HUAWEI Mate 20 lite 美しいボディに相応しい性能を魅せてくれる良端末。追記沢山あり
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mineo(docomo)
総合評価
ビックカメラ店頭にてPayPay決済で購入。全額はハズレましたが20%のPayPayポイントと8%のビックポイントとPayPayに登録したデビットカードの0.8%合わせて28.8%という三割近いポイントを還元することが出来たのでとってもお得な気持ちです。
■ボディ、外見レビュー
さて今回の端末HUAWEI Mate 20 liteですが、店頭のモックと手に取った実物とでは大分印象が異なりました。
店頭モックは「高級感」という言葉は遠く感じられたのですが、いざ購入したモノを手に取ってみると漂うこれはまさに「高級」という言葉がふさわしい出来で大変印象が良いです。エッジの丸みが手にフィットして持ちやすいし、加工も精度が高く違和感を感じるところが全くありません。またボディの表面も丁寧なメタル加工がされておりiPhone Xを彷彿とさせます。画面縁に丸みを持たせる2.5D加工は控えめで、直下のボディを丸く傾斜を付けることでその効果を持たせている側面もあります。
背面はガラスの一枚板ですが、本体色サファイアブルーにはhonorシリーズやP20 Liteに見られるパターンプリントがされています。見る角度によって本体に反射した光が美しいラインとなって現れます。
デュアルカメラと指紋センサはMateらしく(厳密にはこの端末はMateというよりMaimangシリーズに当たると思いますが)縦一列に並ぶシンメトリー配置になっています。指紋センサの位置が若干カメラに近いので指がレンズに触れて指紋跡を残してしまうかも…。LEDライトの明るさも充分あります。
カメラは背面の2基(2000万画素/200万画素)と前面の2基(2400万画素/200万画素)の計4つ。Leica監修ではありません。が、ポートレートをはじめワイドアパーチャやPROモードなど、上位機と比べ遜色のない豊富な機能を搭載しています。また顔認証によるロック解除に対応しています。
また本機は今時珍しくなってしまったイヤホンジャックを搭載しています。またmicro SDカードもSIMスロット2と排他で対応しているので、ストレージを増やすことが可能です。充電端子はType-Cですが、付属品に急速充電器とA-CのUSBケーブルも付属しているので買ってすぐに高速充電で使い始めることが可能です。スピーカーは本体底面部にモノラルで配置されています。電源、音量ボタンは右側面上部にまとめて配置。左側面はSIMスロットのみでフラットな形状になっています。
■EMUI8.2、ソフトウェアの操作性について(追記あり
HUAWEIのスマートフォンでずのですべからくEMUIというAndroid OSを元とする独自UIを搭載しています。ファーウェイによると動作性や省電力性能が上がっているそうです。詳しくはEMUI8.0ローンチ時の記事を探してみて下さい。
さて、本機を1日触ってみた印象ですが、とても使いやすいです。
上で顔認証が使えると述べましたが、対iPhoneに対する後出しじゃんけんとしてFace IDの使いづらさを克服していると感じました。
iPhoneに搭載されているFace IDの認証では、①端末を持ちあげ画面を点灯させる、②端末を正面から見つめる、③認証が完了したら画面をスワイプする…といった具合に3ステップが必要です。本機、Mate 20 iiteに搭載されている顔認証はそのステップを大分すっ飛ばし、<端末を持ちあげ見つめる>という1ステップだけで完了する事が出来ます。これは顔認証の設定に「ダイレクトロック解除」という項目を選択することで利用出来る機能で、先程の説明でいう③画面をスワイプする、という工程を飛ばすというものです。しかも、画面の点灯を待たず消灯したままの状態で顔認証が行われるので、実質「端末を持ちあげたらロック画面を見ないままホーム画面が点灯した」という状態を作り出すことが出来ます。しかしこれは非常に便利な反面、認証の精度がかなり甘いとも言えるので意図せずロックが解除されてしまうことが多々あります。目を閉じている場合は解除が行われないのはいいのですが、別の方向を向いている時など端末を見つめない状態でもロックが解除されてしまう事もある為使い方によっては少し危険と捉えることも出来ます。HUAWEIのお家芸、高速な指紋認証も併用出来ますし、マスク
