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近視と同じ? Amazonで高評価の「スマホ用ファイバースコープ」を使ってみた

近視と同じ? Amazonで高評価の「スマホ用ファイバースコープ」を使ってみた

ミノシマタカコ
ライター: ミノシマタカコ
ライター/ウェブ編集。2001年からウェブコンテンツ業に企画・ディレクションとして携わる。2012年よりフリーライターに。女性向けコンテンツのほか、アプリ、旅行、生活、クルマ、働き方など様々な分野で執筆中。趣味は狛犬巡り。日本参道狛犬研究会会員。

「排水口に指輪を落とした!」

「コピー機の奥で何かが起きた!」

そんなときに役立つのが、ファイバースコープ。光ファイバーからなる細長い管の先端にカメラがついていて、狭い箇所の確認や点検ができる優れもの。医療でもおなじみの、いわゆる「内視鏡」です。

今回は、スマホに接続して手軽に使えるファイバースコープを見つけたので、レビューしていきたいと思います!

まずは普通に使ってみる

Amazonで注文して届いたファイバースコープは、意外にもコンパクト。価格は3,000円ほどとリーズナブル。暗視鏡カテゴリの「ベストセラー1位」のタグが付いていました。メーカーは「DEPSTECH」。

先端のカメラ部分はとても小さいです。スペックは以下の通り。

  • 全長:3.5M
  • Wi-Fi伝送距離:5M
  • バッテリー容量:450mAh
  • 解像度:1080P
  • 画素数:200万画素
  • 焦点距離:30〜80mm(最適な観察距離は約45〜50mm)
  • LEDライト(輝度調整ホイールで、LEDの輝度を調整可能)
  • フォーカスタイプ:固定フォーカス
  • 防水性:IP67防水

先端に取り付けられるアタッチメントも付属。左から鏡、フック、マグネット(Amazon商品ページより)。

ちなみに耳や口、鼻など人間やペットの体内に使うことは禁止されています。危ないので絶対にやめましょう。

使うときは本体のスイッチを入れ、Wi-Fiでスマホとつなぐだけ。指定のアプリで撮影できます。説明書には特に詳しいことは書かれていません。

アプリを起動し、開始ボタンをタップする。

ファイバースコープで撮った映像が、手元のスマホに表示される。

動画を撮影しながら、気になったポイントで静止画も撮ることができてプチ便利。撮影した写真や動画は、スマホのアルバムに自動的に保存されます。

ちなみにマイクは内蔵されていないので録音はできません。

家の排水口をのぞいてみる

排水口の中をのぞいてみましょう。

筆者の自宅の洗面台で実験してみます。

引っ越してから3カ月ほどなので、さほど危険な映像はでないと信じて……いざ、侵入。

画像

汚くないことはわかりましたが、ライトが弱いせいか、いまいちどのような状態かわからない映像に。もうちょっと、何か見られそうなところはないか…と、今度はベランダの排水口へ。

画像

つるんとした洗面台よりも、凹凸や障害物が多く、雰囲気のある動画に。しかし、途中障害物に阻まれて、先までカメラを入れることができず……残念。

植木の中をのぞいてみる

続いて、植木を撮影してみます。

植木の根元を覆っていた謎のモシャモシャ。その中はどうなっているのか、ファイバースコープでいざ探検。その結果は……。

まったくよくわからない写真が撮れました。焦点距離が30〜80mmということで、あまり近づきすぎてしまうとピントがボケてしまいますね。ネットで調べてみたところ、中には焦点距離0mmからハッキリ撮れる高性能なファイバースコープも売られていました。

機械の中をのぞいてみる

続いてエアコンの中。

高さがあるところも、長く伸ばして撮影できるので便利ですね。しかし撮れた動画はいまひとつ…。

画像

LEDが照らす範囲が狭いせいか、中の構造まではわからない動画に。なかなか「この中って、こうなっていたのか!」と発見のある写真が撮れません。大苦戦!

