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耳栓 vs ノイズキャンセリングイヤホン、熟睡できるのはどっち? 3種類ずつ試してみた
大阪府出身。日々エッジの効いたネタを探し続けるフリーライター。得意ジャンルはサブカル、テレビ、音楽、現代アートなど。デイリーポータルZ 新人賞2017で佳作。自称・無料イベントマニア。
僕は眠りが浅いため、睡眠時に必ず耳栓(安いウレタン製、5個入りで400円)をして寝ています。しかしそれでも、外からの音で目が覚めてしまうことがありました。さらに、いま家には1歳4カ月の子どもがいるため、叫び声やおもちゃで遊ぶ音がうるさく、安眠には程遠い状態です。睡眠時はなるべく無音の状態に近づけて寝たい!
そういえば、最近はノイズキャンセリングイヤホンがいろいろ発売されているようです。果たしてノイズキャンセリングイヤホンは、睡眠時の耳栓として活用できるのでしょうか。
そこで、ちょっと高めの耳栓(1,500~3,500円程度)3種類と、ノイズキャンセリングイヤホン(3,000~13,000円程度)3種類を比較し、どちらが熟睡できるか試してみました。
遮音性は? 耳が痛くならない? 耳栓3種類を比較
まずは3種類の耳栓を購入し、着け心地や遮音性能を試してみます。購入したのは下記の3種類です。(以下、価格はすべて2023年9月現在、Amazonでの税込み価格)
1つめは、「IPS IP SMART 耳栓」(1,199円)です。写真だと硬そうに見えるかもしれませんが、実際はかなり柔らかい素材なので、フィット感は良いですね。
装着時の痛みはほとんどありません。持ち手部分をゆっくりと回しながら引き抜くと、耳に負担がかかることなく取り外せます。また、寝返りしても耳を圧迫しない点は高評価。水洗いが可能なので、衛生面を気にする人は毎日洗って乾燥させ、収納ケースに入れて保管すれば安心です。
と、ここまでは良かったのですが、問題は遮音性です。メーカーの説明では「約40デシベルの減音」と書かれていましたが、正直そこまでの遮音性は感じられませんでした。安いウレタン製の耳栓とそれほど変わらないレベル、といったところでしょうか。
快眠度合いについては、体感だけでなくアプリを使って計測してみました。使用したのは、睡眠の質を計測してスコア化してくれるアプリ「Sleep Meister」です。
「IPS IP SMART 耳栓」を装着して寝た際の快眠スコアは、100点満点で82.3でした。快眠スコアは、睡眠時間や中途覚醒、眠りの深さ、睡眠周期などの項目をもとに、アプリが独自に算出した数値です。ちなみに僕はフリーランスなので、朝方に寝て昼過ぎに起きる生活をしています。
2つめは、JVCケンウッド Victor 耳栓 EP-S433(3,573円)です。「え、Victorが耳栓?」と驚いたのですが、音響機器メーカーだから音に関して熟知している → ハイレベルな耳栓が作れる、と考えると納得できます。メーカーの案内文にも「当社のイヤホン技術を活かした“イヤープラグ(耳栓)”を開発しました」と説明されていました。
消費者がイヤホンと勘違いしないよう、パッケージに「この商品は耳栓です。※音楽を聴いたり通話することはできません」と明記されています。
見た目はワイヤレスイヤホンのようなデザインで、外側に凹みがあるため耳へ挿入しやすい&外れにくい構造になっています。
付属品として、キャリングポーチと低反発イヤーピース(S、M)、シリコンイヤーピース(S、M、L)が入っています。個人的には、低反発よりシリコンのほうがフィット感がありました。
さて、肝心の遮音性はどうでしょうか。メーカーの説明文には「最大35デシベルの高い遮音性能を実現」と書かれています。実際に装着したところ、1つめの「IPS IP SMART 耳栓」よりは遮音性が高いものの、期待したほどではありませんでした。
また、寝返りした際に枕と当たる面積が大きいからか、睡眠時の快適さはやや劣るなと感じました。
「Victor 耳栓 EP-S433」を装着した際の快眠スコアは、88.6でした。
3つめは、Loop Quiet(2,690円)です。サイズは3種類の中でもっともコンパクトですね。色はブラック以外にもグリーン、レッド、ブルーなど9種類から選べます。
耳に装着する部分はソフトシリコン製で耐久性があり、水洗いが可能です。かなり小さいため耳にすっぽり収まり、装着時もほとんど気にならないレベルでした。
イヤーピースは4つのサイズ (XS~L)が付属しています。デフォルトで付いていたのはMサイズでしたが、やや小さいと感じたのでLサイズに変更したところ、密着感が高くなりました。
