事で俺たちの仕事増やしてくれるなよ、兄さんよ」と、言う。

「全く、あの姉ちゃんも人使いが大概荒いぜ」と、タカ。

まるで2人は男の事を覚えていない様だ。

「とにかく、話は署で聞くから車に乗れ」
タカはそう言うと男を車に乗せて車を走らせた。

男は何か違和感を覚えながらも、外を眺めながら大人しくしていた。
と、トシの運転する車が警察の前を素通りして、何処とも知れない山道を登り始めた。

すれ違う車を見かけなくなってから、小一時間も走っただろうか?
車は、巧みに隠されたトンネルの入口の前で止まった。

男はまだ気が付いていないが、此処は組織のアジトの入り口、そして2人の刑事は既に洗脳を受けた組織の操り人形だったのだ。

何だか様子が変だ。本当に二人の刑事は僕の事を覚えてないのか。あの催眠ガスで頭がおかしくなったのか..。

「あのー、ここ何処です?警察署じゃないよね。僕をどうする気です」
 男は恐る恐る刑事に訊ねた。

「ああ、そうとも。ここがマイネ王の秘密の研究機関だ」
 タカは無表情に言い放つ。

「ああ、僕はこんな所で死になくない。無銭飲食も無賃乗車も簡単な事情徴収で済むんでしょ、警察署に戻ってよ」
 男は青ざめた。もう逃げられない。

「さー、降りるんだ。グタグタ言わず、俺らと一緒について来るんだ」
 3人はパトカーから降り、藪で隠されたトンネルの入り口へと向かう。
「やっぱり、あなた達は洗脳されてるんだ。頭がおかしくなったんだ。タカさんトシさん、ね~気付いてくださいよ」
 男は動揺し、二人の刑事に懇願する。
3人はトンネルを抜けた。すると、謎の研究所の裏門にぶつかる。そこには厳重に武装した警備員が待ち構えてた。
「おお、お前が例の男か。警察の二人は帰れ、あんたはオレの後をついてこい」
 警備員と男は研究所に入っていった。
「ス、ス、すみません。ちょっとトイレ、何だか腹の調子がおかしくて」
 男は慌てて近くのトイレに飛び込む。
「変な真似すんじゃねーぞ」
 脅すように警備員は言い放つ。

男はポケットの中から黄色い錠剤を取出した。これこそがマイネ王の緑の劇薬を中和する"ヘミングウェイの媚薬"なのだ。男は双子の姉妹に会った時点で、こうなる事を予測してた。それに何の苦もなく相手の陣地に潜り込めたのだ。

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3日前、大怪我を追った男に出会った時、この媚薬だけは何があっても絶対に誰にも渡すなと釘を刺されてた。
ヘミングウェイと名乗る男が持ってたバッグの中はこの黄色い媚薬(治癒薬)と現金100万が入った封筒とある原稿しか入ってなかった。何だか非常に怖くなり、男はこの黄色いヘミングウェイ媚薬を常に靴下の中に忍ばせてたのだ。

 お巡りに捕まった時は危機一髪だったが、中華屋の親父が余計な事をしてくれたお陰で、バッグは盗まれたが肝心の媚薬は盗まれずに済んだ。警察が勘ぐってる目の前にあるこのヘミングウェイの治癒薬とは一体。
 男は冷静になって考えた。多分、双子姉妹はオレを尋問攻めにするだろう。暗示にかけ、あのmineoの緑の劇薬を飲ませ、何もかも吐かせようとする筈だ。オレが何もかも吐いてしまったら、大怪我をした男との約束は果たせなくなる。謎の機関と警察が追ってるかもしれないこのヘミングウェイの秘密は何としても守り通さねば。

 男は覚悟を決めた様に、黄色い媚薬を一つ取出し、一息に飲み込んだ。そして、この薬が入ったプラスチックのケースをトイレットペーパーの芯の中に隠し入れた。これで、身体検査をされても何をされてもヘミングウェイの媚薬がバレる事はない。
「おい、何やってんだ。早くしろ」
警備員の怒鳴り声が聞こえる。

