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ネットは怒りの“はけ口”になりやすい!? 怒りの専門家に聞く「不毛な争いを防ぐ上手な伝え方」
コンテンツメーカー・ノオトのライター、編集者。気さくな人柄。
メールやSNS、LINEなど、普段私たちが行っている「文字のコミュニケーション」。
厳密には、画像やスタンプなど文字以外を使うこともありますが、ネット上でのやりとりは、やはり文字が主役でしょう。
しかし、文字だけだと相手の表情や言葉のトーンがわからないぶん、対面のコミュニケーションと比べて、円滑にやりとりしにくいのではないでしょうか。暴言を書かれてイラッとすることや、逆に暴言を書き込んでしまい、後悔することもあるでしょう。
文字だけのコミュニケーションにおいて、どのような点に注意すれば、無用な争いやストレスを生み出さずに済むのでしょうか。
一般社団法人・日本アンガーマネジメント協会の小尻美奈(こじり・みな)さんにお話を聞きました。
小尻 美奈
元幼稚園教諭。子育て中の母親向けにアンガーマネジメント講座を定期的に開催しているほか、教育、福祉分野を中心に講演や研修を行う。また、協会の本部講師としてアンガーマネジメントキッズインストラクタートレーナーの育成やアンガーマネジメントキッズ・プログラムの開発にも携わる。著作に『ママのアンガーマネジメント:子育てのイライラスッキリ! 8つのマジック』。
怒ること自体は何も悪くないです。アンガーマネジメントは、決して「怒らないこと」ではないんですよ。欧米人は割と怒りを表現するタイプが多いですが、日本人は耐え忍ぶのを美徳とするところがあります。怒りは「我慢しなさい」と教わっている方もいますよね。
怒りは、あくまでも自然な感情に過ぎないんですよ。うれしい、悲しい、寂しい……いろんな気持ちと同じように、怒りも誰もが持っているんですね。何かに対してイラッとしたとしても、そこに「良い」も「悪い」もありません。怒りという感情は、人からはなくせないものなんです。
例えば道路を歩いていて、バイクが自分の体すれすれを通り抜けてきたとき「危ない!」「気をつけろ!」って怒りが湧くじゃないですか。これは「防衛感情」と言われています。怒りは自分の身を守るための大事な役割でもあるんです。
怒りを感じた時に、不快感を伴うこともありますよね。怒りは「第二次感情」と言われているのですが、その前に怒り以外のネガティブな感情(第一次感情)が存在します。心のコップの中に不快や不安、心配、悲しいなどのネガティブな感情が溜まり、何かきっかけがあると、コップから水が溢れ出て、怒りが生まれるというイメージです。
例えば、飲食店の店主が、ネット上で自分の店の誹謗中傷を見つけたとしましょう。「店主がデブだった」という身体的なことや、「1時間も待たされた」「料理にゴキブリが入っていた」といった事実とは異なることが書かれていて、怒りを露わにしました。この中には、どんな第一次感情があると思いますか?
怒りの裏にある、自分の本当の気持ちに気づくことが大切です。怒りを感情的にぶつけるだけでは憂さ晴らしで終わってしまうので、建設的ではありません。第一次感情に気づけば、「デブと書かれて落ち込んだ」「事実と異なることを書かれてしまい、不安だ」と、第一次感情を伝えられます。こうすれば、相手に気持ちが伝わりますよね。
ネットは、どうしても“はけ口”になりやすいんですよ。怒りには「矛先が固定できない」という性質があります。自分の感情をマネジメントできないと、イライラをぶつけられる場所、怒りの“はけ口”を探してしまうのです。匿名でできるし、相手も匿名だと、言いにくいこともスイスイ吐き出せてしまいます。
IPA(情報処理推進機構)が2017年に調査したデータによると、パソコンやスマートデバイスの利用者のうち、2割以上の人が「悪意ある投稿をしたことがある」と回答しています。悪意ある投稿をした理由で一番多いのが、「人の意見に反論したかったから」です。これがネット上の議論が不毛になりやすい原因の1つだと思います。
怒りを生む原因は、「〇〇するべき」という自分自身が持つ価値観や信念です。「飲食店は清潔であるべき」「料理は早く出すべき」という価値観を持っていれば、あまり清潔とは思えない飲食店に入るとイラッとしたり、待ち時間が長いと腹が立ったりします。だからネット上で自分の考え方や価値観と大幅に違う投稿を見ると「この意見は間違っている!」と主張したくなるのです。
ネット上では相手が見えない分、自分の「べき」が裏切られやすいと思います。ネット上で議論しても、なぜその人がそのような考え方、価値観を持っているのか、その背景まで理解しようとしませんよね。ですから、それぞれが自分の正しいと信じている「べき」を押し付け合うことになり、不毛になりやすいのです。
悪意ある投稿をした後、対象となる人が傷ついたり炎上してしまったりするケースがあります。投稿した側も、やらなければよかったと後悔する人や、問題にならないか心配する人も少なくないのです。不毛な議論にならないように、発信する時には整理する必要があるんですよね。
まずは、時間や距離を置く。そして、投稿するべきなのか、投稿しなくて済むのか、立ち止まって考える。投稿するのであれば、みんなのためになる投稿になるか、憂さ晴らしのためだけの投稿にならないかを考える。売り言葉に買い言葉で言い返す、これって「反射」なんですよ。反射的な発言は「あんなこと言わなくてよかった」と後悔につながりやすくなります。
悪意ある投稿は、書き続けるほど怒りの渦に身を置くことになり、自分の脳に怒りの感情が上書きされていきます。繰り返すことが記憶の定着作業になっているんですね。例えば、私たちは英単語を覚える時に何度も復唱するじゃないですか。話したことや書いたことって、脳に定着するんですよ。
怒りは自然な感情ですが、持続するとその感情が強化されていきます。特定の対象に恨みを持ったり、悪質な投稿を頻繁にしたりと、エスカレートしてしまうのです。ちなみに、怒りの持続性ってどのくらいだと思いますか?