メーカーの説明によると「ノイズ低減は26デシベル」で、3つの中では一番低い数値です。ところが実際に着けてみると、ピッタリと耳にハマり、遮音性も高く感じました。寝返りしても痛みはほとんど感じません。
「Loop Quiet」を装着した際の快眠スコアは、92.2でした。3つの中では一番眠りやすかったですね。
安眠効果はある? ノイズキャンセリングイヤホン3種類を比較
続いて、ノイズキャンセリング機能があるイヤホン3種類を試してみます。購入したのは下記の3種類です。
1つめはAnkerの「Soundcore Space A40」(12,990円)です。
装着してみると、片耳約4.9gと軽量ではあるものの、耳栓よりは外に出っぱっている感覚がありました。イヤホン本体以外に、充電ケースと5種類のイヤーピース、充電用ケーブルが付属しています。
イヤホンの操作は、専用のSoundcoreアプリ上で行います。聞こえ方の設定は「ノイズキャンセリングモード」「標準」「外音取り込みモード」の3種類です。
さらに、手動でノイズキャンセリングを「強」「中」「弱」に切り替えられます。再生可能時間は、標準モードで最大10時間、ノイズキャンセリングモードだと最大8時間です。
実際に装着して寝てみたところ、ノイズキャンセリングは想像以上の効果がありました。さすがに100%とはいえないものの、外からの音をかなり低減できているようです。ただし、寝返りする時に少し違和感があり、慣れるまでに時間がかかりました。
「Anker Soundcore Space A40」を装着した際の快眠スコアは、95.9。寝返り時の違和感を除けば、かなり熟睡できました。
2つめは1MORE ComfoBudsMini (クーポン使用で9,990円)。「寝ホン」として有名なワイヤレスイヤホンです。寝ホンとは、装着した状態で寝返りを打っても耳が痛くなりにくい設計になっているイヤホンのこと。
装着してみると、たしかにサイズが小さく、耳に収まっている感覚があります。片耳で3.7gと軽く、長時間つけていても違和感はありません。先ほどのAnkerのイヤホンと比べると、寝返りを打っても邪魔にならないため心地よく感じました。イヤーピースはXS、S、M、Lの4種類が入っています。
ノイズキャンセリングは、専用アプリで操作します。聞こえ方のモードは「ノイズリダクション 強(ディープ)」「ノイズリダクション 弱(マイルド)」「風切り音防止(WNR)」「外音取り込み(パススルー)」「オフ」の5種類から選べます。
試しに「ノイズリダクション 強」に設定して寝てみたのですが、効果はAnkerのイヤホンと比べるとやや劣るなと感じました。
「1MORE ComfoBudsMini」を装着した際の快眠スコアは、92.2でした。
3つめはMOON IN BLUE 星空のイヤホン(2,970円)です。パッケージがおしゃれですね。付属品として、収納ケースとイヤーピース(大、中、小)が入っていました。
これは有線でつなげるイヤホンのため、3.5mmイヤホンジャックがないスマホで利用する場合は、別途接続するためのケーブルを用意しなければなりません。
イヤホンのサイズは3つの中で一番小さく、寝ながら装着しても違和感はありません。ただ有線のため、ケーブルはどうしても気になってしまいますね。一方で、ワイヤレスイヤホンの場合は充電が必要ですが、これは充電しなくてもOK。その点はメリットといえます。
メーカーの説明文には「デジタル・ノイズ・キャンセリング技術。高精度の逆音波を形成して周囲のノイズを低減」と書いてあります。ただ、実際に着けて寝てみたところ、残念ながらノイズキャンセリングの機能はほとんど感じられませんでした。
「MOON IN BLUE 星空のイヤホン」を装着した際の快眠スコアは、85.6でした。
耳栓を使ってみて感じた&気づいたこと
●値段は安い
ノイズキャンセリングイヤホンと比べると、やはり値段は安くなります。「耳栓1つで3,000円は高いよ」と思う人もいるかもしれませんが、それで安眠&熟睡できるなら安いといえるのではないでしょうか。
●商品によって変わるが、耳栓のほうが軽く感じる
ノイズキャンセリングイヤホンは音響機器のため、耳栓に比べるとやや重みがあります。寝てしまえばそこまでの違和感はありませんが、耳栓のほうが軽い=安眠しやすいと感じる人もいるかもしれません。
●耳とイヤーピースの相性が重要