続いて、オフィスのコピー機の中を撮影してみました。

紙が排出されるところにカメラを入れたところ、機械っぽい写真を撮影することに成功! 撮影したい対象物までの距離が適切だと比較的きれいに映ります。メーカーの説明によると、最適な観察距離は約45〜50mmとのこと。

水中をのぞいてみる

防水規格「IP67」のカメラなので、水中の撮影も試してみましょう。

ペットボトルに入れた水道水の中から周囲を撮影できるかチャレンジ。

水がクリアすぎたのか、きれいに底が映りました。ペットボトル越しにも後ろが見えるくらいクリアで、まるで水がないかのよう。

続いて、自宅の洗面台に水を溜め、そこに狛犬人形を置いて撮影してみました。

いまいち何が映っているのかわからない状態に。浴室ということもあり、明るさが足りないのでしょうか。近づけても顔の凹凸は撮ることができませんでした。

アタッチメントを使ってみる

次に、付属のアタッチメントを使ってみましょう。

2リットルのペットボトルに落とした結婚指輪を、フックタイプのアタッチメントで拾えるかどうか試します。

拾い出せないと家庭の危機になる案件です。

ペットボトルの底の映像を見つつ、何度かフックを動かしていたら、意外と簡単に拾い上げることができました! よかった……。無事、家庭の危機を回避することができました。

続いて、マグネットタイプのアタッチメントでクリップを拾ってみます。

このマグネットはかなり強力で、Apple Pencilも持ち上げることができました。頼もしい。でも、ペットボトルの飲み口からは取り出せず失敗。

続いて小さなクリップで再チャレンジしたところ……

こちらは無事救出!

ひっつきさえすれば、簡単に持ち上げることができます。このアタッチメントはいろいろなシーンで活躍しそうですね。

室内の風景はどう映る?

これまで暗いところ、狭いところを中心に撮影してきましたが、広い場所ではどう映るのでしょうか。結果はこちら。

ぼんやりと滲んだような写真に。意識朦朧のときに見る世界のようです。

どうもこのファイバースコープでは、近くはハッキリ、離れるとぼんやりと映るようです。これってつまり「近視」とだいたい同じですね!

近視の世界を再現? ファイバースコープ散歩へ

次は外に出て、人混みや観光地を巡りながらファイバースコープで撮影してみました。

もしかすると、メガネを忘れて裸眼で出かけてしまった近視の人の気持ちがわかるかもしれません。

風景フォト

街の風景はまさにぼんやり!

ぼんやりゆえ? 光の映り込みがきれいでした。

暗いところよりも、断然明るいところのほうがきれいですね。

至近距離で撮った花は比較的クリアです。

風景写真は、やはり全体的にぼんやりしますね。

お散歩ポートレート

続いて、自分の写真を撮ってみました。

鏡越しに撮影。目をわざと隠したかのようですが、無加工です。

少し離れて撮影したら、のっぺらぼうに。

室内でPCモニターの上にファイバースコープを置いて撮影。顔がぼんやり写りました。

画像が粗いためか、顔の影になる部分は丸ごとつぶれる結果に。顔を写したいときは、近い距離かつ影が出ない環境が必要なようです。

撮りたいものとの距離が離れていても手元のスマホで撮影できるのは便利ですが、このカメラの難しい点は、どっちが上なのか下なのかがわかりづらく、思い通りの画角で撮れない点。

でも、そんな不確実性を利用して、“雰囲気フォト”を作りたいときにも使えそうです。

失敗フォトもいい感じ?

色あせた雰囲気がエモい?

これまでの写真もそうですが、ファイバースコープで撮影すると、ちょっと色あせたようなレトロな雰囲気に仕上がります。加工せずともエモい(風の)写真が撮れるのは、うれしい誤算!

さらに、フレームを使って複数枚配置すると、さらにいい雰囲気になるような気がしました!(筆者の体感比)

フィルムカメラっぽいフレームを選ぶと、より雰囲気が出る(気がしますね)!

一時期流行したトイカメラのような楽しさがありました。写ルンですも、距離がつかめなくてボケの強い写真が撮れたりしますよね。

レンズにメガネをかけると、どうなる?

ファイバースコープは近視の世界……ということは、メガネをつけると見え方は変わるのでしょうか?

筆者のメガネ(度数はマイナス6前後)を使って試してみましょう。

固定した場所にカメラを置いて、メガネを前に置いた状態と置いてない状態で撮影しました。

メガネなし。超ぼんやりな世界。

メガネあり。少しだけグリーン類のラインがシャープに。ファイバースコープのLEDランプが反射しています。

カメラレンズに合った度数のメガネをかけたら、もっとクリアになるかもしれませんね。以上、変な実験でした!

