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スマートウォッチで何ができる? 普段の生活でどんなことが便利か使ってみた
コンテンツメーカー・ノオトのライター、編集者。好きなものは時間を気にしない読書とビール。
スマートフォンと連携できる多機能な腕時計「スマートウォッチ」を使ったことはありますか? 代表的な製品として「Apple Watch」が知られていますが、ほかにもさまざまな価格帯の製品がいくつも登場しています。
ネットや店頭で見かけたことはあるスマートウォッチですが、何ができてどんなことが便利になるアイテムなのでしょうか。スマートウォッチの主な機能やおすすめ製品、使い方を紹介します。
スマートウォッチって何? 家電のプロに教えてもらう
スマートウォッチについて、まずはプロに主な機能やおすすめ製品を聞いてみましょう。お話を伺ったのは、家電アドバイザーのたろっささんです。
たろっささん
家電アドバイザー、家電ライター。20歳から家電量販店に勤務し、年間2億円、11年で25億円を売り上げ、現在は家電記事の監修やレビューで活躍。「家電でわからないものはありません」とのこと
――さっそくですが、スマートウォッチとはどんな製品ですか?
――具体的には何ができるのでしょうか。
※ 人間のさまざまな活動(Life)をデジタルデータに記録(Log)したもの
――なるほど、健康管理に使えるんですね。ビジネスではどんな使い方ができますか?
――あ、たろっささんも腕にスマートウォッチを付けていますね。
――なんとなく使いこなせるか不安だなと気後れしていましたが、新しい腕時計を買う感覚でいいんですね。ところで、スマートウォッチって、いつ頃から市場に登場したのでしょうか。いつの間にかガジェット好きな人が使っていた、という印象があります。
――確かに、スマートウォッチといえばApple Watchのイメージかも。
――まずはお手頃価格の製品を試してみたいのですが、おすすめはありますか?
――ありがとうございます。せっかくなので、使い比べてみます!
スマートウォッチの代表格、Apple Watchの使い心地は?
たろっささんのアドバイスを受けて、まずは普段からApple Watchを使っている人に、使い心地を聞いてみることに。同僚の杉山に愛用のApple Watchを見せてもらいました。
――杉山さんは、どうしてApple Watchを使い始めたんですか?
――普通に腕時計を買う感覚だったんですね。
――実際に使い続けてみて、機能面ではどうですか?
もう一つは自宅と連携させた「スマートロック(※)」。いちいちドアの前で鍵を取り出さなくていいし、鍵を紛失する心配もなくなりました。
※スマートフォンなどで鍵を操作できる製品や機能
――多機能なApple Watchならではの使い方ですね。仕事で役立つ機能はありましたか?
ちょっと気になるのは電池残量です。長く使っていることもあって減りが早いから、帰宅したらすぐ充電します。ライフログ機能があるのも知っているけど、腕に付けっぱなしにはなかなかできないなと。健康目的ではあまり使いこなせていません。
ちなみに、2022年現在のApple Watch最新機種は「Series 7」。杉山の使っている「Series 4」に比べて、ストレージ容量がアップしているほか、プロセッサなども新しいものに対応しています。口コミを調べると電池残量の件も改善されているようです。
ここまで、スマートウォッチについて調べてきましたが、私も仕事で便利そうな「メールやメッセージの通知」と、運動不足を解消できそうな「ライフログ」機能が気になりました。普段の自分の生活で便利かどうか、確かめてみたい。冒頭でたろっささんにおすすめされた2つのスマートウォッチをゲットして、試してみます!
