プロカメラマンに撮影テクニックを学んだら「自撮り」写真が劇的に改善した
元営業マンのWebライター。将棋、サッカー、ランニングが好き。
初めまして、ライターのらむ屋敷と申します。
突然ですが、みなさんは「自撮り」しますか?
私は顔出しで活動しているライターなので、記事に入れる自分の写真を、自分で撮ることが度々あります。
普段はiPhone 6で撮っていますが、一眼レフカメラのセルフタイマーで撮影することもあります。だって、スマホのカメラより画質がよさそうだし安心だから。
ただ、撮影の知識は全くありません。なので、一眼レフを完全に持て余しています。
高性能カメラ付きのスマホに買い替えれば済む話なのかもしれません。しかし、最低限の撮影の知識がなければ結局新しいスマホの性能を引き出せず、一眼レフの底知れぬ安心感に再び頼ってしまいそう……。
そこで!!
今回はプロカメラマンの方にアドバイスをいただきたいと思います。
栃久保 誠(とちくぼ・まこと) 1982年生まれ。某アパレルメーカー店長を経て退職後、1年8カ月で38カ国を巡り、帰国後フリーランスの写真家として活動開始。現在はウェディングや家族写真の出張撮影、観光パンフレットや広告、企業案件など、さまざまなジャンルで撮影を行う。ホームページ→http://tochikubomakoto.com/ |
栃久保さんに撮影の知識や自撮りのコツを教えてもらい、最終的に、
「自撮りとは思えない高クオリティーなプロフィール写真」
をスマホで撮影できるようになりたいと思います。
はたして、どうなるでしょうか?
今回は日当たりなどの条件が異なる2つの部屋で、自撮りの実地訓練をしていきましょう!
まず1部屋目。窓がそれぞれ北東、北西を向いているので直射日光は入りません。しかし窓が大きいので明るい光が入ってきます。
今回、撮影テクニックを学んだ前と後でどう変わるかを比較したかったので、あらかじめ自室で自撮りしてきました。こちらの写真です。
※露出……写真を撮るときに取り込まれる光の量
カッコいい雰囲気の写真を自撮りするには?
栃久保さんのアドバイスに従って、窓が大きいA側のソファーの上で撮影。直射日光が顔に当たると影が強くなりすぎるそうですが、この部屋は直射日光が当たらないので、両窓ともにカーテンは開けっ放しにしています。
自撮りの位置と向き、家具の配置はこんな感じ。2面採光ですが、窓Aのほうが光が強く、加えて、窓Bから撮影ポイントまでは物理的に距離があります。それにより、顔の片側(窓Aに近いほう)が明るくなり、反対側には影を作れる、というわけです。
実際に撮った写真がこちら。
みなさんから見て顔の右側(窓A側)に光が当たっています。一方、光の弱い左側(窓B側)にはうっすらと影ができて輪郭が強調されると同時に、ミステリアスな雰囲気に。
また、壁に背を向けているので家具などが映りこまず、背景がスッキリしていますね。
●カッコよく撮りたい時のポイント →光の角度を利用し、顔に陰影をつけると渋い雰囲気を出せる。 |
かわいい雰囲気の写真を自撮りするには?
光が強い窓Aに近づき、壁に寄りました。
この部屋は直射日光が入ってこないので、先ほどと同様、窓A・Bともにカーテンは開放します。
顔に影を出したくないので、窓Aに対して真正面に立ちたいのですが、そうすると背景に観葉植物などが映り込んでしまいます。
そこで、体の向きを少し窓B側に向けて、背景に壁紙だけが写るように調整。
片方の手で白いカーテンを操り、もう片方でiPhoneを持って必死に撮っています。
「かわいい」を強調するために、置いてあったウサギのぬいぐるみを肩に乗せてみました。ぬいぐるみを落とさないよう首元に力を入れているせいか、顔が若干引きつっています。
今回の撮影ポイントでは、背景に余計なものを写り込ませないために、窓B側に少し顔を向けています。でもそれだと、顔の左側に若干の影ができてしまうので、白いレースカーテンで反射させた光を顔の左側から当てました。これにより影が薄くなり、顔全体のイメージが安定します。
実際に撮った写真がこちら。
カーテンの有無でどのくらい変わるのか、比較して見てみましょう。
左がカーテン有りで、右が無し。体の向きは逆ですが、顔の向き自体はほぼ同じです。赤い矢印で示した箇所を見ると、有りのほうはカーテンから反射した光によって、頬の奥や首付近も明るく照らされているのがわかりますね。
●かわいく明るい雰囲気で撮りたい時のポイント →直射日光は避ける。影ができてしまう部分はレフ板がわりになる白い物で光を反射させて、陰影がなるべく付かないように撮る。 |
試しに撮ってもらいました。いかがでしょうか?
