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デュアルSIM運用のメリットデメリットと設定方法について

デュアルSIM運用のメリットデメリットと設定方法について

メガネ@運営事務局
ライター: メガネ@運営事務局
mineoの技術系企画調整業務を担当

お久しぶりです。メガネ@運営事務局です。
最近読んで面白かった本は、バーチャル美少女ねむさんが執筆された「メタバース進化論」です。広瀬香美さんもメタバースを使い(?)始められたそうなので、これからブレイクしていく世界かも知れません。ヒウィッヒヒー

はじめに

最近「デュアルSIM」という言葉をテレビやニュースなどで聞くようになりました。災害や設備障害の対策手段にもなるということで今回は「デュアルSIM(複数SIM運用)」について解説させていただきます。

※mineoでは音声&データ通信を"デュアルタイプ"と呼んでおり、本記事では"複数SIM運用"と記載させていただきます。


この記事では、
・複数SIM運用とは
・メリット、デメリット
・mineoでの対応機種
・iPhoneでの設定方法や注意点
を解説しています。
長文になりますので、興味のあるところだけでもご確認いただければと思います。

SIMとは?

まず最初にSIMとはなんぞや、ということで現物を見た方が分かりやすいと思い
iPhone 12 miniにmineo DプランのSIMカード(nano SIM)を2枚乗せてみました。

サイズはnano SIMで8.8mm×12.3mmです。
SIMカードには様々な情報が入っていて、このSIMカードをスマホに挿すことで、電話やデータ通信が可能になります。

参考:「SIMカード」徹底解説!

複数SIM運用とは?

複数SIM運用とは、2枚のSIMを1台のスマホで使うことを指します。
 (例)
 利用パターン1 : mineo AプランのSIMとmineo SプランのSIMを使う
 利用パターン2 : mineo DプランのSIMと他社のeSIMを使う。

※mineoの契約には「デュアルタイプ」と「シングルタイプ」があります。

名前は似てますが、mineoの「デュアルタイプ」と「デュアルSIM(複数SIM運用)」は全く別物です。

複数SIM運用のメリットは?

利用パターン1 : 災害/障害時の対策

スマホの通信はライフラインの1つとなっており、いつでも通信できることがこれまで以上に重要になっています。自然災害や通信障害などで提供元のキャリアの基地局に被害が出て通信ができなくなった、というような場合でも、他のキャリアのSIMに切り替えることで通信ができます。

利用パターン2 : 安く便利にご利用できる場合も

mineoではお昼の通信速度を抑える代わりにおトクに使い放題をご利用いただける"マイそく"などのサービスを提供しています。
月額利用料0円で128kbpsで提供している事業者もありますので、こういった回線と組み合わせてご利用いただくことで利便性を高めることができます。

他にも、電話番号を2つ持って個人用と仕事用で使い分けるなども可能です。

デメリットやそのその対策は?

デメリット1:十分なサポートを受けられない

複数SIM運用は端末×通信事業者×SIM形状(eSIM/物理SIM)の数だけ組み合わせが存在します。通信事業者側でこれらすべてのパターンで動作確認をすることは残念ながらできません。また問題が発生しても問題の切り分けが難しい(2社使っているうちのどちらが問題なのかわからない)ことからサポートも難しくなります。このような理由からmineoでも複数SIM運用の個別のサポートは行っておりません。ご自身で問題を解決できる方のみご活用ください。

デメリット2:電池の減りが早くなる

回線毎に電波の状況を定期的に確認する必要があるため、バッテリー消費が早まります。予備回線側は常時は無効化しておく、モバイルバッテリーを携帯するなどが対策になります。

デメリット3:設定を間違えると通信できなくなる

設定を間違えると正しく通信できなくなります。特にiPhoneのAPN構成プロファイルはネット経由でのダウンロードが必要になりますので利用開始時の設定はWi-Fiが使えるところで実施するのが無難です。

対応している機種は?

iPhoneと販売中のmineo端末について、複数SIM対応機種をまとめてみました。

現行のmineo端末は全て複数SIM運用に対応してますね。

iPhoneで他社eSIMとmineo SIM(物理)を使う場合の設定

iPhoneは端末側の仕様により設定が複雑になります。今回はiPhone 12 mini(iOS15.5)他社のeSIMを利用中に、mineo SプランのSIMを追加して複数SIM運用する場合の設定手順を紹介します。
※Androidの設定は比較的容易なため後日ユーザーサポートページなどに代表的な端末での設定方法を掲載予定です。