「は、ハイ、今すぐ。少しお待ちを」
慌てて水を流し、トイレを出る。

 頑なで錆び付いた貨幣の表面みたいな無表情の警備員が睨みをきかせる。第2研究室の前で止まり、インターホンで連絡を取る。 
「只今、連れてきました。例の男です」
 研究室の分厚いドアのロックが外れ、妹のクリスが顔を覗かせた。凍り付いた冷酷な彼女の表情が男には意外だった。
 しかし、彼女の素の瞳を目にした時、この双子姉妹が実家の隣家にいた双子のサツキとメイである事を確信するのだ。



警備員が出て行き二人になるとクリスは男に向かって
「あなたには、組織が新たに開発したあのタンクに入って、タンクのほっこり感で、新たな中毒者を増やす為の効果を調べる実験台になってもらうわ」と、表情の無い声で冷たく言い放った。

ガラス越しに黄色い液体に満たされたタンクの方を見ると、滴型の頭をした白衣のドクターが何やら忙しなく走り回っている。

男は唐突に身体を二つに折り、「ダメだ、さっき行ったばかりなのに、また腹が…」と言うと、クリスの制止を無視して元来たトイレへと駆け出した。
慌てて追うクリスだが、男が個室へ入るのを見るとさすがに扉の前で立ち止まった。

10分程すぎるとクリスは焦れ、あろうことか男子トイレに入り、男の入った個室の扉をガンガンと叩き始めた。
と、突然男が扉を開け、クリスは堪らず男の居る個室の中へと転げ込んだ。
そこへ男はすかさずクリスに壁ドン!からの顎クイ、そしてあろうことか、クリスの唇に強引なキスをした!
始めは激しく抵抗していたクリスだが、やがて眼の光が穏やかになり、くたりと男の身体にもたれかかった。
実は、男が口に含んだヘミングウェイの媚薬により、クリスの洗脳が解け、メイが正気を取り戻したのだった。
「あんだ、となりんちのカンチャンだべ?こげなとこでなにしてんだ?」
そしてメイに戻ったクリスは、酷い訛りでしゃべり始めた。

メイの話はこうだった。
その日メイは、マイネオの宣伝イベントにサツキと一緒にマイネオちゃんのコスプレで参加していた。
そこへ、ロックフェラー家と世界を二分しようと企む白戸家が乗り込んできて、自分の言いなりにならない”わかな王”を拉致してここへ連れてきて、地下の一室で缶詰に、いや監禁し、さつきとめいは洗脳されてしまったというのだ。そして、今、表にでているマイネ王は偽物だというではないか!


「やっぱり、メイちゃんだぺか。最初からそういう感じがしたッペ。んなら、もう一人はサツキちゃんだ~な」
 男はメイを抱きしめる。
「ウン、そうだっペ。でも、ここは怖い所だべ、早く逃げ出した方がいいべ」
 メイは男にすがった。
 しかし、男には目の前にいる娘の言う事が全くチンプンカンプンだった。ホントに彼女は洗脳から解かれたのか。それともヘミングウェイの媚薬を飲んだ俺がおかしいのか。
 するとその時、背後にいた双子の姉が男に一撃をかまし、男は意識をなくす。

20170308_055908.png



「うぅ…いたたた…なんで俺はこんなところに寝ちまってるんだ!」

目を擦り、中華屋の親父は辺りを見渡す。
自分以外には誰もいない。

「あの食い逃げの野郎はどこに行っちまったんだ。ったく」

「?!」

地面に落ちていた紙切れを拾いあげ親父がつぶやく
「こ、こりぁあ、いったい何の地図だ?」

【秘密基地】と書かれた地図

「ははぁ~、あいつ、ここに行ったんだな。へん!諦めたと思うなよ。お代はきっちり払ってもらうぜ。」

そう言うと中華屋の親父は、乗ってきた青いスーパーカブに跨がり
「自慢のブルーサンダーが吠えるぜ!」
そう叫びさっそうと走り出した。




~遡ること数時間前

「あんたー、あんたー!」

客の男を追いかけた店主を呼ぶ妻の声。
夫婦で営むその店は、繁盛しているわけでもないが、やはり昼時ともなると、客足は途絶えない。

客足が途絶えたころ、表にでて夫を探すが、店先にあったスーパーカブがない。

「また、いっちまったね…」

子どものいない二人は贅沢さえしなければこの店で何とかやっていけるはずだった。
だか、何かと理由をつけては店をほっぽり出す夫に妻は不満をつのらせていた。そして軽い気持ちで手を出した「あること」でにっちもさっちもいかない状況に陥っていたのだった。

