いつか来る災害に備えて。公衆電話の探し方をNTT東日本に聞いてきた
インターネットが大好きで、Web記事を書くことがどうしてもやめられない指圧師です。「下北沢ふしぎ指圧」を運営中。
こんにちは。ライターの斎藤充博です。
昔は街中にたくさんあった「公衆電話」。最近はあまり見かけなくなってきました。
僕自身も、最後に使ったのはいつだったか……。もう忘れてしまいましたが、少なくとも10年以上は使っていないはず。携帯電話をいつも持っていますからね。
しかし携帯電話だって、常につながるとは限りません。たとえば「災害」が起こったとき。災害時にみんなが一斉に安否確認の電話をかけることで、つながりにくくなってしまうことがあります。
また、2018年12月にソフトバンクの通信障害で、公衆電話に行列ができたというニュースもありました。
こういうときにもつながる公衆電話って、実はメチャクチャ大切なんじゃないの……?
ということで、公衆電話サービスを運営しているNTT東日本(東日本電信電話)にやってきました!
・公衆電話ってどれくらい減っちゃったの?
・公衆電話って儲かっているの?
・公衆電話ってどのへんにあるの?
こんな話を聞いてみたいと思います。
1984年は、一般家庭に「固定電話」が普及しきった年でした。公衆電話は「外出先で電話をかける」ための物というイメージがあるかもしれません。でも、設置されていた当初は「家に固定電話がない人が電話をかける」ための物でもあったんです。
それがそうとも言えないんです。昔ながらのたばこ屋さんや、酒屋さんに置いてあるケースも多くて。今やそうしたお店自体がどんどん廃業して少なくなってしまっています。それを考えると、そんなに余裕はありません。
これは本当にバランスとしかいいようがありません。ただ、こちらとしては既存の公衆電話はできるだけ撤去の要請をしないで、設置しておいていただきたいな、という気持ちはあります。撤去もかなりの費用がかかるので……。
本当です。電話は、一度に許容できる通信量が決まっています。災害時に多くの人が同時に通信して、許容できる通信量を超えると、通信が流れなくなってしまいます。車の渋滞のような感じですね。しかし、公衆電話は災害時に優先的につながるように設定されているんです。高速道路の側道を通るようなイメージです。
▲災害用伝言ダイヤルは「声」を使った伝言板システム。伝言録音などのセンター利用料は無料。携帯電話やIP電話でも使える。「災害用伝言ダイヤル(171)概要とご提供のしくみ」より引用
子ども向けに公衆電話の使い方教室をしている
こんな風に今の時代、公衆電話は災害時に使われることを想定しています。ただ、小さな子どもは、公衆電話の使い方がなかなかわからないんですよ。なので、小学校に行って公衆電話教室を開いてくださっている団体もあります。実際の公衆電話を持っていって、臨時回線を引いて。
家に固定電話がない人の連絡手段から、外出時の連絡手段へ。そして今は災害時の備えに。公衆電話は時代の流れに合わせて、その役割を変えてきたといえるでしょう。
小野塚さん、島村さん、ありがとうございました。赤字でもがんばってください~!
▼緊急時の公衆電話の使用方法はこちら
http://www.soumu.go.jp/main_content/000162017.pdf
公衆電話探し対決をしよう
「どういう条件で、どんな場所に公衆電話が設置されているのか」という話も聞けたので、ひょっとすると僕の「公衆電話を見つける力」が上がっているのではないでしょうか。
そこで実験してみたいと思います。
参加してもらうのはライター仲間の「たかや」君。用件を何も伝えずに呼び出しました。NTT東日本から話を聞いた僕と、何も知らないたかや君で、「公衆電話探し対決」をしてみます。
スタート地点として選んだのは、千歳烏山駅。「そんなのどこか知らん」という方も多いと思いますが、僕もたかや君もこの場所について何一つ知りません(どうやら住宅地っぽい)。そういう場所をあえて選んでみました。なじみある街だと公衆電話の場所も察しがついてしまいますからね。
●公衆電話探し ・千歳烏山駅からスタート ・公衆電話を探し歩く ・見つけたら、証拠として公衆電話とセットで自撮りする ・3時間後に、千歳烏山駅に戻ってくる |
それではスタート!
