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退職届を出すときの気まずさを解消できるマシーン

退職届を出すときの気まずさを解消できるマシーン

藤原 麻里菜
ライター: 藤原 麻里菜
2013年から、YouTubeチャンネル『無駄づくり』を開始し、無駄なものを作り続ける。

退職届ほど出しにくいものはないと思っている。

以前、バイト先の会社を辞めるとき、退職届を出しにくくて退職時期を逃しまくっていたことがあった。

退職届を出すのは、単にすごく気まずい。気まずすぎる。インターネット世代の私からしたら、対面で手紙を渡すなんてハードルがめちゃくちゃ高いのだ。

今は会社には勤めていないけれど、知人が「会社に不満があるけど、辞めにくい」と話しているのを聞くと、気持ちが分かる。

気軽に素早く退職届を出せるシステムがあれば、こんな悩みも一発で解決できるはずだ。

今はテクノロジーの時代である。私は、自分の持つ全技術力を結集させて、「退職届を素早く出せるマシーン」を作ろうと考えた。

「退職届を素早く出せるマシーン」を作る

まずは設計図を書いた。遊戯王のデュエルディスクのように「腕に装着するタイプ」を考えている。なぜそうしたかというと、かっこいいからに決まっています。

▲遊戯王の「ディエルディスク」

ボタンを押すと2つのモーターが回転し、その間に挟まれた退職届が押し出され、退職届がスピード感をもって飛んでいく。そんな仕組みを考えた。上司に退職届を出す気まずさは、そのスピード感で解消される。と、私は考えている。

まずはモーターとスイッチをつなげる。モーターの回転する軸の部分にはラジコンのタイヤをつけた。タイヤがそれぞれ逆方向に回転し、間に挟まれた退職届を押し出す。たぶん、ピッチングマシーンからボールが飛び出すのと同じ要領だ。しらんけど。

スイッチはちょっと危険そうなデザインのものをチョイスした。このスイッチと先ほどのモーターを電線と電池につないでいく。

あとはひたすら木を切って、筐体を作る。

一応、自分の中ではビジネスグッズとしてこのマシーンを作っているため、デキるビジネスマンが装着しても違和感のないように、かっこいい黒色に塗ることにした。

はい、かっこいい黒色です。

あとは、板とモーターを組み合わせたら完成だ。

「退職届を素早く出せるマシーン」の完成

これが、「退職届を素早く出せるマシーン」だ。腕に装着することで、ファッショングッズとしても使える優れものだ。優れものなのだ。

しかし、これを持って街を歩いていたら、絶対に職務質問をされる自信がある。そんな見た目になってしまった。ビジネスグッズを目指して作ったのに……。

ただ、このボタンはめちゃくちゃかっこいい。絶対に押したらいけない感じが漂っている。

このタイヤの間に退職届を挟んでおくだけで、いつでも素早く上司に退職届を発射できる。

これを持ちながら仕事をすると、「俺はいつでも会社を辞められるんだぞ」と、メンタルが強くなる側面もあるかもしれない。

画像

ボタンを押すと、このように退職届が吹っ飛ぶ。かっこいい。

会社で使ってみよう

さて完成したので、実際に会社で使ってみることにした。

冒頭でも触れたけれど、私には勤めている会社なんてない。なので今回は、いつも仕事でお世話になっている会社の社長に向けて使うことにした。

「お世話になっている、勤めていない会社の社長に退職届をぶっ放す」

勤めている会社で普通に退職届を出す以上に気まずいことになりそうだけど、ひとまず会社員になったテイで使ってみよう。

このマシーンを使って、社長に退職届を突きつけてやるぜ。

「あの、話があります」と、忙しいであろう社長を呼び止めた。

完全に、私の腕に注目しているけれど、ここで沈黙が生まれてはダメだ。何も考えずにスイッチを押して、素早く退職届をつきつけるのだ……! そしてスピード退職をするのだ。

画像

ヴイーンというモーターの音がオフィスに鳴り響いた。

画像

勢いよく退職届が飛び出していく。

ああ、こんなことして大丈夫だろうか。

いや、まあ、仕事はやりたくないし。

辞めるときくらい、好きに辞めさせてくれ。という気持ちもあるし。

退職届が社長まで届かずに床に落ちた。それを何も言わずに拾ってくれているのをただ傍観する。

「退職ですか」

「お世話になりました」

退職届を一回床に落として、それを社長に拾わせるという社会人的に最悪なことをしてしまった。というか、床に落ちた退職届を何も言わずに拾ってくれる社長がいる会社、絶対に辞めないほうがいい。