まず使ってみたのは、中国・深センのテックメーカー、HUAWEI(ファーウェイ)の「Band 6」です。日本では2021年5月に発売され、シリコン製のバンドは4色展開。もちろんパーツを買えば付け替えも可能です。オンライン通販で購入した価格は、7,800円でした。
液晶はタッチパネル式で、サイドにボタンが1つ付いています。使う前には充電して、専用アプリをスマートフォンにダウンロードしましょう。
海外メーカー品ですが、日本語に対応。基本的な設定は本体でできますが、細かな設定や過去の記録を参照する際は、スマートフォンのアプリを操作します。
コンパクトな見た目ですが、スマートウォッチ上で操作できる機能はこんなにあります。
- ワークアウト(運動の記録)
- 心拍数
- 血中酸素
- 活動記録
- 睡眠
- ストレス
- 呼吸エクササイズ
- 通知
- 天気
- ストップウォッチ
- タイマー
- アラーム
- 懐中時計
- スマートフォンを探す
気になっていたのは通知機能。スマートフォンの各種アプリに通知があると、スマートウォッチが連動して振動し、通知が入ります。
通知なんてスマホで確認すれば良いのでは? と内心思っていたのですが、いざ使ってみるとなかなか便利。特に「(いつになるか不明だけど)この後〇〇の連絡がくる」と分かっている時に、パソコン前で待ったりスマホをポケットに入れてソワソワしたりしなくていいのは気が楽でした。
健康面の測定機能にも注目です。心拍数や血中の酸素濃度を自動で測り、ログを残します。
中でも筆者が役に立ったのは、「1時間体を動かしていないと振動と画面表示で通知してくれる」機能です。1時間に1回立ち上がることで健康に利点があるという研究結果に基づいているそう。この通知を目安に、仕事中の気分転換が上手くできるようになりました。
このほか、「ワークアウト」は、運動前にオンにすると活動内容を記録できる機能です。「ランニング」「プール」「サイクリング」「縄跳び」など9種類のカテゴリがあります。
「ウォーキング」を選択し、散歩に出かけてみました。移動中はセンサーで脈拍を測り、GPSで移動距離や道のりを記録。ペースや消費カロリーのほか、今やっている運動が無酸素運動か有酸素運動かなどを表示します。
散歩中の画面。スクロールするとペースやストライド、消費カロリーも確認できます。目標の歩数を達成すると、振動で教えてくれるので達成感がありました!
運動の記録はアプリ上でも確認できます。途中で買い物したりとのんびり歩いていたせいか、筆者のパフォーマンスは「同年齢の女性内でやや悪いレベル」とのこと。具体的な数値やグラフで示されると、「もうちょっと頑張ってみようかな」という気になれますね。
このように、いろいろな設定を試しながら、ほとんど丸2日間、手首につけっぱなしにしていましたが、電池残量は80%以上残っていました。
もう一つ使ってみたのは、中国・北京のテックメーカーXiaomi(シャオミ)の「Mi Band 6」です。
オンライン通販で購入した価格は価格は5,990円。こちらもシリコン製のバンドは付け替え可能。「Band 6」に比べて細長い画面で、軽くて手首に付けている感覚があまりないのが好印象です。
使う前には、スマートフォンに専用アプリ「Mi Fit」をダウンロードして、本体と連携させます。
小さいのに多機能なのが「Mi Band」の特徴。スマートウォッチ上で操作できる機能は「Band 6」よりも多彩です。
- ステータス(歩数、移動距離、消費カロリー、座り続けた時のアラート回数など)
- PAI(独自の健康ポイント)
- 心拍数
- 通知
- ストレス
- 呼吸
- 生理周期
- イベントのリマインド
- 天気
- ワークアウト
- アラーム
- スマートフォンのカメラシャッターの遠隔操作
- 音楽
- ストップウォッチ
- タイマー
- スマートフォンを探す
- 世界時計
通知設定機能は、基本的に「Band 6」と同様です。本体が小さい分、振動が控えめでびっくりしなくて済むのが個人的には好きでした。今回はグローバル版を使っているので本体メニューは英語表示ですが、メッセージ通知は日本語で表示されます。
健康管理や運動系の機能も「Band 6」とそれほど大きな違いはありません。ただし、「Mi Band 6」のほうが細やかで気が利く印象。例えば、歩数は過去1週間分の記録をグラフで見られますし、天気の画面では湿度や紫外線量、4日後の天気予報推移まで確認できます。
「ワークアウト」機能で「ウォーキング」を選択し、散歩中の画面。実は左手に「Band 6」、右手にこちらの「Mi Band 6」を付けていたのですが、信号で止まるとすぐに反応するのは「Mi Band 6」のほうでした。