スタートと同時に走り出す出す僕。実は僕には作戦があるのです。
それは、「できるだけ広い範囲を探した方がたくさん見つかるのではないか?」ということ。
NTT東日本の小野塚さんは「市街地では500メートル四方のメッシュ」を基準に公衆電話が設置されていると言っていました。
これはあくまでも目安とのことですが、500メートルのメッシュを次から次へと移動すれば、効率良く公衆電話が見つかるのではないでしょうか? そのために重要なのは長距離移動すること。走れ走れ!
開始から10分。さっそく公衆電話を見つけました。置かれていたのは昔ながらの酒屋さんです。
公衆電話と一緒に記念の自撮り。どんどん見つけていきましょう!
次に見つけたのは、老舗っぽい雰囲気の本屋さん。
さらに進んでいくと、タバコ屋さんでも見つけました。NTT東日本で聞いたとおり、昔ながらのお店に置いてあるのですね。
しかし、話と違っていた点もありました。それは「コンビニに公衆電話が全然置いていない」こと! なかなか理屈通りにはいかないのだな……。
急に公衆電話が見つからなくなる
しかし、うまくいっていたのは最初だけでした。嘘みたいに公衆電話が全く見つからなくなってしまったのです。私鉄の駅2駅分くらいの距離を歩いているのですが……。
これは作戦をしくじったか? そう思ってスタート地点の駅に戻りながら探してみたのですが、全く見つからず……。もう疲れてきちゃったよ。
結局、公衆電話5台で時間切れになりました。かなり少ないような。たかや君はどれくらい見つけたんだろうか。
再びたかや君と駅前で合流。「あんまり見つからなかった」と悔しそうなたかや君。これはひょっとしたら勝てるのか?
それでは、見つけた公衆電話の台数を「せーの」で言いましょう。
せーの!
ボロ負けじゃないか!!! 思わず膝から崩れ落ちる僕。
序盤に歩道橋の下で公衆電話を見つけました。「ひょっとしたら、大きい道路にかかっている歩道橋の下は公衆電話が多いかも!」って思って、ずっと道路沿いを探していたら、歩道橋の下だけで5つ見つけられたんですよ!
駅のすぐ近くの公園に確かにあった。公衆電話のボックスが2つも……。
二人で「ああ~~~」とうなる。
ですかね?
みなさんもこの記事をきっかけに、自分の生活範囲の中にある公衆電話を探してみてはいかがでしょうか? いざというときの備えにもなりますよ。
公衆電話 設置場所検索(東日本/西日本)
僕たちは自力で探しましたが、上記リンク先のページから探すことも可能です。それでは次回のマイネ王スタッフブログをお楽しみに~!
すいません……。
【取材協力】NTT東日本
(編集:ノオト )
阪神淡路大震災で実際に自宅の電話さえ繋がらず、公衆電話からかけると繋がった経験があるので、
携帯電話がこれだけ普及した今でも、何かあった時のために、自宅と職場近くの公衆電話の場所は把握していますね。
(携帯電話からだと繋がらないフリーダイヤルがあり、携帯電話からだと有料のナビダイヤルしか用意されていない事もあるので、通話料を浮かせるために公衆電話を使う事もあります(スマホでbrastelを使えばかけられますけどね)。)
ブッシュ式でもスマホ世代にとっては押すのではなくタッチと思ってしまうのも、確かに!と思いました。
今でも運転免許と一緒に、
テレホンカード入れてます。
昔は連絡用に必ず持ってたテレホンカードです。
mineoさんぽで計ったら何歩ぐらい
になったんだろ・・?
・公衆電話 設置場所検索
これはすごい、自宅まわりを試してみました。
一本の道路上に設置されてました。(おもしろい)
とても興味深かったですね
自分自身 改めて その存在すら忘れている事に気付きました 確かに以前は目についていた電話ボックスが いつの間にか無くなっていますね 携帯忘れたら 借りればいい...位にしか思っていませんでしたから...
出かけた時は 探して 確認しておこうと思いました
近所に公衆電話ボックスありますが、撤去されない事を願います。
お役人様、よろしくお願いします。
非常時の用意はしているものの、外出先で探してもなかなか見つけられず...
どこを探せば良いのか教えて頂けて、次からは迷わずにすみそうです☺️
今度、子供たちと一緒に探す競争してみようかな...