過去の出来事って変えられないですよね。変えられない事実は、受け入れるしかない。。断ち切るというよりも、その事実をどのように解釈するかですよね。怒りには「エネルギーになる」という、いい性質があります。過去の怒りをポジティブに捉え、建設的に生かすこともできるんですよ。
いじめられたのが悔しかったから、強くなりたいとがんばってボクシングのチャンピオンになるとか。怒りが行動のモチベーションになって、何かを成し遂げたり、何かを生み出したりすることもできるんですよね。エネルギーを何に使うかは、自分で決められることですよね。
怒りは6秒待つと、理性的な判断がしやすくなります。イラっとした時に、すぐにネットに書き込んだり相手に言い返したり、反射的な行動をしないように、まず6秒待ちます。ゆっくり深呼吸したり、「気にしない、気にしない」と自分自身に落ち着く言葉をかけたり、数をゆっくり数えたりして、6秒しのいでみてください。
あとは「タイムアウト」という方法があります。これ以上は我慢できないと思ったら、相手と物質的に距離をとります。対面だったら「ちょっとトイレに行ってきます」と言って、一旦その場を離れるとか。ネット上だったら、パソコンを閉じるとか。私もよく使う方法ですね。
上手に怒るためには、いくつかのポイントがあります。今回は「ネット上の怒り」がテーマですので、文字だけのコミュニケーションにも適用できるルールをお伝えしますね。
1. リクエストを伝える……「事実でないことを投稿しないでほしい」のように、自分のリクエストをシンプルに伝える
2. 「I(アイ)メッセージ」を使う……「あなたの考え方はおかしい」などと「YOU(あなた)」を主語にすると相手を責める表現になってしまう。「私は、○○という考えを持っています」など「I(私)」を主語にして伝える
3. 程度言葉で伝えない……「ちゃんと」「しっかり」「きちんと」などの程度言葉は認識のすれ違いが発生する。who(誰が)、whom(誰に)、what(何を)、when(いつ)、where(どこで)、why(なぜ)、how(どのように)の6W1Hで具体的に伝える
7. まとめ|怒りの感情で後悔しないために
怒りは誰にでもある感情で、悪いことではないと教えていただきました。怒る場合は、次の点に気をつければ、長期的かつ健康的な人間関係を築く手助けとなります。
● 6秒ルールで反射的な怒りを防ぐ
● 怒り以外の気持ち(第一次感情)にも目を向ける
● 怒りを伝えるときは、リクエストをシンプルに明確に伝える
● 自分の「べき」と他人の「べき」は同じではないと心得る
「情動伝染」と呼びますが、感情は人に伝染します。オリンピックで、選手が金メダルを取って喜ぶ姿を見たらうれしいとか、悲しいニュースを読んで気持ちが落ち込むとか。ネット上での悪意ある投稿や炎上も、伝染する怒りであり、連鎖していく。私たちの協会では「怒りの連鎖を断ち切ろう」という理念のもと活動しています。ネット上でも怒りを連鎖させるのではなく、気持ちの良い交流ができるといいですね!