注:下記手順をで動作を確認しています。今後の端末側やキャリア側の仕様変更により変化する場合がございます。あくまで現時点での動作としてご活用ください。


1、ご利用中のiPhoneにmineoの「APN構成プロファイル」がインストールされていないか確認します。インストールされていた場合は「プロファイルを削除する場合」を見て削除してください。

2、mineoのSIMカードをiPhoneにセットします。
 ・iPhoneの電源をOFF
 ・SIMカードを入れる
 ・iPhoneの電源をON

3、「モバイル通信を設定」の画面が出た場合(出なかった場合は手順4へ)

 

 

 

 

 

4、APN構成プロファイルをダウンロードする。
下記QRコードからダウンロードしてください。

Aプラン

Dプラン

Sプラン

※SプランのiOS6以前をご利用の場合はリンク先からダウンロードして下さい。

5、構成プロファイルのダウンロード許可の画面が出ますので、〔許可〕をタップします。

6、プロファイルがダウンロードされましたら〔閉じる〕をタップします。

7、ホーム画面に戻り、〔設定〕をタップします。

8、〔モバイル通信〕をタップします。

9、〔モバイルデータ通信〕をタップします。

10、mineoのSIMカードにチェックを入れてから〔戻る〕をタップします。

※後のAPN構成プロファイルインストールはモバイルデータ通信に選択中のSIMにだけ設定されますのでこのチェックが超重要です!

11、設定に戻ったら下にスワイプし、〔一般〕をタップします。

12、下にスワイプし、〔VPNとデバイス管理〕をタップします。

13、[ダウンロード済みプロファイル]をタップします。

14、[インストール]をタップします。

15、「パスコード」を入力します。
○ パスコードとは、iPhoneを起動する際の暗証番号です。
〇 設定していない場合は入力不要です。

16、警告画面を確認し、〔インストール〕をタップします。

17、〔インストール〕をタップします。

18、〔完了〕をタップします。

19、画面右上を左下にスワイプし、アンテナピクトが正しく表示されていれば設定完了です。

このように設定が完了すると、mineo SプランのSIMと他社のeSIMを切り替えて利用できるようになります。現時点での動作確認であり、今後の動作を保証するものではありませんので予めご了承ください。

iPhoneで複数SIM利用できないパターン

iPhoneは端末側の仕様でAPN構成プロファイルを複数インストールすることができないため、mineo とAPN構成プロファイルを必要とする他社の組み合わせでは利用できません。
※Androidは複数インストール可能ですので下記の組み合わせの影響は受けません

APN構成プロファイルを必要とするのはmineoをはじめ多くの格安SIM事業者が該当します。eSIMを提供事業者に限定すると日本通信、LinksMateなどが該当します。
一方、au、ドコモ、ソフトバンク、楽天などの大手キャリア(MNO)やそのサブブランドはAPN構成プロファイルが不要となります。


※1現在mineoはSIMカード(物理SIM)でのサービスのみ提供しておりますが、今後mineoがeSIMの提供を開始した場合でも、構成プロファイルは1つのSIMにしかインストールできないため、例えば、「mineo物理SIM Dプラン」と「mineo eSIM Aプラン」の組み合わせはもちろん、「mineo物理SIM Aプラン」と「mineo eSIM Aプラン」の組み合わせでもご利用いただくことはできません。

※2 IIJのデータ通信専用eSIMはフルMVNOのため構成プロファイルは不要となりmineo物理SIMとIIJeSIM(データ専用)の組み合わせはご利用いただくことができます (2022年8月現在)

※3 他社同士の組み合わせは当社で把握しきれないため断定はできませんが、iPhoneの仕様を踏まえると上記のような組み合わせの可/不可が同様に発生すると考えられます。


これらの問題はiPhoneの端末側の仕様が原因であり、通信事業者側で改善できるものではありません。同じく構成プロファイルのインストールが必要な事業者でも同様の問題が発生します。iPhoneのOSアップデートなどで改善されたらこれらの制約は解消されますが2022年8月現在では複数の構成プロファイルのインストールに対応しておりませんのでiPhoneで複数SIM運用する場合はご注意ください。今後のOSアップデートで対応されることを待ちましょう。
※繰り返しになりますがAndroidではこのような構成プロファイルに関する制約はありません。