インタビューだけで終わらせるのではなくて、実際に街に出て検証するところがいいですね。
ライターの斎藤さん、いつもありがとうございます。
わざわざ東日本に聞いてくれてありがとう。
次は、オプテージが公衆電話事業に参入するのかなあ…
NTT系以外の公衆電話、昔あったよねー
以前、公衆電話機に操作説明の大きなステッカーが貼ってあることに気がつき、時代の流れを感じたものです。
寅さんが10円玉を切らしたり、ダーティーハリーが町中くまなく走らされたり、スーパーマンがボックスで着替えたり、かつては映画でも欠かせないアイテムのひとつでした。
私は今でも緊急用にテレホンカードと10円玉を財布とは分けて持ち歩いていますし、基本的なインフラとしてこれからも維持し続けて欲しいです。
写真みたいな不届き者もたまにいますが負けないで。
何人かの方と同じように私も緊急用にテレフォンカードを財布に入れています。
あと、ドアが開かなくなった時用に使用済みのテレフォンカードも(本当にうまく使えるかは分かりませんがw)。
goo防災マップアプリでも公衆電話が表示されるので、自宅と職場の近辺の地図データはダウンロードして保存してあります。
交番・病院・避難所なども表示されていますし。
公衆電話が減っているのは知っていましたが、最低設置数が決められているとは・・・知りませんでした。
ということは、今のところ、ゼロになることは無いと。
記事を読んで駅から歩いて、探してみました。公衆電話。
駅の周りにはボックス4つに、売店前に1つ。結構あります。
が、ひとたび駅を離れると、これが無い!
そこで、記事に従って、コンビニをまわってみたら、有りました。
駅から自宅までコンビニ4つ。駅に近いコンビニを除き、3つ確認。
ほんとにあるんだ(^^; 知らなかった。
以前はPHSが輻輳せず活躍したんですが、もう一年ちょっとで終わり。
近くの公衆電話は把握しておかないと、まずいかなぁ。
今度、自宅から、駅とは反対側を探してみよう。
自分ちの真ん前に電話ボックス、有るんでした。
このくらい、普段、気にしていないんですねぇ orz
確かに、自分でも公衆電話使わなくなったし
見かけなくなってきているなぁと思っていましたが
普段、必要としてないので
あっても目につかないのかも。
うちの子供に、非常時のために使い方を教えておいたほうがいいなと思いました。
テレホンカード、まだうちのどこかに眠ってるはず!
駅への道中には、公衆電話はありませんでしたが、スーパーの敷地内に電話ボックスがありますね。
後半は登場人物が同じ名前なので、親しみを込めて読み進めました(^o^)/
私も家の周囲や通勤途中で、公衆電話探してみます(^o^)/
私は通勤経路の公衆電話の場所をチェックしていますが、セブン銀行のATMの近くに必ずある気がします。また、テレカと小銭もいつも持っています。
しかし災害時に公衆電話だけでは何となく心もとないと思っていたのですが、災害伝言ダイヤルという手がありましたね❗️こちらも使い方を覚えておきたいと思います。
公衆電話ナウナウ(*´ω`*)
今仕事帰りで立ち寄ってます。
駅前スーパーのショッピングビル踊り場。外気に触れる為、暑すぎず寒すぎず快適なり^ ^
滅多に人来ない為、買い物の後、たまに ここに座って缶コーヒー飲みながらスマホタイム。
たま〜に電話かけに来るおばぁちゃんには、直ぐに席を譲ることを欠かしません(*´ω`*)
やば、スーパー行かな。
閉店や^_^;
東日本大震災の時は公衆電話で自宅に電話しました。
最近はヤマアラシを保護したり、スーパーマンが着替えたりする用途がメインなのかも。
hatenablogで
かんたんなイラストの作成や、コミックエッセイの制作も可能・・て
書いてるから、本記事のイラストも
文章と共に製作してるのでしょうか?
個人的にはこのイラスト・・自分の好みです。
(何回見ても飽きないです)
コンテンツ・メーカーの(有)ノオトが全体の最終チェック?してるんで
すかね?
メッシュという考え方があるのを今回学んだのは収穫、もしもの時は公衆電話探しの参考になりそうなので感謝します。
勉強になりました。東京にも大地震等々くるのでしょうか?咄嗟に慌てず公衆電話かぁ~。近所を確認してみますね~
近所では普段見かけないので、ネットで調べてみました
そこそこあるようです、歩いて行くと遠いけど(^ν^)
(´・ω・`)
近所にあったな〜と思っていた所には検索してみるとそのまま残っているようです。😸