・手袋の着用時やご自身の防犯意識など、自分の使用状況に応じて設定すると良いでしょう。
ちなみに、この端末において暗証番号であるPINコードは6桁となっています。
画面下部に表示されるナビゲーションバーも3パターンから選ぶことが出来ます。オーソドックスな「◁〇□」を表示する3ボタン配置、P10など指紋センサ兼用ホームボタンで見られたひとつのボタンですべての操作をまかなう1ボタン配置、iPhoneでも見られるようなフローティングボタンを表示する「ナビゲーションメニュー」。1ボタン配置の場合は一定時間でバーを非表示にし画面を広く使う設定も出来るのですが、そうすると下からスワイプしてバーを表示しボタンを長押しして…と工程が増えてしまうので考えものです。3ボタン配置では任意でバーを隠すボタンを追加で配置する事が出来、便利なので僕はこれを使っています。
また省電力に関してもEMUI8.2ではアプリの一括自動管理を行ってくれます。不必要な電力を消費するアプリは終了させ、LINEなど重要通知を行うアプリは起こしたままにしてくれます。EMUI5.0ではユーザーが個別に設定する必要があったので大変便利です。
また、mineoを始めMVNO使いの人にとってIP電話のアプリは通話代節約の為には効果的ですが、着信を通知しないことがあったり大きい電池消費などに悩まされて来たと思います。本機ではEMUIの自動調整のおかげか着信を通知し逃したことが今のところありません。全部スマホ任せで大丈夫です。(※追記、長期間着信が無いと死んでる事がありました。すみません。
表示モードや文字サイズも大画面を生かす為には小さくしたいものですが、どちらにもサイズの調整設定が用意されているので端から端まで広々と余裕を持って使うことが出来ます。また色温度の調整やブルーライトカットにも対応。
またカメラは写したものをAmazonで見つけてそのまま買えるAIショッピング機能にも対応。利用には別途Amazon AssistantアプリとChromeを使用する必要があります。QRコード・バーコードの読み込みにも勿論対応。
またHUAWEI端末を長年使っている人はよくご存じかもしれません。ナックルジェスチャーにも対応しております。
ナックルジェスチャーとは指の第二関節でドアをノックするように画面を叩いてなぞることで通常のタッチとは異なる操作が出来る機能です。二回ノックでスクリーンショット撮影、〇や好きな形で囲むと囲んだ形に切り抜きスクリーンショットを撮影、文字を書くことで予め登録した任意のアプリをショートカット起動といった機能が使えます。これがあると無いとでは操作感が大分異なるので、付いていてとても嬉しかったです。
またナビゲーションバーもしくは画面の下端をスワイプすることで画面を下寄せに小さく表示するミニ画面ビューもあります。片手が塞がっている際細かな作業を必要とする時に便利です。
また画面上部に存在するノッチについてですが、HUAWEI端末ならお馴染みのノッチ隠しも利用可能。通知部分をブラックアウトさせてノッチを目立たなくする事が出来ます。また、起動するアプリ毎にノッチを表示するか、しないかの有無を設定でき画面端まで使いたいアプリ…例えばゲームとか。をノッチ部分まで表示領域を拡大することが出来ます。しかし、物によってはボタンがノッチに隠れてしまって操作不可能になってしまう為注意。
痒い所に手が届くとはまさにこのことで、HUAWEIの端末では細かい設定をOS単位でこなすことが出来るので大変使いやすいです。
【追記】2019年3月中にAndroid9.0/EMUI9へのアップデートが予定されています。
【さらに追記】2020年3月初旬にAndroid 10/EMUI 10へのアップデートが予定されました!