最後に

今回は複数SIM運用の概要とiPhoneでの設定例についてお伝えしました。iPhoneの設定は手順を抜かしてしまうと元々使えていた回線まで使えなくなってしまう事があり、最初は焦りました。記事を書くため何度も検証したりスクリーンショットを取っていたので、書き終わる頃には失敗しても焦る事は無くなり、設定自体も1分くらいで完了できるようになりました。慣れると簡単なものですね。(普通は慣れるほどやらないと思いますが…)
ということで、この記事が出ているということは、恐らく自分は運営事務局の人間ではなくなっていると思います。マイネ王でメガネ@運営事務局が登場するのはこれで終わりですが、最後の最後に記事を掲載できて嬉しかったです。ありがとうございました。
引き続きmineo・マイネ王をよろしくお願いします。


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373 件のコメント
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jelly 2 で使ってますが、この機種はSIMの切り替えが面倒です。
あまり利用者もいないかもしれませんが、プラスメッセージ利用者はデュアル運用注意が必要です。

デュアルSimのケータイ(Oppo reno5a)を使っています。
(nanoSim2枚とesim1枚の3枚だけど待機状態?は2枚です)

プラスメッセージをデュアルのマイネオdで使っていて、たまにSimを入れ替えたり、esim(povo)に切り替えたりすると、途端にプラスメッセージが使えなくなります😓

そうなるとプラスメッセージアプリをアンインストールして、デュアルSimのマイネオd以外(SoftBankまたはpovo)を無効にし、再インストールマイネオdの電話番号で認証が必要です。

最初わからなくて焦りましたが、Twitterで調べて事なきを得ました。

デュアルSimが大手キャリアの想定外というか歓迎されていないんだなと感じました。
iPhone11でやってみようかと思っていたところでしたので、参考にさせていただきます!
スクリーンショットは効果的ですよね♪
わかりやすい説明ありがとうございます。
> ※2 IIJのデータ通信専用eSIMはフルMVNOのため構成プロファイルは不要となりmineo物理SIMとIIJeSIM(データ専用)の組み合わせはご利用いただくことができます (2022年8月現在)

mineo(オプテージ)様
フルMVNOになって欲しい…
関西電力様
子会社にもっと出資を!
複数SIM運用、端的にもわかりやすく、シムからの説明でもっとわかりやすい解説をありがとうございます
1台の端末にAppleウォッチ契約安く出来るahamo(docomo)と深夜データ消費なしで使えるマイネオ(au)にライン通信を無料で使えるLINEMO(SoftBank)の3社を利用してます。分けた事で非常時の安全性も加わり良い組み合わせだと思ってます。

>> ぴこ さん

マイネオ放題放題とお昼対策にiijmioの esim440円を入れて、Huluの見放題を快適に見て過ごしてます。フルMVNにするにはキャリアの承諾が無いと出来ないだろうし、Appleにキャリア認証して貰うには、莫大な費用負担をしなければしてくれないだろうし、政治的に公開義務でもしいなければ、マイネオの努力でフルMVNは難しいいんでしょうね多分。早くお願いしたいのですが、イバラの道ですね。きっと。
分かりやすいです。
楽天解約したのでデュアルでは無くなりました
分かりやすい説明、ありがとございます。
参考になりました。
ありがとうございます😊
とても参考になります!
ありがとうございます!😊
mineo加入後(2017年3月〜)DSDSを体験しているので、esimの体験もmineoでしたいかなぁ。(^^;
この数年で通信は4G→5G、DSDS→DSDV、そしてSIMも物理SiMからesimへと…。

所有スマホは5G対応に入替え完了したので、次回はesim対応機に挑戦だ。
手続き結構煩雑ですね。
マイソク使用者のお昼時間帯対応で有用ですよね!
参考にさせていただきます。

fullsize_image_(1).jpg

組み合わせるなら速い方がナイス!
メガネ@運営事務局さん最後のマイネ王記事となりましたが、デュアルSIMについて分かりやすく纏められていて良いと思います。(^^)