こちらも丸2日間付けっぱなしで過ごしましたが、電池残量は80%ほど残りました。充電スピード、電池の消費量ともに「Band 6」に比べてややパフォーマンスが悪いかな、という印象です。
せっかくなので、調べていくうちに筆者が気になったスマートウォッチも試してみました。中国・広東のテックメーカーOPPO(オッポ)の「Band Style」です。2021年4月に発売されています。参考価格は4,480円。
注目したいのはデザイン性です。金属フレームのスタイルタイプ(左)とスポーツタイプ(右)の2種類がセットになっています。追加でバンドを購入しなくても、用途に合わせて付け替えが楽しめます。
特にスタイルタイプのバンドは、これまで紹介した「Band 6」「Mi Band 6」とは異なるデザインで、ちょっとフォーマルな場にも似合いそう。ちなみにディスプレイは1.1インチで、今回紹介するスマートウォッチのなかでは最小でした。
こちらも、使う前にはスマートフォンに専用アプリ「HeyTap Health」をダウンロードして、本体と連携させます。
機能面では、先に紹介した2つのスマートウォッチとそれほど違いはありません。12種類のスポーツモードに対応するほか、天気の確認、睡眠の計測、スマホの通知連動など、日常生活で使いそうな機能を一通りそろえています。
何か突出して便利な機能があるとは感じませんでしたが、デザインが好みだったり、小ぶりで軽いつけ心地を求めていたりする人にはおすすめできそうです。
まとめ
今回使ったスマートウォッチの機能をまとめてみました。
(参考) Apple Watch「Series 7」 | HUAWEI 「Band 6 」 | Xiaomi「Mi Band 6 」 | OPPO「Band Style」 | |
---|---|---|---|---|
価格 | 48,800円〜 | 8,500円(参考価格) | 5,990円 | 4,480円(参考価格) |
ディスプレイ | 45ミリ/41ミリ | 1.47インチ | 1.56インチ | 1.1インチ |
重さ | 38.8g〜 | 16g | 12.8g | 10.3g(本体のみ) |
カラー | 10種類(素材別を含め) | 4種類 | 5種類 | 2種類(それぞれ別タイプのバンドを同梱) |
防水機能 | ○ | ○ | ○ | ○ |
通知 | ○ | ○ | ○ | ○ |
健康記録 | 歩数 心拍数 血中の酸素濃度 心電図 睡眠 など | 歩数 心拍数 血中の酸素濃度 睡眠 など | 歩数 心拍数 血中の酸素濃度 睡眠 ストレスモニタリング 呼吸エクササイズ PAI(独自の健康スコア) 生理周期 など | 歩数 心拍数 血中酸素濃度 睡眠 呼吸運動 など |
天気 | ○ | ○ | ○ | ○ |
運動機能 | ワークアウト App(17種類+α) | ワークアウト(最大96種類) | ワークアウト(11種類) | スポーツモード(12種類) |
おサイフケータイ | ○ | × | × | × |
タッチパネル表示の見やすさや使いやすさで選ぶならHUAWEI 「Band」、機能の細やかさや付け心地の良さならXiaomi「Mi Band」、デザイン性ならOPPO「Band Style」がおすすめです。
どんな良さがあるのか、今ひとつピンと来ていなかったスマートウォッチですが、実際に使ってみるとこれまで意識したこともなかった生活のひと手間がなくなり、「便利……!」と気が付く瞬間が多々ありました。時計としての機能も十分に備えているので、あまり身構えず、まずは気軽に使ってみてはいかがでしょうか。
(編集:ノオト)
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心拍数、睡眠スコアが計れるのは、なんというか健康指数が目に見えるようで、安心材料になっています。
メールやメッセージの通知は、もう、Fitbitなしではいられないくらいです!
残念ながら老眼でFitbitの画面ではメッセージが読めないので、スマホ出して読みますけど😂
でも使いこなせなそう(^_^;)
健康管理のため買ってもいいかも
単体では活用範囲が限られますね。
色々機能があって欲しくなりました。
ありがとうございました。
参考なねなりました。
私はメールと電話通知と心拍、歩数など最低限の機能がついていて、アナログ時計の見た目が良かったのでSKAGENのハイブリッドモデルを使っています。スマートウォッチ充電が1週間に一回程度で良いという素晴らしい機能もあります。
Apple Watchでもアナログ時計タイプが出るといいのですが…そしたら変えるかもしれません。
すごく有用な記事でした!
参考にさせていただきます。
でもおサイフケータイで買い物しようと考えるならApple Watch一択かー。