取材協力:一般社団法人日本アンガーマネジメント協会
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実生活でも使える非常に有用な記事ですね。
為になりました、ありがとうございました。
あれ?何で怒ったんだっけ
て事が多いですね〜。
ネットだと、文字で残ってしまうので
より怒りの感情が増幅し易い
と感じますので、
時間と、距離を、置く
のは大切ですね😊
このような情報はありがたいです。
おっしゃるとおり
普段接するものにも注意したいですね。
怒りも含め自然に湧いてくる否定的な感情とは
挨拶を交わしたり、立ち話や加勢などせずに、
振り返ることなく、上手にすれ違いたいものです。
背筋が凍る怖さですw
この1時間は生きた心地はしないです。
日本怒り管理協会って確かに、おかしくなるなぁ(^_^;)
さて、人間は喜怒哀楽がありなかなか、上手く自分では制御できないときもあります。
良い体験をしたときに、喜ぶ
嫌な事をされて、怒る
悲しい事があって、泣く
楽しい気持ちになって、楽しく
しかし、これらを制御コントローできるのが一番良いのですが、下手に制御(コントロール)すると不満がたまりませんかね?
怒りの6秒って、確かに知っている良いかもしれませんが、本当は怒りたい時に徹底的に怒ってしまえば良いのではと思う私。
もしかしたら、本当に怒った事がないのかもね。
6秒やり過ごす → ○ だが難しい(´・ω・`)
>怒りの専門家に聞く「不毛な争いを防ぐ上手な伝え方」
というテーマで、
>対処法として「衝動のコントロール」があります。
>「6秒ルール」に取り組んでみてください。
とのアドバイスですが、これって、ネットでの対処法?
マイネ王で、怒ってから6秒以内に書き込んで送信する人なんているのかなあ?
という疑問を持ってしまいました。
ええ、決して反論ではありません。
それとも、LINEとかだとそんなハイペースなんですかね?
やったことないですが…
こんな感じで怒りをすぐに忘れてしまう。😅👍
元サッカー選手 松ちゃん
でぐぐったら前園真聖さん
でした。(´ω`)トホホ…
私も今アンガーマネジメントのお話を学んで怒りの感情をどうした良いものかと学んでいます。
アンガーマネジメントにはあまり出てこないお話ですが個人的には人はひとりひとり価値観が違うと言う事を理解して常に頭のなかにある状態にすれば怒りの感情に達する事はなく記事で言う第一次感情で終わるのかなと感じています。
難しいと感じるのは「Iメッセージ」と6秒ルールかと思います。
「私はあなたの言葉にとても傷つきました」と言えるなら「貴方は私を傷つけていますよね」とは全然違う伝わり方をすると思うんですね。
この私を主語にして伝えることは怒りに限らず人間関係を良好に保ちながら改善を促す(と書くとちょっと誤解が生じそうですが)にはとても良い方法だと思います。
6秒ルールにしても「じゃあどう6秒やり過ごすのか」と戸惑っている方も多いようですが、例えば手のひらに指でその怒りを書き続けるとか、100から3ずつ引いていく計算をする、目に入る物を凝視するなど色々な方法があるので興味のある方は調べてみて自分にできそうな事を見つけられると良いと思います。
ここは、私個人としてはもう少し説明があると良いのになあと思う部分でした。
いずれにせよ「怒りで後悔しないこと」これがとても重要だと思います。
気になる方がいらっしゃればアンガーマネジメント協会のwebサイトに診断できるページがありますので試してみてご自分の怒りの傾向やその対処法についてアドバイスが貰えますので試してみても良いかと思います。
また、これを繰り返すことで怒りのレベルの変動も分かりますから本気で解決したいと考えている方にはオススメできる方法のひとつだと思います。
私も怒りのレベルはとても高くて解決したい事のひとつでしたが、今は以前に比べると相当変わったと思っていますし講師の方にもそのように判断頂いています。
興味の湧いた方で怒りの感情への対処に困っている方は是非がんばってみてください、私も今後も学んでいきます。
私も、掲示板・Q&Aの回答をする際は十分に配慮して投稿するように心掛けしています。
その姿勢は変えずにいきたいと思います。
ただ、
言葉としてでは6秒ルールやIメッセージも以前から知っていますが、相手があってのことなのでなかなかそのとおりには行かないことが多く、難しいです。
特に夫婦喧嘩や子供に接する時に有効とか。
「怒りのピークは6秒! 子どもにイライラした時“感情的に怒らない”ためのアンガーマネジメント」
http://ure.pia.co.jp/articles/-/45645
「夫婦げんかは『6秒ルール』と『仕切り直し』で乗りきれる」
https://st.benesse.ne.jp/ikuji/content/?id=15120
ネットなら「6回消去ルール」じゃないっすかねw
書き込み文章を「送信直前で、わざと6回全消しして書き直す」。と。
6回もやればバカバカしくなって、もういいやってなりますよ。きっとたぶんおそらくもしかして
