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古いスマホで撮るとエモくなる? 写ルンです/iPhone 4/iPhone 15 Proで撮り比べてみた

古いスマホで撮るとエモくなる? 写ルンです/iPhone 4/iPhone 15 Proで撮り比べてみた

ミノシマタカコ
ライター: ミノシマタカコ
ライター/ウェブ編集。2001年からウェブコンテンツ業に企画・ディレクションとして携わる。2012年よりフリーライターに。女性向けコンテンツのほか、アプリ、旅行、生活、クルマ、働き方など様々な分野で執筆中。趣味は狛犬巡り。日本参道狛犬研究会会員。

昔のスマホってどんな写真写りだったか覚えていますか?

日本にスマホの大ブームをもたらしたiPhoneが日本に上陸したのは2008年のこと。当時の機種はiPhone 3Gで、取り扱っていたのはソフトバンクのみ。その後、2010年にiPhone 4が登場すると、auも取り扱いを開始します。

そんな初期のiPhoneで、「エモい」写真や動画が撮れると若者の間で話題になっています。そこで今回は、2010年に登場した「iPhone 4」、筆者がいま現役で使っている「iPhone 15 Pro」、そして使い捨てカメラの代表格「写ルンです」を使って、それぞれの写りを比べてみました。

※OSのサポートが終了した古いスマホはセキュリティの脆弱性があり、ウイルスに狙われやすいため使用は控えましょう。今回は細心の注意を払いながら検証しています。

iPhone 4/iPhone 15 Pro/写ルンです スペック比較

左からiPhone 4、iPhone 15 Pro、写ルンです

まずは外観の違いをチェックしてみましょう。iPhone 4を十数年ぶりに手にして思ったことは「小さい! 軽い!」。端末を見せた友だちからも「今もこれくらいの大きさ、軽さならいいのに」と言われるほど、今とは全く異なるサイズ感です。

それぞれのスペックを見ていきましょう。

iPhoneは13年経って大きさや重量、カメラレンズの数が増えました。にもかかわらず薄くなっているのは驚きです。写ルンですは厚さを無視すれば、何気にiPhone 4と同じくらいの大きさなんですね。

本当にエモい? 写真写りを比較

今回の比較では、どのカメラも明るさの調整などは行わずデフォルトの「写真」モードを使用、フラッシュは不使用です。どのような違いが出てくるでしょうか。

屋内写真の比較

まずは窓際に置いた植物を撮ってみました。

iPhone 15 Pro

iPhone 4

写ルンです

iPhoneはどちらもピントが植物に合っていますが、オートフォーカスのない写ルンですはどうしてもピントがあまくなってしまいます。それがにじんだような質感を生み出して、エモい雰囲気になるんですよね。

左からiPhone 15 Pro、iPhone 4、写ルンです

iPhone同士でもディテールに違いが出ています。iPhone 4はコントラストが強く、これはこれで被写体によってはおしゃれに撮れそうです。

左からiPhone 15 Pro、iPhone 4、写ルンです

続いて、こちらも窓際で撮った食事の写真です。写ルンですは窓際にもかかわらず、外からの光が足りないのか、かなり薄暗い雰囲気に。また、さきほどの植物の写真と同様、iPhone 4は色が濃く、彩度も高い印象。影となる部分は、より暗く写るようです。Instagramでフィルターをかけたような感じですね。

左からiPhone 15 Pro、iPhone 4、写ルンです

外からの光が入らない室内ではどうでしょうか。写ルンですの場合、フラッシュなしでの室内撮影は難しいようで、ポートレートとしては完全なる失敗に。iPhone 4は顔や体は暗く、特に服は黒くつぶれてしまいました。一方、iPhone 15 Proは問題なし。性能の高さを感じました。

屋外写真の比較

続いて、屋外で撮影してみます。

左からiPhone 15 Pro、iPhone 4、写ルンです

すべて同じ場所から撮った写真です。iPhone 15 Proは画角が広く、iPhone 4と写ルンですは狭めの画角に。写りは、iPhone 15 Proを仮に標準とすると、iPhone 4は色が濃く暗め、写ルンですは色が淡く明るめに撮れていることがわかります。