今回のスマホ用ファイバースコープのメリット・デメリット

今回、初めて触ったファイバースコープ。撮影を通していくつかメリット・デメリットを感じました。

【メリット】意外と頑丈

芯がしっかりしてるうえに、こんなに長い!

このファイバースコープは、かなり芯がしっかりしているので、ふにゃっと折れません。少し高いところでもカメラを届かせることができます。意外な角度から写真を撮ることもできそうですね。

【メリット】色あせやボケのおかげで、いい雰囲気になる

ぼんやりゆえにエモい(風)な世界に!

安価なガジェットということもあってか、ファイバースコープ本来の使い方をするには画質もライトの性能も少し頼りないかな?と感じました。

ただ、独特な光の取り込み方や褪せた色味、ボケ具合のおかげで、なんでもない写真でも雰囲気が作れます。普通のカメラではボツにする写真でも、このカメラで撮れば残す気になるかも?

【デメリット】カメラの上下左右が手探りになる

水平に撮るのが難しい……すぐ斜めになります。

記事を読んでいて「なぜ水平じゃないんだ」と思われた方もいるかもしれません。これ、ファイバースコープを持っただけでは上下左右がまったくわからないんです。スマホを見ながら調整するも、なかなか思い通りにならず。

ちょっと違う世界が撮れるファイバースコープ

今回のファイバースコープは、記事で紹介したような写りでしたが、製品の価格帯で画質や雰囲気は大きく変わりそうですね。

隙間に落ちたモノを探したり、見えないところをチェックするためのファイバースコープですが、活用次第で、ちょっと違う雰囲気の撮影を楽しめます。ガジェット好きの方は、ぜひチャレンジしてみてください!


編集:ノオト


おすすめ記事


262 件のコメント
63 - 112 / 262
又、役に立つ器具の紹介ありがとうございました。
いろいろな所で試しているのでコメントが大変面白かったです。
この前、家の流しが詰まって業者の方に処置してもらったので
3,000円でこのようなファイバースコープが購入を考え見たい
と思います。
はっきり映らない胃カメラ?と思ったのは
私だけでしょうか?😅
前日胃カメラ検査を受けたばかりで、そのカメラに似てます(外観は)
こういう機器が本当信じられない値段で買えるようになっていて驚き。下手に業者頼むより安いですよね。
いろいろ試してみてますけどぉ
生きてるうちで何回お世話になるのかと
ふと思う次第で
いったい誰が何のために使うのか・・・
そこ、掘り下げてよ
ファイバースコープということでちょっと期待していたのですが・・・
(・・?)
違った使い方をされていて面白いけどファイバースコープでなくてもいんじゃない?
次は色々なファイバースコープを比較検討して欲しいですm(_ _"m)
「思てたんとちがう!」ものも多いので
こういう記事は助かります