2回のOSメジャーアップデートが行われる端末となりましたね。めでたいです。
■カメラについて
デュアルカメラですが、画質は上位機種に比べると当然ですが劣ります。低照度の場所ではノイズが入ったり、細かなディテールを捉えられなかったりはします。しかしこの端末ではMate 10以降ハイエンド端末には採用されているAIアシスト機能を使えることが最大の特徴です。写したものを瞬時に判断しAIのディープラーニングによって導き出された最適な撮影設定を瞬時に行う事で、誰でも美しい写真の撮影が楽しめます。例えば青空なら青を際立たせたり、花なら色味を鮮やか目に設定したり、テキストならシャープな写りに変えてくれたりといった具合です。
▲ラーメン。色が濃い目になって美味しそうに撮れました。
AIをオンにして撮影した写真は後からその補正を取り払う事も可能で、もし鮮やかになり過ぎたと感じた時があった場合はギャラリーからその写真を開き、AIアイコンをタップすることで補正を無くすことが出来ます。反対に、もう一度押せばまた補正をかけた状態に戻すことも可能です。動画に関しては最大サイズがフルHDの60fpsで、H.265の圧縮ファイルでデータサイズを節約しての撮影が可能です。
▲夜景は…うーん。いかがでしょうか。
インカメラは2400万画素+200万画素と、アウトカメラより画素数が多くなっています。
HDRproという機能により、逆光などの状況でも背景の白飛びを抑えて撮影することが出来ます。例えば、夕焼けをバックにして写真を撮るとか。またSNOWやTikTokなど撮影アプリのような効果で遊ぶことも可能で、人の姿だけ切り抜いて背景を入れ替えたり、またはiPhoneのアニ文字のようにキャラクターに自分の表情をトラッキングさせることも、さらには実際の自分の顔の上に合成することまで可能です。こういう感じで、セルフィ―に関してかなり遊べるインカメラになっています。
Honor6以降Huawei端末に搭載されているワイドアパーチャにも対応し、一度撮影した写真のピントボケ具合を後から調節することももちろん可能です。
▲使用開始からしばらく経った時点でこのスコア。素晴らしいです。(追記:当時のAntutuはv7です)
■本体性能について…ゲームの操作感など
搭載SoCはKirin710。HUAWEI Nova 3iで初搭載されたばかりの新しいチップセットです。
しかし単純に処理能力は向上しており、Antutuベンチマークを走らせてみたところ140266点というミドルクラスではかなり高い点数を叩き出しました。ゲームに関しても3Dグラフィックを多用するものでも割となめらかに動作します。
ただ音ゲーに関してですが、一般的によくベンチに使われるデレステをプレイしてみたところ極端に解像度を落とされてしまったのでアプリの最適化が済んでいないのかな?といったところです。タイミング調整は45ぐらいでした。CytusⅡでは+20ぐらいです。どちらもタップ音がかなり遅延する為オフにしてのプレイを推奨します。
アスファルト9はグラフィック設定を高画質にしてのプレイが可能でした。しかし解像度は落とされているようですがこれは仕様かな?
イドラ/ファンタシースターサーガなど2Dグラフィックゲームは非常になめらかな動作で快適でした。
またGame suiteというアプリから「ゲームの高速化」「ゲーム時の鳴動制限」をオンにした状態でプレイすることでシステムが最適化されパフォーマンスの向上が期待出来ます。またEMUIの恩恵かと思いますが、使用開始から二週間ごろからゲームの動作も軽快になった気がします。
ディスプレイは液晶ですが視野角が広くとても鮮やかかつ明るいものが搭載されています。ノッチデザインを採用したおかげでボディの端まで画面が広がっていて嬉しい。
スピーカーはモノラルですが必要十分な音量は出ます。
音楽再生に関してですが、無線接続では高音質規格のaptX/HD、HWAが使用出来ハイレゾスペックでの伝送が可能です。apt-Xで聴取してみたところ、高音質かつ途切れにくい印象でした。有線ではHUAWEI独自の音響効果HUAWEI Hilistenが利用可能で、ヘッドホンのタイプに合わせたりイコライザを調整したり、立体音響を再現したりと色々遊べます。しかしあまり完成度は高くなく、使うとよく音が歪んだりくすんだりするのであまり実用的ではない上無線では使えません。またヘッドホン出力自体かなり落とされている印象なので、抵抗値の高い高級ヘッドホンなどを鳴らすのは難しいでしょう。本機を音楽再生機として利用するなら、高音質規格に対応したBluetoothヘッドホンを使うか外付けのDACを使うなど工夫する必要があると思います。
バッテリーは3750mAhとかなり大容量のものを積んでいるので、ゲームに動画、音楽と一日中遊んでも大丈夫です。
本機を2週間~ひと月使い続けることで電池消費が最適化され、買った時以上のバッテリー持ちを体感することが出来るでしょう。実際、これまで日常で使っていて、外出先で電池切れに悩まされたことがありません。
■総評して、とても良いスマートフォンだと思います。高級感あるボディに最新の高性能CPUを搭載、ソフトウェアも工夫が凝らされ非常に使いやすいです。