「今日こそ打ち明けないと…」

頭を抱えながら、店に戻った妻は朝から用意していた緑色の飲み物に手を伸ばし、一気に飲み干した。


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https://youtu.be/hAAlDoAtV7Y


to be continued…
 ↓
【第2話】mineo物語【あなたがストーリーテラー】
https://king.mineo.jp/my/8c4c43363d390c30/reports/16419

※これはフィクションです。
(3/17 PM10:20)


155 件のコメント
106 - 155 / 155
玄
さん・投稿者
SGマスタ
(おはようございます。
ストーリー【あらすじ】まとめ追加しました。文章に少し手を入れてあります事、ご了承ください。前のコメントから24時間経過しました場合、5コメント程度空けてからの縛りはリセットして、再びコメントしていただいても構いません。)
「ったく、サブリミナル効果っていつの時代の事ほざいてんだぁ。全くお前はホント暗示に弱いよな。よくそれで刑事になれたもんだなあー、トシおぼちゃまよ」巡査長は呆れる様に言い放つ。
「タカさんはどうもないんですか。鈍いのが取り柄だからな巡査長殿は。羨ましいですよ、鉄屑が詰まった脳ミソとワイヤーみたいな図太い神経が」トシは漸く目覚めたみたいだ。
「オイオイ、言ってくれんじゃね~の、若いの。俺はね、そういう超現象的な詐欺には慣れっこなの。自然科学で証明されたもの以外は全く信じる気にはなれねーな、それが刑事の鏡って奴だ。駄々こねてね~で、トットとバッグをかっさらって来い。怪しいのが絶体入ってる筈だ、これは俺の感だがな」
 トシは渋々立ち上がり、2つのバッグを拾いに行く。
2つのバックの片方のすぐ近くには、先ほどの閃光とともに飛び散った、緑色の小さな物体があった。その物体は、グニャグニャとしていて柔らかく、表面にはアルファベットが刻まれている。
「ん?なんだコレ?」
そう言って、トシはその物体を1つ摘み上げた。
「なんか、いい匂いがするー」
近くには、焼け焦げた袋があり、まいねおいし・・と書かれていた。
「おい、トシ、おまえ何をしてる!?」
・・・


(トシが手に取った緑色の物体は、超強力な中毒を起こすあの物体だったのか、それとも、その治療薬だったのか?また、それは、誰によって何のために作られたのか?)
玄
さん・投稿者
SGマスタ
「あむあむ」

「おい!トシ!おまえ何やってるんだ!」

「あ?」

「ト… トシ?」

「あばばばばばばばーばばばばばばっ!ばばばばばっ( ; ゜Д゜)」

「ひ、ヒィー」
(…何がおきたのかなぁ…木久扇師匠が出てくるのかなぁ…(((o(^。^")o)))ワクワク)
(久しぶりにのぞかせていただきました。どんどん進んでいて続き楽しみです。今晩ゆっくりよませていただきます)
玄
さん・投稿者
SGマスタ
(おはようございます。本日も、ストーリー【あらすじ】まとめ追加しました。文章に少し手を入れてあります事、ご了承ください。
前のコメントから24時間経過しても、誰からもコメントがない場合、5コメント程度空けてからの縛りはリセットして、再びどなたでもコメントしていただいても構いません。)
(昔は、落としたモノでも「3秒以内」なら食べても大丈夫でした( ̄ー ̄)b)
退会済みメンバー
退会済みメンバーさん
ビギナー
トシは奇声をあげると、ポケットからスマホを取り出し、画面のロック解除ももどかしく、震える手でスマホを操作し始めた。

その様子に尋常じゃないモノを感じ取って、タカが叫ぶ
「お、おい。バカッ止めろ!トシッ!」
見るとトシはマイネ王のページを開き、焦点の合わない目で、物凄い勢いで更新ボタンを押し続けている。