>ネットなら「6回消去ルール」じゃないっすかねw
それ良いですね。
「衝動のコントロール」に効きそうです。
ただ、マイネ王のような「チャットではないSNS」におけるトラブルの原因って、(衝動のコントロールでおさまる)「爆発的な怒り」と言うより、もう少し根の深い(なかなか消えない)「恨みに近いジト〜っとした感情」によるものではないかと思ったりもします。
>(衝動のコントロールでおさまる)「爆発的な怒り」と言うより、もう少し根の深い(なかなか消えない)「恨みに近いジト〜っとした感情」によるものではないか
そうかも知れないですねぇ。
捨て台詞じゃなくて長文理論武装だったりしますもんね。
アンガーマネジメント自体はテレビ等で見て知っていましたが、わかっていてもなかなか…
ただただ必要なことも言えず黙っているか
感情的に怒鳴ってしまうか
私はまだまだ程遠いです。
ネットで6秒以内に書いて送信できるのかというつっこみは、私も頭をかすめましたが、でもそういうことじゃないよねっとすぐ思いなおしました。
マイネ王のような「チャットではないSNS」におけるトラブルの原因のもう一つは、「自分は賢いと思われたい」という理由からか、他ユーザーのコメントの揚げ足をとったりバカにするコメントを書く人が結構いるということですね。
他ユーザーのコメントを批判したりからかう(バカにする)コメントが無くなれば、マイネ王はもっと楽しいサイトになるような気がします。
そこで、私の信条は、「他ユーザーのコメントを批判しない」ということにしているのですが、「他ユーザーのコメントを批判したりからかう(バカにする)コメント」に対しては、どうしても批判してしまいますね(笑)。
まだまだだなあ…
良い言葉だな〜と思いました。
今も昇華できてる訳でもない怒りのマグマがあるけど、このエネルギーを私は何に使ったかな と考えたら、忘れる事に使ってたわ!と納得。発生したエネルギーを無かった事にした訳で、プラマイ ZERO〜♪
このように、「伝え方を意識する」ことで、上手に怒られるようになりたいデス♡
(。◕ ∀ ◕。)
むしろ、自分は「その背景」が理解したくなっちゃうんだけど、少数派だったのか?∑(゚Д゚)
と、書いたところで振出しに戻りました。
書かれている事に気をつけていきながらマイネ王や他のSNS等に投稿して
いきたいと思いました。(^^
マイネ王に登録している方なら他のSNSも使っている可能性が高いでしょうし、だとすれば何時ネットで怒りの局面に接するか分かりませんものね。
直接対峙してのアンガーマネジメントとディスプレイで文字を目にしてのアンガーマネジメントでは違う部分もあるのでしょうけれど、これを参考にして無用なトラブルを起こさないように気をつけていきたいです。
たくさんコメントいただきありがとうございます!
記事中にもあったとおり、文字だけだと相手の表情や声がわからないので、ちょっとしたすれ違いが起きやすい気がします。
怒りの感情で後悔しないように、時間を空けるなど工夫をして、しっかり考え直す事は大事ですね!
運営事務局も勉強になりました!
言い換えができるボキャブラリーやスキルが、これまた難しいんだな、これが…😨
マイネ王、魑魅魍魎が跋扈しています。1年以上前はスマホや通信やIT以外の話題はご法度で削除されていたと聞きます。それが何でもありになって、へんな投稿も増えました。おかしなコメントも多いです。
他者を誹謗中傷する投稿がそのまま放置されていたり、事実無根のネタで人を傷つけたり名誉を毀損するコメントが野放図になっていたり、悪口言いたい人間御用達の愚痴スレがあちこちにあったり・・・・
陳腐な啓蒙ブロク書く以前に運営者としてもっと優先的にすべきことがあるんじゃないでしょうか?
複数人のスタッフがいるなら、違反報告がなかったとしても誰かの目についているはずです。
満足にごみ収集すらしない地方行政機関が、『路上にゴミを捨てる人に対する怒りをマネージメントしましょう!』と呼びかけているようなものです。マッチポンプもいいところです。
メールやSNSでは、お互いが自分の考えや気持ちを言う(書き込む)だけでなく、その前に、「相手が言いたいことの要点を、相手に言葉で確かめる(書き込む)」というプロセスを意識的に入れると、ほとんどの場合、一線を超えずに快適な対話が可能になります。このやり方は、特に、コミュニティ等の管理人にお薦めです。お試しください。
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#マイネ王5周年おめでとう!
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#マイネ王7周年おめでとう!
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#マイネ王9周年おめでとう!
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. #mineo10周年おめでとう!