これが税込みでも4万3千円ですからとても良い選択肢だと思います。同時期に発売されたnova 3と本機はボディの構成がかなり似ており、もしP20と同等の性能やAIによるサポートを重視しないのであれば本機で間違いないと思いますが、シリーズの違いによるデザインコンセプトがそれぞれあるので見た目で選んでも十分ありです。
【追記】 2019年2月より価格が改訂され、税抜き3万4800円となりました。さらに手に取りやすく魅力的になったと思います。
【追記:2019/12/16】ここ最近価格が乱高下しやすいです。2万円〜3万円の間を行ったり来たりしています。ただ家電量販店ではSIMカード新規契約で14300円程値引きの対象になっていたりするので、ネットで買うより新規SIMを契約して買う方がお得だったりします。
素晴らしいスマートフォンを発売してくれたHUAWEIに拍手。
誰が何と言おうが、僕はファーウェイのスマートフォンが大好きです。
■しばらく使ってみて
本当に不満が殆どありません。
P9からの乗り換えがliteだったので、その性能はいかほどかと不安だったのですが杞憂でした。
ただ、カメラのLeicaレイアウトが恋しいくらいです。(笑)
最後に、この端末にあるもの、ないものを考えてみました。
あるもの
・デュアルAIカメラ
・ノッチ全画面ディスプレイ
・3750mAの大容量バッテリー
・高速顔認証、指紋認証
・4GB/64GBで余裕あるRAM/ROM
・USB-Type C端子とイヤホンジャック端子搭載
・急速充電が可能
・最新のミドルハイスペックSoC Kirin710を国内初搭載
・高いコストパフォーマンス
・ソフト任せの端末管理
・ナックルジェスチャー
・ハイレゾBluetoothコーデックのapt-X HD、HWA
ないもの
・NFC、ferica
・ライカ監修のカメラ、ソフトウェア
・ハイレゾBluetoothコーデックのLDAC
・高音質録音が可能なマイク(それほど録音音質はよくありません)
・海外ではあったゴールドカラー…(何故!)
・ナビゲーション操作のジャスチャーモード(じきにAndroid9のアプデで追加されるでしょう)
・ヘッドホン出力のパワー
・テレビ、ラジオなどの放送波受信機
…ぐらいひねり出さないと思い付きません。
nova lite 3という競合機種が国内投入されましたが、同じKirin 710の兄弟機でありながらこちらには5GHz Wi-Fi、USB-Type C、4GBメモリ、6.3インチの大画面と、魅力的なアドバンテージが豊富にあります。
デザインの方向性が向こうとこちらでは大分違いますし、先にも述べたとおり見た目で選ぶのも十分ありです。楽しみながら迷いましょう。もし迷っておられたら、相談して下さい。
【追記】
2019年3月12日、待望のau VoLTE対応!これでDSDVのmineo完全対応端末になりました。
■SIMロックフリースマートフォン『HUAWEI Mate 20 lite』 ソフトウェアアップデート開始のお知らせhttps://consumer.huawei.com/jp/press/news/2019/news-180516123112/
またAndroid 9 / EMUI 9.0.1の先行テスターになりましたのでご報告を。
・システムナビゲーション(◁○□のやつ)に「ジェスチャー」が追加されました。
iPhone X系の操作をなぞったものですが、慣れると画面のどこでも操作が出来るので便利です。
・体感的に電池持ちが良くなりました。特に無操作時のバッテリ保護力が高くなった気がします。
・Antutuのスコアは2,000点ほど加算されました。処理性能も向上していますね。
価格
デザイン・大きさ
操作性・使いやすさ
バッテリー
カメラで撮影したら、ジオタグ付与設定してる時に、捕捉していますか?
アンドロイドはかなり機種によって、同じメーカーであっても、かなり差があるようなので、気になりました。
やくもさん、チップとコメントをありがとうございます。
GPSの感度は良いと思いますが、コンパスの具合が若干心配です。先日仕事で福井へ行ったのですが、地図を起動したら向いている方向と真逆と言える程の方角を表示し出したので焦りました。少し歩くと正しい方向になりましたが…これP9でもあったんですよね。
ただ地図上の位置は正確だと思います。
Huaweiの端末(というかEMUI?)は皆Exif情報が充実しているのでジオタグも勿論位置情報が付きます。参考までに、福井の雪を撮影しようとしたら出来なかった(…)写真の情報を。
余談ですが、標準の写真ギャラリーには地図上に撮影した写真を置いてくれる機能もあります。
旅の思い出を振り返れますね。
レポートありがとうございます。
ビックカメラ専売品なんですよね。
私にはそこがうーんということです。
ヨドバシカメラとノジマはポムポムプリンためてるんですが。
立石野毛男さん
お久しぶりです!コメントありがとうございます。
魅力的な端末は自社の専売にすればその利益を独占出来ますからね…。
PayPay祭にいち早く対応したこともあってその意義は達成出来たと言えるのではないでしょうか。現にMate20liteは売上ランキングでトップ3に入る勢いでした。
ちなみに、コジマとソフマップがAmazonへ出品していました。笑