その画面を覗き込んでいたタカは、急に脳に刺し込む様な痛みと眩暈を覚え頭を抱え込んだ。
「うっ!なんだっ これ・・・は・・」
薄れゆく意識の中で最後にタカが見たものは、奇妙にゆがんだトシの笑顔と、その後ろに立つ緑と黒の長い髪だった。
「貴様ら…なに……も…の…」
最後まで言い終えず、タカの意識は途切れた。
トシも笑いながら再び昏睡状態に陥る。背後にいた双子の姉妹は、横たわった二人を見下す。
「ちょっと強力過ぎたみたいね。二人共ノックアウトだわ」黒髪の姉のベッツィは呟く。
「でも、見つかって良かったわ。もう一つのカバンも見つかってラッキーだったね。さっさとずらかりましょう。全く警察の手に入ったら、豚箱行きだったね」妹クリスの緑の髪が誇らしげになびく。
「そうでなくても、無銭飲食でお陀仏だものね」姉はケラケラと笑う。
退会済みメンバー
退会済みメンバーさん
ビギナー
「いい具合に実験体が手に入ったけど…警察ってのが厄介ね、姉さん」
「警察にも組織の人間はいるから、きっと巧くやってくれる筈」
「クリス、後は回収班に任せて私達は早く引き揚げましょう。あなたのその緑の髪はここでは目立ちすぎるのよ」
「いいじゃない、これは私のアイデンティティーなんだから!」
「はいはい、じゃ行くわよ、長居は無用だわ」

そういうと姉妹は2つの鞄と散らかった薬を回収して足早に立ち去った。

「う...うん...いったい何が…」男が目を覚ました。
辺りを見回すと、中華屋のおやじと二人の刑事が倒れている。
「うわっ」男は慌てて跳びあがり盛大に尻もちをつく。
「っつ...そうだ、鞄!鞄は?」慌てて周囲を見回すが、倒れている3人の男の他には何も見当たらない。
「あれ、そうか会社…あ、スマホも無いのか...とりあえずここに居たらやばそうだ…これ以上厄介ごとに巻き込まれない内に...」
男はフラフラと立ち上がると、足早にその場を離れた。
玄
さん・投稿者
SGマスタ
(fioさん。コメントありがとうございます。本文やコメントの途中にも載せておりますが、ご自身が一度コメントしたら、大体、他の方が5コメント位するまで、間を空けてからコメントしていただけたら助かります。色々な方にストーリーを作っていただいたり、コメントが被って複雑にならないためにルールを作らせていただきました。もしコメントしてから大体24時間たってもコメントがなければ、コメントをしていただいてかまいませんので、次回からは、よろしくお願いします。m(_ _)m )
退会済みメンバー
退会済みメンバーさん
ビギナー
(玄さん すみません。あらすじだけ読んで指示を見落としてました。幸いなことに?続きが未投稿なので、もし、あれでしたら、削除して無かった事にしてください。月曜日は謹慎しますね。)
玄
さん・投稿者
SGマスタ
(fioさん とんでもありません。非常に読みごたえのあるストーリーをコメントしていただいているのに申し訳ありません。皆さんと一緒に楽しみましょう♪)
玄
さん・投稿者
SGマスタ
(おはようございます。本日も、ストーリー【あらすじ】まとめ追加しました。文章に少し手を入れてあります事、ご了承ください。
前のコメントから24時間経過しても、誰もコメントがない場合、5コメント程度空けてからの縛りはリセットして、再びどなたでもコメントしていただいても構いません。よろしくお願いします。)
やっとの思いでバスに乗り、中吊り広告を見上げると、先ほど爆煙の中から現れたように見えたかわいらしい女王の写真と、かすかに耳に残る「新しいフツーである!!」という不思議な言葉がそこに書かれているではないか!

「あれは…夢だけど、夢じゃなかったんだ」

と男がつぶやいた時、バスが「ニャオ〜〜」と鳴いた気がした…

(少し修正しました)
玄
さん・投稿者
SGマスタ
(おはようございます。【あらすじ】まとめ追加しました。ネコバス可愛い♪)
しばらくすると、冷房の効いた車内で男の体にまとわりついていた汗がひいていく。
ふと気付くと、バスの中は男以外の乗客は見当たらない。

「いつもなら市民プールへ行く子ども達でうるさいくらいなのに。」

座席に倒れるように座り込んだ男は、車内の冷気と静寂の中、いつの間にか眠り込んでしまった………。
………「これ、カンタ、カンタでねえか?」

懐かしいばあちゃんの声に驚いて起きると、なんと田舎に住むばあちゃんが偶然にもバスに乗り込んで来ていた。

「どうしたんだ、ばあちゃん、何しに来たんだ?」
男が尋ねるとその老婆は、

「じっつはな、隣のサツキとメイちゃん覚えてっか?、あの二人が大阪のマイネなんとかっていう電話会社に就職してから行方が分かんなくなってな〜、みんなで探してるんだよ〜。カンタは何か知らねえか?」

