【SIM道楽】KnowRoaming(Telna)グローバル・ローミングSIM <体験レポ>

KnowRoaming Global SIM Cardは以前から販売されていましたが、特にこれと言ったメリットを感じていなかったのと、国内通販などからの入手が出来なかったことから手を出していませんでした。
ところが MWC 2019で Telnaという会社が iPhone XS/XRや Google Pixel3対応のeSIM・グローバル・サービスを開始するとの発表があり、にわかに興味を持ってTelna eSIMを追いかけてみると。。。

https://www.knowroaming.co/
https://www.telna.com/esim/

何とこのTelna社(Telecommunication North America)は欧米にネットワークやデーターセンターを持つネットワークオペレータのようで、 数年前に買収されて カナダに本拠地を置く KnowRoaming社の傘下に入っていることが分かりました。そんな経緯であれば、今後のグローバル・ローミングSIMの展開にも期待出来るものかと思い、まずは既存の KnowRoamingグローバル・ローミングSIMの体験を試みたわけです。



<KnowRoaming SIMの入手の儀>

国内通販社では販売が見当たらなかったのと、ネット上で運よく50% offクーポンをゲットしたのでKnowRoaming社のサイトから直接購入することにしました。

Buy1+Get1で SIM付枚、$9.99のところ、50%オフで $4.99、ヤッター!!

事務手数料3000円、登録手数料 300円の国ってどこかにあったような遠い記憶。(笑)

ただし、このSIMの配送は何とベルギーからでした。さすがにグローバルSIM、18日間かかって注文したのを忘れたころの到着でした (汗)



さて、SIMが届いたら…

<アプリの導入の儀>

アプリは、SIMカード台紙に記載されているシリアルナンバーと連携することで利用の開始ができ、次に IDとしてのメールアドレスとパスワード、ホーム国籍と電話番号の登録が求められるので、全てを設定します。

ここで注意することがあります。

ホーム国籍として登録した国ではグローバル・プランの利用が出来なくなってしまうということです。例えば、「ホーム国籍=日本」とした場合、グローバル・プラン(約200ヵ国で利用可能・日本も含まれる)を購入したにもかかわらず、日本では利用できません。日本でテストしてみたくても、購入したプランのアクティベーションができません。

私もFAQの中の記述を読み落としていて最初に「ホーム国籍=日本」と設定してしまい、国内でテスト利用が出来ず、サポートにメールして「ホーム国籍=英国」に変更してもらいました。
ただし国籍を設定する場合には、その国の有効な電話番号が必要になるのでこの点も難点です。私はEU出張で利用する EEのSIM(+44電話番号付き) を維持しているのでそれを使って登録変更してもらいました。

サポートは 24/7フルサポートで、レスポンス抜群、数分と待たずに返信が来るのはスゴイです。判断も早く、柔軟な対応が気に入りました。




<データ・プランの購入とプラン開始(アクティベーション)の儀>

データ・プランで提示されるのは次の 3種類です。

Global Unlimited Data 1day : US$3.99
Global Unlimited Data 3days : US$9.99
USA Unlimited Data 3days : US$5.99

たったこれだけしかない選択肢なのでとてもシンプル。

Globalプランの対象国は日本を含む128ヵ国+となっています。「高速250MB/日+徐々に低速」という記述になっていますので後ほど検証します。

プランの購入は、アプリ(又はウェブサイト)からチャージ・ロードして、そのチャージ残額から購入するか、またはウェブサイトでVoucherプランを購入し、登録メールアドレスに送られてくるVoucher番号をアプリのVoucher番号入力画面で入力することになります。

チャージ・ロードは最少額US$25必要なのに対して、Voucherプラン購入はUS$3.99からとなっているので端数残額がでません。利用に合わせて使い分けることになります。

購入したプランは使用開始する時点で「Activate」ボタンを押すことでスタートさせることが出来ます。「Activate」ボタンを押さない限りスタートしないので、渡航前の事前購入や、渡航日程の変更などにも柔軟に対応できます。

「Activate」ボタンが押され、プランが有効になると最初に登録している携帯番号宛に確認SMSが届きます。(中央画)





<接続 Profileの設定の儀>

KnowRoaming SIMは iPhone, Android 共にAPN設定が必要です。

iPhone用にはアプリ内に KnowRoaming mobileconfigファイルが格納されているのでオフライン・インストレーションができます。　
Android用は、APN=KnowRoaming と指定するだけでOKです。




さて SIM挿入後です。。。

<接続時の SIM Info>

SIM Card Country : il (Israel)
SIM Card Operator Code : 425019 ( OVH-UK)
Network Operator Code : 44020 (SoftBank-JP)



<接続時のネットワーク状態>

Carrier Bundle : Partner Israel 36.0
Local Network Connection : 　SoftBank
WiFi Calling : 利用可
電話番号付与 : +1-xxx-xxx-xxxx (米国番号)



<接続パフォーマンス>

左画=高速データ接続時
中画=制限データ接続時
右画=高速データ接続時

スマホ : iPhone 6S/SE(SIMフリー), Huawei Nova2
測定 : OoKLa アプリ, 　
接続元オペレータ : OVH (UK)
APN : knowroaming
キャリアバンドル : Partner Israel 36.0
接続サーバー・address : 92.222.225.XXX
ターゲットサーバー : TSUKUBA
ローカル・ネットワーク・オペレータ : SoftBank
接続バンド : B-1,3,28,41
PING : 約540ms
高速時・DNスピード : 約10-20Mbps
制限時・DNスピード : 約2Mbps

高速データの使用中は　概ね DNスピードが 10Mbps～20Mbps、
データ消費後の制限速度では、 概ね DNスピードが 2Mbps前後はまずまずでしたが、日本のウェブサイトにアクセスする場合には、OVH-UK管理サーバーとの距離の影響でPING=約540msとなるので、ウエブの頭出しがモタツク感じです。





最後になりましたが、

<付与されている電話番号の利用の儀>

アプリでSIMのユーザー登録を完了した時点で+1(米国)の電話番号が割り当てられます。
チャージ残高が無い状態で、
・ SMS受信 OKです。
・ 音声通話受信は Voiceメールに記録され、Voiceメールサーバーからアプリにダウンロードされるので、後でこれを聴くことができます。

IP電話サービスではVoiceメールは既に定番になっていますが、グローバル・ローミングSIMに付属しているサービスとしてはなかなか良く出来ているなぁ…という感想です。





<最後に>

いつもながらのニッチな「SIM道楽」、海外グローバル・ローミングSIMもeSIMの登場を機にまさに価格とサービス内容の競争に入ってきた感じです。これからもっと楽しみな世界になりそうです。