>> _カブ さん

「Amazonで高評価」だし
耳掻きに応用できないかな🤔
退会済みメンバー
退会済みメンバーさん
ビギナー
買います!
欲しいと思ったことあります。
実際の使用状況が見られて良かったです。
ポチリそうです。
変な使い方しか思い付かない
何種類か用意しての比較記事ならもっと面白そう。
記事を見た感じ今回の商品は安物買いの銭失いに感じました。
アーティストですね
私も数年前に同じ様なワイヤレスファイバースコープを購入しました。
使用目的は、自宅の日本家屋の天井裏から壁の隙間を下まで調べる為でした。壁の中を電気配線がどの様に通してあるか見たかったのです。
内視鏡の使用感は、思い通りに使うにはかなり難しいですね。
まず、カメラに繋がっているケーブルは直径4mm程である程度固いのですが、これが逆に真直ぐ伸びてくれず、どうしてもグニャグニャになります。
そして1mも伸ばすと自分の思う様に扱えなくなります。配管内に通す等、制限がある場所に伸ばすのなら何とかなるでしょうが、そうでない場合、自分の思う所に伸ばして行くのはかなり難しいです。そして途中に障害物があった場合、そこから曲げてまた戻してという使い方が出来ません。もっと高価な物なら映画などに出てくるファイバースコープの様に自由自在に使えるのかもしれません。
めちゃめちゃ欲しい〜(^^)
こういったガジェットは自分で試してみるにはお金がもったいない事が多いので、面白い記事だと思いました
この手のレビュー好きです!
ここはmineoさんの経費でいろいろレビューをお願いします(笑)
個人的には暗視スコープの使い勝手が知りたいです!
夜間、家の周りに出没する動物達を観察したいのでお願いします!!!(はい、田舎です。)
面白そうですけど使い道がよく分からない笑笑
退会済みメンバー
退会済みメンバーさん
ビギナー
あんなこと
こんなこと あんなとこも見えそう
😃
なかなかチャレンジングなチョイス👍
胃カメラ苦手だから自分でやります、って訳には
いかないのですねー。
リーズナブルで少し高性能なファイバースコープが欲しい 非常に興味がありました いろんなタイプを比較して欲しいと思います
長細い消毒したビニールをカメラに巻きつけたら自分自身の胃の中とか見れそうですね。
最悪の場合ですがアニサキスとかみつけれそう。
おもちゃとしては最高です、興味深く読ませていただきました。欲しくなりましたが、ブログだけで我慢します、最初だけで家のどこかで眠りそうですから。
意外と安い!!
もう少し鮮明に明るく映ればなお良し👍
おもしろかったです!何となく欲しかったけど要らないかなって思いました
LEDの光量不足もあるでしょうが、解像度が全く足らないですね

本当に1080pなのでしょうか❓🤔

まぁ、価格が価格なので期待するだけ無理というものかも(笑)
同じことしたいので、買ってみます(^^)
へ〜Amazonで売っていて高評価なんだ。
どう使うかはその人次第だけど、あったら良いかもしれない
Amazonで購入できるとは知らなかったです。というか、専門業者でなくても購入できるんですねー(・o・)
夏前にエアコンの中をみたい気がする、、、(^_^;)
近視と同じ?
病歴で苦労されてる方の心情を想像しましたか?
新聞だったらアウトですよ。
思慮に欠けてませんか?
私とハサミは使いようと申しますが、スコープもちょっとした工夫でエモい画像が撮れるとは新しい発見でした。
近視という表現に批判あるけど、自分は遠近両方なので、このスコープと同じくらいに焦点距離の範囲狭いかも

アマゾン高評価は中国製多いし、評価してるのも中国人が多いかもしれない

中国製、圧倒的に人口が多いだけに日本人が思いつかないような製品を色々送り込んできてて試作品みたいなのもある

そのうち、ファイバーとかの有線タイプではなくて、マイクロドローンとか無線のロボットタイプのスコープが高評価を得る時代になるかも
お疲れ様でした。
楽しい実験でした。
アマゾンでも安価でいい物を販売しているのが判りました。
又、なんでもいい事、悪い事の報告をお願いします。
ファイバースコープということなんで、もっと街中の穴という穴に突っ込んでみて欲しかった。マンホールの蓋の中とか、上蓋がされている側溝とか、許可取って自販機の中側とか。
これだけの物が3000円で買えるんですね。
ただ、使い道はないドス。
退会済みメンバー
退会済みメンバーさん
ビギナー
皆さん言われるように今のところ使い道はなさそうだけど、何かが詰まったり、落とした時にこの記事を思い出しそう。こういう技術をいろいろ応用して、自宅で簡単に出来る耳掃除とか、自分では見ることができない物を見るのに役に立ちそうですね。
わかりました、自分には使いこなすのはムリムリ。
でもどんな物なのか具体的にイメージ出来たのは良かったです、有難う御座いました。
お疲れ様でした。排水溝の掃除をした後とかドラム式洗濯機の埃とか見てみたい所があったのでスマホ用ファイバースコープのレポートでどんな物かイメージができました。
ファイバースコープは修理業者や医者?しか使わないものだと勝手に思っていました。感動的な写真を撮る為に悪戦苦闘するレポート、とても面白かったです。排水口など怖いもの見たさでドキドキしましたが、、何事もなく良かったです!笑
面白いものが出来たのですね。
見てみたいものもあるので、
もう少し鮮明みたいです。
使いこなせるようになれれば、可能性があって面白そうですね。
いろいろと制約があって使い勝手はいまひとつ?
でもあったらいいなって思うのかしら?
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