男は首を振りながら答える。
「いや〜、もう10年以上会ってないからなあ、街で会っても全然分かんないと思うよ。」

老婆は深く頷きながら…
「そうだよなあ〜、メイちゃんなんて髪の毛緑色に染めちゃったからなあ、ますますわかんねえだろうなあ…」

「え、髪の毛が緑色?…
(…髪の毛、緑色?…
って玄さんが一番下に居ました(^_^;)↓)
(そうか、玄さんはメイちゃんだったのか…)
退会済みメンバー
退会済みメンバーさん
ビギナー
(なんと意外な展開に! でも玄さんはメイちゃんじゃなくて、マイちゃんじゃなかったっけ?組織に入る時に偽名にした説?)
玄
さん・投稿者
SGマスタ
(「may」なんて「まい」って読んじゃうかもね。その逆も然り…)
玄
さん・投稿者
SGマスタ
(おはようございます。楽しませていただいております。皆さん、ありがとうございます。本日も【あらすじ】まとめ追加しました。)
(え、双子?、それは知らなかったな。ただの美人姉妹かと思ってました。…それなら夢オチにでもして下さい。先ほどのばあちゃん登場部分を全てバスの中での夢だったということで、次の方お願いします。)
「嗚呼、実家の隣のサツキちゃんとメイちゃんは、中華屋で出会ったあの双子の姉妹だったのか。結構なお転婆娘だったのに、10年も経つと判んないもんだ。しかし、あの老婆は誰だ・・・」
と男は夢うつつに小言を言う。
「お客さん、終点ですよ、終点。サツキとかメイとか、mineoがどうだとか。この暑さに頭おかしくなったんじゃないの」運転手は男を揺り起こす。
 男は再び夢から覚めた。
玄
さん・投稿者
SGマスタ

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(皆さん、おはようございます。

ある程度は無理があっても、その意外性も楽しみましょうね♪

本日3/9より、マイネ王を所用にて、3日~4日程、留守にします。
皆さん、適宜、適当によろしくお願いいたします。
何かありましたらメッセージをお願いいたします。)

           
(玄さん、好き勝手に書かせて貰いますね。気に入らなかったら削除するか、好きに編集してね。ゆっくりおやすみなさい)

「はい降りて、終点ですよ終点。料金は1100円になります。さっさと降りて、後が忙しいんだから」運転手は急くように言い放つ。
「ちょっと待って下さい。えーと、財布がないんだ、盗まれちゃって。それにスマホもないし。嗚呼、どうしよう運転手さん」男は縋るように懇願する。
「ちょっと、お客さん。無賃乗車は困りますよ。オタクもいい年してんだから。近くのコンビニで下ろしてくるとかさ。色々と工面できるしょ」
「全てが入ったバッグを盗まれたんですよ、だからどうしようもないんです」
「会社にでも電話して工面してもらえれば」
「そんな事出来る訳無いでしょう。社内でも社外でも金銭の貸し借りは厳しく禁じられてんですから。それに独りもんだし色々問題抱えてるし、半日以上も無断遅刻してんだから」
「だったら、警察に云うしかねーな」
「そ・そ・そんな」
「もしもし警察ですか、ここに無賃乗車犯がいます。逮捕して下さい」
「嗚呼、最悪だ。オレの人生終わっちまう」
この絶望に瀕した男が、再びあの二人の刑事に会うとは、この時点では思いもよらなかったのだが。しかし、これから起こりうる再会が思いがけない展開を生むのだ。
玄
さん・投稿者
SGマスタ
(軽く老眼さん。

コメントありがとうございます。

所用にてバタバタしており、申し訳ありません。

本文やコメントの途中にも載せておりますが、ご自身が一度コメントしたら、大体、他の方が5コメント位するまで、間を空けてからコメントしていただけたら助かります。
色々な方にストーリーを作っていただいたり、コメントが被って複雑にならないためにルールを作らせていただきました。
もしコメントしてから大体24時間たってもコメントがなければ、コメントをしていただいてかまいませんので、次回からは、よろしくお願いします。m(_ _)m 
ただ、今後の流れが楽しみなストーリー、ありがとうございます。)
玄
さん・投稿者
SGマスタ
(※コメントのカウントは、ストーリーの内容のコメントを指しています。)
退会済みメンバー
退会済みメンバーさん
ビギナー
バス会社の事務所に連れて行かれ、たっぷり2時間は過ぎ頃、漸く警察の車がやって来た。