耳栓は、いかに外の音を遮断できるかがポイントになります。3種類を試してみて、「結局のところ、遮音性は耳とイヤーピースの相性によるところが大きいのでは?」と感じました。今回試した中でいうと、「Victor 耳栓 EP-S433」と「Loop Quiet」はサイズ違いのイヤーピースが入っています。耳との密着度がイマイチだと感じた場合は、違うサイズを試してみてください。
●慣れてしまえばそれほど痛くない
耳栓には「装着しながら寝ると耳が痛くなる」という課題があります。ただこれは、慣れの問題ともいえるのではないでしょうか。耳栓にしろイヤホンにしろ、はじめて装着しながら寝たときは違和感があります。ただ、何日か続けて使えば耳になじみ、気にならなくなるケースがほとんどでした。
ノイズキャンセリングイヤホンを使ってみて感じた&気づいたこと
●値段は高いが、ノイズキャンセリングの効果も高い
今回試した中では、「Soundcore Space A40」(12,990円)が最も値段が高かったのですが、そのぶんノイズキャンセリング機能はハイレベルで、確実に外の音を消している実感がありました。
●サウンドマスキング効果が使える
イヤホンを使えば、好きな曲やクラシック音楽を聴きながら眠ることができます。また、安眠効果のあるホワイトノイズを流して眠るのもおすすめです。なぜホワイトノイズに安眠効果があるかというと、外からの不快な音がホワイトノイズによってかき消され、気にならなくなるからです。これを「サウンドマスキング効果」と呼びます。ノイズキャンセリング機能を使いつつ、さらにホワイトノイズを流せば、熟睡できるかもしれません。
ちなみに、「Anker Soundcore Space A40」と「1MORE ComfoBudsMini」は、雨や風などホワイトノイズに近い自然音を流せる機能がアプリ内にありました。
●充電の手間がかかる&寝ている途中で切れる可能性あり
耳栓と比較してデメリットだなと感じた点は、充電の手間です。「MOON IN BLUE 星空のイヤホン」は充電ナシで使えますが、ほかの2つのワイヤレスイヤホンは定期的に充電が必要です。また、ノイズキャンセリング機能をオンにしたまま長時間寝ると、途中で充電が切れてしまう可能性があります。とくに「1MORE ComfoBudsMini」は、4~5時間程度で充電がなくなってしまいました。
●外出時は「外音取り込みモード」が使える
ワイヤレスイヤホンは、いずれも「外音取り込みモード」機能がついていました。外を歩いているときや、電車の中でアナウンスを聞きたいときは、外音取り込みモードを使うと安心です。
結論:耳栓よりノイズキャンセリングイヤホンが効果アリ
耳栓とノイズキャンセリングイヤホンを比較すると、一長一短はあるものの、ノイズキャンセリングイヤホンのほうが安眠効果&熟睡度は高いと感じました。とくに「Anker Soundcore Space A40」のノイズキャンセリングはかなり効くため、最近は必ず装着してホワイトノイズ(雨の音)を流しながら寝ています。
耳栓の中では「Loop Quiet」がおススメです。「そこまでお金をかけたくない」「音楽はナシでもいい」「外からのノイズをちょっと遮断できればOK」という方は、試してみてください。
編集:ノオト
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そのため今はヘッドフォン、耳掛け型、インナー型(イントラコンカ型)、骨伝導イヤフォンのいずれしか選べません。
最近同症状の方が急増していますので、皆さんも外耳道を塞ぐタイプの使用過多にはお気をつけください。
…患ってしまうと本当に辛いですよ。
>> 退会済みメンバー さん
ノイキャンの製品によっては妙な圧迫感がありますが、ホント製品次第です。私の初ノイキャンTWSがなんとHUAWEI Buds Pro2でして、イキナリ良製品過ぎました……が紛失。
ちなみにJabraのElete 10なんてものが手元にありますが、ノイキャンに加え環境音(サウンドスケープ)を鳴らすことができ、「お仕事ホン」と感心しちゃいますが、この値段ならソニーの買っちゃうよなぁ
持っています
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#マイネ王9周年おめでとう!
週一で中央線沿線のホテルに泊まっているので騒音対策の検索でたどり着きました。駅チカはいいのですが、正直睡眠不足になります。できればホテルは変えずに対策をとかんがえておりました。 Ankerためしてみます。
寝ながらイヤホンを紛失するのが心配です。
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. #mineo10周年おめでとう!