スマホ断ちしたくて、祠（ほこら）のタイムロッキングコンテナを作った

スマホ断ちをするべく、祠（ほこら）を作ります。

「なんで？」

あ、はい。ですよね。順を追って説明しますね。

みなさんは「タイムロッキングコンテナ」というグッズをご存じでしょうか。

タイムロッキングコンテナとは、スマートフォンをケースに入れて、設定した時間が経過するまで開けることができない代物。ようするに「脱スマホ依存ケース」ですね。その形状も「ボックスタイプ」「スマホ専用ケースタイプ」「南京錠タイプ」とさまざま。

ちなみに僕は、簡易的なタイムロッキングコンテナを使用しています。

「100均のポーチ」と「設定した時間が経過すると解除できるタイマー式の南京錠」を組み合わせる方法。本当はちゃんとしたタイムロッキングコンテナも欲しいんですけどね…。ちょっとお高いし…。

まぁ、この方法でもスマホ断ちはできるので、そこまで不便さを感じていないのですが……。

ただ、それでもデメリットを一つ挙げるとするなら………

こんな、ぺらっぺらのポーチ、開けようと思えばハサミで簡単に開けられちゃう。

ポーチじゃなくても、ボックスタイプだってトンカチとかペンチとか…そういうのを使えば取り出せますよね？

そう。タイムロッキングコンテナのデメリットとは「物理的に破壊できる」こと。

文明の利器の敗北。我々のスマホ中毒を舐めないでいただきたい。

抗えない欲求の前では、時に乱暴な解決策も辞さない私たち。しかし、それでもスマホ依存から脱却するにはどうすればいいのでしょうか……。

祠のタイムロッキングコンテナを作ろう

さて。話は変わりますが、みなさんは「祠ネタ」というものをご存じでしょうか。

祠ネタ（ほこらねた）
創作物でありがちなテンプレネタ。当該エピソードの中心となる人物が、祠を壊してしまったことで、その人物の中心で次々と良くないことが発生する。

祠を破壊する
↓
「あの祠を壊したんか！？」

といった一連の流れが定番。

これだ！！！！！！！！

そう。物理的に破壊できてしまうことがデメリットの「タイムロッキングコンテナ」でしたが……。

壊すのを躊躇する「祠」と組み合わせてみるのはどうでしょう。だって、祠を壊すと祟られそうだから！ 物理的には破壊できるけど、なんか心理的には壊せないし！

つまり、祠の中にスマホを封印すれば、スマホ依存を脱却できるかもしれない！！！

そんなわけで、前置きが長くなりましたが……

「祠のタイムロッキングコンテナ」を作ってみましょう！

祠を自作する

作っていきます

さっそく、祠を作るための材料を揃えました。自分は祠職人でも石細工職人でもないので、今回は100均やAmazonで買えるアイテムだけで作っていきましょう。

材料の調達費用だけで、そこそこ良いタイムロッキングコンテナを買えちゃうぐらいの金額になりましたが、そこらへんも無視して進めていきましょう。

今回のメインとなる材料は発砲スチロール。この白い板をなんとか良い具合に加工して、石っぽくしていく算段です。

まずは発砲スチロールの板を、接着材で貼り付け合わせていきます。

次に、カットする線を引き、線に合わせて発泡スチロールカッターで切り落としていきます。

普通のカッターでも発砲スチロールの加工はできるんですが…。カッターだと、切断面がガタガタになってしまうんですよね。なので、発砲スチロールを用いた造形をする際には、発砲スチロールカッターを使うのがオススメ。Amazonとかで買えます。

発砲スチロールカッターの値段だけでもちゃんとしたタイムロッキングコンテナ買えますが、それも無視です。

切断後、細かいやすりで磨いていくと……

なんかそれっぽいのができる！ いいですね～。いいですよ～。

この部分は、祠の屋根になります。

祠の側面（ちゃんとした名称は知らない）はこんな感じ。

寸法もかなりいい加減に切断しています。まぁ、「壊してはいけない祠」って、ちょっと歪（いびつ）な方が雰囲気出るし。

で、これらを組み合わせると……

こんな感じ。良い感じ良い感じ。

続いて塗装。

今回はよりリアルな石の質感にしたかったので、塗布するだけで石みたいになるスプレーを購入しました。世の中なんでも売ってるな。

全体に満遍なく塗布したのち、数時間乾燥させると……

すごい！！！！！ 祠だ！！！！！！

色がつくだけで一気に石っぽく見えてきました。

このままでも石の祠っぽさはありますが……。せっかくなので、もうひと手間。

黒や白色のアクリル絵の具でポツポツと着色していき、「古びてる感」を出していきます。

祠は、古びてるほうが「壊してはいけない雰囲気」が出ますからね（古びてなくても祠は壊しちゃダメです）。

工作もいよいよ佳境。「祠の扉部分」の制作。

扉を自作するのは少々骨が折れそうだったので…。100均で売ってた、そば皿の「そばす（下に敷くすだれ）」を着色して作ることにします。人生で初めて「そばす」に感謝しました。

いよいよ最後の工程。

100均で売ってたジオラマ用の草を表面に散布。“苔感（こけかん）”を出します。苔感、口ずさみたくなる語感の良さ。

そんなこんなで……完成！！！

「祠タイムロッキングコンテナ」お披露目

うわ～…

え、なんか、ちょっと引く…。完成して嬉しい気持ちよりも…。なんか、家の中に「石の祠」があるの普通にちょっと怖い…。

あとなんかこの写真、合成感が強い。ARビューで表示させたときみたいな。

いったん外に出してみました。

あ～、外ならまだ違和感はないか…？

材質は発砲スチロールなので、片手でなんなく持ち上げられます。超怪力みたいになって嬉しい。

さて、そんなわけで当初の目標通り、この中にスマホを入れてみます。

ちなみに内部にはスマホを立てかけられるようにでっぱりを取り付けています。この祠、スマホスタンドとしても活用できそう。

タイマー式南京錠のワイヤーを通して…

解除されるまでの時刻を設定すれば……

なんかすごい。

自分もかれこれ10年以上スマホを使い続けてますが……。まさか、スマホが祠の中に封印される日が来るとは。たしかに現代人にとってスマホって神器にも等しいから、ある意味正しい光景なのかも。

なにより、手を出せない。

材質は発砲スチロールだし、この祠も壊そうと思えば簡単に破壊できちゃうんですけど……。

なんか、壊すの怖い。良くないことが起こりそう。

壊したあと、「あ～、あの祠…壊しちゃったんだ？」「それじゃあキミ、もうダメだね（笑）」って謎のお兄さん的な人に言われそう。

……無理。無理無理無理。自分には、このタイムロッキングコンテナ、ぜったいに解除できないもん！ 祟られたくない！ 祟られたくない！

ああ！ スマホ！！！ ぜんぜん触りたくない！！！

さらに雰囲気を出すために、立て札も作ってみました。

「祠タイムロッキングコンテナ」でスマホ断ちしよう

そんなわけで、「なんか壊したら良くないことが起こりそうな祠」をタイムロッキングコンテナにすると、スマホ依存に効果的なことが判明しました。

実際、僕はちょっとこの状態のスマホ、ちょっと怖くてもう近づきたくもない。スマホ断ち、成功ですね。

みなさんはここまでする必要もないかもしれませんが…。自分にあったスマホ断ちの方法を、見つけてみるのはいかがでしょうか！

……さ～て。スマホも封印できたことだし。

スマホを使えない分、仕事を頑張るぞ～。よっしゃ～。

……。

………………。

………………………。

編集：ノオト