車から降りて来た2人組を見て男は頭を抱えた。車から降りて来たのは、組織に連れ去られたタカとトシだったのだ。

男を見たトシが、「無賃乗車なんてケチな事で俺たちの仕事増やしてくれるなよ、兄さんよ」と、言う。
「全く、あの姉ちゃんも人使いが大概荒いぜ」と、タカ。

まるで2人は男の事を覚えていない様だ。

「とにかく、話は署で聞くから車に乗れ」
タカはそう言うと男を車に乗せて車を走らせた。

男は何か違和感を覚えながらも、外を眺めながら大人しくしていた。
と、トシの運転する車が警察の前を素通りして、何処とも知れない山道を登り始めた。

すれ違う車を見かけなくなってから、小一時間も走っただろうか?
車は、巧みに隠されたトンネルの入口の前で止まった。

男はまだ気が付いていないが、此処は組織のアジトの入り口、そして2人の刑事は既に洗脳を受けた組織の操り人形だったのだ。
退会済みメンバー
退会済みメンバーさん
ビギナー
(軽く老眼さん、組織の回収班に連れていかれたハズのタカとトシが、すぐに戻ってくる流れだったので、やや強引でしたが…
そろそろ、元スレに登場人物紹介が欲しいですね。
あと、書いていて誰が話してるか分かりにくいので、
主人公の男視点の一人称で書くとかどうでしょうか?)
(fioさん。確かにそうですね。ここまで話が進んでるので、登場人物の整理は必要ですね(本名も知りたいでしょうし)、それにここまでの大まかな筋書も。ただ、主人公を誰にするのか。自分もまだ新入だし、みんなで進めて部分もあるので、決めきれない部分も。ま、そこん所は玄さんにお任せかな、24時間縛りもあるし。でもタイトでシビアな展開とアバウトでルーズな展開が混じり合って不思議とハマりますね)
玄
さん・投稿者
SGマスタ
(おはようございます。
登場人物の件は、一先ず、私が読者としてのメモ帳程度に書き出します。(皆さんの見てる前で、これからのストーリー等の打ち合わせしてしまうと面白みに欠けてしまうので、ストーリーテラーと読者目線での、すり合わせ、確認作業が出来ればと思います。

・当初から出ている、緑のスマホを持った男性 (夢ではカンタと呼ばれていた) (若い感じがする)

・長い黒髪の少女 ベッツィ 双子の姉妹の姉らしい)

・緑色の髪の短髪の少女 クリス (長い黒髪の少女の妹らしい)
(この姉妹は夢ではサツキちゃんとメイちゃんらしい)

・中華屋のオヤジ(口が悪い)(まだ寝てるのか?)

・眉毛の巡査長(タカ?)

・黄色のの制服に身を包んだ巡査(トシ?)

・ばあちゃん(夢の中で登場)


申し訳無い、所用でタイムアップ、一旦、ログアウトします。)
 何だか様子が変だ。本当に二人の刑事は僕の事を覚えてないのか。あの催眠ガスで頭がおかしくなったのか..。
「あのー、ここ何処です?警察署じゃないよね。僕をどうする気です」
 男は恐る恐る刑事に訊ねた。
「ああ、そうとも。ここがマイネ王の秘密の研究機関だ」
 タカは無表情に言い放つ。
「ああ、僕はこんな所で死になくない。無銭飲食も無賃乗車も簡単な事情徴収で済むんでしょ、警察署に戻ってよ」
 男は青ざめた。もう逃げられない。
「さー、降りるんだ。グタグタ言わず、俺らと一緒について来るんだ」
 3人はパトカーから降り、藪で隠されたトンネルの入り口へと向かう。
「やっぱり、あなた達は洗脳されてるんだ。頭がおかしくなったんだ。タカさんトシさん、ね~気付いてくださいよ」
 男は動揺し、二人の刑事に懇願する。
3人はトンネルを抜けた。すると、謎の研究所の裏門にぶつかる。そこには厳重に武装した警備員が待ち構えてた。
「おお、お前が例の男か。警察の二人は帰れ、あんたはオレの後をついてこい」
 警備員と男は研究所に入っていった。
「ス、ス、すみません。ちょっとトイレ、何だか腹の調子がおかしくて」
 男は慌てて近くのトイレに飛び込む。
「変な真似すんじゃねーぞ」
 脅すように警備員は言い放つ。
男はポケットの中から黄色い錠剤を取出した。これこそがマイネ王の緑の劇薬を中和する"ヘミングウェイの媚薬"なのだ。男は双子の姉妹に会った時点で、こうなる事を予測してた。それに何の苦もなく相手の陣地に潜り込めたのだ。
(fioさん、あるユーザーに追い詰められて、退会してしまいました。fioさんのとった行動は素晴らしいですが、残念ですね。誰かは分からないですが、そのユーザーを私は許せないです)
玄
さん・投稿者
SGマスタ