シングルSIMに比べると注意すべき点が多く、特にiPhoneでeSIMと組み合わせてmineoを利用する場合は、問題なく利用可能な組み合わせなのかどうかをしっかり確認して大丈夫だと分かった時点で契約する事が大切だなと感じました。

なお、冒頭で語られておられる「メタバース」に関しては、「Web3」と同じく明確な定義のないフワッとしたバズワードという印象ですね。
具体的な中身を見ると、20年近く前に短い期間流行った、セカンドライフに似た印象なので、一般の人が気軽に利用できるものにならない事には長期間存在感を持つものにはならないだろうなと感じました。

基本的な技術的知識のある方が解説されている場合は良いのですが、Web3では大手出版社が出した本でも知識のない方が書いたと見受けられるデタラメな情報商材的なものが出てしまい、その後回収されているケースもあるので、この界隈の話は信用出来る情報源なのかは気を付ける必要がある印象です。

・【ITmedia】インプレス、「Web3」書籍を販売終了、回収
 ネットでの批判受け
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2207/26/news112.html

ただ、バーチャル美少女ねむさんのメタバース進化論に関しては、目次や感想を見る限りはVRChatに特化したお話で面白そうとは思いました。(^^)
これ知りたかった情報。mineoと併用するならどこがいいんだろう。
※1の方法を検討していたので事前に可否がわかり助かりました。
次はデュアルができる機種にしようと思っていたので参考になりました。
電池の減りも早くなるんですね。
先月のKDDIの通信障害もありましたし、デュアルSIMについて興味を持ってらっしゃる方も多い中の記事、いいですね!!
利点だけじゃなく、ちゃんとウィークポイントも書いてくださるあたり、ホントに信頼できます。
これはためになる
ついこの間もauで大規模障害が発生したし
検討の余地ありかな
デュアルSIM、確かに設定が結構複雑な場合がありますよね。。
なるほど。! ! (ノζ ◇ ° ; ξ)
ありがとう御座いました。
参考になりました。先日もauの通信障害がありいろいろ調べてました。
私はIIJmioのeSIM+楽天物理SIMから、楽天をマイネオ物理SIMに乗り換えましたが、マイネオのマニュアルにこの記載がなく、電話サポートでも分からないと言われ教えてくれず、途方に暮れました。今後の皆さんのお役に立つ記事です。ありがとうございました。
あまり使ってない側のsimは無効化する方が、電池のもちにいいんですね。はっきり明記されてるのをはじめて見ました。
勉強になります。ありがとうございました。
mineo使うとあまりいらないかな
ずっと気になっていました
わかり易く解説していただき勉強になりました
ありがとうございます
こんにちは、ひつじだろう@運営事務局です。
大事なことなので再度お伝えします。

mineo とAPN構成プロファイルを必要とする他社の組み合わせでは1台の端末で複数SIMを同時に利用できません。

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今後mineoがeSIMの提供を開始した場合でも、構成プロファイルは1つのSIMにしかインストールできないため、例えば、「mineo物理SIM Dプラン」と「mineo eSIM Aプラン」の組み合わせはもちろん、「mineo物理SIM Aプラン」と「mineo eSIM Aプラン」の組み合わせでもご利用いただくことはできません。
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これらの問題はiPhoneの端末側の仕様が原因であり、通信事業者側で改善できるものではありません。同じく構成プロファイルのインストールが必要な事業者でも同様の問題が発生します。iPhoneのOSアップデートなどで改善されたらこれらの制約は解消されますが2022年8月現在では複数の構成プロファイルのインストールに対応しておりませんのでiPhoneで複数SIM運用する場合はご注意ください。今後のOSアップデートで対応されることを待ちましょう。
※繰り返しになりますがAndroidではこのような構成プロファイルに関する制約はありません。
本日eSIMの発表がありましたが、この為の前触れでもあったのですわね。
リスクヘッジの観点からデュアルSIM運用を視野に入れていたのですが、メリットばかりに目がいっていたのでデメリットについても教えていただき参考になりました。
確かに便利そうだけどバッテリーのことや仕事とプライベート切り替えて使うにしても、結構ぼーっとしている方なので切り替え忘れて使っちゃいそうだしで自分には2台持つ方が向いてそうだな~🤔

異動されたとのことですのでもうご覧になってないかもしれませんが、メガネ@運営事務局さん、有用な情報をありがとうございました✨☺️
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