通信の最適化の実施内容について

冷静に考えてみると以下の観点が重要ではないかと。

●「通信ペイロード(転送するデータを小分けにした小包、とでも考えて
　ください)の調整撤廃」でさらに回線輻輳→それによって全ユーザーの
　通信が悪条件と化したらどうするか？
●速度制限を撤廃することで「ユーザー間の通信速度不均衡状態が全時間帯
　的に改善されない」としたらどうするか？
●Webサービスにはデータの先読みをすることで「通信を安定化しようと
　するものがある」が、その先読みデータをユーザーが破棄する場合は
　どうするか？

今回の技術的観点はこれらをある程度「開示できる範囲内で開示した」内容だと読みました。

正直、技術面では「転送されるデータ量が少なければ少ないほど、輻輳発生の基準を回避できる」ので、それに取り組みました、なんだと思います。

確かにキャリア網との接続点(POI)の契約、設備設置箇所など、全国規模で設備を持てる他社(IIJや OCNなど)と異なり、ケイ・オプティコムは自社設備を関西地域のみに所有する事業者なので「負荷分散しようにも他地域への自社設備へ転送ができない」となれば、現状はこうならざるを得なかったんでしょう。是認するしか無いかな？と。

ただ、通信事業としてみた場合は「通信品質の安定性確保」も重要な観点ですので、今後は「ビジネス回線のノウハウをコンシューマーサービスへ降ろしていく」ことで、少しでも品質改善を実施してもらいたいものだと思います。

それと、これは早計には期待できませんが「そろそろ関東地域に自社設備としての拠点を確保すべきでは？」とも感じます。
どうしても日本のネットワーク設計・構成を見る限り関東地域(特に東京都内とその近郊)に回線帯域が集中している事が挙げられます。(他方は言うまでもなく大阪ですが)

ユーザー需要として現状では関東地域にもウェイトが掛かっているものと思いますので、設備投資の一環として自社設備の所有を考慮する時期に来ていると感じます。

持続的サービス事業へ転換するのであれば、そこまで見越した事業計画も部門全体で策定・上程していく必要があるのではないでしょうか？