別の気まずさが生じた気がするけれど、これでスピード感をもって退職できる。すごい発明をしてしまった。

「退職をしたらツイートしてくれる機能」をつける

マシーンをもっとパワーアップさせようと思った。

会社を辞めた喜びをみんなに知ってほしい。そうだ、このマシーンに「会社を辞めた喜びを自動でツイートしてくれる機能」を追加しよう。

使うのはMESHというデバイス。この四角いものは、MESHの振動センサーだ。

これを使えば、モーターの激しい振動をしっかり感知してくれる。

「モーターが動いて振動を感知したら、アプリを通してTwitterで指定した文言がツイートされる仕組み」を作ってみた。

これを使えば、単に退職届を発射するだけでなく、その喜びをみんなにシェアできるのだ。

それでは、スイッチを押してみよう。

画像

ヴイーンという音が部屋に鳴り響く。ツイッターを見てみると、

「平日の昼の風は気持ちいい」

そう、仕事を辞めて、みんなが働いている平日の昼間にぶらぶらすると、風が気持ちいいのだ。そんな気持ちを12文字にまとめてみました。いかがでしょうか。

我ながら情緒あふれるツイートだと思う。お〜いお茶のラベルの裏に書いてあってもおかしくないほどだ。これで、退職した喜びをインターネットの海原に放つことができる。だから何だというツッコミは心の中にしまっておいてください。

おわりに

今回は、退職届を素早く出せるマシーンを作ってみた。

これできっと、日本社会に蔓延している「退職届が出しづらい問題」は解決へと向かうはずだ。はずなのだ。

退職届をなかなか出せずに困っている方がいたら、作ってみてはいかがだろうか。きっと、めちゃくちゃ怒られると思います。

(編集:ノオト


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199 件のコメント
1 - 49 / 199
くだらない… 読んでひとこと そう思いました(-_-;)
大変な労力を使いましたねぇ…😅
よく頑張りました👍
本当にお疲れ様でした🙂
温かい目で見守りたいと思います。
くだらんモノに全力を注いで完成させた藤原氏に乾杯♪♪♪
ラブレター❤️✉️を射出する用に私にください\(^-^)/
渡す相手も紹介してください!!
くだらない…
だがちょっと欲しい…

モーターを魔改造して勢いよく射出して、弾倉を付けて連射出来るようにしたら…

違った意味で辞めさせられると思う
(;゚;ж;゚;)ブッww
月曜から夜更かしに出てた人?
マイネオの解約手続きがボタン一つで簡単にできるシステムもぜひお願いします。
結構面倒くさいんだよね。
٩( ᐛ )و
くだらないけど
確かに辞める時は
そう云う気持ちになるのは
共感します。
退職届を出すだけでなく、店のレジで割引券を素早く何枚も出すことにも使えそう!
しらんけど。
毎回、発想が面白いですね。

もう少し封筒が遠くまで飛ぶように改造してほしかったです(^^)

次回、楽しみです(^ᗜ^*)
この装置
このあとどうなるの?

ゴミでしょうか?(環境負荷が・・・)
 
「俺のターン! ドローッ!」
 ポチ!
  ペロ~ン・・

「そして漆黒の会社で働いてて溜まったストレスを込めて社長にダイレクトアタックッ!」


なぁ~んてミサイル発射装置をオプションでお願いします(笑
 
 
是非。次は離婚届マシーンをお願い致します。
最近、プレゼントないんですね…
.     ✉️
.  🚀🚀🚀🚀
.  🚀
.  🚀🚀🚀🚀  
.       🚀 
.  🚀🚀🚀🚀 th

#マイネ王5周年おめでとう!
結局、対面は免れないし...