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(本当に頑張り屋さん。
少し休憩中と思いましょうよ。
川柳、このmineo物語を、彼女はすごくみんなと一緒に参加していた事を楽しんでいたんだ。彼女は必ず楽しみに詠みに、読みに来ると思うよ。繋げましょうよ。私もベコベコなんで、直ぐにストーリー浮かばないけど…)
3日前、大怪我を追った男に出会った時、この媚薬だけは何があっても絶対に誰にも渡すなと釘を刺されてた。ヘミングウェイと名乗る男が持ってたバッグの中はこの黄色い媚薬(治癒薬)と現金100万が入った封筒とある原稿しか入ってなかった。何だか非常に怖くなり、男はこの黄色いヘミングウェイ媚薬を常に靴下の中に忍ばせてたのだ。
 お巡りに捕まった時は危機一髪だったが、中華屋の親父が余計な事をしてくれたお陰で、バッグは盗まれたが肝心の媚薬は盗まれずに済んだ。警察が勘ぐってる目の前にあるこのヘミングウェイの治癒薬とは一体。
 男は冷静になって考えた。多分、双子姉妹はオレを尋問攻めにするだろう。暗示にかけ、あのmineoの緑の劇薬を飲ませ、何もかも吐かせようとする筈だ。オレが何もかも吐いてしまったら、大怪我をした男との約束は果たせなくなる。謎の機関と警察が追ってるかもしれないこのヘミングウェイの秘密は何としても守り通さねば。
 男は覚悟を決めた様に、黄色い媚薬を一つ取出し、一息に飲み込んだ。そして、この薬が入ったプラスチックのケースをトイレットペーパーの芯の中に隠し入れた。これで、身体検査をされても何をされてもヘミングウェイの媚薬がバレる事はない。
「おい、何やってんだ。早くしろ」
警備員の怒鳴り声が聞こえる。
「は、ハイ、今すぐ。少しお待ちを」
慌てて水を流し、トイレを出る。
 頑なで錆び付いた貨幣の表面みたいな無表情の警備員が睨みをきかせる。第2研究室の前で止まり、インターホンで連絡を取る。 
「只今、連れてきました。例の男です」
 研究室の分厚いドアのロックが外れ、妹のクリスが顔を覗かせた。凍り付いた冷酷な彼女の表情が男には意外だった。
 しかし、彼女の素の瞳を目にした時、この双子姉妹が実家の隣家にいた双子のサツキとメイである事を確信するのだ。
退会済みメンバー
退会済みメンバーさん
ビギナー
警備員が出て行き二人になるとクリスは男に向かって
「あなたには、組織が新たに開発したあのタンクに入って、タンクのほっこり感で、新たな中毒者を増やす為の効果を調べる実験台になってもらうわ」と、表情の無い声で冷たく言い放った。
ガラス越しに黄色い液体に満たされたタンクの方を見ると、滴型の頭をした白衣のドクターが何やら忙しなく走り回っている。

男は唐突に身体を二つに折り、「ダメだ、さっき行ったばかりなのに、また腹が…」と言うと、クリスの制止を無視して元来たトイレへと駆け出した。
慌てて追うクリスだが、男が個室へ入るのを見るとさすがに扉の前で立ち止まった。