横一方から光が当たると、より顔の陰影がハッキリしますね。ウッド調のブラインドを透過して光の色がオレンジっぽくなっているので、それも不気味さに拍車をかけています。
次の部屋はこちら。1面採光で、窓は大きいですが目の前に高いビルがあります。ビルの壁や窓からの反射光が少し入ってくる程度で、全体的に暗い印象。
暗めの部屋でもカッコいい雰囲気の写真を自撮りしたい
アドバイスに従って、窓から遠いほうのソファーで撮影します。
直射日光が入ってこないので、1部屋目と同様にカーテンは全開に。窓が大きいので、ある程度窓から離れていても光が届きます。
顔の左側は窓からの光で明るく照らされ、右側は光が当たらず影になっています。1部屋目よりも影がハッキリとして、よりミステリアスな雰囲気に。これは1部屋目が2面採光だったのに比べて光が少なく、窓の逆側が暗いためです。
暗めの部屋でもかわいい雰囲気の写真を自撮りしたい
光が足りない際は、横の白い壁をレフ板代わりに生かせます。
後ろのソファーの写り込みが気になるので、白いレースカーテンにくるまって自撮りしてみましょう。
光が顔全体を満遍なく照らしているので、影ができず明るい顔になりました。また、キャッチライトを多く取り入れることができ、目が潤んでいるようにも見えます。
他人が撮ってる風にプロフィール画像を撮影する
「カッコいい風」の自撮りと同じ場所ですが、今回は正面でなく、窓のほうを向いて撮影します。なるべく顔に影を作らず、明るい雰囲気を出せるように。
自分の部屋で自撮りしてみた
栃久保さんのアドバイスを踏まえた上で、実際の自分の部屋に戻って、自撮りに再チャレンジしました。
●カッコいい雰囲気
→なるべく顔に陰影ができるように、顔の片側を明るい窓のほうに向けました。また、背景に白い壁紙のみが写る場所を選びました。
●かわいく明るい雰囲気
→みなさんから見て左側の手にはスマホを、右側にはA4用紙を持ちレフ板代わりにして光を反射させています。また、キャッチライトを多く入れるように意識しました。
いかがでしょうか? 手前味噌ですが、かなりよくなってませんか?
AFTERの写真のほうが明るさ、キャッチライト、表情、背景のスッキリ度、どれをとってもBEFOREを上回っています。
すべてiPhone 6のインカメラで、同じ部屋で撮影した写真です。もちろん一切の加工処理はしてません。
「光と背景を意識する」
これだけで自撮りの精度が向上するんですね。ぜひみなさんもこの記事を参考に試してみてください!
(編集:ノオト )
最後の写真、めちゃくちゃ良いです!
なかなかないですが
少しやってみたくなりました
ポージングに爆笑( =^ω^)
こんなにしないとダメですか?
元々自撮りはあんまりしないけどねf^_^;
自撮りはほとんどしませんが、食べ物では割と気をつかいます。
もう矢が刺さっているようにしか見えません…!
早速試してみたいと思います。
ありがとうございます😊
参考にはなりました。
でも、屋内で一人で自撮りすることはあまりないかな・・・
外で複数で自撮りするときにも参考にします。
参考になります。
ライティング環境をキッチリ作っていて「めんどくさくないですか?」と聞いたら「後で補正入れるより楽」との事。まあ、確かに2-30人の補正作業をするなら、環境作った方がいいのかもねぇ。
一時期のプリクラがそんな感じのライティング環境だったので、これで撮りたいと思った事がありますが、当時のプリクラは解像度低かったし、今のプリクラは「男性一人禁止」だったりするし「盛っちゃう」から証明写真としては……