これでは、余計に
気まずいのでは?
お疲れさまでした。
あまり勢い良く射出出来るように作ると窓の無い部屋に連れて行かれてしまうので、これくらいのヘロヘロ感が丁度良いかと思います。(^^
この装置、
少し改良すると数十通の退職願が
連射できそうですね♪(^_^;)
幾つものバイト先を一気に
辞める時には役立つかしら(^_^;)

…間違えると…5、6通を
ひとりの上司に叩きつける羽目になるかも…どんだけこの会社が辞めたいんや✊

何かを人にお願いする時は丁寧にお願いしましょうね…気持ちは伝わりますよ…
多分(●´ω`●)
ダイダロスアタックも出来る!スゴイ!(*´Д`)
くだらなさすぎて読んでません。
取材経費の無駄遣いせず、利用料金還元しなさい!!!
退会済みメンバー
退会済みメンバーさん
ビギナー
退職届に郵便番号入りの封筒だったのが残念。タイヤを太くしたら威力もあがるはず。その分負荷が増えるので電池、モーターでパワーも増やす必要があるが。
だったらデュエルディスクを改造した方が良いのでは…
「モーターと電池とスイッチだけでどこがITガジェットやねん!」と思ったら、オマケみたいにメッセージ機能を付けるんやね。
その発想は浮かびませんでしたわ。
でも対面式なのは逃れられない運命なのか…
退職届と印鑑はもう中世の代物、と言うか日本は中世の国。
細かいことなのですが、文面からすると退職願では無いでしょうか。退職届は退職が決まった際に出すもののはずだったかと。
くだらない、くだらないと、多くの人から言われ、
ライターの藤原さんには、最高の誉め言葉ですね(^^♪

でも残念ながら今回の物は要らないかな~。
だってうちの会社で、退職を申し出る時に、そんなの出してる人、見たこと無いもん。みんな口頭で伝えてます。
退職届は、退職が決まった後、健康保険や年金の書類などとともに、総務部門に事務的に出すだけですので。
すご~い
なんにでもこういう発想って大事だと思う。

面白かったです(^o^)/
まぁくだらないっちゃくだらないかもしれませんけど、
「お世話になっている、勤めていない会社の社長に退職届をぶっ放す」
から私は笑いましたよ(笑)。
出したあとに手が出てきて握手ってオチが欲しかったー!
アメリカのラッパーが、
札束をバババババーと発射する銃みたいなやつをイメージを連想したから、威力がないのが残念。

ただ、威力も強くしすぎも危ないからなぁー
恨みがある上司ならいいか(良くない。)
赤いボタンを押す勇気が無い人用に脳波でスイッチが入るようにして、オプションとして社長室のドアをノックする機能も追加してください(連打可)。
早めに特許取得しといた方がいいですよ。大手に先越されますよ。
このマシーンを作る努力と気力があるのなら、もう少し我慢して仕事を続けてください。
良いね 
くだらないことを一所懸命やるのも発想の転換になっていいかも
くだらなさすぎて一周回って大好きです
チップ送らせてもらいました(笑)
退職を申し出る場合は、自分自身が退職を決定できるのではなく、会社側が受領して退職が決定するので、「退職届」は会社側が出すもので、辞める方が出すのは「退職願」です。

ん!?

そういう問題ではない!?

正確な情報とは全く無縁のおふざけマシーンの記事に、まじめに答えてみる(笑)
笑うしか 無い。
これを使って退職届出してからの2週間を考えると仕事しずらいよ(笑)
すばらしい発明です。鉄道のレールが切り替わるように、当たり前に人生も切り替わるときが来る。退職届を機械的にすることで、疑問の余地をなくすことに成功してます。
毎回一から手作り感が好きです。おもしろネタなんで発想や動機なんて難しい事は置いといて、とにかく形にしてしまう。面白い。次のテーマは何かしらと思うと待ち遠しい。
きっと以前の矢文マシーンとの相性が抜群ですね♪

本当にスピード退職を実現するために
瞬時に即時退職ルールにするマシーンも作って頂きたいですね。
社長が退職届拾ってくれて良かったですね。自分で拾って手渡ししたらマシンの意味なくなりますからね。
 この、あほらしさがいいんかな。
次は対面を避けるために、狙撃機能をつけましょう
くだらないけど、面白い!
楽しい時間をありがとう!!
塗料の塗り方がとても雑なのが残念です。ビジネスマンに似合うように塗り残しのないようにしなくては。
そのあたりも修業しないと、才能の無駄遣いが中途半端になってしまうので。。
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