10分程すぎるとクリスは焦れ、あろうことか男子トイレに入り、男の入った個室の扉をガンガンと叩き始めた。
と、突然男が扉を開け、クリスは堪らず男の居る個室の中へと転げ込んだ。
そこへ男はすかさずクリスに壁ドン!からの顎クイ、そしてあろうことか、クリスの唇に強引なキスをした!
始めは激しく抵抗していたクリスだが、やがて眼の光が穏やかになり、くたりと男の身体にもたれかかった。
実は、男が口に含んだヘミングウェイの媚薬により、クリスの洗脳が解け、メイが正気を取り戻したのだった。
「あんだ、となりんちのカンチャンだべ?こげなとこでなにしてんだ?」
そしてメイに戻ったクリスは、酷い訛りでしゃべり始めた。
メイの話はこうだった。
その日メイは、マイネオの宣伝イベントにサツキと一緒にマイネオちゃんのコスプレで参加していた。
そこへ、ロックフェラー家と世界を二分しようと企む白戸家が乗り込んできて、自分の言いなりにならない”わかな王”を拉致してここへ連れてきて、地下の一室で缶詰に、いや監禁し、さつきとめいは洗脳されてしまったというのだ。そして、今、表にでているマイネ王は偽物だというではないか!
玄
さん・投稿者
SGマスタ
(おはようございます。ご無沙汰しておりましたが、本日も【あらすじ】まとめ追加いたしました。)
「やっぱり、メイちゃんだぺか。最初からそういう感じがしたッペ。んなら、もう一人はサツキちゃんだ~な」
 男はメイを抱きしめる。
「ウン、そうだっペ。でも、ここは怖い所だべ、早く逃げ出した方がいいべ」
 メイは男にすがった。
 しかし、男には目の前にいる娘の言う事が全くチンプンカンプンだった。ホントに彼女は洗脳から解かれたのか。それともヘミングウェイの媚薬を飲んだ俺がおかしいのか。
 するとその時、背後にいた双子の姉が男に一撃をかまし、男は意識をなくす。
玄
さん・投稿者
SGマスタ


「うぅ…いたたた…なんで俺はこんなところに寝ちまってるんだ!」

目を擦り、中華屋の親父は辺りを見渡す。
自分以外には誰もいない。

「あの食い逃げの野郎はどこに行っちまったんだ。ったく」

「?!」

地面に落ちていた紙切れを拾いあげ親父がつぶやく
「こ、こりぁあ、いったい何の地図だ?」

【秘密基地】と書かれた地図

「ははぁ~、あいつ、ここに行ったんだな。へん!諦めたと思うなよ。お代はきっちり払ってもらうぜ。」

そう言うと中華屋の親父は、乗ってきた青いスーパーカブに跨がり
「自慢のブルーサンダーが吠えるぜ!」
そう叫ひ、さっそうと走り出した。
玄
さん・投稿者
SGマスタ
(おはようございます。【あらすじ】まとめ追加いたしました。)
「あんたー、あんたー!」

客の男を追いかけた店主を呼ぶ妻の声。
夫婦で営むその店は、繁盛しているわけでもないが、やはり昼時ともなると、客足は途絶えない。

客足が途絶えたころ、表にでて夫を探すが、店先にあったスーパーカブがない。

「また、いっちまったね…」

子どものいない二人は贅沢さえしなければこの店で何とかやっていけるはずだった。
だか、何かと理由をつけては店をほっぽり出す夫に妻は不満をつのらせていた。そして軽い気持ちで手を出した「あること」でにっちもさっちもいかない状況に陥っていたのだった。

「今日こそ打ち明けないと…」

頭を抱えながら、店に戻った妻は朝から用意していた緑色の飲み物に手を伸ばし、一気に飲み干した。
(玄さん、ナイスなフリです。お陰で展開が広がりました)
玄
さん・投稿者
SGマスタ
(>軽く老眼さん ありがとうございます。

話は変わりますが、一度コメントをしたら、大体5コメント空ける縛りを一時的に外そうかと思いましたが、こんなときこそ、他の方のストーリーのコメントを期待したいので、このままのルールを継続いたします。24時間コメントが無い場合は、奮ってストーリー展開お願いします。)
玄
さん・投稿者
SGマスタ
第1話終了します。第2話を作成中です。今しばらくお待ちください。



to be continued…
https://youtu.be/hAAlDoAtV7Y
(私も色んなストーリー楽しみたいですね)
玄
さん・投稿者
SGマスタ
続編お待たせしました。

以降、こちらにコメント、ストーリー投稿お願いいたします。
 ↓
【第2話】mineo物語【あなたがストーリーテラー】
https://king.mineo.jp/my/8c4c43363d390c30/reports/16419