左からiPhone 15 Pro、iPhone 4、写ルンです

植物の色味も、iPhone 4は濃く、写ルンですは淡くなりました。

左からiPhone 15 Pro、iPhone 4、写ルンです

道路標識も、これまでと同じ傾向。

左からiPhone 15 Pro、iPhone 4、写ルンです

道路に写った影の写真も同じ結果です。写ルンですは、屋内ではフラッシュをオンにしないと暗すぎて話になりませんでしたが、逆に晴れの日の屋外では他と比べて明るくなりますね。

左からiPhone 15 Pro、iPhone 4、写ルンです

広い風景でも、画角の違い、色の表現の違いを感じます。iPhoneは青や緑もちゃんと捉えていますが、写ルンですは青みが飛んで白っぽい空になっていました。

左からiPhone 15 Pro、iPhone 4、写ルンです

最後に自撮りを試しました。偏光レンズの眼鏡だったので完全にヤンキーおばちゃんですが気にしないでください。インカメラの方が画素数が落ちるためか、iPhone 4は背面カメラよりもレトロ感が強く出ていると感じました。

動画の比較

最後に動画をチェックしてみました。

iPhone 15 Proは「4K(24fps/25fps/30fps/60fps)」「1080p(25fps/30fps/60fps)」「720p(30fps)」のほか、「シネマティックモード」「アクションモード」など複数の撮影モードに対応。iPhone 4は「720p HD(最大30fps)」に対応しています。

動画は、画像を連続で写すことによって動いているように見せています。1秒間の動画を構成している画像の枚数をあらわす単位を「fps」といい、この数値が小さいとカクカク感が増し、大きいと滑らかになるというわけです。

今回は、iPhone 15 Proは1080p(60fps)、iPhone 4は720p(30fps)に設定。クルマの窓際にカメラを固定し、外の風景を同じタイミングで撮りました。

写真と同様、色味はiPhone 4の方が濃く出る結果に。またiPhone 4は手ぶれ補正がないため、車の揺れによるカクカク感が見られました。この感じもまた、近年のスマホカメラにはない「エモさ」なのかもしれません。

【結果】iPhone 4の写真は、昔のフィルム映画風なレトロ感がある

写ルンですは彩度が低いがゆえに色褪せて見え、抜群にノスタルジックな雰囲気に仕上がりました。もし「ノスタルジック=エモい」なら、スマホの無加工の写真では写ルンですのエモさに太刀打ちできないかもしれませんね。

高スペックなiPhone 15 Proで撮った写真は明らかに滑らかでキレイで、他との力の差を見せつけてくれました。エモくはないですが、しっかり撮ってくれて頼もしい限りです。

iPhone 4は強めのコントラストがあるゆえに出るにじみや、低画素数のざらっとした質感は、今のiPhoneにはない雰囲気で魅力的。昔のフィルム映画のような質感をもつレトロな写真が撮れると感じました。若者の「古いiPhoneで撮った写真はエモい」という感覚にもうなづけますね。

iPhone 4で撮影した写真たち

古いiPhoneは突然壊れることも……

もし押入れの奥に古いiPhoneが眠っているなら、ぜひ試しに撮ってみてほしいと思う反面、古い端末ゆえの注意点もあります。

iPhone 4は保証期間が切れているため、故障してもApple Storeで修理してもらえません。また、古い端末はある日突然、動かなくなることも少なくありません。そうなると「撮ったはいいけど写真を取り出せない」状態になってしまいます。

というわけで、記念写真など大事な写真は古いiPhoneだけでなく、他のカメラでも撮っておくことをおすすめします!


編集:ノオト


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52 件のコメント
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スマホの使用は遅く、フィーチャーフォンを愛用していた。
iPhone15の方が素晴らしいですがiPhone4もまんざらではない❣️写ルンですは列外
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